2006年02月28日

人のため、という自己説得。

人のためにならば他の人に協力を要請し迅速に実行していくことがやりやすい、という性質が人間には習性としてあるようです。

私は常々『謙虚かつ積極的』というスタンスでありたいと思っています。ただ、やはり自分のやりたいこととなると、人に積極的に相談したり、頼んだりするのが難しいと感じます。謙虚で”消極的”になってしまいます。

最近ある計画を立てていて気が付いたのですが、その私のやりたいことが私のためだけのものではなく「誰かのために」という状況があると、多くの人を巻き込んで積極的に動くことが出来るようなのです。私にとっていっしゅの免罪符になるようで、メンタルアティテュードがとても強いものになります。

本当に誰かのためになるのであれば、『人のため』という自己説得の構図を用いて、自分の実現したいことを、謙虚な人も精力的に実行していくことが出来るのかもしれません。ふと、そんなことを思いました。

2006年02月27日

「おかげさまで。」 ソーシャルキャピタルの本質はそこにある気がします。

「ヒトとニンゲンは違います。ヒトは人、ですが、ニンゲンは人間、つまり人と人の「間」があるのです」という言葉を先日ある方からお聞きしました。人と人の間にあるもの、関係性の資本。ある意味、ソーシャルキャピタルを暗示してるのだと思います。

私が仙台にもどってきてからもうすぐ丸二年がたとうとしています。この地で随分いろんな方にお世話になりながら研究活動や社会活動をこれまでやってきました。いろんな方につながりや信頼関係が出来てきました。いま水面下で、ある種の取り組みに向かって走り回っています。これが実現すればかなり本格的な展開が出来そうなものですが、その分、これまでのように私一人で(あるいは少数の友人とで)構想して準備して実行して提供する、というようなスタイルではなしえません。多くの方に描いたプランの片棒を一緒に担いでもらうことが必要なプランです。片棒、というよりは、神輿のような形で、私一人が担げるのはほんの一部。残りの担ぎ棒を担いで下さる方を口説きに回る必要があります。

今日はありがたい事に、描いた神輿の担ぎ手の方々に、二つ返事で「いいですよ。それならば、こういう話もあって…」という形で、とんとんと、いい方向に進められています。これまでいろんな形で活動をしてきましたが、そういったことがいざ、という時にとても大事なことであり、ありがたいなぁ、と切に思いました。

後は、神輿の獲得が大きなハードルとして残っています。これが得られるかどうかで、プランのGo/Killが決まるので、後はそれに向かって全力で臨むだけです。皆さんからもらった素材を最大限引き出すような計画書をこれから仕上げたいと思います。

 「おかげさまで。」

今日は、仙台中を走り回りながら、この言葉が含意するものがソーシャルキャピタルの本質ではないだろうかと、ふと、感じながらすごした一日でした。

2006年02月26日

非常に感銘を受けた一文。

ベンチャーを対象にした研究をしている中で、起業家のマインドに、はっとすることがあります。以下の文献は、昨年の夏に、研究対象として読んだものなのですが、人生感・事業感に、感銘をうけました。当時、食堂で遅い昼飯を食べながらその文章に、しばし時間を忘れて感じ入っていたのを覚えています。

『ベンチャー企業の成果は、事業の成長性や収益性、株式公開の有無などだけで評価されるものではない。社会の中でさまざまな人から、その企業あるいは事業がないと困ると、その存在が望まれ歓迎されるような事業を創造したときに、その起業家の業績は高く評価される。中村ブレイスはそのような社会的に高い評価を受けている企業である。』
角田隆太郎『ベンチャー企業経営論』の第2章「起業家とベンチャー企業」54ページ。

(以上、当時のブログ内容を元に、改訂し掲載しました。)
(以下は、今回新たに書き加えたものです。)


この文献によると「中村ブレイス」社は、義手義足の企業で、島根県の石見銀山にあります。単になくなった身体の一部を機能的に補うという視点だけではなく、人工乳房などのメディカルアート、といった分野を展開しています。文献によると、世界中からこの島根の石見銀山まで、お客さんが来て、依頼されるそうです。決して、短期間で大規模な事業収益をあげる事業ではありませんが、ある分野では世界中から尊敬される企業です。

今思うと「ハイテクスタートアップスばかりがベンチャーではない。」と、このあたりの事例に触れるようになってから、ベンチャービジネスに対する私の中の価値観の幅が広がり始めたのだと思います。ライフワークとして、今後もベンチャービジネスを研究してゆきたいと思います。
posted by 石井力重 at 06:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究活動/検討メモ&資料

2006年02月25日

情報交換会のご案内(MMJ第18回)

皆様 
 私石井力重(東北大/工学/博士2年)が副代表を務める「多学部の学生・院生、及び若手起業家・社会人の交流・情報交換会『MMJ』」の第18回のご案内をいたします。どなたもご参加いただけますのでぜひお気軽にご来場ください。

 今回は、加速器・超伝導・医療機器分野などの国内学術研究機関に先端的な「パワーエレクトロニクス製品」を提供する研究開発型企業、工藤電機の工藤治夫社長殿にゲストでおいでいただきます。工藤電機殿は、工藤社長が、昭和31年、「エレクトロニクス応用開発」を目的に設立し東北大学の実験機器の試作から、今日の事業を行うまでにいたりました。現在は、少年少女発明クラブを支援されるなど、社長業を超えて幅広いご活躍されています。大変興味深いお話をお伺いできそうです。ご参加になる方は、最下部のフォーマットをコピーして、石井までお送りください。以下、会の詳細です。

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■■■  MMJ 第18回概要  ■■■
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◆日時    2006年3月18日(土)  18:30〜20:30
◆テーマ   「多学部の学生・院生、及び若手起業家・社会人の交流」
◆当日スケジュール
 18:15- 開場&受付
 18:30- 開会の挨拶
 18:35- 一人3分自己紹介(参加者)
 19:10- ゲストからのお言葉(15分)
 19:25- 自由な交流会(60分)
 20:30- 閉会
◆対象: 東北地域の学生・院生・起業家・社会人をメインにどなたでもご参加いただけます。
◆場所: アエル28F エル・ソーラ仙台 大研修室
◆参加費: 1000円(ビール・軽食の実費として)
◆お問い合わせ: 東北大学大学院工学研究科 石井力重 rikie_ishii@yahoo.co.jp
◆申し込み方法: 以下のフォーマットにご記入の上、石井までメールをお送りください。
◆申込締切り: 開催の24時間前
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お名前:
所属(学校名、企業名):
学年(学年もしくは役職):
専攻(専攻もしくは部署名):
一言( いま取り組んでいること or 簡単な自己紹介):  
---------------------------------------------------
(メールソフトがうまく起動しない場合は、アドレスrikie_ishii@yahoo.co.jpへ
メール件名『 MMJ申し込み 』として、フォーマット記入したものを送信ください。)

※このご案内文は、転送・ブログへの掲載など、すべてOKです。
posted by 石井力重 at 06:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会活動/MMJ

2006年02月24日

話し方教室で学んだこと。

私は東京で企業に努めていたときに、営業スキルの向上を目的に、話し方教室に通ったことがあります。それ以来、一つの特技となったものがあります。それは、「タクシーに乗って運転手さんに10円端数をおまけしてもらう」というものです。

運転手さんは非常に物知りです。特に霞ヶ関・虎ノ門あたりを拠点にしている運転手さんは、政治・経済・海外動向・大手企業の経営者交代など、ビジネスマン向けの話題を努力して新聞もチェックしたりラジオを聴いたりしている方も多いのでどんな話題にもかなりのコメントをくれます。これは結構おどろきます。また彼らは、いろんなお客さんの話をたくさん聞いて旬の情報、貴重な情報もたくさん得ています。

私が話し方教室で学んだ「話し上手の最大のコツ」は「相手の話をよく聞く」ということでした。その実践練習をタクシー運転手さん相手にしたのです。

運転手さんたちは、聞き役に徹してくれるお客さんにはとても喜んで生きた知識や社会への洞察、自分の考えるなどを話してくれます。大体の運転手さんは、こちらにとってもとても役に立つ知識を提供してくれます。そして降りるときに、お釣りを出しながら「お客さん!10円端数おまけしときますよ。」とうれしそうにおまけしてくれます。経験的には10人中3人くらいの確率です。個人ではない無線タクシーの方は、そんな端数おまけの裁量はないとおもわるのでガムを買ったときに自分の懐から補うのだと思われます。

このとき運転手さんたちの本質的な心理はなんだろうと考えてみました。彼らは多様なお客さんの話へ相槌を入れたり、気の利いた会話をするために、知識をたくさんインプットしているわけですが、人間、たくさんインプットしたら、それなりにアウトプットしたくなるもののようです。こういうことが運転手さんたちがよろこんで端数おまけしてくれていることの根底にあるようだと感じました。

タクシーで10円おまけしてもらうときには、それ以上に自分の「教わる技術」が育成され、また自分のインプットも増えます。ぜひ機会があったら試してみてください。(ただ、仙台の運転手さんは、控えめで比較的静かにされている方が多いようなのです。)

2006年02月23日

アイデアの基礎体力=「インプット」×「アウトプット」

私は、アイデアの定義を先日掲載したとおり、「アイデアは既存のもの同士の新しい組み合わせ」と考えています。その考えからすると、アイデア出しには「既存のもの」をたくさん引き出しにもっておいたほうがいいということになります。また、「新しい組み合わせ」というアウトプットをたくさん出すには、一見関係のなさそうなモノとモノとを強制的に組み合わせて新しい組み合わせとして面白そうな切り口がないか、という作業が重要になります。一般的には関係なさそうなものは、頭の中でつながりがない(もしくは弱い)ので、アイデア出しのときにつながっていないモノ同士に新結合のための「力をかけてやる」わけです。

これまでご紹介してきたアイデアの技法は実は「既存のもの」をたくさん収集する、というためのものと、「新しい組み合わせ」をシステマチックにたくさん生み出すものがありました。

質の良いアイデアを生む可能性を高めるには、アイデアをたくさん出すことが重要なのですが、上述の通り、アイデアをたくさん出すための基礎体力を養うには

1.既存のもの・既知の知見をたくさん自分の中に取り込む
2.関係性の無いモノ同士の組み合わせを日々考えて、頭の外に出す(書き留める・話す)


ということを習慣づけていくことが効果的なようです。(2.の書き留める、というのは、読めないメモでもOKです。「頭から外に出す」作業がどうも効能があるようです。)
posted by 石井力重 at 06:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年02月22日

アイデアの技法 マインドマップ

A3の紙とペンだけあれば良い、面白くって効果的な技法をご紹介します。トニーブザンという方の手法です。

人間の思考は、直線的なものではありません。ある事柄からいくつも何かを連想したり、時には関係のない話題同士がつながったりします。そういう思考の広がりは、脳の中にあるシナプスがいくつも腕を持っていることが関係しているのかもしれません。また、繰り返し行ったり考えることはシナプスが太くなっていつでもその思考回路はオンに近い状態のようです。

こうした脳の働きに極めて近いノート法として、マインドマップがあります。(私なりの解釈です。)さて、ざっくりとどんなものかというと、以下のような形になります。

マインドマップ.gif

アイデア出ししたいテーマや整理したいテーマ「△△」を、紙の真ん中に、シンプルに書きます。そこから、「△△」といえば、「□□」。と思い浮かぶことをテーマの近くに書いて、それを丸で囲みます。そして、その中心の「△△」との間に一本線を引きます。基本的にはこれを繰り返します。このときに、思いつく思考の分だけ枝が伸び、伸びるたびにその神経経路となる幹を太くしていきます。多くの枝葉の伸びた経路にはぶっとい幹ができる、そういった感じです。伸びていった枝葉同士がつながるときもあります。このときには、他の線を横切って、えいっと、つないじゃってください。見た目が汚くなることはこの際、我慢。意外とこのつないじゃった線が重要なものを気が付かせてくれることもあるので、気にしないでどんどんごちゃごちゃにしてください。

アイデア出しはその発想がしなやかに、のびやかに、すいすいと感性の赴くままに進むことが良い場合が多いわけですが、このマインドマップの手法を用いてアイデア出しを行えば、驚くほど好きなだけアイデアが広がります。

なお、私はグループワークや打ち合わせメモのときにも、自然とマインドマップを使っていることが多いのですが、とてもすんなりとメモが出来ます。また、関係性を見直すときもとても楽です。ただ、そのときには、この幹を太くする、という作業は手間がかかるのでおこないません。上の図のように、細い直線でつなぐだけです。また、グループワークで最後にまとめるときなどには、出来るだけ多くの情報とリンクしているキーワードを見出して整理することになるのですが、そのときには、つながりの多さに応じて丸を何度も太くしていきます。そうすることで次第に言葉の海であるマインドマップから、みんなの意識の集積点が見えてきます。


(※)この技法は、大変奥が深いです。上記は私が4年前に本で読んでから我流で使って私なりの説明をしています。より詳しい情報や、本式の情報を知りたい方は下記をご覧ください。

詳細情報:mindmap.jp(詳しくかつ分かりやすいです。)
http://mindmap.jp/01basic/index.html

参考図書:ザ・マインドマップ 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478760993/250-5457100-9991458


(私見)アイデア出しの観点からみると、マンダラートという3かける3のマス目を用いたものと、このマインドマップは同じく発想を広げるツールです。マンダラートは、中心1つに対して、8つ連想させる、という強制力を働かせるツールです。こちらは、中心一つに対して、いくつでも(1でも2でもいいし、8でも20でも良い)広がる気楽さ、脳本来の働きにそった思考展開が出来るツールです。テーマによって、あるいは、人によって、使いやすいものがあるようです。
posted by 石井力重 at 09:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年02月21日

「雨には雨の楽しみがある」(まだ語ることの出来ない価値観。)

修士2年生の夏、宮古の海岸のキャンプ場の管理人バイトをしたときに
いくつか学んだことがあります。

一つは、そこの総支配人の言葉が意味するものでした。
http://ishiirikie.jpn.org/article/310492.html

もう一つは、お客さん、とてもかっこいいお客さんの言葉です。
学んだというよりも、いまだ解けない「問い」です。

その日は早朝から結構な雨でした。土砂降りに近い時間帯もあり、
キャンプ場の電話には、当日キャンセルの電話が相当数はいっていました。
お客さんがたも楽しみにして休暇を取っていたのに、と残念そうです。

それでもいらっしゃる家族連れのお客様もいらして、そこのお父さんが
”キャンセルしても、することがなにもないので仕方なく
キャンプに来たけど、この雨じゃなにもできそうにないなぁ”
とおっしゃっり、お子さんも残念そうな顔です。

午前10時くらいに、一組のご予約のお客様がお見えになりました。
実は私がずっとそのお客さんが入ってきたときから不思議な感じがありました。
その原因は、後ではっきりしたのですが、
お子さんが、雨なのに残念そうにしていないことでした。

受付をして場内利用の説明をして用具一式をお渡しする間に、
たわいもない雑談をし、ふと、私が言いました。

「しかし、せっかくおいでいただいたのに、すごい雨になってしまいましたね。」と。

そのお父さんは、すごく凛とした顔で私にこういいました。

「雨には雨の楽しみがある」と。

私はしばらく考えました。なんだろう、雨の楽しみとは。
どうしても答えが知りたくなって、私が続けていいました。

「そうですよね。たとえばテントの中でトランプをされてみるもの
オツでいいかもしれませんね。」

自分でも非常にとんちんかんなことを言ったわけですが、
相手に次の言葉を続けてほしいので、無理にでもとっさに
思いつきでいったのでした。
お客さんは

「いやそういうことじゃないさ。」

とおっしゃり、私は口に出さずに、顔では、”それって何ですか。”とたずねていて、その無言の質問に、お客さんは、とても強いまなざしで、”うんうん”、と頷きました。

そして息子さんに振り返り、「さあ、荷物をはこぶぞぉ!」とおっしゃり
雨の中にそのポロシャツの背中が消えていきました。

理由は分かりませんが、『それは自分で見つけなさい』といわれた気がしました。
冷たい意味ではなく、とても暖かいメッセージとして。


  雨には雨の楽しみがある。

未だに解けません。私の中にずっと、1998年から解けないでいる問いです。
もう少し解くことが出来なさそうです。

私の娘が小学生くらいになったら、ぜひ土砂降りの日にキャンプ場に行ってみたいとおもっています。そして、テントの中でトランプをしてみて「違うな」という顔をしてみて、そのときには、なにか分かるかもしれない。そんな気がします。

何が分かるのかも分かりません。ただ分かるのは、
私にはまだまだ分からないことがたくさんあるし、
1998年からこれだけの時間がたっても忘れない出来事が
真空地帯としての価値観を形成している、ということです。
まだ語ることの出来ない、価値観。

そんなことをふと冬の雨に思いました。

2006年02月20日

つぶさに観察する。(イノベーションと温故知新)

本格的に時間のかかる、成果レベルの高い発想法をご紹介します。素晴らしいプロダクトデザインをされる2つの企業が、同音異句におっしゃっていることですが、「つぶさに観察をする」ということです。

一つ目は、IDEO社(アイデオ)。私が、到達できたら本当に素晴らしいと思っている会社です。アメリカにあるプロダクトデザインを行う会社で、その経営姿勢は夢中で遊びながら仕事が突き抜けたレベルで遂行されていく、ようなスタイルです。『発想する会社』という本でその会社のプロダクトデザインを生み出すための発想過程が紹介されています。

その本の一節に、『観察する』ことが言及されています。現場に行き見ること。対象物が使われている様子をとてもつぶさに観察せよ。といった趣旨のことが述べられています。そのケースでは、そのときに医療器具の新デザインを提案するにいたりました。けっして専門ではない分野。でもその現場で本質を見てきた結果、彼らはとても機能性の向上した新デザインを生み出しました。

もう一社は、日本のG社。ある業界のトップ企業でずっと洗練された商品開発と特許取得をされてきた方が独立した企業です。その方が昨年、公開セミナーで、こうお話されていました。「(すでにこの業界では10年前の技法ですが)特許化する技術を開発するには、ライバル企業の特許をザーッとつぶさに見ていくことです。」相手の企業がやったことを今更見ても、、、と思うなかれ、と。他の企業が出願した特許をずーっと見ていくと、着想がわいてくるそうです。どんなにたくさんの特許がとられていたとしても、そうして先行者の技術をつぶさに観察していくことで、新しい発想がうまれてくる。

IDEOでは、対象物を製品とその運用現場としていましたが、G社では、対象物を取り巻く特許技術情報を対象としてつぶさに観察せよ、といっています。

つぶさに観察していく。というのは地道な作業です。新しいことを生み出そういう人が、今更ながらのモノやコトをみるという、ある意味逆の流れを進むことであり、普通は無意識的な抵抗感があるかもしれません。でも、既知のことをつぶさに見ていくことが新しいことを生む、という一側面があるというのは、なんともアイデア・発明の妙であるとおもいます。

孔子の言葉に「温故知新」という言葉があります。「子曰く、故きを温ねて(たずねて)、新しきを知れば、以って師と為るべし」この言葉には人間社会に関する非常に深い洞察があるのだと思います。

20世紀には、特許の膨大な分析をしてそこから発明という行為を構造的な知として研究がされ、ついに発明の方法として生み出された理論があります。ロシアで生まれてアメリカにわたり近年では、アジア諸国にも普及しつつある膨大な知識ベースですが、その思想の根底には、孔子の「温故知新」と同じ、人間と人間が織り成す社会への本質的な洞察があるのかも知れません。

歴史を学ぶ・先人に学ぶ、ということがいつの時代においても尊重される部分がありますが、そういったことも関係があるのかもしれません。
posted by 石井力重 at 06:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年02月19日

開催報告(2月18日、21名)

仙台・東北を中心とした若手の情報交換会(MMJ)の第17回を、2月18日、アエル6階にて開催しましたのでご報告します。

参加者総数、21名。内訳は以下の通り。

MMJ 17.gif

今回は比較的社会人の方が多く、職種も、起業家、公務員、企業勤務者と、社会人の方も多様な分野にわたる構成になっています。

ゲストの畠山様(株式会社セレクティー 社長)からは、ご自身の事業をお話頂き教育事業の起業の難しさ、それを乗り越えて事業のコアとなる理念、経営の要諦である人材についてのお考えなど、大変勉強になるお話しをお伺いしました。

mmj17.jpg

会津からはT&Fカンパニーの本田社長にもおいで頂き、自己紹介の際に、ご自身の事業について貴重なお話をお伺いできました。

後半交流会では、参加者同士で、わいわいと話がすすみおかげさまで盛会となりました。有難うございました。

次回は、3月18日夕方、アエルで行う予定です。詳細確定し次第、本ブログからもご案内いたします。(案内をメールでほしい、という方がいらしたら、石井までメールをお送りください。rikie_ishii@yahoo.co.jpです。)MMJに関するお問い合わせがあれば、私石井までお気軽にご連絡ください。
posted by 石井力重 at 06:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会活動/MMJ

2006年02月18日

コンピュータ理工の学生さんとWEBサイトの提案内容を作っています。

昨日金曜日は、一日中机の前で、メールを使って人にコンタクトしたり、WEB経由でアイデア出しの同業者の方にコンタクトできたりと、PCを前にしてなぜがたくさんの方との出会いがあった日でした。外出が基本のスタイルですが、こういうのも今の社会では大切だなぁと実感しました。

その作業と平行して、アイデアプラントの業務を行いました。クライアントさんに提案するWEBサイトの提案内容を私のものと、コンピュータ理工の学生さんのものを見比べて、どう統合しようか、と考えていました。幸い、両者が作ったフェーズが違うので、独立したユニットとして、組み合わせました。後は私が作った提案を加工して、その学生さんにフォローを入れてもらうようにしました。なにせコンピュータ理工学部。私がもやもやと思っていたことを、簡潔なコトバでさくさくと書き上げてきた優秀な学生さんです。もちは餅屋といいますが、やっぱりこうして多様な専門の学生さんがアイデアプラントに豊富にいることは、とても貴重な財産だと思います。アイデアプラントに参加してくれる多くの学生さんたちに感謝!

それから、こういう仕事をすることで、「自分たちのサイトをどう変えたらいいか」「変えるならこういうことも出来るな」「ならば、その先にはああいう事業も出来るな」と、アイデアがどんどん得られました。この意味でも、今回の案件はとてもありがたいものです。真剣にやるほど得られるものが大きい、というのは、良い仕事の一つの特徴だと、今思いました。

2006年02月17日

「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」

昨日ご紹介した『考具』のP25ページに書かれているアイデアの定義です。ジャック・フォスター(『アイデアのヒント』著者)らの採用する定義を、考具の著者、加藤氏も採用しています。その定義に続けて次のような文章が述べれています。

「ゼロから生まれるアイデアは存在しない …中略…。どれほど素晴らしいアイデアであっても、その発想の素になったアイデアがある。わたしはこの考え方に出会ってから、とても気が楽になりました。宙(ちゅう)から取り出さなくても、十分に新しいアイデアは生まれる!」(『考具』P26)

…大変素晴らしい定義!だと、思いました。まず感じたのは、シュンペーターのイノベーション(経営革新・技術革新)の定義では、イノベーションの本質が既存のモノとモノの新しい組み合わせ(新結合)だと、述べていたことでした。アイデアとイノベーションは部分的な近似性があるため、その定義の本質が『既存+既存⇒新しい』であることに、しばし感心しました。

もちろん、アイデアの定義がこれに限定されるわけではなく、さまざまな人がさまざまな定義をなされていると思うのですが、私はこの定義を基本にすえて、アイデア出しという行為を気負うことなく、のびのびと進めていくことが大変好きです。アイデア出しは、そんなに難しいことではない、でも何が生まれるかは、そこに参加する人がもつ創造性によってバラエティーや味わいが出てくる。そんなことを、私なりの「アイデアの哲学」として大切にもってゆきたいと考えています。
posted by 石井力重 at 06:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年02月16日

『考具』、アイデア出しのすばらしい本です。

ここまで何度かご紹介してきましたアイデアに関する話題は、先人の書いたすばらしい本から学んで自分で試してみたものをご紹介してきました。その中でもっとも、実践しやすい方法をたくさん紹介しているよい本の一つが『考具』(読み:こうぐ)です。加藤昌治さん(博報堂)が2003年4月に阪急コミュニケーションズから出された本です。難しい話は一切なし。でもいたるところに、「発想する」という頭脳の活動の本質をついたコトバがちりばめられています。

私はアイデアプラントを実行する前にこの本の存在を友人から教えてもらい読み始め、じっくりと実践しながら、反芻しながら、昨日読破できました。(早く読める人ならば2日間で読める分量です。)もうこの本自体が、アイデアの塊です。アイデア出しの方法に関するあふれんばかりのアイデア。アイデア志向の方がこの本を読んだら、そのアイデアのセンスにきっとある種の感銘をうける、そう思います。

考具

アイデア出しの代行事業を行う組織、というのは感性知性を真正面から扱うので、メンバーの意識作りに結構なミソがあります。一種のノウハウ。(ちなみに将来は、こういう発案の促進される組織作り、意識作り、今日から使えるアイデア出しの技法、などを企業向けに行う教育事業もできたらなぁ、と思います。)その中でちょうど言いたかったズバリのコトバが、さらりと書いてあります。あちこちに。その部分に付箋を貼ったら、写真のようになりました。もう、付箋紙というよりも、モヒカンのような様相。付箋をたくさん貼ることは今まであまりなかったのですが、この本は特別です。

いつの日か、この本の著者の方にお会いしてみたい、その時には、もっと使い込んだこの本にサインをもらいたい、という密かな目標を立てています。

2006年02月15日

WEBサイトの構築案を、考えています。

現在のクライアント殿のWEBサイトからの情報発信を、どのようにするとよいか、提案内容を考えています。どういう売り方をするか、ということ自体からアイデア出しをして、そのためのWEBサイトの提案内容を作っています。

この部分の仕事は、アイデアたくさん、というよりもWEBの情報設計を得意とするコンピューター系の学生さんと石井との2名で、ポイントを絞って提案を作っています。今は、おのおのの中で提案をつくっています。後ほどそれをぶつけて、統合もしくは2つの案として、クライアント殿に提出する予定です。

こうしてある種の仕組みを提案する作業は、いろんなものを考慮しながら形にしていく必要があります。これを通じて大きな学びがあります。こうした経験と、ここで生まれるアイデアは、将来、自分がWEBサイトからの物販を行う際にも役に立ちそうです。面白い、仕事に恵まれているなぁと思います。

2006年02月14日

感謝を成果で返したい。(10倍の値段を払ってもほしいと思える商品を)

突然ですが、アイデアプラント、及び私にご依頼いただく仕事に、深く感謝をしています。

感謝の心を忘れて「効率的に仕事をこなす」ことが自分の心に根を張り始めていたことを、昨日気が付きました。自分の食い扶持を稼がないといけない、という思いが大事なことを見えなくさせつつありました。昨晩、ひさしぶりに妻とゆっくり話して自分の感じている違和感をようやく理解できました。まず、私の家族に大変感謝!

仕事をいただけることは大変ありがたいことです。私たちに価値や可能性を感じていただいて任せていただけていることですから。そういうことがありがたいことであることを常に真ん中にもって仕事をしていきたい、そう強く思います。そのためにどういうことを仕事の方針にするか、ということをかつてブログに書いていました。

 「10倍の値段を払ってもほしいと思える商品・サービスを提供する。」

仕事に感謝し、その感謝を成果で返したい。そのときに考えることは、「お客さんに払っていただく報酬の10倍の値段をつけてもらえる品質の商品・サービスを目指して最大限の努力すること」だと思います。『ロンおじさんの贈り物』という本から頂いた言葉です。

ドラッカーが仕事の目標について論じている考え方も大変勉強になります。企業の活動は、利益最大化か、顧客満足の提供か。二者択一で悩むビジネスシーンがよくあります。ドラッカーいわく、「企業の活動は、顧客満足の最大化である。それを追求する過程を通じて企業の利益最大化は実現される。」(注:私なりの解釈です。)

仕事に感謝し、感謝を成果で返したい。この初心をずっと忘れずにいたい、そう思います。

2006年02月13日

アイデアリストと企画書の違い(発散と収束)

アイデア、ということを対象にディスカッションしていると、アイデアとプラン(企画)を混同してしまうときがあります。アイデアは、着想、と呼ばれるように、はっと面白い切り口を思いついたその「着想」です。それに対してニュービジネス、ニューサービスを提案する企画書は『抜群のタイトル』『5W1H』が備わっていて、『時間とお金さえあれば実現できる計画』といった要件を備えています。

アイデアプラントは今のところ、前者であるアイデア、すなわち新しい着想や面白い切り口といった『!』をたくさん出すサービスです。ジャストアイデア。それをどう具体的なプランにするかは、別です。30個の『!』は、30個のプランを生み出す元になる可能性がありますが、30個の『!』を統合してもプランにはなりません。

ただ、さまざまな依頼の中には、ビジネスプラン的な要素を考慮して○○書(企画書、営業提案書)を製作する案件もあります。これらは、企画書を作る仕事であり、アイデア出しとは、フェーズを分けて行うことが重要だと考えています。(なお、こうした案件の場合は、案件ごとにアイデアプラントの内外から、少人数のメンバーを公募してチームを構成し案件を進めています。)

アイデア出しは『発散』の過程であり、企画化(プランにまとめる)は『収束』の過程です。話し合いの展開の前提そのものが違う、ということをまず全員が理解して対応する必要があります。(くらたまなぶ氏のセミナーでお聞きした中では、前者を「夢モード」後者を「金モード」とおっしゃっていました。)

ここまでアイデア出しの代行サービス「アイデアプラント」を運営してきて多様なご依頼がありましたが、ジャストアイデアをほしいクライアントは、研究開発のフェーズにあることが多いように感じます。あるいは、新規性の高い商品開発でも、そうした傾向があるように感じます。こういうタイプの依頼では、かえってビジネスプラン的な考慮をしないで出すほうが歓迎されます。一方で事業開発や用途開発の場合は、ビジネスプラン的な考慮をくわえて1つもしくは2,3個のプラン(概要レベル)を製作することが望まれる傾向があるように感じます。こうした部分の違いをクライアントさんとのコンタクトの早い段階で明確にして「仕事の要件を定義する」ことがアイデア出し関連の事業においては重要なのかもしれません。

2006年02月12日

わけ合えばあまる

「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる 」相田みつを氏の言葉です。http://www.mitsuo.co.jp/museum/profile/collection.html

相田みつを

近くの大型ショッピングセンターの屋上駐車場のエレベーターホール脇に階段があります。その上にこの額が飾ってありました。いいですね。地方のSCでは、屋上の駐車場は、混雑したときにやむおえずとめる面倒な駐車場という位置づけですが、そこに止めた人だけがそこに掲げられているこの言葉を目にすることが出来るわけです。なにげないエレベーター待ちの間に、この言葉に何を感じていくか、人それぞれのようです。奥ゆかしい日本人の伝統文化がすがすがしく目に浮かびました。

なにげない額の掲示ですが、SCは小さな投資で大きなプレゼントを、しかもたくさんのひとがもらっても減ることの無いプレゼントをしている点でも非常にすばらしいと思いました。

また、今ふと思ったのですが、官僚的な企業と、志しを元に躍動感あふれる躍進を続ける企業の違いの一つをこの言葉が逆説的に示しているかもしれません。

面倒な仕事が自分たちの部署に来たというシーンを想像してみます。躍動感あふれる企業では、仕事を「私はこれとこれが出来る。よかったら、あれもやっておきます。」といい意味でうばい合います。『うばい合えば足らぬ』わけです。一方で、官僚的な組織では、おのおのが「ここまでが私の仕事。その先は私の仕事ではない。」といえば、個々の効率がいいかもしれませんが、『わけ合えばあまる』わけです。

個々の部分最適と、全体最適は必ずしも一致しません。これまでは長らく拡大再生産の基調の上に長い年月を経て、個別の最適化と全体最適がすり合わせされて調和していました。しかし変化の早い環境では、個別の最適化を大前提にしていては、全体では生じてしまうロスを解消しきれません。個別の最適化を全体最適化の状態になるまですり合わせ出来るころには、環境がまた別の状態になっていますから。

変化の早い環境下では、企業全体としての力を最適化するときには、自分の仕事範囲を柔軟に捕らえてホットなフットワークで動く、そういう組織であることが躍動感ある健全な成長を果たしてゆくための一つの条件かもしれない。ふとそんなことを、相田みつを氏の言葉に思いました。

2006年02月11日

アイデアの技法 速記メモ

速記メモ、という比較的時間的余裕があるときにアイデアの引き出しをたくさん作るための作業をご紹介します。技法というよりもコツ、といった趣です。

セミナーや講義に出席します。その会場で話されていることをひたすら追いつく限りのスピードでメモをしていきます。私ははじめは手書きでやっていたのですが、キーボードのタイピングのほうが速度で勝るようになったので今はPCをつかって、速記メモを取っています。(余談ですが、こうすると眠くならないんです。話の構成がさかのぼれるので、よく分かるようになりますから。また疑問に思ったことを、前後の話の間に「メモ」しておけるので、後で質問のするときにも、役に立ちます。また隣の人に「メールで送ってくれませんか」といわれてお送りしたら、なんとコシヒカリを頂いたことも。←これは超レアケースでしょうけれど。)

聞きながら理解して、言葉を全部ではなく文意をだだだだっとメモします。およそ人間が講演でしゃべるときには10秒間で3文くらいから構成される一連のセリフをしゃべります。1つの文章は、5W1Hなどを中心におよそ2〜6程度の単語を含んでいます。なので、10秒間に出てくる単語は、6〜18くらい。重複をのぞいてそのセリフで中心的な単語で短文を再構成するならば、10秒間でおよそ5つの単語をつなげて短文にしてメモしていくような感じです。聞き取れないところは悩まずに「***」と書いて、次へ。

不思議なことにこうしてメモを書き取っていくと、別の用途への転用を思いついたり、逆に言えばこんなことがいえるかも、とふと思うときがあります。それをすかさずメモします。ちなみに私は、アイデアをそのまま、速記メモの中に速度を落とさずに書き込みます。「★、」という形で、講師がしゃべったこととは違うよ、という自分へのしるしにします。

なぜこうすることでアイデアが生まれるのかは、今のところよく分かりません。ですが、何もメモを取らないで腕組みして聞いているときに比べて思いつくことが何倍も多いようなのです。速記メモを取ることで、頭を非常に早く回転させるので創造性も引き出されるのかもしれません。また普通の聞いた情報は言葉をそのまま覚えるのではなくその話の趣旨を入れていきます。ある程度の抽象化のプロセスをリアルタイムでして行くような感じでしょうか。それが、速記メモではかなり明確に相手の発信した情報を受け取ることになります。以前書きましたがある種、具体性は創造性を高めるのに効果があるようだ、ということに関係するのかもしれません。

このアイデアの技法は、試すのが簡単ではないかもしれないですが、せっかく講演を聴くならばこういう副次的な効果も得ながらメモを取ってみるのもなかなか面白いかもしれません。
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2006年02月10日

商品開発サポートの案件が終了しました。

10代の大学生をマネージャーに登用した商品開発サポートの案件が終了しました。クライアントの方からの要望に、それ以上の成果でこたえたいという気持ちのみちたレポートに仕上がっていました。ほとんど手を加える必要の無いレベルです。マネージャーの学生さんは、もっと手をかけてやる準備もあったようでその意識の高さには感心しました。大変いい人に恵まれた、とクライアントの方からいろんなタスクでおっしゃっていただくのですが、代表者の私から見ても、各案件のマネージャーを務めてくれた学生さんたちには恵まれたと思います。感謝!

クライアントさんは非常に高邁な精神で事業を展開しようとしています。ご本人は非常に精力的に努力をなされていながらほとんどその事業利益は社会のために、というスタイルです。昔ならば「慈善事業」というカテゴリーかもしれませんが、現在は、もっと正確に表現できる言葉があります。それは「社会起業家(ソーシャルアントレプレナー)」です。こういう方と一緒に仕事ができたこと自体がおおきな報酬でした。有難うございました。

2006年02月09日

村井知事にお会いしました。(宮城の防災を考えるシンポジウム)

2月4日に宮城大学で行われた防災のシンポジウムを見学してきました。パネラーは村井知事ほか、宮城大、東北大、兵庫大の先生方。速記メモを取りました。 速記メモ

防災への備え、減災の考え方など、大変勉強になりました。特に、いまさらながら、深く認識したのですが、村井知事の発表によると、宮城県地震は「平均37年おき」に発生して、その規模は「M7〜8」です。「最短26年」で発生しています。そして「前回の1978年から27年」をすぎているとのことです。その意味では今地震が起こる可能性は十分にある時期なのだと実感をしました。

また、兵庫大学の先生のご発表によると、大きな地震で災害にあった地域でのその後の備えは発生前に比べて何倍も増えた一方で、未だになにも備えていない人が結構な割合でいるそうです。人間は災害にあう直前までは行動しにくい、という特性があるというのはある種人間の頭脳が直感の危機意識を鈍らせているかもしれませんね。また防災袋に心を癒すものを入れておくべし、というお話もありました。長引く震災後を生き抜くために、精神衛生を健全に保つために確かに必要だと思いました。

閉会後、ホールで防災用品を見学する村井知事に短い時間ですがご挨拶できました。壇上でお見かけするのと変わりなく丁寧で明朗なお人柄を感じました。新しい知事による新しい宮城県にぜひ期待したいですね。市民県民としてもよりよい地域づくりに貢献したいものです。

【アイデア】防災に備えて必要なモノを家の中に備えておくだけじゃなく、ある種の防災に関連したビジネス、というのもありえるかもしれませんね。日常生活の余剰品(特に衣類や寝具)を貸し倉庫に預かっておいて災害時に近くまで配送する。配送されてくる梱包が小さな3畳くらいの屋内用の簡易住居空間になる。といったビジネスです。体育館など避難所での生活も長期になればプライベート面の確保が重要性を増していきますから。

2006年02月08日

アイデアの技法 マンダラート

マンダラート、という3かける3の図を使って発想を行う技法をご紹介します。準備するものはいたって簡単。大きな正方形を区切った9つのセル。ただそれだけです。紙に手書きしてもよいし、パワーポイントで3*3の表を作ってもいいです。

マンダラート マインドマップ.jpg

中央のセルにアイデア出ししたいテーマを書き入れます。たとえば「新しいオフィス」のアイデアを出したいということで、中央に「オフィス」とかきます。周りの8つのセルにオフィスから発想できることを書き入れます。このとき、とにかく関係なさそうでも8つうめる、というすこしの強制力が発想を促進するようです。

では実際にやってみます。オフィスといえば、机。上のセルに「机」と書き入れれます。机といえば「椅子」も。それから「PC」もやっぱりほしいです。PCといえば、投影できる「プロジェクター」があって大きな「スクリーン」もほしい。これで5つ。残り3つをう〜んとしばし考えます。やはり「本棚」がほしいですね。人が来たら「応接するセット」これは本当に必要かな、とおもいつつも、とりあえず書いておきます。必要ないかもしれないけれど、「観葉植物」。ここでじゃあ「スーツハンガー」もほしい。でもマス目がもうありません。でも気にしないで欄外に、「スーツハンガー」と書いておきます。のりのりでもっとでたら、気にしないでどんどん欄外に書きます。あるいは、別のマンダラートに書いてもいいです。私はPCで行うときには、3かける3を増やして、5かける5くらいに増設します。

こうして、オフィスというときに、最低8つの切り口が出来ました。この先にすることは、各切り口を中心に新しいマインドマップを作ります。たとえば、「スクリーン」。新しいマンダラートの中心に「スクリーン」と書きます。で、スクリーンといえばと、と8つのセルを埋めていきます。たとえば、スクリーンといえば「白いシート」。白いシートをカーテンに見立てて、「ついたて」兼用のシートもいいですね。本当に集中したいときに、それを立てて小さい空間にこもる、とか。スクリーンといえば、掛け軸ににていますね。で「掛け軸」。ここまでで、3つ。文字が書いてあるシートという意味では、表面は白いシートで、裏面にすると自社の企業理念とか今期の目標が掲げられているのもいいですね。この辺になってくると、商品化のアイデアだしが一気に広がっていったりします。そのときには残りのマス目や他のキーワードをほおりだしてそのアイデア出しをすすめてください。全部をきっちりやることがアイデア出しに必ずしも適している方法ではありません。そこを一気に進めきってから、またもどりたいときにマンダラの続きをやればいいわけです。

このマンダラート、という技法は「企画」に落とし込むときに5W1Hのフォーマットでも活躍します。また、私は、7かける7や、9かける9のマンダラートを作って、PCをもちいたヒアリングのときに、マインドマップの代わりに利用したりしています。マインドマップ方の入力は、普通のエディターソフトでは手間がかかりますから。

※このマンダラートは、今泉氏が生み出した技法です。詳しくはhttp://www.mandal-art.com/index.htmlにあります。シンプルですが、非常におくが深い技法です。シェアウエアもあります。
posted by 石井力重 at 18:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年02月07日

コーディネイター的な仕事。

アイデアプラントのクライアントさんに、ドイツ系のベンチャーの方をご紹介しました。むかし商社に勤めていて、A社とB社を引き合わせるということは良くやったのですが、そいういコーディネーター的な仕事は今の仕事でも役に立っています。クライアント殿にとってはベンチャーの方のビジネスモデルに学ぶところの多い出会いのようでした。また、ベンチャーの方にとっては、日本のモノづくりを土台で支える企業の技術力に大変感心していました。昔はコーディネートを漠然と考えていましたが、経営学を学んでからは、
1、バリューチェーン上の強みが補完的か
2、強みと強みをあわせたバリューチェーンが、おのおのの生産性を上回るか
という簡単な分析視点を持って考えるようになりました。今回は、製造能力+品質*デザイン性+販売方法で非常に相性がいいと判断しました。ただし物事が性急に進まないのもコーディネーションの常です。まずはお互いが知りあう、信頼関係を構築する。全てはそこからです。その意味ではしばらくはお金にならないプロセスが続くことを意識しておかないと、せっかくのものを誤った形にしてしまうので注意が必要です。

2006年02月06日

表彰式(仙台ビジネスグランプリ)で桜井副市長にお会いしました。

本日は、仙台ビジネスグランプリの表彰式に招待されてパレス平安にいってきました。アイデア出しの代行サービス「アイデアプラント」にありがたい事に奨励賞をいただきました。

皆様のおかげで、仙台ビジネスグランプリ2005、奨励賞をいただきました。

頂いた賞状は、仙台市のマーク入り、市長梅原氏の名前の入った立派なものです。

賞状(仙台ビジネスグランプリ2005)

展示ブースを頂いたので、アイデアプラントの事業概要と、「効果的な展示方法のアイデア」リストを展示させてもらいました。説明員として、パートナー企業の有限会社ラフの梅津取締役に立ってもらいました、有難うございます。

展示ブース。設営はラフの梅津さんに手伝ってもらいました!感謝!

展示資料:ブース展示資料「アイデアプラントの事業概要」

後半の交流会では、桜井副市長にお会いすることができました。ご多忙な中、本日のお祝いに来ていただき有難うございました。他にも今年の受賞者のイズムの早川氏(大賞)、青葉テクノソリューションズの藤氏(優秀賞)にも実際の商品を見せていただきながら製品の特長をお聞きでき大変面白かったです。どちらも社会的な課題を解決する創意あふれる商品です。また昨年の受賞者の方もいらしていて、お話をお伺いできました。どの企業さんも面白い企業さんばかりで、ぜひ一度遊びに行かせてください、とお願いしました。友人のベンチャー企業社長さんからは花束をいただきました。有難うございました。

なお、本日のスピーチ、緊張していて用意してきたことの6割くらいしか話せませんでしたが、用意してきたスピーチを以下掲載します。ざっくりとこんなことをお話させていただきました、というご報告として。

 本日は、アイデアプラントにこのような賞を頂きまして大変有難うございます。
 このアイデアプラントは多くの方に助けていただきながら進んでいっております。この場を借りましてお世話になりました皆様に御礼申し上げます。特にパートナーになっていただいている有限会社ラフさんには大変お世話になっております。いつも有難うございます。
 このアイデアプラントは、そもそも私が学生達の社会的な活動を手伝っているときに、彼らの発想力や新鮮な創造性に注目した企業の方からアイデア出しをしてほしいというニーズを聞いていました。一方で学生達のメーリングリストで誰かのアイデアからアイデア出しが自然と起きるのをみて、そのうちの何人かは実際に企業の商品開発などに貢献しえる知性と感性をもっていることが分かりました。このニーズとシーズから、このアイデア出しの代行サービス、アイデアプラントは生まれました。
 私が日々の活動で出会う想像性豊かな学生さんたちにメンバーになってもらい一つの学生組織を構成してます。企業からアイデア出しの依頼を受けてその組織の中でアイデア出しを行います。
 はじめはネットショップのアイデア出しから始まりましたが、最近では建築資材や新聞社、アクセサリー、ソフトウエアなどの多様な分野からアイデア出しの依頼を頂戴しております。
 また、アイデア出しを主軸として、知的生産活動分野の支援事業へと事業範囲を拡大しています。最近では、学生対象のアンケート・モニター事業などもニーズが高く本格的にメニュー化しました。
 一件あたりの報酬額は全体で5万円程度ですので参加学生さんにお渡しする金額は、たとえば一人2000円位などですが、この金額は、コンビニで3時間アルバイトをすることに相当します。夜、手の空いている時間で、アイデア出しをすることで報酬がいただけるということで、書籍代のほしい学生さんには大変好評を頂いています。
 この事業は多くの方の支援の下にここまで進んでこれました。なので私たちがこの事業を通じて身につけたアイデア出しのノウハウなどをもとに、楽しみながらアイデア出しの技法を学ぶことが出来るワークショップセミナーなどを無料開催して多くの方にアイデア出しの方法をご紹介したいと思っております。
 今後一層皆様のお役に立てるよう、頑張ってまいりますので、皆様、ご支援・ご指導いただきますよう、お願い申し上げます。本日は有難うございました。

2006年02月05日

日刊工業新聞の特集記事にプラン概要が掲載されました。

特集記事(2月3日 日刊工業 朝刊)

おととい(2月3日)の日刊工業新聞の朝刊に、キャンパスベンチャーグランプリ特集の記事が組まれその中で私のプラン概要が掲載されました。著作権の関係があるので私が書いた部分(300文字)のみを以下掲載します。

音声コンテンツ・マーケット「音co知心」は、音声データに対して、電子透かしを加える技術(東北大/電気通信研究所にて開発し特許化)を用いて、「個人の音声コンテンツを有料販売する仕組み」を提供する事業です。 対象市場は「着メロ・着ごえ・着うた」市場(1,000億円市場)と、急速な成長が予想されるWEB素材市場(推定20億円市場)の2つです。コンテンツ提供者は携帯電話等を用いて、いつでもどこでも簡単に、音声コンテンツを作成できます。多様なコンテンツ提供者たち自身が初期の口コミ・市場拡大機能をにない「感性・感情・知識・声の表情」といった「人」そのものがもつコンテンツとしての魅力を武器に、対象市場のシェア5%(50億円)獲得を目指します。

実際には私がこのプランを実行することはありません。私自身はもう一つの事業計画である「アイデアプラント」の代表者としてそちらを運営していきます。卒業後も身の丈に合った小規模な事業から行ってゆこうと思います。

私が今回このプランを作りコンテストに応募したのは技術経営戦略(MOT)を専攻する学生として、「大学の持つ可能性の高い先端技術をもとに、それを事業価値として最大限に引き出しえるビジネスプランを製作したかった」からです。もし上記の要素技術にご興味がある方、競合サービスを展開される方がいらしたら、お気軽にご連絡ください。

なお今後も大学や企業の保有する先端技術をもちいたビジネスプランを構想したりその市場可能性を調査して行こうと思います。優れた技術がその事業上の利用が少しでも促進されるように、ある種の貢献が出来たら幸いです。

2006年02月04日

授賞式(CVG東北)で、日刊工業新聞の千野社長にお会いしました。

昨日、2月3日は、メトロポリタンでキャンパスベンチャーグランプリ東北の授賞式がありました。キャンパスベンチャーグランプリは学生による新事業を提案するコンテストです。開催初年度となること今年は、大変ありがたいことに、優秀賞を頂きました。

キャンパスベンチャーグランプリ表彰式

その後のパーティーでは審査員をしていただいた名士の方々ともお酒を交えて個別にお話できました。特に日刊工業新聞の千野社長殿には新聞業界の動向や今後の方向性について非常に興味深いお話をお伺いできました。(なおスピーチでもおっしゃっていた「日刊工業新聞は新会社を設立し技術者コミュニティーを醸成するSNS事業を開始する」というのは「てくてくjp」というサービスです。http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20091298,00.htm サービスが開始されたら使ってみたいと思います。)

また、幕田会長や東北地域の勢いのある企業各社の社長殿にもお会いでき貴重なお話をお伺いできました。今回のコンテストには事業計画に30時間以上の構想・調査・製作を費やしてきましたが、このように各界のリーダーの方々に直接お話を伺える機会をいただけたことが一番大きなご褒美でした。事務局の方々にはこの場を借りて御礼申し上げます。有難うございました。

なお、生まれて初めて「盾」を頂戴しました。とても立派な盾です。

盾と賞状.jpg

その後は、各社社長殿のご好意で飲みに連れて行っていただき、私が現在運営してるアイデア出しの代行サービス『アイデアプラント』についてのアドバイスや地域で新技術をもちいた新事業展開を行う際の課題(ニーズ)について貴重なお話をいただきました。今後の事業展開において非常にありがたいお話ばかりでした。有難うございました。

2006年02月03日

小粒でもきらりと光る新事業をたくさん生み出したい。

最近、自分自身の人生を航海図を深く見直すことがありました。私自身は人生の岐路に立ったときに3つの要素を元に判断するようにしています。

1、それは好きなことか?
2、それは得意なことか?
3、それは志しに通じるものか?

この3つが正しいのかどうかは人それぞれだと思いますが、私に限ってはこういう指標をとっています。ちなみにこの3つにしている理由もあります。まず寝食を忘れて朝から晩まで夢中になれるような好きなことをしてその日一日がおわる、というのが最高の生き方だと感じるので、一つ目には好きなことを。2つ目には、自分の得意なことをしたほうがいいと思っています。もちろん能力向上に務めるべきでもありますが、長く取り組む仕事が本質的に苦手なことでは日々一杯一杯になっていくと感じています。得意なことをして持ち時間の6割で必要なことを終わらせられれば他人を助ける余裕や優しさももてると思います。そして3つ目の判断指標は自身の志に通じるものか否か。自分のことを突き動かす志しをもつことは自分自身をマネジメントする上で非常に重要だと考えています。うまくいえませんが、パッション・ミッション・ハイテンション(情熱・使命・高揚感)なるものは自分のエンジンを軽快に吹き上がらせてくれる、そんな気がします。

その3つの判断指標の具体的内容は「好きなことは、新しい製品・技術を扱うこと。得意なことは新しい分野を拓くこと・開拓すること。志は社会へ新たな価値創造。」だと考えています。こんな価値観ではオーソドックスな職業は難しいだろう、と覚悟はしています。幸せにわがままに(多分貧乏に)生きていくだろうなぁ、と思います。

この3つをかなえる目標をこれまでは『新産業創出を支援する』と定義していました。大学の先端技術をベースにした本格的なサイエンス型産業を生み出すことのコーディネータ職で生きていこうと考えていました。しかしその後、大学という非常に幅広い知識教養に触れていく中で価値観に幅が出てきました。そしてある種の知識と経験をつんだ今、十分に考えて、3つの指標にかなった目標を、『小粒でもきらりと光る新事業をたくさん生み出したい』という表現に再定義しました。これは、もちろん前述の『新産業創出を支援する』ことも含みつつ、もっとその裾野を広げています。ハイテクに依拠していなくてもよいし、また、産業規模まで行かなくても良いのだと思います。狙う市場規模はある程度限定的でも高い付加価値の新事業を開発したり新商品を開発することは大変価値のあることですし、私自身の3つの要素がかなうものです。

将来的にはこうした目標を追い求めることを通じて、私の野望をいつの日か実現したいと思います。『世界中から尊敬される企業が仙台から次々と輩出される、そんな地域にしたい。』

2006年02月02日

デザイン性の高いベンチャー企業との提携可能性を考える。

今日は仙台駅近く南町通りのカフェにて、外資系のベンチャーで働く友人とミーティングをしました。アイデアプラントのクライアントさんの商品展開に関するアドバイスをもらうため、これまでのアイデア出しと調査報告の内容、それから作っていただいたサンプルなどを見せながら状況を報告。彼の勤めるベンチャーは個性やデザイン性、というものが事業の主軸にあるベンチャーでビジネスモデルも非常にユニークなものです(この日、初めてくわしく聞いて感心しました。なるほどねぇ!と。)

南町通りのベローチェにて

WEBサイトでの物販に関するアドバイスはさすがです。方法は4つあって、この場合のコストはこうで、実際はこれこれは現実的ではない・・・などなど。大変貴重なアドバイスをもらいます。

さらに彼らのビジネスシステムの一部において、私のクライアントさんの事業と提携できそうな部分がありました。もちろんまずはクライアントさんの都合や意見を伺いながら、というのがまず前提にありますが、彼らの強みであるデザイン面とビジネスシステムの活用は、クライアントさんの商品と非常に相性のいい提携になりそうです。これは今後の展開が大変楽しみです。

2006年02月01日

クライアントさんにサンプルを作っていただきました。

2月1日。仙台では朝から雪。一気に町中が雪景色になりました。今日は研究の合間に、現在のタスクのクライアントさんを訪問してきました。明日、デザイン性の高い商品を作るベンチャーの方と打ち合わせするためにどうしても商品サンプルがほしかったからです。商品サンプルを10点以上借り受け、ざっとどんな仕様まで可能なのかをお伺いしました。また、大変ありがたいことに『アイデアプラント』のロゴデータで特注のロゴプレートも作っていただきました。(両面仕様) 先日コンテストで受賞したベンチャープラン『音co知心』も。

ロゴプレート

会社が出来たらこれをそのまま表札にすることが出来るほど耐久性のあるものです。またモノ・質感、という意味ではぶ厚い材質を使うこともできるためさまざまなことが実現出来ます。これらの実物を持参して明日の打ち合わせに望みたいと思います。どんなアイデアや企画が構想しえるのか、大変楽しみです。
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