2007年11月30日

TRIZの大家、中川徹先生が来仙されました。

11月30日。中川徹先生が、来仙されました。

(来仙:らいせん、とは仙台の独特の表現で、仙台にアーティストや偉い人が来ることを、来仙する、と表現しています。外国のアーティストが日本にくると「来日」と表現しますが、その仙台版、といった感じです。)

TRIZの講演をしていただくためにいらっしゃったのでした。仙台駅から、デュナミスにいらして、オフィスの様子をみられて、それからデュナミスの下にあるFiveBridge(オープンスペースと貸し会議室:宮城TRIZ研究会の通常の開催場所)をご覧になられました。

その後、泉区の講演会場まで移動し、講演。今回は50人規模の参加者がいらっしゃいました。中川先生の講演のエッセンスが詰まった2時間の講演をしていただきました。中川先生でなければ話せないものがぎっしり詰まっていました。そこまでのものを惜しげもなくお話いただける先生に感謝!

今回は、道中ずっと同行させていただいたのですが、先生に私の大学院(私は現在、東北大の社会人博士の院生でもあり、そこを休学している状態です)のことをお話したり、ITのTRIZに関する話題を教えていただいたりして、とても沢山、先生と会話することが出来ました。アテンドをさせていただいた私の役得だと思います。私のような初歩の初歩しか知らない人間にも、丁寧に話してくださり、熱心にこちらの言うことを聴いてくださいます。その道の大家、として知られる方ですが、人柄は大変、きさくです。

中川先生がいなかったら、日本のTRIZの情報蓄積・共有の状況はもっと違ったものになっていたでしょう。いまほど豊富な情報がだれでもアクセス可能な状況にならなかったはずです。その人にしか出来ないことを、使命、と表現するならば、中川先生は、使命を全うしている数少ない貴重な方なんだなぁ、と講演する先生の姿に、思っていました。
posted by 石井力重 at 23:08| Comment(1) | TrackBack(0) | 社会活動/TRIZ

2007年11月29日

ランダムなアイデアの見つけ方

全くランダムなアイデア生成が好ましいときってあります。たとえば、なにか新商品のネーミング。ネーミングを出していってもどうも商品から連想されるものがいまいちパッとしない。でももうあらかた出し尽くしてしまった。そんなときに、ランダムに新しい言葉を発生させてアイデアを見つける方法をご紹介します。


「辞書」と「サイコロ」を使います。

サイコロを3回振って、「何ページの、何個めの単語」を拾います。これを3回繰り返して、関係ない3つの単語を手元に抜き出します。

単語1×単語2×単語3

と紙に書いてみて、関係しそうなアイデアをそこに”吸引”します。

こんな作業を繰り返して、ネーミングのアイデアや新しい切り口(アイデア)を、発見しようと試みます。

例えば「コード」×「カレンダー」×「路線」だったら、これを紙の真ん中にぽつん、と書きます。そこからぼんやりと、思いつくことを、マインドマップ的に拡げていくと、かなりいろんなものを発見できます。

ちなみにくふうすれば、辞書は、新聞でも代用できます。雑誌は文字が少なく偏りが大きいのですこし適しません。サイコロが無い場合は、工夫すれば代替できます。たとえば、カード上に切った紙に1〜6の数字を書いて、シャッフルして引けば、サイコロと同じです。
posted by 石井力重 at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2007年11月28日

実行可能性の高い「ちょっとだけ優れたアイデア」の作り方

アイデアの技法、として、ライトものをご紹介します。

いつもは、ブレストは拡げることに注力し、実現性は後から、というのですが、時間が無いとき・実現可能性の検討を後ですることができない場面でアイデアを生成するとき・クライアントの即決でアイデアを吸い上げていくとき、などには、「実現性は後から。いまは突飛でOK」とばかりも言っていられない。そんなことってあります。

それにはそれで、対処する方法があります。王道ではないのですが、現実解の点で、良い方法。

まず、アイデア出しのテーマについて、過去に似た事例は無いか、と考えるところから始まります。以下。

1.テーマと似たもの(似た事例)を3つくらい探します。
2.それらに共通するエッセンスを考えて見ます。
2.異なる要素を探してみます。
3.アイデア出しのテーマにその異なる要素を「注入」できないか、とぼんやり考えて見ます。

すると、実行可能性の高い「ちょっとだけ優れた選択肢」が見えてくることが多いように思います。

難しい言葉で言えばいろいろあるのですが、実際的にはこの辺で充分ためせるはずです。ぜひお試し下さい。
posted by 石井力重 at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2007年11月27日

ブレスター、ついに海外出荷。

11月27日。ブレスターを初めて海外に出荷しました。

kaigaishukka01.JPG

アメリカに向けて少数のオーダーなので、国際郵便(EMS)で郵便局から送り出します。

kaigaishukka02.jpg

梱包材を厳重にまいたところ、想定していたよりも送料がかかることに。とはいえ、ラフに扱われることも想定してお送りしないと、お客様のところで破損しているなんてことがおきかねません。多少、こちら側の持ち出しになってしまいましたが、手厚く包装して出荷しました。

郵便の取り扱い番号でいまはネットから状況を検索できるそうです。

700グラムくらいのものならば、3日でアメリカの受け取り手に届くそうです。大体送料は、1900円程度。(EMSの場合)

今のオフィスは、東北で一番大きな郵便局の直ぐ裏手にあります。なので、ネットショップの店長と、てくてく歩いて、二人で初の海外出荷の手続きを行いに行きました。住所と電話の国際表記を二人で話し合いながら書きました。

人生で初の開発商品が、輸出の運びとなったこと、とても感慨深く感じていました。目線は高く、歩みは身の丈。私自身も挑戦する日々を地道に続けていきたいと思います。

2007年11月26日

海外対応への準備。

商品開発をして、いよいよ海外へ出荷しよう、というフェーズに入ったときに、まず何が必要か。その辺を輸出を将来行う起業家向けに書き残しておきたいと思います。

1)初めは、海外出荷と言っても、郵便局からEMSなどの「国際郵便」で送り出すことで充分な場合が多い。国内に商品を発送するのとあまり変わりありません。

2)商品によっては、輸出上の規制がかかるものがあります。JETROなどには相談にのってくれるアドバイザーがいます。一度訪問して相談しておくといいでしょう。

3)相手との与信が無い場合(多くの場合、そうですが)、代金振込みが確認できてから出荷する旨を先方に伝えます。送料なども相手の希望にそった輸送方法を聞いておき、その価格を一緒に振り込んでもらいます。

お役立ちサイト(1)
郵便局の国際郵便の料金と日数を調べる

例えば、シカゴへ200グラムくらいの小さい商品を送る場合、EMSなら、3日程度、金額は1,200円です。結構早いし値段も国内のクロネコヤマトで沖縄あたりまで送ることを考えると、結構安いですね。

4)郵便局で、EMS等のラベルと、専用封筒(袋タイプと封筒タイプがあるようです。大きさもいくつかあるようです。)をもらいます。書き方も教えてくれます。

5)入金が確認できたら郵便局から送ります。夜間窓口などがある局であれば、そういうところででも送り出しが出来ます。領収書も出ます。


以上です。

割と簡単に海外への出荷というのは出来ます。近くの郵便局から世界中に。あとはモノ次第です。

なお、初期のころは、海外に住む日本人が「海外からも購入できますか?」という形でお求めになることが多いと思います。その意味では言葉がフル日本語でも、大丈夫。逆に日本語のサイトしかなくても、物がよければ、海外出荷はいずれ起こるでしょう。


補足:

EMSの記入ラベルを見ると、英語で書かないといけない部分が多くあります。お客さんからもらっている住所情報で記入すればいいのですが、時々、悩む項目も。関連する情報を整理します。(アメリカの場合)

ポイントだけかいつまんで表現するとこうなります。

1)TO(お届け先)の相手の住所を記入するときに
相手の提供した住所情報を正確に書く。

2)都市名(City)には
州(NYとかILとか、英語に文字で表記される)名の前にある名称を書く。
→ 「***.NY 123456
   USA」 などの***の部分

3)郵便番号(Postal code)には
郵便番号、6桁の数字を書く。
→ 「***.NY 123456
   USA」 などの123456の部分

4)国名(Destination Country)は
  USA

5)内容品の詳細な記載は
  英語で記入。

6)HSコード、内容物の原産国は
  普通の日常的な商品であればは、は不要

7)内容品の個数
  個数を書きます

8)価格
  ここは日本円で書きます。単位は¥

9)アイテムの分類
  当てはまるものに×をつけます

10)署名
  忘れずに。




なお、日本の住所と電話を英語表記で書くとこうなります。

980-1234
宮城県仙台市青葉区ケヤキ1丁目-2-3 ささかまビル45号室
(※デュナミスの番地はやや例外的な番地なので、モデル番地を作りました)

#45.1-2-3.keyaki
aoba-ku.sendai-shi.miyagi-ken.980-1234.JAPAN

022-721-6180(デュナミスの実際の番号です。)
 ↓
+81-22-721-6180
(市外局番のゼロをとります。そして、81を頭につける。)

お役立ちサイト(2)
住所・電話番号の英語表記

ただ、日本側の住所は、日本語で書いて、国名をJAPANと入れておけばよいとも。


【アメリカでの住所表記】

基本的には、
Address: 番地・ストリート名・アパート番号またはスイート番号
City: 市
State: 州
Zip Code: 郵便番号
Country: 国
という順序で表記されるとのこと。

特記事項としては

「番地 通りの名前」が先。「#」「アパートの部屋番号」があと。アパート名は略し代わりに#をつける。

コンマは、「ストリート名」「アパートの部屋番号」「市の名前」の後につく。

逆に、州(State)と郵便番号(Zip code)の間には入らない。
Zip codeの後にUSAと書くよりは、改行して、USAと書く。
なお、改行したところのコンマは削る。

お役立ちサイト
アメリカの住所の書き方
posted by 石井力重 at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年11月25日

遊びを作り出すコドモのココロ

子供と過ごす週末は、発見に満ちています。

かつて自分が子供だった大人たちには、子供と遊ぶことで、大切なきづきを発見するようです。不思議なもので、しっていはずのことをも、外に出て(子供時代が終わって)初めて理解することがあります。

ヘリウムガスの風船をもらいました。数日はぷかぷか浮かべています。そのうちいじりまわして新しい使い方を創ります。

風船が接地するかどうかの瀬戸際くらいののおもりをつけます。(実際は紐に洗濯ばさみ)

すると、風船が息で吹いてやると、ちょこんちょこんと、小さく歩きます。(正しく表現すると、洗濯ばさみが接地したり、浮き上がって流れたりします。)

そのうち、うちわを持ってきます。そしてパタパタとあおぐ。それで、強い風・弱い風をおくると、歩き方も変わります。

この辺になってくると、「境界線と陣地」をつくり、二手に分かれて競争になります。どっちが風船を相手の陣地へ歩かせることができるか、勝負です。

ここに、大人の発見があります。小さい人々はゲーム性を遊びの中から気がついて具現化したのです。


風になびいて、あるくような振る舞いを風船がしたこと。(ストレンジな現象を見つけた)。
歩みは完全にはコントロールできないこと。(偶然性を含んだ制御性を感じ取った)。
相手と向かい合ってどちらがうまく歩かせるかに取り組んだこと。(すこし難しい課題をみつけたこと、相手との競争がなりたつことを感じ取ったこと)。

補足すると、おもりを紐のどこにつけるかで、風船が風になびく挙動の様子が大きく変わります。今回の風船の場合、ちょうど50センチくらいがもっとも面白い動きをしました。



この、遊び作りのプロセスは、大人と違いますね。大人の場合は仮説検証型の創作を中心にするのにたいして、子供の場合は、探索型の創作を中心にします。つまり「こういうものだったら面白いはずだ。じゃあ、面白さを創りこんでみよう」がおとな。こどもは「いじっていったら面白いものを発見した。それ、遊びにしよう」と。


この話には結論はありません。ふと感じたのですが、「現場主義」と「コドモノココロ」には関係するものがある気がします。仮説検証型では見えなかったものがある、と。

2007年11月24日

友へ贈る。

先日、友人が結婚式をしました。
いろいろ前代未聞の式。とてもいい式でした。
(私も同じ日に同じ人の式に二度出たのは初めて。)

彼へのご祝儀、といってもたいして包めたわけじゃないので
付箋にメッセージを添えて贈りました。

あなたがいなけりゃ
 無かったものを
  皆で創ろう




無いものは作るしかない。
あなたがいなければ無かったはずのものを
創り出す日々をみんなで進んでいきましょう。

2007年11月23日

モデル化の基本

社会現象や物理現象を観察すると、何かそこには一定のルールがあるように感じられることがあります。その本質的なものを「モデル」にしてみよう、と考えることがあります。その「モデル化の流れ」とは、シンプルに突き詰めるとなんでしょうか。

経営学や物理学を研究してきたなかでモデル化には共通するものが結構多いと思いました。モデル化する対象が、人間社会の動き方か、物体の運動を観察することか、の違いはありますが。

モデル化の基本は次の二点。
・要素の抽出
・構造の発見(要素同士の関係性、動き方)


モデル化の流れ



このモデル化という作業は、何も、社会科学(経営学、組織科学など)や自然科学(物理学、工学)などに限りません。仕事においても優れた仕事をするビジネスパーソンには重要な能力。

1.仕事における「要素」となるものに気がつくこと。
2.要素同士はどう関係しているのか(「関係性」)を理解すること。


なお、蛇足ながら、なぜ「モデル化」を行うか、といえば、その場を記述する本質的な要素と構造を推測できたならば、将来に起こることが、予測できるからです。過去に起こったことを納得するため、という側面も多少ありますが、本質的には、仕事をよりよく行うために、次の行動を設計するために、モデル化があります。



追記:

優れた物理学者の先生が昔言いました。「モデル化とは、おもちゃを創る事だ。よく分からない現象が出てきた。それを、こうかな、とおもって、シンプルな要素を抜き出してお互いの動き方を設定してやる。これはいわば、思考のためのオモチャをつくった、ということ。そのおもちゃをああして、こうしてと弄繰り回して遊ぶことで、新しい理解が得られる。」と。

それ以来、私は未知の現象が「不思議だな」とおもったら、「思考のおもちゃ」を思考空間上で創ります。それはなかなか面白い作業です。
posted by 石井力重 at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年11月18日

一生のテーマ。

尊敬する方に”ディレクション”についてお話を伺っていたときに、その方は「壮大な夢」という表現でお話をされていました。

後に同社の事業として創業することになるその仕事に出会ったときにその方は

一生のテーマをもらった。

と思ったそうです。その方は後に、アメリカに渡り本格的な修行をします。帰国後に故郷の町でたった一人で創業し、現在は世界中に高品質な製品を輸出する企業になっています。

強い志によって進み、育った、同社には、暖かさとひたむきさがありました。

2007年11月17日

壮大な夢。

「世界中の人に、よろこばれることをしないといけん。」

人とは?
ある種のものをかかえた人。そしてその人の家族。

よろこばれることとは?
人がやれないニッチ産業。誰もが必要ではない。しかし深い想いがある。




「ディレクション」(進み続ける方向を示し続けるもの)を、私の尊敬する方にたずねたときの答えです。そのときのメモをいつも大事に持っていて、それを開くと情景が鮮明によみがえります。

そして、

「壮大な夢があり、それは終わることが無い。」

とも。

2007年11月08日

ブレストとブレインライティング(BW)

ブレインストーミング、というアイデア出しの話し合いの方法があります。これは企画系の人々には良く知られています。ブレスト、と略されることが多いです。英語圏の場合は、BS、と略すことが多いですね。

ある調査では、研究開発においてもっとも使われている手法は?との答えには、ブレストが一位、だったそうです。一方で有効度を問う設問では、あまり芳しくない結果が。

多くのブレスト体験者が感じる「ある種の難しさ」があります。その本質は実はコミュニケーション能力の高さを暗に要求していることと関係しています。ブレストを何十と観察しているとわかるのですが、アイデアを出すタイミングや表現の力に力量が問われるんですね、結構。盛り上がっていないときもそうですが、盛り上がっているときも、そうです。アメリカのようなコミュニケーション力の鍛えられている民族とは違う、日本の文化では、結構つらいものがあるのも確か。

日本だけじゃありません。西ドイツでも日本と同じような文化性があるとのこと。それで、西ドイツでブレインストーミングから「話す」という難しい行為を取り払った手法が随分まえに作られました。ブレインライティング、とよばれています。略称は、BW、です。

話さないでブレスト? と、ブレストを良く知る人は、頭をひねるかもしれませんが、実際、30分間、全くしゃべらずに行います。でも、この方法が良くできているのは、他の人のアイデアを発想を適度に材料にしながら、アイデアを出し続ける構造を持っていることです。


やり方を説明します。


<準備>

1.メンバー(推奨は6名。出来れば、4名〜8名くらいにおさめて)を集めます。

2.全員が囲めるテーブルを用意します。

3.全員に紙とペンを配ります。(普通のA4、もしくはA3)

4.紙の上に、少し余白をあけて、紙一杯に、ヨコ3×タテ6のマス目を書きます。余白には長細い四角を書きます。

こんな感じです。(クリック)


<テーマを書き込む>

1.アイデア出しのテーマをメンバーで話し合います。テーマの意味が分からない人がいないか確認し、全員がテーマを理解した状態にします。

2.アイデア出しのテーマを上部の横長の四角に書き込みます。全員が同じ表現でテーマを書きます。

このときに推奨する文のスタイルは
「もっと○○するにはどうすればいいか」
「○○を使った新製品のアイデア」「○○の新しい利用方法」
などの表現がよいです。


<アイデアを出す>

1.5分間で、3つのアイデアを考えます。話をしても結構ですが、手元のシートに書き留めるアイデアは、個々人のアイデアを書きます。書く場所は、一番上の3つの四角の中へ、です。一つの四角に一つのアイデアを。

補足:時間は5分ではなく、3分でも構いません。メンバーの進み具合で調整します。時間はリーダーが計り、時間を知らせます。

補足2:必ず3つ、書きます。駄作でも、平易すぎる・当たり前すぎるアイデアも、結構です。ほんの少し違うアイデアを3つ出しても結構です。(タイヤを3つにする、タイヤを5つにする、タイヤを6つにする、などでもOKです。ほんの少し違うのも新しいアイデアです。)

補足3:簡単な絵や図を書いても結構です。文字を補足的に使って。

2.5分が立ったら、左隣の人へシートをまわします。そして、手元には右手の人からシートがきますので、そこへ5分間でまたアイデアを3つ書きます。二段目の3つの四角へ。

補足:一段目に既に書かれているアイデアを見ます。そしてそこからヒントを得て、便乗したアイデアをだしたり、ほんの少しだけ変えたものを出したりします。全く同じアイデアはだめですが、少しだけ変えたら、それでOKです。

3.同じく時間がきたら、左に回して、3段目をやります。以降同じように、4,5,6段目も。

4.(6人で行っている場合は)自分のシートが手元に戻って、時間は30分経過して、アイデア出し終了。6枚のシートにあげれたアイデアは、108個。30分でかなりの量ですね。

補足:4人や8人で行っているときも、6段目で終わります。自分のシートがめぐってきても続けます。逆に一度も目にしなかったシートも、大人数ではあるでしょう。それで結構です。





ブレインライティングとしては、ここまでで終わりです。6人で30分で、108個のアイデア。この発想過程では、適度に他の人に便乗したり、突飛なアイデアを出せたり。量を出していく、ということも促進されています。そして最もよいのが「批判禁止を徹底できる」ことです。書き物の場合は、批判は出にくくなります。





追記:

アイデアを絞る作業とも相性がよいです。

ハイライト法、という「全てのアイデアを全員がチェックし面白い・広がる可能性がある、というものにチェックを入れる」方法があります。これは、たいていの場合、チェックの入ったアイデアが全体の20%になります。100以上のアイデアをそのまま、コントロールするのは大変ですが、ハイライト法で絞ると、質のいい上位20%を抽出することが出来ます。


<魅力的なアイデアを抽出する>

1.具体的には、BWの終わった後、手元に戻ったシートをみながら「面白いもの・広がる可能性のあるもの」に☆を書き込みます。そして、つけ終わったら左隣へ。

2.まわしてつけて、全てのシートをチェックしたらおわり。たったこれだけです。

なお、回ってきたシートで面白いものに既に☆がついていても気にせず、更に☆をつけます。

最終的には、☆が6つ(6人の場合)つくものもあれば、一個もつかないものもあります。大抵は、80%ちかくのアイデアが「☆無し」になります。それらは、その先のアイデアの深い検討では使いません。

補足:落としたものはそれでいいの?という声は当然の疑問だと思います。ブレストを繰り返して深めていく、という立場を創造工学ではとります。落としたものの中にいいものがあれば、次のときに復活させてもっと拡げてください。と。 ただ、だれかしらが「広がる可能性がある」と感じたものには既に☆がついているので、誰も☆をつけなかったものには、次回に持ち越されるものはほとんどありません。安心して、削り落としてください。




資料:

ブレインライティング・シート

(私が、アイデア出しをサポートするときに使っているシートです。A3サイズで出力するとちょうど一つの四角のサイズが名刺サイズになります。切り出したアイデアカードが、ちょうど名刺サイズなので扱いやすく、遺したいアイデアカードの保存も比較的容易です。
posted by 石井力重 at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2007年11月07日

アイデアの技法「コンセプトの進化と選択」

アイデアが沢山でたら、その先は?という時に役立つ手法があります。

「アイデア番付法」は、極めて簡単な作業の繰り返しですが、やってみると悩みも出てきます。「他のメンバーとは、アイデアを選ぶ視点がどうも違う。話し合いに一貫性を持たせられない」などなど。そこで、効果的なアイデアの選択と統合を図る方法をご紹介します。





アイデアの収束の手法(2)「コンセプトの進化と選択プロセス


concept_shinka_sentaku01.jpg

第一段階。
チームで、アイデアの評価指標を話し合います。

例えば「コストが低いこと」が最も重要と考えているチームでは「コスト性」を評価指標にします。

他には「斬新度が高いこと」ならば、「斬新さ」。「内在的な危険性が低いこと」ならば、「リスクの低さ」。「そのアイデアを実現するのが比較的容易であること」ならば、「実現性」。「使い手にとって価値の高いもの」ならば「ユーザ価値」。などなど。

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「この3つが、意思決定するときのチームの価値基準だ」といえる、評価3項目を決めます。

(どういう評価項目を選ぶかは、慣れていないうちは、難しいと感じると思います。しかし、幾度か行うと慣れます。)

話し合い、3つ、評価項目を決めます。(例:項目1=「ユーザ価値」、項目2=「実現性」、項目3=「コスト性」。以下の文では、この例で表現します。)






第二段階。
アイデアを評価し、質の低いアイデアを落とします。

まず、アイデアの中で、ベストに近いものを「基準アイデア」と位置づけます。基準アイデアの項目1,2,3に、S S S と記入します。

concept_shinka_sentaku03.jpg

1つめのアイデアを、項目1について、基準アイデアと比べます。
基準アイデアより勝っている→「+」
基準アイデアより劣っている→「−」
基準アイデアと同じ程度→「S(セイム)」
と書きます。

2つめのアイデアを、項目1について、基準アイデアと比べます。その評価を記入。3つめのアイデア、4つめのアイデア、、、と、次々評価します。

そして、今度は、項目2について、同じように、基準アイデアに比べて、良いか、悪いか、同等か、を比べて記入します。

最後は、項目3について。同様に書いていきます。

これで、全てのアイデアについて、3項目とも埋まりました。





そして「−−−」のもの(評価項目1,2,3のいずれも、基準アイデアより劣るアイデア)は消しこみます。

この方法の優れた点は「基準アイデアとしてベストに近いアイデアを採用すること」です。多くのアイデアは、基準アイデアよりも劣る(つまり「−−−」となる)ので、大幅にアイデアを落とすことが出来ます。

※補足:アイデアに絶対的な優劣があるわけではありません。特に、未成熟なアイデアであるうちは、優劣は一般につけがたい。そこをうまくやっているのがこの方法です。消しこまれるアイデアは、チームが選んだ3項目が変われば、変わります。

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全てがプラスになったアイデアがあれば、それを次の基準アイデアに選びます。それでさらにアイデアが落とされ、より質の高いアイデアに絞り込むことが出来ます。





第三段階。
質の高いアイデアを統合してゆきます。

Sや+のついているアイデアが残っています。あるアイデアは、指標1,2,3が+−−、あるアイデアは−−+だったりします。この場合、2つのアイデアを統合することを試みます。「ユーザ価値」はあっちのアイデア、「コスト性」はこっちのアイデア、といった形で。アイデアを統合して出せた新アイデアを追加します。

concept_shinka_sentaku05.jpg

この統合作業で、ベストアイデア作りを狙います。どうやっても統合できないアイデアもあります。強いアイデアへ進化したもの(スターアイデアの候補)が得られてこの作業(アイデアの絞込みの作業)が完了。

技術系の、あるいは、要件が厳しい状況のアイデアを求めるときに、ぜひ一度試してみてください。


関連ページ:以前のブログに同内容があります。
複数のアイデアからスターアイデアへ。(Stuart Pugh コンセプトの進化と選択プロセス)
posted by 石井力重 at 11:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2007年11月06日

アイデアの技法「アイデア番付法」

アイデアが沢山でたら、その先は?という時に役立つ手法があります。

アイデアの収束の手法(1)「アイデア番付法」
(原典「カード分類法」)

まず、アイデアをカードにしておきます。
(これにはアイデア出しのフェーズで、ブレインライティング(BW)やカードブレインストーミング(CBS)を行っていると、スムーズです。)

やり方は極めて簡単、シンプルなチーム作業です。

idea_banzuke01.jpg

まず、アイデアカードの中から二枚をとりあげて「このアイデアとそのアイデア、どっちがいいアイデア?」といいながら、チームで話し合います。

「じゃあ、こっちのほうがいいね。」となったら、よいほうを上に、そうでないほうを下に。

idea_banzuke02.jpg

次は、アイデアカードの山から一枚とり、一番下のアイデアと比べます。「どっちがいいアイデア?」と。

一番下のアイデア(□□)よりもよければ、それよりも上。

次は、上のアイデア(○○)と比べます。○○と比べて、良ければ上、悪ければ下に。

こうして、単純な比較作業を、続けていくと、最後には、アイデアカードの山が、1番から20番までの順番に並びます。(アイデアが20個ならば。)

アイデアを順位付けするのは一般に簡単ではありません。この作業は、単純な比較作業を繰り返すだけで、チームのもつ価値観でアイデアの上位を抽出する方法です。作業に取り掛かるまでの説明が20秒で済む点も非常にこの手法のよいところです。

なお、「番付」と名づけたのは意味があります。横綱級、小結級、といった「アイデアの優劣つけがたし」状態を、並列に並べておくことを暗に許容している点です。優劣決めがたいアイデアは、大関級、だとして並列においておいて後で詳しく考えてもいいわけです。

補足:

この作業をしている中で、アイデアが更に出れば、それは新しいカードに書いて、アイデアの山に加えてください。アイデアを比較していくチーム作業を通じて、よりよいアイデアを自然と話し合う行為がでてくる効果もありますので。
posted by 石井力重 at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 事業活動/アイデアの技法

2007年11月05日

レクチャーする際に必要な心象風景。

理解の能力や知性が充分にある年齢層にたいして、「初めて体験する行動」を教えるときに、次のように心がけると、すんなりと、行動に入れると気がつきました。

1.彼らが初めて体験する行動は極力少なく。

2.初めて体験する行動を含む指示をする時には、一度に行う作業の内容を小さく分ける。

3.初めての体験を、なじみのある行動で置き換える。

4.但し、その置き換える行動は、3つ以内。


心象風景はこうです。

知ってる行動3つで近似する.jpg

先の見えない階段を、のぼれって言われたら誰だって、いやですよね。(補足:時には「やってみればわかる。」という指示も必要ですが。)

効果の高い知識伝達をしたいと思う人が、レクチャーする際に必要な心象風景は、先の見えないはしごの特定&なじみあるはしごへの置き換え、であると思います。
posted by 石井力重 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年11月04日

技術システムの発展を予測するツール(技術進化のトレンド)

TRIZの中には、発明原理(技術的ブレークスルーの40パターン)のほかに、技術システムの進化を予測する「トレンド」という貴重な知識があります。

トレンド、というのは何か、というのを説明します。

1.技術はだんだん発展します。
2.技術分野や製品によって、具体な技術の内容は違います。技術が発展していく内容も様々です。しかし、各技術の進化状況を分析すると、中には似たような発展の仕方をしているケースがあります。
3.TRIZ研究者たちの活動により、技術の発展の仕方(技術進化のトレンド)として多くの事例に認められるパターンが、抽出され、31個(※)に整理されています。(※文献によっては20個、などの場合もあります。31個は、ダレルマンの本など。)

どのパターンも、なるほど、と思うような自然な技術進化です。多分、ベテラン技術者の方であれば、そのうちの何割かは、過去の業務経験から暗黙知的に認識されていると思います。

各パターンは3〜6ぐらいの段階で構成されています。



では、その31パターンには、どういう効能があるか。

技術部門のリーダが、自社の製品の技術を31の項目(31パターン)で分析し、その各項目は、どの段階まで進んでいるか、ということを分析します。すると、マックスまでいっている項目もあれば、進化度の低い項目もあります。その低い項目は進化させる余地が多いにあります。(最高までいっている項目は、非連続な技術体系へジャンプすることを待つか、自らジャンプさせます。ジャンプは、破壊的なイノベーションであり大変です。)

あるいは、9画面法などで要素技術の過去10年の発展量を分析したときに、その技術進化のトレンドとして31のどれが顕著であるかを把握します。そしてその発展と同じだけ、次の5年間で進化する、と考えて、要素技術の5年後を予測します。

このように、製品企画の視点で、特に有効だと思います。

しかし、たとえば、ハイテクベンチャーが、自社で開発したの先端的な実験装置を改良しよう、というときに、装置の運転性をどうすると向上できるか、と考えるときに、この31パターンを見てみると、装置のメカニズムを発展させるべき方向が見出せます。
posted by 石井力重 at 19:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会活動/TRIZ

2007年11月03日

発明原理(TRIZ)とSCAMPER(CPS)の類似要素が意味するもの。(3)

TRIZとCPSの相違点に注目してみると次のようなポイントがあります。

まず、発想のトリガーリストは、「問いかけ」スタイルがいいのか、あるいは「単語や文 & 詳細説明」スタイルがいいのか。

これについては、「指示語にする」というスタイルも考えられます。(智慧カードは、指示語のリスト。)発案を引き出すにはどういう文スタイルがいいの、議論の余地がありそうです。

それから、何分野で、成立可能か、ということです。TRIZは技術アイデアをだします。CPSは広い分野ですが特にビジネスアイデアを出します。それ以外の分野でも、こうしたものが成立可能かどうか。

これについては「プロフィットモデル(収益構造)」のトリガーリストや、災害や遭難したときに生き抜く方法のトリガーリストというものなど、有用知識の創造を考えることにつながりそうです。


そして、「どのように使うツールであるのか」も考える余地がありそうです。TRIZの場合、矛盾問題に問題を整理して、マトリックスをおっていって、有効度の高いトリガー4つを抽出します。CPSの場合は、トリガーリストを集約した7項目で粗くチェックしてみて、それから詳細版で、そのグループにある問いかけで、更に発想をしていきます。この2つの方法には、一長一短があります。

直ぐにできるのはCPSのほうです。しかし、より思考のリソースを効果的に集中させるには、TRIZのほうが、機能的です。

CPSの48の問いがどういう問題にてきするのかを選ぶ「CPSマトリックス」が仮に作れたならばそれだけでもかなりの意味があります。



以上、TRIZとCPSの相違点から、ざっとディスカッション・ポイントを列挙してみました。

これについては、特に「新しいトリガーリストを作れるならば、どこの分野がいいのか」が興味深いと思います。
posted by 石井力重 at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究活動/検討メモ&資料

2007年11月02日

発明原理(TRIZ)とSCAMPER(CPS)の類似要素が意味するもの。(2)

TRIZとCPSのトリガーリストの共通点から、一般化できる可能性のあるものを列挙するとこうなります。

1.分野ごとに、優れた事例を沢山集めると、そのアイデアのエッセンスには共通するものが見出される。

2.それを集約すると40〜50くらいにまとめることが出来る。

3.その集約したリストは、その分野におけるアイデア生成のトリガーリストとして有効に機能する。


これが仮に正であると、いくつかのディスカッション・ポイントがあります。

まず、どういう分野であれ、優れた事例を膨大に集めれば、アイデアのエッセンスには、一定の共通点が見出しうる、ということです。

これは必ずしも正しいとはいえない気がします。しかし一方で、これが絶対に成り立たない事例を見つけることも難しい。それだけ本がかけるくらいのディスカッションがありえます。

次に、パターンはどこまで集約できるのか、という点です。40〜50にまとめる。ということは、もっと多いエッセンスが見つかった場合には、それらを類似性をもとに集約する、ということです。エッセンスが200もみつかったなら、それを4,5こをもって一要素に集約すれば、エッセンスの量は40,50くらいに整備できます。

さらに、です。逆に、集約度を高めていけば、10や3くらいまで、エッセンスをまとめることが出来ます。それは一般には、極めて概念的になるだろうと思われます。そこまで集約したものは多面的にひろげるトリガーリストとしては、有効ではない、のかもしれません。このちょうど良いころあいはなぜ40や50なのか。ここも多いに議論の余地のあるディスカッション・ポイント。


実行面で言えば、もうひとつ、あります。それは、「一体、何個の優れた事例を集めれば、パターンリストを作るのに充分な数といえるのか」です。これが200万事例ないと無意味なのか、200事例でもそれなりにいいものができるのか、で、実行面はかなりかわります。


以上、共通点に見られるものから、議論点を列挙してみました。
posted by 石井力重 at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究活動/検討メモ&資料

2007年11月01日

発明原理(TRIZ)とSCAMPER(CPS)の類似要素が意味するもの。(1)

TRIZの発明原理は、技術的ブレークスルーの40パターンのリストです。古今東西の優れた特許から、技術的なブレークスルーのエッセンスを集めて整備したもの。技術的な発想を引き出すトリガーになるものです。

これに似たものがあります。

CPS(創造的問題解決:オズボーンの創造技法を中心に、整備された創造に関する実用的な技法)のSCPAMERは、ビジネスアイデアの48パターンのリストです。日本では集約されて7つになっていますが、原典には48あります。(ブレスターのTOIカードは、それを独自和訳したもの。)発想を引き出すトリガーになるものです。

技術、と、ビジネス、という対比ですが、共に40〜50近い、トリガーリストで構成されているという類似点に、ここで注目してみたいとおもいます。

1.どちらも、世の中の広い事例をサーベイして、優れたもののエッセンスを集約していったこと。

2.どちらも、それらを40〜50のパターンにまとめたこと。

3.どちらも、その分野(技術分野、ビジネス分野)のアイデアを引き出す為のトリガーとなるものであること。


一方で顕著な違いをまとめておくとこうなります。

1.TRIZは、発明原理の名前の下に説明コンテンツが沢山あり、素人にはトリガーリストとして直ぐに使いにくい。CPSは、48を「問いかけのリスト」となっており、その問いかけリストがそのまま発想のトリガーになっている。(逆に、詳しい事例はついていない。)

2.TRIZは旧ソ連で生まれた。発明家・特許審査官のアルトシュラーが作った。CPSはアメリカで生まれた。広告代理店の副社長、優れたアイデアを出したことで知られるアレックス・オズボーン。(東・西、技術・ビジネス、モノ・コトの明確な対比構造がある。)

3.TRIZは、どの発明原理を適用するべきかを示すガイドがある。矛盾マトリックスをおっていくと、その状況に適した4つの発明原理が分かる仕掛けがある。CPSは、リストを上からなぞっていく。もしくは集約版で粗く問いかけて、その後に、深く詳細版に入る方法をとる。

こうなります。

この二つの違いは大変意義深いものを示唆しています。
posted by 石井力重 at 23:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究活動/検討メモ&資料
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