2006年12月31日

アイデアボード、試作品が完成。

12月31日。本日、アイデアボードの試作品(ハイクオリティー版)が完成しました。

先日のテストプレイの観察から得たヒントを元に、内容のブラッシュアップを重ねてきました。ゲームフロー、マニュアルの内容、を幾度も修正。周辺のアイテムにも磨きをかけ、ようやくフルセットが出来上がりました。それらを高品質な紙素材に出力していきます。

3市販の専用紙でアイテムを作成.jpg

カード類は、カット精度が高くなるように、市販品のカード台紙に出力し、カドを一つ一つ加工処理しました。ボードは、写真印刷用の高品質厚紙に出力。実際の商品の質感に近いもので。

5フルセット(オプションつき).jpg
(フルセット(オプション付)の試作品)

開発した試作品を手にとってみると、かなり感慨深く感じました。「開発者は、ゼロから創り出し、断腸の思いで大胆に削り、ブラッシュアップして、作った商品が、わが子のようにいとおしい。」ということを肌で理解しました。やはり経験してみなければわからない、そういうことはありますね。

このアイデアボード開発プロジェクトは、事業化コーディネータとしての私のノウハウ(の一部である”アイデア創出の手法”)を商品化するプロジェクトです。このプロジェクトを通じて今年はさまざまなことを学びました。

普段は、私は、事業化の支援をしています。起業家は事業創造の主体者です。起業家を、私は支援(コーディネート)しています。起業家はどういう気持ちで「こだわりの商品、本気で提供したいサービス」を創出しているのか、ということを少しだけ理解できたような気がします。支援者が主体者(支援される側)の経験をしていなければ、わからないことがある、そんなことをこのプロジェクトで学びました。

年末の最後の日、通常は一年を振り返って、の話を書くところですが、今年の年末は最後まで走り続けた年でした。一日中好きな仕事をして、気がつくと日が暮れている。そんな毎日でした。この一年を象徴するような大晦日となりました。




今年一年もさまざまな方に出会い、アドバイスをしていただきました。
特に今年は、創造的問題解決の手法(USIT、シネクティクス、CPS)や
創造学の一流の先生方にトレーニングやアドバイスしてを頂きました。

お世話になった皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。

教えていただいたものを活かし、社会的価値をすこしでも生み出せるように
来年も全力で取り組んでゆきます。来年もよろしくお願いいたします。

                              石井力重

2006年12月30日

「なぜそれをしたいのか」と「何があなたを制止するのか」

アイデア出しにおいて、「適切に問題を設定する」ということが実はとても重要です。

創造的問題解決―なぜ問題が解決できないのか?のP30に、興味深い記述があります。「問題の根源をつきとめるのを助けるシンプルなツールがある。一見込み入っているように見えても、実際には2つのシンプルな質問で構成されることが多い。「なぜ」「何があなたを制止しているのか」」

それをもとに私なりに、問題の本質化手法を、言い換えてみました。
問題の本質化を行う際に、こうした考え方、ちょっと思い出してみてください。

なぜそれをしたいのか と 何があなたを制止するのか

取り組もうとしていること(目標、願い、挑戦)を書き出します。図のオレンジ色の玉が、その取り組もうとしているもの、です。

なぜそれをしたいのだろう。と問いかけます。すると相手(※)が、**だから、と答えます。繰り返します。なぜ**したいのだろう、と質問します。相手が○○だから、と答えます。これをどんどん繰り返していきます。モチベーションのベースのベースを明らかにしていくんですね。図では黄色い台座がそれです。どこまで、台座を掘り出すか、といえば、「より豊かな、充実した生活を過ごしたいから」まで、です。

※ここで出てくる「相手」は、自問自答するときは「自分」と読み替えます。

こうすると、取り組む際に、そもそもの根本的な目的に反した計画を立てることがなくなります。幸せになるために働いているのに、働くことを全うしていったら幸せでなくなった、なんてことがおきないように、モチベーションの基礎工事を行っておく感じです。

さて、それだけのやりたい、という気持ちがあっても、実際にはそう簡単に実現はしていないわけです。何の課題もなければすればいいだけ。現実には多くの問題があって、それを実現できていないわけです。

ここで、図で言うと、オレンジの玉が上昇しようとするのを、止めている抑制力が働いている、そんな感じです。重たいオモリがついています。これ、がちゃっと外せたらすっきりと玉は上昇し始めます。では、そのオモリと取り払うにはどうしたらいいか。それには、オモリの先のオモリ、一番下のオモリを外すことから取り組めばいい、ということです。いっぺんに全部を外すのはなかなかきつくて難しい。ならば、一つずつ、です。

このさきっちょのオモリを明らかにするのが「何があなたを制止するのか」という問いです。相手に問います。相手は□□だから、とこたえます。相手に問いかけます。「なにが、□□でない状態になるのを制止しているのか。」相手は△△だから、と答えます。相手に問います「なにが△△でない状態になるのを制止しているのか」。これを繰り返していくわけです。

阻害している要因の先っちょは、結構単純なようです。そこまでいけたら、問うのを終えます。


(こちらは抽象的だと分かりにくいですね。例。3キロダイエットをしたい。→なにがあなたのダイエットを阻止しているのか。→おいしいお菓子を売っているケーキ屋が通り道にあるから。→なにが、ケーキ屋の前をとおらないようにすることを阻害しているのか→バス停に行くにはその道しかないから→なにが、バス停に行くのにその道しかない状態を変えるのを阻止しているのか→家と最寄のバス停の位置は動かせないよ、、、だから?→なにが、バス停の位置を動かすのを阻害しているのか(違うバス停を使うのを阻害しているのか)→遠くて時間がかかるし疲れるから。、、、連なっているオモリのしたへしたへ、見ていく感じです。他に使えるバス停は遠すぎるので最寄のバス停を毎日使うが、その道中にすごくおいしいケーキ屋があってどうしてもかって食べてしまう。という記述がオモリの一連を表すことになります。ちなにみ、二番目の答えが「必ずどこかでケーキを買ってしまうから」と答えたならば、展開は変わります。何があなたがケーキを買わないようにするのを阻止しているのか。となり、それは、甘いものが食べたくなってしまうから。となり、なにが甘いものが食べたくなる状態を阻止しているのか。となるわけです。この辺まで来ると決して軽くはないですが、先っちょに近いですね。)

どのようにして実際に問題を探索し明確にするか」ということに悩んだらこれらのことを使ってみてください。


参考(引用)
posted by 石井力重 at 06:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年12月29日

自分の事業に、自分の物差しを。(ビジネスプラン学習プロセス)

ビジネスプラン。事業計画。常に移り行く経営環境の中で、事業を引っ張っていくための地図であり、内外の人とのコミュニケーションのツールとなるものです。

ビジネスプランを作る力、とでもいうべきものがあります。訓練によってあるレベルまでは誰でも身につけることができます。産学連携コーディネータとしての私の活動において、事業化をベースにリエゾン活動するわけですが、ビジネスプランニングの知識はとても重宝しています。

私自身が、その作成能力を身に着けるまでを簡単に振り返ってみます。初めてビジネスプラン作成に取り組む人は、どのようにしてプランを書き上げていくのか。そんな視点で、私自身のケースをば。


■サマリ版■

(1ヶ月目〜6ヶ月目)

経営戦略論の学習。
ビジネスプランの概要(構成要素)を認識。

「事業理念」「何を提供したいか(商品・サービス)」
(成し遂げたいことと、売ろうとするもの)をはっきり描く・文章化・可視化できるように。

(7ヶ月目〜12ヶ月目)

差別化戦略・ビジョン・商品・財務・プレゼン方法を学ぶ。
講習にそってビジネスプランを一通り描く。

「ビジネスモデル」
(われわれは、何をするのか)をはっきり描く・文章化・可視化出来るように。

(13ヶ月目〜18ヶ月目)

後にパートナーになる企業になるに出会う。
プレゼン。パートナーになっても良い、という話へ。

ほとんど何もない状態からでも「描いたことは実現する」ということを学ぶ。
機会はおもがけないタイミングでやってくる。小さく事業開始。

既存のデータベースを細かく調べてゆき、
潜在的な市場規模を算出。

財務的な数字を記述。売り上げ計画など。
実績を元に、説得性の高い売上計画が出来た。
完全でなくとも実行をすることの大切さを実感。
実行する以前よりも、はるかに深い分析や計画立案が可能。

(19ヶ月目〜24ヶ月目)

公認会計士の方に指導していただき、
損益計算書、貸借対照表、キャッシュフローを学ぶ。
言葉で考えていたビジネスを数字で語ることを学ぶ。

経営戦略の実践的バイブルから、本格的な事業計画書を具体的に学ぶ。

大学院の戦略論は、社会を洞察し大きな方向性を選び取るのには最適。
一方、プランの精度・実行可能性を高めるのは戦術的な「ハウツー」が
必要であり実践的なケースを学ぶことが重要。ということを学ぶ。

公表資料から、新興企業の成長モデルを調査・分析し、プランニング。

付加価値を高め、他社に模倣することが出来ない競争優位性のために
必要な「特許」を探しプランに組み入れる。
 有効な特許を保有する教授にコンタクト、使わせもらいたいとお願い。
 幸運にも快諾いただく。
 ※ビジネスプランコンテストなどでは、ビジネスのモデルが
 「性善説」では通りにくい。特許技術や、規制に縛られた強力な
 参入障壁があることが重要。

プレゼンにおいて、審査員の質問やアドバイスがプランに磨きを。
繰り返すほど、プランの納得性が高まる。

多くの場所で自分の構想をさらしてだめ出しをもらうほど、
そのプランの完成度は上がっていく。ことを学ぶ。



・・・以上が二年間の学習プロセスです。

ただし、実際にやってみると、事業はほとんど計画どおりにいきません。
ある調査では、創業一年目の起業家の9割が「当初の計画を大きく修正した」
と回答しているそうです。
しかし、事業計画が意味を成さないと言うわけではありません。

自分たちが描いた道筋があって初めてずれているということがわかります。
軌道修正をしなければならない、ということが分析的に判断できます。
地図のないまま、さまよう行為は、自分たちがうまくいっているのか、
あるいは、軌道修正を必要としているのか、を分析的に判断するものさしが
ない状態です。

 自分の事業に、自分の物差しを。

二年間の大学院で学んだ、最も重要なことの一つです。






学習プロセスの詳細メモはこちら。
posted by 石井力重 at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究活動/検討メモ&資料

2006年12月28日

創造性テスト、とは何か。

アイデアプラントは、アイデア出しの組織です。最近は主に、ワークショップ講師としてノウハウ提供をすることが多いです。また、その経験を元に、アイデアボード(アイデア出しのゲームボード)を開発しています。

このアイデアボード、これで1時間チームで遊んだら、チームの発想力が高まって、そのあとのミーティングが活性化する、ということを狙って開発しています。いわば、それがこの商品に持たせたい「効能」です。(もう一つ、発想手法を自然に体験する、ということも持たせたい「効能」です。)

新しい商品には客観的なデータに基づく「効能」が書いてありますね。アイデアボードでもそれをしたいと思います。ボードで遊ぶ前のチームの創造性と、遊んだあとの創造性を比べて、プラス方向への変化があることが客観的に評価できたらば幸い。そこで、各種の文献から、創造性テスト、というものについて今日は調べていました。

創造性テストは、心理学の中に言及さています。文献を見ていくと、ある時期から定量評価の方法が取り入れられます。それがどういうものかを、ざっとあたってみました。

静岡大学の弓野教授の書かれているものが端的で分かりやすい紹介でした。以下、引用します。

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「アイディアは「流暢性」「柔軟性」「独創性」に分けて点数化する。流量性は「アイディアの総数」、柔軟性は「アイディアを複数のカテゴリーに整理 、そのカテゴリーの総数」、独創性は「他には出ないアイディアを出した場合に高得 点が得られる」という分類」
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そのほか、オーソドックスなところをあたると以下のようなものがありました。続きを読む

2006年12月27日

本人とコミットする人のみ、決めることが出来る。

昔のメモに、こんなことを書き留めたことがあります。

 他の人が言う答えは、参考意見でしかない。
 本当に自分にとっての答えを答えることが出来るのは自分でしかない。

これについて、もう少し考えてみたいと思います。

現実の社会においては、正解がいくつもありえます。いつも判断材料・予測知識があるものばかりではありません。迷うことも多いですね。

時間が十分にあれば次の2つを準備したいところです。(A)判断材料を集めること。(B)社会の中のメカニズムなどの「知」を沢山学ぶこと。こうしたことも大切です。ですが、そういうことをする時間がない時もあります。たとえば、目の前でプラントが爆発しそうなとき。絶対に正しい正解が分からなくても、何かの手は打たないといけないわけです。そんなときにこういう状況に追い込まれます。

 いろんな選択肢から、唯一つの選択肢を選ぶ。
 不完全な判断材料しかなくても。


これ、「創る人」「変革する人」「切り開いて先頭を走る人生」には幾度もあることです。どの選択肢を選びとるか。そこには互いに関係しあう3つのやり方あります。

(1)経験に基づき直感で決める。
(2)十分な論理的思考で決める。
(3)広く意見を聞いて、参考にして決める。

(3)は、誰かの意見を聞き参考にするとしても、それを、自分の決定として決めるのは本人のみ。自分が出した答えだけが、その人にとっての答えなんですね。

(3)の方法を取るときに、アドバイスをする人も、される人も、それは「参考意見でしかない」ということを理解したうえで会話がされます。答えを相手に強要できるのは、その選択肢の実行を共に行う人だけです。つまりコミットメントと強要はセット。この辺はアドバイスをするときも、アドバイスをもらうときも、きちんと抑えておきたい基本構造です。

 本人とコミットする人のみ、決めることが出来る。

どこかの本にもきっと書いてありそうですが、私なりの経験を通して長い時間をかけて抽出した一文です。これからは自信を持って、そう表現していきたいと思います。

2006年12月26日

葛藤。

支援者は主体者でありません。でもどうしても、それではもどかしいときがあります。支援するときも「当事者意識をつよくもって、自分の問題」と捉えていますが、それだけに、苦しいジレンマを感じるときもあるわけです。

主体者の危機感を共有しながらも、問題との距離間を間違えない。そういうことは、重要で、もっともっと学んで行きたいと思います。


 どんな課題も、いつか必ず何とかできる。
 そのことだけを信じて今日も、明日も。
 繰り返し、繰り返し、伝え続けること。

2006年12月25日

創造性の先生方にアドバイスをいただきました。

12月25日。今日は静岡からすごくステキな先生が仙台にお見えになりました。古きよき時代の「先生」を具現化したような大学教授。お会いできるが楽しみでした。

その先生と若きホープの先生がおられて、お2人のディスカッションを聞かせていただいて、そのあと、私からは、アイデアボードの開発試作品を報告させていただきました。いくつかのアドバイスを頂いて、特に、これから進めていくフェーズに関するアドバイスはとても勉強になりました。必死で学生のようにメモを取っていました。

若い先生からは、創造ワークの中でのキーポイントになる部分について、面白いお話を伺いしました。なるほど〜と感心しながら、専門家はすごいなぁ、と感心しきり。

そのあとにどうしても抜けなければならず、後ろ髪ひかれる思いで、そこを後にしました。二時間ほどの時間でしたが、その二時間は、私にとっては望外のクリスマスプレゼントとなりました。ありがとうございます。貴重なお時間を頂いた両先生に感謝!

夜に自宅に戻りPCに向かうと開発パートナーからも沢山の情報やアイデアが。今日は沢山外から、いいものをもらえた一日でした。クリエイティビティーに浸った幸せな一日でした。

2006年12月24日

Happiness Flow(幸せの資金ショートに注意を払おう)

キャッシュフロー、という言葉があります。企業の経営において、財務は黒字でも資金繰りが適切でないと「今月の事業運営に必要な現金の枯渇」という大きなリスクに直面します。

小さな企業が大型プロジェクトを受注するときは、特にCash Flowのマネジメントが重要です。長いプロジェクトを受注すると、大きな部材を買う資金や、何ヶ月もわたる人件費が必要になります。その案件は企業の現金量をどんどん減らしていきます。途中で資金ショートする可能性が高まります。最悪、倒産にいたることも。

では、どうするか。キャッシュフロー、うまくマネジメントします。こまめに部分検収を顧客に上げてもらい、少しずつ、入金がなされるように交渉していくわけです。

され、これを”個人”の”幸せ量”に関して、当てはめて私なりに論じてみたのが、「Happiness Flow(幸せのキャッシュフロー)」です。

人間、偉人にあこがれ大志をもって激しい生き方をする人もいます。その人の持っている「幸せの量」がすごく沢山であれば、大きな目標を達成するまでに、どんどんつらいことを経験してくじけずいけるでしょう。最後までやりぬいて、一層大きな「幸せ量」を獲得します。

しかし、誰だって、始めは大きくありません。ある程度の幸せ量しかないのに、大きな案件において途中で一度も幸せの部分享受をできないと、どこかでその人は、Happiness Flowが枯渇してしまいます。あるいは『破綻』してしまいます。

「人間」なので厳密な数字で引いたような突然の倒産はしません。ですが、「毎日が苦しくて仕方ない、そんな毎日をなぜおくっているのだろう」という状態がおこるわけです。これ、長くは続けられません、何とかしないととてもつらい状態。

そこで、キャッシュフローと同じく、ハピネスフローをうまくデザインします。つまり、自分の手持ちの幸せ量が少ないうちは、大きな仕事を「部分」に分割し、一つできたら、部分検収があがるように仕事を設計しておきます。そして、少しずつ進んでいる感と、そのたびごとの報酬(金銭とそれ以外のメンタルなもの)を受け取ります。減っていたものが満たされて、まえよりもちょっとプラス。さあ、次の仕事もやるぞ!と。なれたら最高なわけです。

  仕事の一ユニットが完成することで、
  つど幸せが感じられるように、働き方と自分の動機付けを、
  うまくデザインしておく。


「破綻(個人レベルでの倒産)」をうまく回避し、自分を枯渇させない。そういうことに敏感になるのは、個人レベルのキャッシュフロー経営なんだと思います。

(もちろん、わずかでもいやなことがあったら、仕事をやめてしまう、ということとは全く違います。ただ、心がぺしっと折れてしまうほど、自分をすり減らす前に、自分の能力の生きる場所を「選ぶ」こと、重要だと思います。この辺については人間が決して弱くなったとばかりはいえません。社会の熟成と人間の欲求の当然水準の上昇、といったことが水面下に語られなければならないことだとおもいます。)

なお、「長く挑戦し続けるために、なすべきことを分解しよう」と、以前ブログに書きましたが、大きな仕事を分割していくことは、それとも関係していますね。

Happiness Flow。これを意識してうまく職務や生き方をデザインすること。こういう時代には、必要なことかもしれませんね。

ちなみに、もっと私見なのですが、どれくらい小さな単位まで、分解をするか。ですが、一年は長すぎます。3ヶ月もまだながい。何せ100日ですから。ではどのくらいがいいか。というえば、3日くらいが多くの人にとって妥当なところかもしれません。

私は推奨するのは「1DAY」です。あるいみ、「毎日、幸せの日払い」です。今日のがんばりよりもちょっとだけ多いような「報い、とか、良かったこと」があるようにうまく日々をデザインします。毎日の収支決算が、「ちょっとだけでも黒字」となるような。

今日という日が幸せであることに最大限注力する、というのはある意味、もっとも長期的にチャレンジを継続するためのベストの方法なのではないか、と思います。

2006年12月23日

Five Bridge ディレクター

ディレクション(direction)。いろいろな意味を持ちます。
方向、 範囲、指揮、 命令、指図、指導、使用法。

今日はFive Bridgeの創設メンバーのざっくりとしたミーティングが行われていました。この空間を、どのように軌道に乗せるか。どういう方向へ導こうとしているのか。どういう(範囲の)ことをするのか。

そんな彼らに位置づけをつけるとしたら、「Five Bridge ディレクター」だとおもいます。カンパニーではないので、マネジャー(経営者)とは違うんですが、それでも、組織を引っ張っていく人たちです。それを一言で表現するならば、ディレクター、だろうとおもいます。


彼らの議論に参加させてもらいながら、今のこの場は、燃料をどんどん消費しながらまわっているような感じだとおもいました。まずは、ゼロからロケットを作り、完成しました。打ち上げてある高度まであがりました。ここまでのがんばりは各人の努力によるものです。軌道を描きながら回っているは回っています。ですが、持続可能な安定軌道とはちがいます。まだ、引力のほうが強く、ある種の燃料を沢山つかいながら飛行姿勢を維持している、そんなフェーズにありそうです。

すこしアナロジーをつづけてみます。安定軌道に入るためには、大きく分けて2つの選択肢があります。まず、今の軌道を早いスピードで回ること。2つ目は速度はこのままでより高い軌道(円周が長い軌道)に入ること。この場合、それが何を意味しているかは、自明ではありませんが、いくつかの示唆がありそうです。

なお、このアナロジーで言えば、1の選択肢のためには、進行方向への力をかけることが必要です。2の選択肢のためには、軌道の高さをあげるために進行方向とは垂直(外側)に力をかけることが必要です。


思えば、Five Bridgeは、今年の6月下旬、梅雨の上がったころに稼動開始しました。あれからちょうど半年。組織というものは、立ち上げて半年もすると次第に作り出した場のメカニズムを把握することになるのだと気がつきました。

立ち上げの当月翌月はまだまだ日々が前例の無いことばかり。

3ヶ月4ヶ月目はようやくなれて「繰り返すことができるもの(=運営システム)」が描かれ始めます。

5ヶ月6ヶ月目は、そのシステムの運用を基盤に、成長・継続していくための改善案が出てきます。このころになると、立ち上げの際に参考にしたよい先例を、また違った視点(一つレベルの上がった視点)で眺めることになります。

参与観察。当事者であり観察者である。そういう手法なわけですが、こと、このFive Bridgeは、「地域を活性化する若者たち」というテーマにおいては興味深い対象だと思います。この先、どういうストーリーが展開するのでしょうか。引き続きご報告したいと思います。
posted by 石井力重 at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会活動/Five Bridge

2006年12月22日

コーディネータグループのミーティング。

12月22日。起業家や大学院生の集う交流サロン「Five Bridge」の一角にて、デュナミス・コーディネータグループのミーティングをしていました。

私たちデュナミス・コーディネータグループは、私のようなNEDOフェローが駐在しています。地域の産学官連携や、技術系起業家の事業化を、コーディネータとして仕事をしています。多様な案件を取り扱い、さまざまな大学との仕事をする、ちょっと変わったコーディネータです。しかも、大学発ベンチャーとはいえ、民間の企業が行うコーディネート事業です。(通常のコーディネータは、大学かTLOに所属します。)

そうすると、他のコーディネータとは違った視点や、特別な対応や判断が、必要になります。私たちコーディネータグループ自身が、仕事を作りながら、学びつつ、社会に価値を提供していくわけです。なので、私たちコーディネータグループでは月次レベルで、お互いに活動の報告をしあい、案件のたな卸しをします。本人には気がつかない部分もお互いが指摘することができます。ノウハウの共有、課題への取り組み方のディスカッション、といったことができます。

本日もそのような話をしていきました。具体的なモノが報告されると具体的な突っ込みもできます。各案件は4月にスタートしたときからみると、随分といろいろと変化してきました。ある人は、独自の管理手法を見つけつつあると感じました。

新しい仕事を創るというチャレンジの日々です。私たちコーディネータグループは、その意味では、我々自身もアントレプレナーシップと創造性をもって、積極的に切り拓いていく、という活動を展開しています。

地域社会により良いものを提供できるように、来年もがんばって活動をしてゆきたいと思います。続きを読む

2006年12月21日

ユーザ観察から得たヒントをどう開発に活かすか。

12月21日。商品開発のプロジェクトでユーザを観察したのですが、それを開発にどう活かすか、ということで今日はその作業をしていました。

試作品をユーザーにいじってもらったらかなりのことが分かりました。使いにくさや、実際に扱いにかかる時間など。

さて、それらを開発品どうフィードバックするか。これは開発を支援するコーディネータとしても非常に実践知を蓄えたい部分です。

まず、ユーザの観察、ユーザの声、そこから得られた情報の集合をAとしたら、その中で、個別性の高いもの、汎用的なモノ、に分けます。(十分なサンプルがとれないときは、ある程度、仮説的に、峻別していき、また検証を踏む)。

そして汎用的な情報の集合をA'と表したら、そのうち、自己矛盾しない機能セットを取り出します。A'を全て実装しようとしたら、矛盾・重複がおきます。

このときに、どれを入れてどれをいれないか。実は捨てるという部分が結構開発戦略において重要です。コアな価値をそがずに捨てていくわけです。

(あるコンサルタントの先生は、こうおっしゃいます。戦略とは「略」の字のとおり、いかに略すか、だ。言い換えれば、限られたリソースをどこに集中投下するか、どこをあきらめるか、そういうことだ。と。)

このときに、考え方のヒントの一つが実践的なMOT(技術経営)の手法であります。VE(価値工学)の基礎で考えて見ます。

価値とは、その商品・部品が、提供する効能機能を、その商品・部品のコストで割ったもの、と考えます。コストに、「害」をふくめる、というスタイルも。

ここで重要なのはその絶対値ではなく、相対値。何か一部を捨てたときに、コストも減りますが機能も減ります。何かを加えると機能が上がりますが、コストもあがります。その相対値を振らしていって一番おいしいところを探したいわけですね。

さて、価値工学。今回の商品開発で行くと、どう適用できるか。やってみると、「機能効能を定量的に考える」ことはかなり難しいですね。とはいえ、やってみるしかない。多分こうだろう、という目安を自分なりにつけて、後は仮説を検証する。これが何の目安も持たずになんとなく幾度もトライすると、合理的に絞っていけないわけですね。とはいえ、実際はほとんどそうはできていませんが。

そうして、A’のうち、商品に反映するべき情報の集合がA''、と分かるわけです。

私の支援(でおこなうコンサルティング)では、顧客現場の暗黙知をできる限り数字へ数字へと切り出していき、たとえ目の子でつけた数字であっても、計量の土俵に乗せて、検証プロセスに持ち込んでいきます。そして数字の再調整をしていきます。本プロジェクトは、される側がどれだけ大変なのか、を学ぶいい経験になっています。

2006年12月20日

宮城大学で、開発試作品のテストを行いました。

12月20日。アイデアボード開発プロジェクト。本日は試作品をユーザに使ってもらいました。場所は宮城大学です。協力者は同大の4人の学生さん。商品の予備知識無しにプレイしてもらい、どう進むかを記録していきます。

昼過ぎにスタート。プレイヤーは4人の学生さん。観察者は3名(私を含め開発者が2名、それから宮城大学の企画関連で取材カメラマンが一人)。

彼らが商品一式を開封するところから観察。どう手に取るか。どう進めていくか。ゲームを進めていく中でメンバーがする質問。意図しない行動。使いにくさからくる停滞。そうしたことが分かり、記録していきます。

ゲームはまずは、発想のフェーズ。

テストプレイ 発想中.jpg

彼らの様子をを見て、沢山の気づきがありました。

それから、次に収束のフェーズ。
結構予想通りに行く部分、ゲーム設計と実際が離れている部分。そうしたものが見えてきました。

テストプレイ 収束中.jpg

試作品のテストはとても、興味深いですね。力を入れて創ったオリジナルのアイテムが、あっさりと使われないでゲームが進んでいったりもします。そして、それはちょっとした設定のし方によるのだとも分かりました。後で感想を聞いて分かったのですが。

最後は罰ゲームを実行します。目の前の缶コーヒーを使ってあることをしているところです。なかなか、その人のキャラクターの出る、いい余興で私たちも笑ってしまいました。

テストプレイ 発想中2.JPG

以上を80分かけてプレイしてもらいました。

その後も、時間のある方には残ってもらい感想を聞かせてもらいました。使いにくさ、改善へのアイデア、などなど。なかなかするどい、いいアイデアも沢山でてきました。

彼らの感想に「これを使ったらアイデアが良く出た」という一言があったのは、内心、とってもうれしかった。参加してもらったある男子学生さんは普段はそれほどアイデアを出すほうではないそうですが、それを知らない私たちの目には、ゲーム中の彼はとてもアイデアフルな人に見えました。

実に数十点に上る改善ポイントが見つかりました。また、仮決めのアイテム(”試してみないと分からない。仮決め。まずはこれでいこう”と決めて「モノ」にしたもの)が、実際はどうか、という具体的な評価材料が沢山手に入りました。

アイデアは、それを具体的なモノ・形にしてみると、非常に具体的に評価できる」のだ、という、基本かつ重要なことを、身をもって体験しました。

商品開発の実際、とでもいうべき、重要な経験と学び。このアイデアボード開発プロジェクトは、わたしにさまざまな角度から貴重なきづきを与えてくれています。

続きを読む

2006年12月19日

社長の意図を若手へ。翻訳するコーディネータ。

12月19日。ベンチャー企業某社にて、駐在サポートの日。

今日は社長さんから、ある依頼を受けました。それは、若手社員のスキルアップについて。その社長さんから見たら有望な社員に、ぐんぐん能力アップして、自分と同じレベルのビジネス知性になってほしいわけです。これはどこの経営者も同じ。部下が優秀で可能性があると感じる人ほど、です。

ところが、若手にしてみたらたまらない。社長と若手でははるかに経験と知識が違います。社長にしてみたら、「先ずはこのくらい」が、若手にしてみたら「全力疾走でいけ。いやそれ以上の速度、で行け。」ということに近いものです。

自分の全力疾走以上でいけ、という目標設定は、がむしゃらさを引き出すこともあるのですが、過ぎると「どうやっていいかわからない。俺はそれほど優秀じゃないんだな。先ずは、マイペースで行くか。」となります。

社長にしていると、期待しているからこその人材が、なかなか思ったとおりに伸ばせない。そんなことがおこります。

幸い、33歳のわたしは、支援対象企業の、若手社員の方々と年の差が小さいため、社長の意図と現場の受け取り方の率直なところが聞こえてきます。なので、社長の意図を彼ら目線の言葉へ翻訳していきます。

なるほど。社長の意図はそこか。そういう構想でギアをシフトアップしていくつもりか。ならばいまのフェーズは早く駆け抜けないといけないか。といった、理解が出てきます。かならずしも、ではありませんが、大なり小なり。

ちなみに、経営者と社員の間の翻訳者として、そういうことをするわけですが、ギアをシフトアップするにはどうすればいいの?という彼らの悩みも出てくるわけです。この辺は自分の経験の範囲で、アドバイスをしています。一社会人としての経験ですが、、、、という前置きで。

まじめな若い人ほど、きちんと仕事を進めています。ただ、ギアをシフトアップするには、仕事のやり方自体を変えないといけない、そんなことがあるのです。一字一句を追っていく形から、全体をみてそこからポイントだけをざくざく切り出していくような形へ。

それを高速で行った後に、振り返るとかなり理解できているものです。こうした高速の業務処理は、自転車にのれるようになることとにています。一度乗れると、結構いつでもすいすいとそれができます。続きを読む

2006年12月18日

書。筆の運びにまかせて。

12月17日。週末に筆をとりました。久しぶりです。といっても筆ペンとカレンダーの裏紙で、ですが。

幸せに生きる、とはどういうものか。すこし筆と紙を前に、問いかけてみました。あいうえお作文的に、「し」「あ」「わ」「せ」で、始まる文章を、筆の走るままに書き連ねます。

それで、書きあがったのがこれです。

明日が来るのが楽しみで
(「あ」の文字がつぶれてしまったのが、残念ですが、これもこのときの筆運びなり。未熟な己の一部です。)

見せられないような恥ずかしいレベルの書体ですが、筆の運びによって、表現されたものを尊重しよう、と。

「し」しんらいされて よろこばれ
「あ」あしたがくるのがたのしみで
「わ」わたしの心が豊かになってく
「せ」せおうにもつはすこしだけ、食うに足るのみ

だ、そうです。無意識でかくわけじゃないですが、自分の筆の運びは自分でもすこし予想の外にあるものです。筆を取り、正座して背を伸ばし、左手で紙を押さえる。しばし、考えるのをやめて、筆の進むままに書き連ねる。

「書」を書く、というのは、PCワークとはまったく別の表現過程です。フォントそのものがそのたびに作られていきます。心の温度やそり具合、そういったものが乗ってきます。

たかが筆ペン。されど、です。時には、じっと筆の運びに、任せて言葉を紡ぎ出す、というのもなかなかオツなものです。

2006年12月17日

プレスリリースセミナーを開催しました。

12月16日。起業家や地域のチャレンジする人のためのプレスリリースセミナーを開催しました。Five Bridgeで行う「45分のミニ講座」の第二講義、という位置づけです。

プレスリリースセミナー.jpg

起業家がいい事業や商品をつくったら、その価値を社会に出していくためには、社会と効果的なコミュニケーションが必要です。その一つにプレスリリースがあります。そうした活動を実効的に行えるように、このセミナーを企画運営しました。コーディネータ、という私のNEDOフェローとしての活動は、コーディネートだけではなく、こうした多面的な起業家支援をしています。

講義内容は非常に基本的な部分「何に気をつけるべきか」という話しと、それから、講義の終わった後に、雑談ベースで「メディアの職員は投げ込まれるプレスリリースをどう見ているか」という話しに及びました。

こうした本音の部分を起業家に聞いてもらいたい。そして、メディアの人にも、起業家がプレスリリースの作成に迷うのかを知ってもらいたい。プレスリリース以外の接点で、両者の顔の見える関係を作りたい。そうおもって、このセミナーを企画しました。なので今回は、内容はすべて非公開にしています。参加者も事前申込みした人限定。

今回開催してみて思ったのは「メディア側の意識と起業家側の想定するそれは、大きく異なる」ということでした。私もはじめにメディアの方の話を聞いて意外に思ったのですが、参加された方々も同様でした。

今回、意見出しにお付き合いいただいた起業家、メディアの皆様、ありがとうございました。

2006年12月16日

若手の情報交換会を開催しました。(MMJ第25回)

12月16日。若手の情報交換会、MMJ(第25回)を開催しました。

今回は18時から、45分のミニ講座を行いました。

45分のミニ講座第3講義.jpg

講師は消費生活アドバイザー清水さん。清水さんからは、なぜ消費生活アドバイザーなのか、をわかりやすく講義をしていただきました。参加者は6〜7名。徐々に増えてきましたね。

19時からは情報交換会です。今回は20名くらいの方がいらっしゃいました。はじめに、ひとり3分の自己紹介をしていただき、その後、ゲストの経営コンサルタントの小島先生(株式会社SMT、代表取締役)から貴重なお話しをいただきました。信念ある経営コンサルタント、そのプロトしてのマインドが感じられるステキなお話でした。

MMJ25.jpg

その後は、自由な情報交換会です。ビールとから揚げを片手に、わいわいと。いつもながら閉会の21時がせまり、さあ閉会、というフェーズに入るのが惜しいような、活発さでした。

今年の最後のMMJということもあり、来年の取り組みなどを代表の鈴井さんがコメントし、三本で締め。会場を一斉に皆さんに手伝ってもらい、その後は、サロン側にうちって、話したい人は、残ったおさけをてに、わいわいと語らっていきました。最後の方がサロンを出たのは11時を過ぎていました。

次回は1月20日(土曜日)19時からの予定です。詳細はまたここに掲載します。ご興味あればぜひご参加ください。



■追記

ゲストの小島先生のコラムでも言及していただきました。
http://blog.smt-net.co.jp/archives/50947788.html

若創
http://wakatsuku.jugem.jp/?eid=11





(私見)
posted by 石井力重 at 23:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会活動/MMJ

2006年12月15日

12月16日。地域の若い人の情報交換会を行います。(MMJ第25回)

皆様 

 若手の情報交換会(第25回MMJ)を行います。
いろんなことに取り組まれている方が気軽に
情報交換します。ぜひお気軽にご来場ください。

 今回は優秀な経営戦略のコンサルタントとして
知られるSMT小島先生がゲストです。
小島先生は、経営コンサルタントとして、非常に
幅広い分野・業種から支持されています。

起業家向けセミナーなどでは、小島先生の講義は、
いつも定員オーバー。
凛としたまっすぐな姿勢の中に、
人間愛とユーモア。そんなところが、
人気を博しているように感じます。

 集まる人たちもとても面白い人がおおいMMJ、
ゲスト・小島先生のお話はいろんな方にとっての
戦略のヒントになると思います。
ぜひ一緒に二時間を過ごしましょう。

ご参加になる方は、MMJの参加申込みページ( 

http://mmmj.jp/ikitai/ )からお申込みください。




20061216MMJチラシ.png(ポスターはこちらをクリック)




以下、会の詳細です
posted by 石井力重 at 06:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会活動/MMJ

2006年12月14日

12月16日。45分のミニ講座(第2、第3講座)を行います。

Five Bridgeで行う
「45分のミニ講座」の第二、第三講義を行います。
いずれも企画運営は私石井です。
参加される方が何かしら、学びを得る。
それを目指して本気で用意していますので、
ご興味ある方はぜひおいでください。




第二講義(16:30〜45分間)

「プレスリリースの概要と実際」
〜マスコミに自分の熱意を伝えよう!〜
  

内容概要:
定員8名まで(残り6名)。参加無料。事前申込み必須。
場所はFive Bridge( http://www.five-bridge.jp/ )

起業家や、新商品開発・新サービス開発にチャレンジ中の方、
3年以内に、マスコミに何かを発表するぞ!
という熱意をもった方が
参加対象です。(明確な参加資格はありません。意思があれば、OKです。)
オブザーバーとしてマスコミ関係者に参加してもらいます。
講義スタイルではなく、場にいる人がどんどん意見を述べるスタイルです。

オブザーバーの方は、ベンチャーを主な取材対象としています。
現場への深い洞察力・知識と丁寧な現場主義の取材スタイルに定評あります。

参加者のプレスリリース案を2点ほど選び、
どう魅力的にできるかを、皆でディスカッションをします。
(参加される方は、ぜひ、プレスリリース案を300字〜500字でまとめて
石井まで事前にお送りください。希望者のみ。)

なお、本事業は、産学連携コーディネータであるNEDOフェロー石井力重
(受入機関:デュナミス・コーディネータGr)の産業支援事業の一環と
して行うものです。参加費は一切無料です。

参加希望の方は私石井力重( rikie_ishii@yahoo.co.jp )まで
ご連絡ください。







第三講義(18:00〜45分間)

ミニ講座2006年12月のご案内.png

「消費生活アドバイザーの概要と実際」
〜45分で大学生・社会人むけに貴重な知識を伝授します!〜


内容概要:
定員25名まで。事前申込み不要。参加無料。
場所はFive Bridge( http://www.five-bridge.jp/ )

消費者生活アドバイザーは、消費者と企業のパイプ役。
資格取得を通じて、幅広い生活知識・法務知識が身につくため、
幅広い層が受験しています。

東北支部 副支部長の清水氏が
その概要と実際といった貴重な話を
45分間で講義していただきます。
そのあとのMMJにもご参加いただいて
若手との自由な情報交換会の場で
ざっくばらんにお話しができます。

なお、本事業(第三講義)は、
若手の情報交換会MMJが、地域活性の新しい試みとして
行うものです。参加費は一切無料です。
それに続くMMJへの参加・不参加は自由です。
(※MMJは、ビール・軽食代がかかります。
 事前申込み800円、当日参加1,200円
 詳しくはこちら
posted by 石井力重 at 06:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会活動/MMJ

2006年12月13日

試作品の一歩前ミーティング。収束の日。

12月13日。アイデアボード開発プロジェクトMTGをしました。

これまで、幾度も重ねてきたMTGやメールベースでのやり取りで、いよいよ、来週は、試作物でテストプレイをしよう、という時期になりました。

試作商品のための試作パーツ.jpg
(これまでに出てきたアイテムなどを、カードに印刷して、手にとって「感じ」ながら、ディスカッション。アイテム自体のブラッシュアップもその場で。)

翌週には、地元の大学の学生さんたちを交えてテストプレイをします。なので、今回のMTGは、広がった選択肢を、一気に、一つの商品構成に絞り込んでゆきます。それはもう、ががががっと。

こういう決めるフェーズは、広げたアイデアが沢山あるほど、決めることができないで足が止まるものなんですね。切ってしまうアイデアがもったいないという気持ち。本当にその選択がベストだろうかという迷う。などが原因です。

こういうときに、オススメの方法があります。候補となるアイデアを紙に書いて選んだもの意外は、えいっと「お蔵入りボックス」にいれること。後で再度必要なときには「お蔵入りボックス」に手を入れればすぐに出る。そんな具合にしておくと、結構すいすいいけます。多くの場合は、お蔵入りボックスに入れたもののほとんどは取り出す必要がありませんが。

それから、「これがベストの選択なのかと迷う」ケースについてですが、これは、材料無しに、う〜んと考えて、えいっと、最初に選んだものが、結構、成功に近いんですね。

もちろん、ロジカルに決める方法もあります。アイデアの収束フェーズで、特に、技術開発アイデアのアイデアワークでは、スチュアートピュー「コンセプトの進化と選択」、といった方法などがパワフルで効果的です。

でも、判断する材料がどうしても少なかったり、感性要素の強いものは、検討を重ねるよりも、「えいや!で決める」のが結構、いいんです。

だめだったらどうする?答えは簡単です。戻って、またやればいいんです。(※追記部分に補足)

さて、そんなことを片隅に入れつつ、どんどん、選択肢から、決める・決める・決める。という作業をしていきます。メールベースで、開発メンバーのすりあわせが大体できていたので、開発主体である私が「これは、これで行きます。」「これは、これで行きたい、どう思います」といったトーンで。

この日の2時間は、この2ヶ月の広げた幅を、ぎゅぎゅっと収束させる作業。これは、スピード感があると、結構楽しい時間でした。

大体、プロトタイプの製作ができる条件がそろいました。この後、私の宿題を深夜までかかって、ざっくりと作っていました。まだ、いくつか作るべき宿題事項があります。さあ、がんばろう!さあ、来週のテストプレイがどうなるか、楽しみです。かなり良いものができそうな予感がしてきました。(追記)トライアルのコストと、検討作業にかかるコストを見極める

2006年12月12日

CBS。カードブレインストーミング

発表の苦手な人も発言しやすくなるブレストがあります。
カードブレインストーミング。略してCBS、とも表記されます。

(やり方)基本ルールと基本作業はブレインストーミングと同じです。違うのは、発言のときにカード(大判のポストイットが使われることが多い)にアイデアをまず書くこと。カードに書いてから、”ハイ”といって、カードを見せながら、アイデアを発言する。そういうブレストです。主なメリットは3つ。

 1 アイデアが残る
 2 アイデアの幅が広がる。(絵で伝えるアイデアが。)
 3 発言の苦手な参加者の発言が増える。


これらについて具体的な内容は以下。


1 アイデアが残る

アイデアが残ることは大きなメリットがあります。口頭だけでブレストをすると、アイデアの分岐点に戻ることが難しいものです。本人が分岐点の他の選択肢があったことを忘れてしまう。本人は覚えていても、他のメンバーが忘れているため、”あのアイデアの所の別の発想だけど・・・”という発言をしても皆がついてこれない。カードがあると、そのカードをさしながら、”じゃあ、ここで今度は小さくするアイデアを、、、”とすぐにたどれます。また、アイデア出しの終了後にも役に立ちます。KJ法などでまとめるとき、そのままカードを動かすことができ、便利です。


2 アイデアの幅が広がる。

ブレストをたくさんやっていくと分かることがあります。
ブレストの成否には、コミュニケーション能力の高い低いが、強く影響する」。

人間の脳の役割に、右と左があるといわれます。すこし整理して言うと、
・右脳と左脳
・創造と論理
・図と文字
・”考えること”と”イン・アウトプット作業”
発想作業自体は、創造の部分、つまり右脳。そこでは物事は空間的、図形的なんですね。テキストラインを論理的に処理する作業ではないんですね。

一方で、発言する、誰かの発言を聞く、という会話作業は、論理の部分。つまり左脳。そこでは物事は言語的なんです。言葉は舌と唇の動きを通じて文字情報に近い情報として、相手に伝わります。

ブレストは、頭がすごく活動する状態です。人のアイデアをどんどんインプットしながら、同時に、それを次々と創造エリアに取り込んでは、加工・変化させて、アウトプットしていく。ところが、創造に使える情報は図的なものが多いのに、言葉のみで伝達するのは結構骨が折れます。図で言うとこうなります。

 言語(IN)⇒創造(考える)⇒言語(OUT)→言語(IN)・・・繰り返し。

絵を使うと言語では伝えにくいことが非常に短時間に、アウトプットできることが結構あります。創造性の手法の中では、「絵をかけ」という指示が結構あります、実際。受け取り手も、絵のほうが情報量がぐっと上がることがあります。見たことの無いものを言葉で説明されるとかなり理解がつらい、そういうことです。

その意味では、絵をかくことができるCBS(カードブレインストーミング)は、創造活動を、よりダイレクトにアイデアとしてアウトプットしていきます。出てくる発言が「言語による表現」のみのときに比べて、”アイデアの幅”が広がっていることに気づくでしょう。


3 発言の苦手な参加者の発言が増える。

通常のブレストをすると、どうしてもなかなか発言のタイミングが計れず、そうしているうちに話が流れてしまったり、アイデアがなんだか色あせちゃう。そんなことってありますよね。アイデアマンはそういう経験が少ないかもしれませんが、初めてのブレストの参加者は、ちょっと出せないでまごまごするものです。

また、ブレストがまだはじまったばかりで場が冷えているとか、初対面が多くて、ばかばかしいことを言いにくい雰囲気との時もあります。こういうときに、突飛なアイデアを出したら、みんなの反応が薄い。発言者がなんか罰が悪い。なんとなくみんなも発言しにくくなっていく。そういう負の加速へ。

そういうときには、フリップボード会議、でご紹介したように、紙に書いてしゃべる、ということにするといいんですね。アイデアを書くことで結構整理されます。それから、途中で、「あ、つまらないかも」とおもっても、カードに書いちゃったんだから、とりあえず発言しきらないと。という心理状態になります。自分へのエクスキューズが作られるんですね。発言の苦手な人の発言が増えるゆえです。

以上、CBSのメリットでした。

なお、デメリットもあります。まず、ポストイットやカードというツールが必要になること。ペンもいります。張るための大きな平面も。ポストイットは100円ショップにいけば100円で、100〜200枚くらい手に入りますが。
また、アイデアマンにとっては、書いてから発言、というまどろこっしさがストレスになります。発言をどんどんする人にとっては、スピードが下がるんですね、自分のアイデアを場に出す速度が。これは、アイデアの多様性のため、しゃべらない人のアイデアを引き出すために、我慢してもらいましょう。(アイデアマンは途中から発言を書かなくなります。必ずファシリテータかリーダーは、「よし、そのアイデア、カードに書いて場においてください」とカード化を促すことが必要です。)


以上、本日はCBSの話でした。

机の上に、アイデアのポストイットがどんどんあふれていく姿というのは、たとえ駄作ばかりでも、なんだか、「すごくやれている感」が醸成されます。そうなってくると、安心して突飛な発想もできるし、アウトプットできます。ポストイットがわんさか消費されていくという視覚情報。意外とチームの意識の持っていき方の意味でも、重要な小道具、なんです。一度、だまされたと思って、カードブレストをしてみてはいかがでしょうか。
posted by 石井力重 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年12月11日

焦点を明確にする。

問題をどう設定するか。
アイデア出しにおいては、テーマ設定が実はとても重要です。

創造作業をする際に、テーマ設定の良し悪しは、出てくるアイデアの成果(質・量)に非常に強い影響を与えます。良い問題設定は、自然と沢山のアイデア、面白いアイデア、が内外から出てきます

プロダクトデザインの会社「IDEO(アイデオ)」の本に、興味深い記述があります。『発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』 


:::「よりよいブレインストーミングのための七つの秘訣」(P68)より引用:::

「よいブレインストーミングは問題について焦点を絞ったテーマの提示から始まる。」「輪郭はぼやけているよりもはっきりしているほうがいい。」「しかるべき範囲に問題を設定して明確に表現するほど、よいスタートが切れる」「主要な話題に立ち戻るのも簡単になる。」「方向性を見失いかけていることに気がついたら、少し時間を割いて問題のテーマを絞ること」

「『中身がこぼれないコーヒーカップの蓋』というのは、ブレインストーミングのテーマとして好ましくない。あまりにも限定されすぎていて、すでに答えが分かっているからだ。」

「もっと自由でよりよいテーマは次のようなものだろう『自転車に乗る人が、こぼしたり舌を火傷したりせずにコーヒーを飲めるようにする方法は?』目指すのは、参加者がより深く取り組める具体的なテーマ、しかも現実可能なソリューションを限定しないテーマである。

「すぐれたテーマとしては、組織のなんらかの目標に焦点をおいた内向きのものよりも、特定の顧客のニーズやサービスの強化に焦点をおいた外向きのもののほうが良い。」

「『ダイヤルアップ・モデムを介して検索する顧客が最初の結果に行き着く時間をどうしたら短縮できるか』といったテーマで、顧客に焦点をおいたより明確なブレインストーミングをすれば、イノベーションへの道が開け(る。)」

:::引用、ここまで:::


アイデアを発散・収束させるには、
実はその前段階である「テーマの設定」が重要なんですね。

ブレストを行っていくと「あれ、問題がなんかおかしいな」
と思い当たることが、実際にあります。

発想作業には、こういう「問題設定」も重要です。

では、具体的にはどうするか。
問題の本質化手法、適切なテーマを設定するためのツール、
といったものが幾種類かあります。
そうしたものも今後ご紹介していきたいと思います。

追記
posted by 石井力重 at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年12月10日

家族が増えました。

12月10日。待望の二人目が生まれました。朝方、新潟(実家)にいる妻から電話をもらって、5分で身支度をして、仙台の自宅を飛び出しました。

まだ暗いうちだったので高速道路は凍結や深い霧で悪条件でしたが、新しい家族に会うために、一路新潟へ。このとき、朝方まで仕事をしていて、明け方に、さあ、寝よう、というときだったので、実は体はふらふらでしたが、こういうときは結構、体と頭が動くものですね。

結局、病室に駆けつけたのは、誕生のわずか数分後。生まれたばかりのわが子はまさに「赤ちゃん」。赤いんです、生まれたばかりの子供は。

無事生まれたことにほっとして、赤ちゃんと妻に声をかけてようやく一息。妻と赤ちゃんは疲れたようでそのあと少し寝ていました。私も一睡もしないで新潟まで走ってきたので、一緒に少し寝ていました。

午後には妻の実家の皆さんがお見舞いに。

二人目が生まれました.jpg

赤ちゃんを中心に、上から左回りに、娘(長女)、妻、妻の母親、妻のおばあちゃん。妻の実家は、実に”ひいばあちゃん”までがいる、元気な大家族。長女は、赤ちゃんをこわごわと抱きかかえたり、興味深そうに覗き込んでいました。

さあ、家族が増えて、今日も明日も、楽しいことが沢山待ってる。かっこいい親父の背中をどれだけ妻と娘に見せられるか。一日一日が自分自身との勝負、これまでもこれからも。


私なりの、父としての生き方
凛と背筋を伸ばして、前へ、一歩前へ。

2006年12月09日

アイデアの出し方 ブログ

http://ideanodasikata.sblo.jp/

アイデアのスタートボタン、押してください.png


このブログには、アイデアの出し方を探しに来る方がいます。
いまのこのブログは多様なコンテンツの時系列集積なので、
アイデアの出し方を、見つけにくい構造です。

アイデアの出し方だけをお伝えするブログ
「アイデアの出し方 ブログ」
を設置しました。
内容的には、このブログの”アイデアの技法”カテゴリのものを
トラックバックするだけのブログです。

設定、発散、収束、磨く

の4つにボタンが分かれているとおり、
4つのワークフェーズに分けた分類です。

理由。

アイデア出し、っていえば、”発散”を思い浮かべると思います。
でも、実際には、その前後にも重要なフェーズがあります。

適切なテーマ設定は、高い成果を導きます。

アイデア出しまくっても、収束をきちんとさせる方法があれば
大量のアイデアから、エッセンスを抽出することができます。

磨く方法を知っていれば、アイデアをさらに魅力的に、さらにタフに
できます。


たいていの場合、アイデア出し(発散)から、使い始めて、選ぶ(収束)ことが必要になる。そして途中であれなんかやりにくいな、と感じると、テーマ設定(テーマの分析・最適化)の必要性を感じます。絞ったアイデアがまだまだ実現性が低いのでナントカしたい。そんなときに、アイデアを磨きタフにする方法が必要だと気がつく。そんな感じで、学んでいくことが多いように思います。

なので学ぶ順番は

発散⇒収束⇒設定⇒磨く

でいいと思います。

時折整理していきますので、お楽しみに!

2006年12月08日

産能大のTRIZセミナーに参加してきました。

12月8日。産業能率大学のTRIZセミナーに参加してきました。実は今日まで新潟に滞在していたですが、どうしても、このセミナーを聞きたくて、このセミナーを受けるためだけに、仙台に戻ってきました。この後新潟の滞在先へまた戻る予定です。

聞かせていただいたセミナーはこちら。
”TRIZ”を活用した技術者育成の新しい取組み

内容は「TRIZとは」「TRIZ-DE(※)」「リスクマネジメント(リスク予測手法)」でした。とても勉強になる良い内容。新潟から駆けつけた甲斐のある3時間でした。

詳しい内容は、掲載を差し控えます。(宮城TRIZ研究会の内部で資料の印刷・転載はせず、対面に限り、情報共有してゆきます。)

地域の中小企業の社長さんに、いろいろお話を伺った際に、コア技術をもった企業さんほど「うちの会社、次の事業を作る人間が必要なんだよ」とおっしゃっていました。いまの事業は、いずれ社会の変化で衰退する。そういうことを深く洞察した社長さんは、今の事業基盤が永遠ではないことをよくしっています。一方で、いつも新事業や新製品開発をおこなっているわけではない自社で、育っていく中堅社員が「創る」系の仕事を経験していないことが多く、社長の次の人材を育成し切れていない、とおっしゃいます。

そうしたときに、具体的な技術開発手法、しかも概論ではなく、実践的なツールとなりえるものが必要だ、と感じました。その意見は、宮城TRIZ研究会の設立と大きく関係しています。そうした新製品開発において、試行錯誤100%から、成功確率を上げるツールを地域に普及させたい、という思い。

さて、話は戻ります。本日のTRIZ-DE。これは、そういう自社の事業の5〜6年後、あるいは、3年後。そういった事業がどうあるべきかを描き出します。過去に学び未来を予測し、少し先の未来を描き出す。産能大の提供するサポートはそうした、企業の未来を描く人材を育てる人材開発に一つ特徴があるように感じました。


TRIZ-DEとは:DEは”Directed Evolution:方向づけられた進化”、「技術進化のパターンを活用して、未来への新製品企画や開発の方向づけ等に活用する」(引用、産能大 WEBサイトより)ものです。9つのステップで構成。
posted by 石井力重 at 23:49| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会活動/TRIZ

2006年12月07日

【絵本】ブレスト村。アイデアを収穫しよう。

ブレストでアイデアが一杯。これを収束させるための作業。その具体ステップを絵本テイストのお話しにしてみました。用語が子供向けではないのですが、大人が気楽に読めるように、『こども向けテイスト』で、いざ!





ブレスト村の人たちは、みんなでがんばって、ブレストをしました。その結果、ブレストが終わるころには、木に沢山のアイデア林檎が生っていました。ざっと100個はありそう。

60 ヒットせよ.png

村の人たちは、輝きのある、おもしろそうな、アイデア林檎に☆のシールを貼ることにしました。ざっと、20個ほどのアイデア林檎に、☆シールが張られました。



よし収穫しよう。ということで箱を持ってきた村人たちは、手分けして、アイデア林檎を摘み取り始めました。

61 クラスターにする、言い換える.png

似たアイデア林檎同士が同じ箱に入るように工夫しました。そして、そのハコに、そのアイデア林檎が一目で分かるようなマークを書きました。



村人たちは、摘み取ったアイデア林檎を並べて、すべてのアイデア林檎の良いところ、面白いところ、魅力を感じたところをどんどん上げていきます。

70 最初に褒めよ.png


それを見ていた隣村から遊びにきていた人は不思議に思いました。そしてたずねました。「どうしてアイデア林檎を褒めるの?ははぁ、今は、休んでいるの?」村人たちは答えました。「仕事中だよ。それも重要な仕事をしているところなんだ。この作業は本当においしいアイデア林檎を見抜くために、重要なんだよ。」と村人たちはこたえました。



褒め終わると、村人たちは、今度は、ものさしについて、話し始めました。隣村の人は、また不思議に思ってききました。「どのアイデア林檎が良いのかを選ばずに、ものさしをいくつも出してどうするの?重さならバネばかり一つで十分じゃないか。」村人は答えました。「アイデア林檎を評価するにはいろんなものさしがありえるんだよ。」「評価するのに適切とおもわれるものさしをどんどん出していっているんだよ。」

村人たちは、いろんなものさしを考えました。林檎の太さを測る巻尺。甘さをはかるメータ。林檎の縦の長さを計るノギス(ものをはさんで大きさをはかる道具)。林檎の重さをはかるバネばかり。林檎の色つやをはかる色シート。それから、分度器(角度を測る道具)、なんていうのも出ていました。

71 基準を生成・選定.PNG

村人たちは話し合います。そして、評価に最も適したものさしを3つ選びました。



村人たちは、ようやくアイデア林檎を評価し始めました。一つ目のものさしで、アイデア林檎を計ります。そのものさしでよい値を示すものはAとしるします。悪い値のものはC。良くも悪くもないものはBです。

72 評価マトリックス.PNG

二つ目三つ目のものさしでも同様に図っていきます。そうして、すべてのアイデア林檎を3つの物差しで計った結果を☆の数で表していきます。A、B、Cはそれぞれ、☆3つ、2つ、1つです。その結果、一番目のアイデア林檎が一番多く☆を獲得していました。



この村には4つ約束が掲示されています。その一つ『批判禁止』に布がかぶせられました。そして村人たちは、選んだアイデア林檎を囲んで、話し始めました。「このアイデア林檎の心配なところをみんなで上げてみよう」するとこれまでひたすら批判しなかった村人たちは、深刻そうな表情になって、次々と心配を上げていきます。「これは壊れやすいかもしれない」「だれかが手に取ったときに怪我するかもしれない」そんな心配が次々出されます。

隣村の人は、その様子を見ていて思いました。「ブレスト村の人たちは、批判しないと聞いていたが、それは間違いだった。彼らは批判するべきときを知っているのだ。」と。

80 懸念事項のブレスト、対策案のブレスト.PNG

そして、その批判ブレストが終わると、村人たちは、また、『批判禁止』にかけた布を外しました。そして、どの心配事が一番重大だろうかと話し合います。もっとも重要なものを選び出しました。そしてそれをテーブルの上に乗せて、みんなでその解決方法のアイデアを出し始めました。山のように対策アイデアがでました。そして二番目に重大な懸念事項を選びだし、同じく解決アイデアをブレストしました。そして三番目も。そこで村人たちは解決策のブレストをやめました。

隣村の人が聞きます。「のこりの心配事はいいのかい?」。村人は答えます「残りの心配事の対策は、ほとんどの場合、上3つの対策リストに含まれているんだ。」と。



村人たちは、最終的にアイデア林檎をきれいに整え、悪くなりそうな部分には十分なクッション材(対策アイデア)を詰め込んで、そのアイデア林檎のすばらしい部分をみがいて、きれいな箱に入れました。

90 収束完了.PNG

そのアイデア林檎はもう、ただの思い付きアイデアではありません。アイデアの深みと幅があり、潜在的な可能性もとても高い。そして十分にリスクに対する対策が考慮された、スターアイデアです。村人たちは、100のアイデア林檎から1つのスターアイデアができ、満足そうでした。



ブレスト村は決してどこかにあるわけじゃありません。発散と収束の根底ルールをきちんと理解し、創造性の特性、とくにチームで行う創造作業における特性とうまく付き合える普通の人たちです。ほとんどの人には創造性のよい能力がある。それを引き出す何かが必要なんです。その一つのヒントに、この絵本がなればいいなとおもいます。

(参考にした本:「創造的問題解決−なぜ問題が解決できないのか」)
posted by 石井力重 at 06:07| Comment(2) | TrackBack(1) | 創造工学の絵本

2006年12月06日

ブレストの実際(6)収束のルール

うまくブレストができ、アイデアが山のように出た。そういうチームが次に知りたくなるのが、収束のやりかた。ブレストでは批判禁止ということで、実現性度外視のアイデアも随分でました。ここからたった一つのスター・アイデアつくりたい。でもどうやるんだっけ?そこでブレストのルールの本にあたってみます。あるいはインターネットで検索します。するとチームで話し合って選ぼう、とか、かなり難しい手順のものまで出てきます。職業上のアイデアマンではないならば、どれも説明が不十分におもえます。行間から何かを読み取らないと、その作業、よくわからないよ、と。

そこで、広げまくったアイデアをどう絞るの?その声に少しだけこのブログ上でお答えします。まず最初に心に留めておいてほしいことは、『広げることよりも、収束することは、慎重に。』ということ。

多くの方は、はじめ聞くとおもいますが、収束の5つルール、というものがあります。

 1 肯定的であれ
 2 配慮せよ
 3 目標をチェックせよ
 4 アイデアを改良せよ
 5 目新しさを考慮せよ (出典:『創造的問題解決』)

なぜ収束にルールがあるの?といえば、それはアイデアリストの中にあるスターアイデアとなるアイデアを選び損ねるのを避けるためです。

アナロジーです。

その海の一番おいしいとされる魚を捕まえたい。漁に出た。網でばっさりと魚を100匹囲い込んだ。そこまではいい。しかし、船に引き上げて、活締めしてもってかえるには、多すぎる。せいぜい2〜3匹でいい。本当にうまい魚をいれるクーラーボックスにどれをいれよう。

さてどうしましょう。

全部引き上げて、はり、いろ、おもさ、おおきさ、胴回りを一つずつ図りますか。100匹やったら、すごい作業です。そして、大きさでまさるけど、はりがよわい魚とか、胴回りはおおきいけれど、いろがわるいとか、優劣が一目瞭然ではない。そして何匹も、比較のために残していって、しだいに船があふれます。はて、どうしたものか。

ここでルールが登場するわけです。

 1 肯定的であれ。

魚をいきなり否定的に捨て始める、っていうのは避けたいです。
しびれるような、完全な獲物がなければ捨てていく。
そういう選び方では、おいしい魚を逃しています。
この魚、どこがいいのかな。どういう料理であじがでるかな。
そういう肯定的な姿勢、重要です

 2 配慮せよ

目の前の魚を手元にひきあげずに、一目見て、その辺の魚は
雑魚ばかり。すてておいてくれ、といいますか。だめです。
すべてを公平にきちんと見ましょう。
そして、自分の魚を見る目が、時々偏っていないか、自己チェックしましょう。

 3 目標をチェックせよ

当初の目標、どんなさかなをつりたい、とおもっていたか、思い出しましょう。
捕まえた魚の中には、思いかけず、すごくステキなのさかなもいます。
刺身で食ったらうまそうな一品にであう。
しかし、忘れないでください。今つりに来た魚は、煮物のための魚です。
煮込むことに向いていない魚をもってかえったら、また出直しです。
刺身用の魚、逃がすのが惜しければ、そっとポケットにいれてください。
そして今は、煮物の魚を探すことに、専念してください。

 4 アイデアを改良せよ

すべての魚がそのまま煮物につかるわけではありません。
一見煮物にむかない顔つきの魚、でもさばきかたを工夫してみると
にものにいけるんじゃない、というのもあります。
また、こいつは煮物に最適、とおもった魚にも、
不用意に料理に使おうとすると致命傷になりそうな鋭い骨があったりします。
魚を素材としてもっと良いものにするために、害を取り除いて
魅力をひきだしましょう。

 5 目新しさを考慮せよ

独特の魚がつれているときがあります。他で見たことない。食ったことない。
そんなの食えないよ。と心の中で声がする。
仲間の猟師も、その魚が珍しいものであり、今まで誰も
食ったことが無いのは、理由があるんだ。つまり食えないってこと。
そういって、すてろすてろという内外声が聞こえます。
ちょっとまってください。本当に、その魚、
食えない理由があって食われていないの?
目新しい魚、すぐに捨てずに、ちょっと、様子をみても、
遅くないでしょう。


以上、アイデアを魚に見立ててのアナロジーでした。
逃がした魚は大きい。といいます。
目で見て、大きさがすぐに分かる魚はまだいいです。
大きければ、逃さずに、すくいあげればいいのですから。
アイデアは目に見えません。目の前に吊り上げられたのは
へんてこで、不思議な体つきの魚です。ちっさいから雑魚。
そうおもって逃がしたら、大海を泳いで、驚くほどの立派な魚になった。
そのときに、アイデアの猟師は、「それ昔、俺も、みつけたのに」
と逃した魚の大きさをくやみます。

逃した魚、あとで丸々太って、他の誰かの吊り上げる姿をみたいですか?
収束にルール。そのルールはそんな悔やむ状況がおきることから
あなたを救ってくれます。

しかし・・・

本当に、この5つでいいの?
ルールははわかったけど、どうすりゃいいのさ?
逆ブレストみたいな、5つのルールで行う作業ってないの?

そんな声もあるでしょう。

ちょっと、収束のステップを一緒に見ていきましょう。
具体的に、どういう作業をするのか、ということを
このあとシリーズでご紹介します。
posted by 石井力重 at 06:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年12月05日

ブレストの実際(5)なぜチームでなのか?

特別編。ブレストのルールではないのですが、ブレストはどうして4人とか7人とか、集団で発想を行う作業なのでしょうか。一人でアイデア出しするときにも、ブレストのルールを自分で意識することで有効な部分があります。それを一人でブレストをする、と表現するならば、チームでのブレストと一人でのブレストがどう違うかを比較してみましょう。そうすることで、個々人の発想力を単に足したものとチームの力が異なることが見えるでしょう。

まず、批判禁止
これは、チーム作業においては非常に重要。他者が要ることをマイナス要因にさせないための重要なルール。なので◎。
一人で行うときに、自分で自分のいかなる発想も否定しない。否定したいときには生産的文章に言い換えることで収束思考を回避する。この意味では○。

次に質より量
これは、チームでも個人でも有効に働く作業。ともに○です。
早くアイデアメーションを終わらせる意味では、チームのほうがより有効。

そして突飛さ歓迎
突飛な発想を自分でするのは非常に難しい。なにせ自分にとって突飛なものというのは、自分のなかにインプット(情報・知識・組み合わせかた)が乏しいものを見聞きしたときの心理状態です。自由奔放という意味では、自分の心理的制限の開放を努力することですが、一人で「さあ、すべての制限を取り払って考えるぞ!」と決めてもそうそう簡単にはいきません。この意味では、個人にとってはやや有効といういみで△です。チームでは、お互いの知らない情報、異なる視点の発言、といったインプットが劇的に増える環境間で突飛さを受け取って自分なりにひねりなおすと他の人にとって突飛な意見になります。チームでは◎です。

そして他の人のアイデアに便乗
これは個人ではゼロです。アイデアを別の頭に植え替える作業はできません。なので評価は−(ハイフン)です。チームではこの作用が非常に大きく作用します。ここが一番でかい、といっても良いでしょう。なのでチームでは◎です。

ブレスト、個人とチームの違い.png

まとめると上記のようになります。

誰かとブレストをしたいなぁ、と感じるのは、そんな創造性の特性を感じていることの表れです。もちろん、面白いブレストをするのがすき、という感覚で十分なのです。

会議で初めてブレストをやってみるか、というとき、4つのルールを紹介して、覚えてもらうことは結構、大変です。ピンとこない。そんな意識が参加者の主な意識でしょう。なので、4つを紹介したあとにこう続けましょう。「細かいことは忘れてもらって結構です。今は、とにかく意見を出して出して発散作業をしましょう。批判禁止、だけをとにかく徹底してください。批判は重要で、収束フェーズでぜひ沢山出してもらいたい。なので、思いついたらメモカードに書き留めて、ブレストの間は胸ポケットに大事にしまっておいてください。」

これでブレストをはじめて、エンジンを一つ、二つ、三つ、と始動していくようにリーダが適宜導くことでブレストを効果的に行うことができます。
posted by 石井力重 at 06:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年12月04日

ブレストの実際(4)なぜ批判禁止なのか。

ブレストのルールは4つあります。本格的なブレストをするとなぜルールがそうなっているのかが、分かる瞬間があります。そのほかの文献で言及されていることも含めて、4回シリーズでご紹介しています。第4回目。

 批判禁止

ブレストのルール、これまでの3つとは性格の異なるものです。他の3つのルールが十分に機能するための土台を整えるものです。比喩でいうと、他の3つがロケットの第一エンジン、第二エンジン、第三エンジン、だとしたら、この批判禁止は、ロケット発射基地であり、エンジン燃料に不純物が混ざらないにする制御機器です。この批判禁止がきちんと機能していないと、まず、ロケットは飛び立ちません。第一エンジンが始動してもそこまで。第二エンジンの荒唐無稽は、ほとんど動かないでしょう。第三も。

ブレスト4つのルールの関係.png

また、チームが飛び上がったあとに、時々、エンジン燃料に不純物が入りそうになります。つまり、「おい、それって、むりじゃないか」とか「そんなの誰も欲しくない」という不純物が。その不純物が混じり始めると、第一・第二・第三エンジンはとたんに推進力をなくします。批判されたら誰だって、荒唐無稽なアイデアを出したりできません。ましてやほかの人の荒唐無稽のアイデアを利用するなんて。なので、批判禁止という制御装置がキチンと常に作用している必要があります。

 発散フェーズでは、発散することに絞る。

批判、というものが、決して無価値であるわけでも、悪いことでもありません。むしろ、批判にさらされて物事は磨かれていきます。創造的な教育であるフィンランドメソッドなどでは、批判の重要性も明確に語れています。批判というのは、収束フェーズの作業。発散フェーズの作業であるブレストでは、発散することに、チームの力を集中させよう。そういうことです。一度に一つずつ。と考えてもらえれば幸い。

批判が好きな人がいます。重要な人材です。常に批判したくてたまらない、批判的な着眼能力が優れているヒトには、物事を見ると、リスクポイントが見えてきます。ブレストなんて効果があるのか?と思っている批判者がチームにいる場合、チームのエンジンが始動せずリーダは苦戦することがあります。そういうときには、試しやすい2つの方法があります。

 1 メンバーが批判行為者を指摘するルールを作る。

批判者は批判される状態に陥るのを潜在的に避けます。ガードが硬い。そういう人物は「批判するとチームメンバーから批判されてしまう。」というルールになった場合には、批判作業をしなくなります。発言が減る可能性もありますが、エンジン燃料に不純物が入れば、チームは驚くほど簡単に失速します。民主的で飛ばないロケットよりも、安心してエンジンを回せるようするロケットのほうがいい、そう割り切ります。収束フェーズでは、批判者の能力が必要ですから。たいていの人にとって、批判するのは自然な思考プロセスですから、その意識を抑える訓練を一時間だけして見るつもりでブレストをしてみましょう。

 2 批判的な考えが生まれたら、生産的なつぶやきに言い換える。

生産的なつぶやきに言い換える。というのは、批判文章「○○が悪い」を思いついたり、誰かがそう発言してしまったならば「○○を劇的によくするアイデアってなんだろう」とか「もっと○○にするとどうなるだろう」という構造に直してみる、ということです。

例1「それってすごくお金がかかるよ」
   ⇒『それに似たことを、お金が1/100ですむ方法って何だろう。』
例2「そんなの誰も欲しくない」
   ⇒『もしごくわずかにそれを欲しい人がいたら、
     その人がもっと喜ぶマニアックな仕様ってなんだろう。』
例3「それって確率的に難しいよ」
   ⇒『10%の確率ならば、その出来事が同時に100個起こせるアイデアって
     ないだろうか。それならば、少なくとも10個は成功するし。』


以上、批判禁止を徹底させるのは重要であり、かつ、難しいのですが、上記のような工夫をすることで、かなりの確率でチームは批判禁止の雰囲気を得ることができます。自分が批判者である場合には、あとでその批判有効に使えますから、メモカードに、さらさらとかいて、胸ポケットにしまっておきましょう。人間、アウトプットしないと、次のことが考えにくいものです。ちょこっとしたメモに書いておくことで、すっきりできる特性が人間にはあります。



追記
posted by 石井力重 at 06:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2006年12月03日

ブレストの実際(3)なぜ他の人へ便乗なのか。

ブレストのルールは4つあります。本格的なブレストをするとなぜルールがそうなっているのかが、分かる瞬間があります。そのほかの文献で言及されていることも含めて、4回シリーズでご紹介しています。第3回目。

 他人のアイデアに便乗しよう

ブレストがチームで行う作業であることの最大効能が、実はこれです。誰かが出したアイデア、それを思いっきり活用してアイデアを創出しましょう。誰かが行ったアイデアが「お!それ、あたらしい」とか「おおお、その切り口って結構いけるんじゃない?」という、ぴぴぴっという直感にふれることがありますね。そういうときに、「彼の出したアイデアを利用するようできがひける」とか「それ、さらにひねってこう変えたらどうかな。でも、オリジナルの発案者が気分を害するかも」と思っても、それは、ブレストでは気にせず迷わずアイデアを出します。ブレストではテーブルの上に乗るアイデアは私のものでも彼ものでもありません、私たちのアイデアです。私たちのアイデアを私たちがさらに面白くして行くことになんの遠慮も要らない。そういう意識の持って行き方が、じつはチームのシナジを引き出すのには重要。

 アイデアは、芽の出た頭から、別の頭へ移したほうがよく育つ。

この言葉は、ある本に書かれている言葉です。(出典確認中。)。人間の創造性の面白いところです。オリジナルの発案者はその能力はすばらしい。でも、その人のアイデアを、ほか視点を持った頭に移してやると、二段ロケットのように、もっと魅力度やひねりが育つことがあります。

アイデアを他の頭へ.png

ブレストはお互いの生んだアイデアを自分の頭のなかで、ひょいひょいっともっと面白くしていく作業。そのひょいひょいっといじったアイデア、もしかしたら、オリジナルの発言者の意図を誤解してそのベースで発展させているかもしれません。でも、それでもいいんです。分析会議ではそういうわけには行きませんが、誤解が生み出す新しい発想の芽だって、それも新しいアイデアです。往々にして、アイデアマンの発言は破れかぶれのピンポイントコメントです。みんながおもしろい!と感じたようなのでどう面白いと思ったか聞いてみるとそれが全員違った意味で面白いと思っていた、なんてこともよくあります。そしたら全人員分だけ、新しいアイデア。誤解、いい間違い、それも、新しいアイデアの材料でOKです。

この便乗によるアイデアジャンプは、本質的に、他の人の頭脳を使うことがもたら効果です。一人アイデア出しと、チームでのアイデア出し活動の大きな違い。(”質より量””荒唐無稽を歓迎”の2つのルールは自分の意識をそう仕向け効果があるので、一人アイデア出しのときでも有効。もちろん、チームで行ったほうが、より効果的ですが。)

ブレストを観察しているとこういうことが起きます。荒唐無稽なアイデアを誰かが言う。それを聞いて、そのエッセンスだけをうまく利用して、ブレークスルーするアイデアをだす。そんなことが、大なり小なり見られます。実は荒唐無稽、突飛なアイデアを出す人が大切なのは、それがチームのメンバーのほかの頭の中で大きく育つ最初の芽になる可能性があるからです。収束フェーズでは比較的そういう人がいると困ることも多々あるのでメンバーはマネジメントするべきですが、発散フェーズではほかの人のあまたに移植するための突飛な逸材が、実は、すごく貢献しています。

上記のようなノウハウはともかく、忘れてもいいので、実際のブレスト場合には、「誰かの出したアイデアは、ブレストにおいてはチームの共有財産。私のアイデア、彼のアイデア、という意識を持たずに、私たちのアイデア、と考えよう。誰かのアイデアを思いっきりひねったり、逆にしてみたり。オリジナルの発言を誤解して発案したってそれもOK。机の上にのっかる魅力的なアイデアのパーツをいじりまわしてゆこう。」というセリフをいえるほうが重要です。ブレストのチームリーダが意識の持って行きかたを成功させられると、このシナジーが生まれます。あまりうまくいかないときには、このシナジーが生まれていないことが多いようです。"メンバーの意識の持って行き方"が実は創造的組織をリードする人の重要な仕事です。
posted by 石井力重 at 06:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法