2008年10月31日

バリュー・エンジニアリング 第249号

VE_TRIZ_ishii_01.jpg

2008年11月1日発行の『バリュー・エンジニアリング 第249号』に、私の講演(夏に大阪でおこなったもの)の要約を掲載していただきました。(P4〜12)

●講演
 アイデア発想促進のための智慧カード
  宮城TRIZ研究会 石井力重

講演でしゃべった言葉を忠実に文字お越ししていただき、そこに加筆修正したものです。

VE_TRIZ_ishii_02.jpg

講演を文字お越ししていただいた内容が非常に正確であったことにとても驚きました。なので、私も一字一句、文章として意味が通るか(特に、スライドがないので、ここ、そこ、という指示後や、身ぶりで説明したところ)を、チェック・修正をさせてもらいました。文字になってしまうととても冷たい感じのする部分については、話者補足、というのを入れさせてもらい、文字でもできるだけ意図が伝わるように、してみました。

掲載内容は、VE協会殿のご厚意で、
近日、宮城TRIZ研究会に掲載させてもらいます。

掲載された講演の内容について、あるいはTRIZや創造性支援のプロセスなどについて、ご質問があれば、いつでもお気軽にご相談ください。挑戦するあなたをいつも歓迎いたします!

石井力重
posted by 石井力重 at 23:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZ

2008年10月30日

未踏領域へ踏み出す時には、「セルフよりどころ」を生成しよう

無いものをデザインする心、で書きましたが、自分自身が未踏エリアの先頭をいく人々は、世の中に、詳細な地図はなにも存在していません。

” 己を信じて、暗闇の中をいく。”

そういう心理状態は非常にきついものがあります。似た行動をする人として起業家の存在が知られています。かれらは、自分のよりどころを自ら作り出し、迷った時にはそれをよろどころにする、ということをします。極めて簡単に言うと、「セルフよりどころ」を生成しています。その本質がなんであるのか、すこし考えてみたいと思います。そこから学びます。

まず、起業家の「セルフよりどころ」となるものは、「ビジネスプラン」です。事業を立ち上げるにあたって描くビジネスプランは、「まだ到達したことのない土地の地図を書く」という行為です。ある調査では、起業家に開業一年後、ビジネスプラン通りであったかをたずねてみると9割はNOだと答えたそうです。まだ分からない領域のことを書くので、当てていくのは難しい。しかしなお、その地図には意味があるとしたら、それは何でしょう。書いても予想通りにならないのに、皆が書くのは。それは迷った時に判断指針になり、かつ、事実が予想と違った時にそれは「どれだけずれた」のかを、うけとめる座標軸になるから、であると多くの起業家は言います。


9割は予定通りには進まない。
しからば、なぜ。


創業前には、具体詳細はまだしらなくても、社会を俯瞰的な視点でみてその事業領域をさだめます。また、実働に追われることのない静かな長い時間をつかって「考えて」つくってあります。事業開始前には(個別の小さい損得は知るすべがありませんが)長期的にみて、もうけられる方向に進路をとっています。

起業家は、創業すると非常にいそがしい。その結果、短い時間で判断していかないといけません。予定通りのときには、追認、だけですみますが、予定と違うことがおこる、軌道修正をかけないといけなくなる、というときには、困ります。この時に、ビジネスプランをみかえすと、長期的視野で正しい方向をしめしてあります。短期的な利益、に観点が固まっている時に、観点を変えて長期的視野になることは難しいですが、ビジネスプラン(過去の自分)は、自分を助けてくれます。



短い時間で総合的に考える、という作業を
過去の自分の思考能力が、補ってくれる。




予定からずらす場合に、どれだけずれたかが、分かることも貴重な情報となります。半年にわたり軌道修正をした場合、俯瞰的に見た業界の風が、実は傾向としてやや異なるのではないか、ということを、統計的雰囲気をもった数値群がしめします。長期計画を見直す時に、それは起業家個人の非常に重要なノウハウになります。なかには、そのノウハウはコンサルティング事業へステップアップさせる原動力にもなったりします。



具体的に引いた線は、具体的にずれを記入できる。
統計的な側面をもった数値として蓄積できる。



起業家の「セルフよりどころ」の生成行為には、そうした背景があります。不安に打ち勝つには、人から励ましてもらったり、目を向けないで気楽にするというこういもありますが、こうして、自分自身が作り出したものに、応援してもらう、という行為があります。自分が物差しを作り、違っているたびに物差しを修正していくことで、最終的には未踏領域をわたっていくための、有効な物差しができます。次にこのエリアをゆくときにはかなり高い精度でゆけるはずです。

よりどころは、可視化されている情報や、タンジブルなもの(実体のある物体)であるとよいようです。未踏領域を進む時には、グラフィカルな地図をつくる、迷った時にはそれをよろどころにはんだんする。それが間違っていたときには、少しずつ、軌道修正をしながら、よりよい地図へと育つ、そういう道具。



未踏領域へ踏み出す時には、「セルフよりどころ」を生成しよう




追記:

蛇足ながら、未踏領域を、少ないヒントで作成した地図をもって、進んでいくボードゲーム、なんてつくれたら、面白いかなぁと思います。起業家やプロデューサーやデザイナーという「創る人」にとって大切な知性を、ゲームのシンプルモデルを通じて、体験してもらう、という道具になりそうです。
posted by 石井力重 at 23:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記、価値観、仙台オススメ

2008年10月29日

ないものを、デザインする心

私がリーダを務める開発チームでは、いま、3つの商品のデザインが進んでいます。正確には、複数の開発チームでありメンバーは、部分的共通であり、傍目にはややこしい開発状況です。

まず、最大の目玉となる開発品。これは、一流のデザイナーがデザインを進めてくれています。彼のコンセプトワークは、もう、才能としか、言いようがない。そんな素敵なモノづくりをされます。その彼は、プロのデザイナーの精神世界を少しだけ垣間見せてくれます。とてもセンシティブです。私から見たらすごい能力の人なので、彼はこの商品を描くときも太い線をぐんぐんとフリーハンドで迷いなく筆をふるうんだろう、とおもっていたのですが「世の中になかったものを作るの心」とでもいうべきものを垣間見せてくれて、しばし、感心していました。なるほど、そういう精神世界が、「ないものは創るしかない」の人の心に広がるのだ、と。

すこし後に述べますが、世界に初めての事業をつくりだす起業家、の心のありかたに、共通するものがあります。ならば、と、起業家の心の強化方法を、デザイン分野にも応用できるのではないか、とアイデアを考えていました。あとに述べます。

さて、2つ目です。これは、私自身がデザイン作業を担当しています。これは、素朴デザインを売りにするので、私が主担当ですが、チーム内に、アドバイスをしてくれる人がいます。また、遠い所に、そのコンテンツに関する分野のオーソリティー(恩師)がいて、助言をしてくださっています。また、英訳をしているのですが、そのために、英語の堪能なかたと英語表現のディスカッションをしたりもしています。

デザインのもどり。

これがどれほど、デザインした人に、ショックであるのかをしりました。とくに、完成度をたかめていた、気に入っていた、デザインであるほど、そうだ、と。いろんなレベルのモノ作りに参画しますが、デザインする人の心理をしったのは、大きいと思います。なおしの入るのは、しかたない。その修正をさらなる成長の糧にするんだ、という心理の持っていきかた、新しい風を入れてくれる人とディスカッションをして、さらに高い所に成果をもっていくとよい、ことなどを学びました。そして、できるかぎりに、ショックで立ち止まっていることなく、ショックの暇があれば、次の行動にむけて手を打つこと、だということも。

デザインの直しは、よりよいものを生み出すチャンス。

NGのときは、すぐ次の手を打ちに、はしりだせ。

要約すると、そうなるでしょうか。


3つ目です。これは、社内チームで構成されています。社内のリソースをフル活用することで、私自身は、コンセプトワークとラフスケッチだけ。あとは、見積もり作業やデザイン作業、試作品作成作業は、どんどん進めてもらえます。こういうプロジェクトばかりでは、いけないかもしれませんが、自分の力をN倍加するためには、必ず必要であり、このコンセプトをつたえて具現化してもらうスキル、も重要なチカラですね。

スマートで、かなり社内の他の事業部にも使ってもらえる、いいものができつつあります。

この時に意識するのは「ゴールは具体的に示す。やり方は本人におまかせする」ということです。

デザインをする、というのは、本質は考えるという作業です。かなえるべきことを明確にして、あとはたどりつき方は自由度があった方が本人の力を活用してもらいやすいですから。


モノづくりの3つのプロジェクトを異なる立場で、同時進行しています。どれも私の経験にとって貴重なもの、アウトプットも貴重なもの、ができつつあります。

※ 途中で書いた「世界に初めての事業をつくりだす起業家、の心のありかた」「起業家の心の強化方法を、他の分野にも応用できるのでは」ということについては、別の日のブログで言及してみたいと思います。
posted by 石井力重 at 23:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記、価値観、仙台オススメ

2008年10月28日

ブレインストーミングの研究動向、に着想をえる

創造学会でNIIの先生からとても興味深いご発表がありました。オズボーン以降に展開された研究で、ブレインストーミングを研究対象としたブレストのアイデア生産性の研究が結構あり、それをサーベイして動向研究として発表いただいたものです。

詳しい話は別途書きたいと思いますが、印象に残った話をピックアップします。

[印象1]個人ブレストとグループブレストでは、どちらが生産性が良いか。個人の方が勝る。8割ぐらいの事例で、そうなる結果であった。生産性ブロックという概念がある。複数人のブレストでは、発言の機会を待つ。そこが生産性のロスになる。と。もちろん、人数が多い方がアイデアを生産する総「数」は増えるけれども。

補足:たの先生から「ブレストをする際に、メンバー全員が興味もつテーマを設定することが重要である(石井補足:オーナーシップの確認)。しかし、ブレスト観察実験では、興味の持てない借りてきたテーマである。これでは、そもそもブレストの状態になっていない。そういうチームを観察してブレスト生産性の低下うんぬんを実験で議論しては、そもそもだめじゃないか」という主旨のご発言。ブレストのテーマ設定が与える影響は大きいと私も思います。よいテーマ設定はそれだけでチームのエンジンに火をつけますから。着想⇒設定するテーマをコントロール変数にすると面白い実験ができるかも。

補足:この種の実験では、アイデアの生産性を図る指標は「アイデアの数」でなされている。質的評価はされていない。これはアイデアの一側面を切り出したが、生産性ロスを起こしたとしてもその反面、斬新度の高いアイデア創出面では、観察されていない中で、重要なことが起こっているかもしれない。着想⇒アイデアの質的判定を含めると面白い実験ができるかも。アイデアのオーソドックスな評価尺度で行う代わりに、チームごとに自由度を持った、アイデア評価ツール(ツール自体は不変)をもたせて、自己評価させる、という同一環境をつくり、多数の実験をすると人数を変化させると面白い結果がでるのではないか。

[印象2]グループでは生産性が下がる、という実験をさらに実験した研究がある。その際に、ファシリテータ、リーダ、ブレストのルール追加、などの面が見出された。グループの方が、数割のアイデア数の増加をみせる、という結果に。

着想⇒ブレストの実験をする際に、4つのルール、無味乾燥なテーマ、というのは、生命体の細胞の中のもの取り出して、観察した感じに似ている。体内において観察するのと、感想した顕微鏡室で観察するのでは、違う。生きた環境をシンプルに再現するために、シンプルな実ブレスト環境モデルを作る、ということを整理したら面白いのではないだろうか。そのモデルの中の変数をコントロールすることで面白い結果が見えるのではないか。

[印象3]対面から電子式ブレストに研究対象はかわってきている。測定が非常にやりやすいからだ。電子式の場合は、生産性ロスが発生しないので、個人のブレストよりも生産性がよい、という観察結果がである。

他の先生から「対面ほどの刺激が得られないので、そこを工夫したスタイルも検討されて、研究事例がいくつかある」という主旨のコメントが別の時間にあった。

着想⇒対面と電子式の二分法を、ながらかにつなぐ変数がないか。その変数をコントロールしていくとおもしろいことができるのではないか。たとえば、すりガラスとボイスチェンジャーとマイク・スピーカーで隔てたメンバーがブレストをする。その変化量はコントロール量X。自分の発言をいつでもできる電子式と生産性ブロックを生じる対面式の間をなだらかにつなぐ「留守電風発言」機能をつけると、Xが成立して、実験が面白いのではないか。

[エクストラ]
その後、昼食をその先生と取った時に、ブレストの本質的なルールに対するディスカッション。批判禁止(判断遅延)とはなにか。「批判は、された方が批判ととらえなければ、批判ではないだろう」「創造的に考えるにはストレスのないことが重要。批判のない環境を作るとは、そういうこと(石井補足:批判の禁止より本質は、他者・自身にストレスとなる行為の禁止、が本質かもしれない。舌打ち・溜息、発言者へむけたしかめっ面、なども禁止対象にあたる?)」「ノーを言うだけはだめじゃないか。壁を超えるために、懸念事項を示したら、別の方向性をいくつか提示する、というのをセットにすればいいのではないか(石井補足:建設的判断は遅延しないでもよい、サブルール化?)」

以上です。

面白いご発表をしていただいたS先生、ありがとうございました。D論に向けて、基盤を作るような俯瞰的情報をいただいたと思います。

2008年10月26日

ワンダフルデイ

以前からお話を伺いたかった梅田さんに、コンタクトできました。12月のシリコンバレー訪問でひと目だけでも、お会いしてきます。
posted by 石井力重 at 00:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | シリコンバレー

2008年10月25日

博論テーマ検討「ブレストのハイパフォーマンス・ファクターの分析、モデル化」

東北大の社会人大学院生で、創造工学の研究を10月から本格的に始めました。

博士論文は高いハードルですが、それを1.5年でクリアしようとしています。なので、指導教官ともテーマ設定には「研究の実施可能性」と「研究の広がり(限定された状況下での仮説検証ではなく、ドクターとしてのレベルを)」ということで、かなり、テーマ設定に、実は悩んでいます。

当初は、企業のイノベーションの現場における創造のプロセス、を題材にしようとしていました。CPSを基本的なプロセスとして、TRIZのエッセンスや各種の創造技法を、企業の開発現場、企画部門、に限定して、高度にチューニングして、「企業の現場において、すぐに、効果性良くつかえる一連の創造技法」というものをアウトプットにしよう、とおもっていたのでした。

しかし、それでは、「研究の広がり」がどうしても限られてしまい、D論としては、厳しいかもしれない、とのこと。

汎用ツールを、専門工具にして、その専門用途においてはハイパフォーマンスでつかえる、というのは、私は悪くないテーマであると今でも信じているのですが、指導者につくからには、指導の本質をくみとって、それをもとによく考えてみる、ということをしたいとおもい、再設定に悩んでいたのでした。

その研究ディスカッションのなかから、「ブレスターを作ったときの手順」を話したことがあり、それの一部に、集中的に光を当てた研究をやってみないか、というアイデアがでてきました。

ブレスター・メソッド。

そう私たちが読んでいる手法があります。学習あるいは身につけたい対象活動を、楽しく学ぶカードゲームを開発するための、基本的なやり方・手順を、そう呼んでいます。対象活動が、ブレインストーミングであれば、それは、ブレストを効果的に体験・訓練するためのカードゲーム「ブレスター」になる(なった)わけですが、これを、別の対象活動「X」でやれば、「X Master」というカードゲームができる、といういみで、これをメソッドとよびました。

このやり方の原点であるブレスターに名をとって「ブレスター・メソッド」と呼んでいます。


ブレスター・メソッドはこのブログでも幾度か部分的に紹介しましたが、優れた対象活動をつぶさに観察し、時折現れるハイパフォーマンスな活動を記録し、それらを単作業に分解し、要素化(カード化)して、アクションカードとして、ゲームにします。カード化したものは、その対象活動が、ガイドラインをもっていれば、それに応じた分類をして、ガイドラインの1つが、1プレイヤーの役割になるように設計します。(ブレストでは、ガイドライン相当の概念は、ブレストの4つのルールです。ブレストのルールは、ルールというより、ガイドライン、ですね、実際の中身としては)

ガイドラインがない場合は、要素化したものを、同種のものに分類し、3〜4グループにして、それらから、新しいガイドライン相当のものを作ります、そして、役割とします。

先生が「!」と目をとめたのは、その要素化とグループ作りの作業でした。ハイパフォーマンスの活動をわけて、ガイドライン相当の多様な活動が混在しているだろうけれども、どのアクションがあると、あるいは、ないと、パフォーマンスがあがるのか、さがるのか、観察してみると、ブレインストーミングの効果性の検証ができるのではないか、と。それがD論のテーマとできないか、と。確かに2つの条件にかないます。

時には、観察対象に、演技者をいれて、ある種の活動を、計画的にチーム内に起こさせる、とどうなるか(メンバーはその指示がでていることをが知らない状態で)。ある種の活動を変数的にコントロールできると成果との関係性がみえるはずです。

また、もう一つのアイデアは、ブレストのルールが4つ、とあるけれど、ハイパフォーマンスの活動の単要素化したものを、再度グルーピングすると、第5のルール(第五のガイドライン)相当のものが見出せる可能性もある。と。

これについては、私は「可能性がある」とおもいますが、直感的には、ほかにあるか?といわれたら、4つと同じレベルのものは、そうないように感じます。ここには、5番目があるのでは、という問いにNOという答えが出ても、それはそれでおもしろいとおもいます。4つで過不足ないのか?という多くの人の疑問に対して、過不足の過、についてはわからないけれど、不足、はない、ということをいえる研究になる(かもしれない)からです。

ただ、このテーマを追う場合は、研究の土台そのものを、広くとりなおす必要があるかもしれません。上記のブレスターメソッドでいう「ガイドラインがない場合は、グルーピングから新しいガイドライン相当を作りだし」という作業をしなくてはいけません。

それをブレストの4つルールと差分をとりながらが、有意な差がみいだせれば、発見かもしれませんし、なければないで、有意義です。ただ、よく観察手法を検討しておかないと、差分がとれないことも起こります。


そんなわけで、ブレストの科学(ただしくは、「ブレストのハイパフォーマンス・ファクターの分析、モデル化」)を、この1年ちょっとの間、仕事と並行して、大学院で研究してみようかと思っています。

研究ノートをひっそりと付けていたのですが、良く考えたら、私の研究分野は非公開にすることで、メリットはあまりなく、むしろ、賛同してくれる仲間や遠方のアドバイザーが、「ああ、いま、そういう状況になっているのね」ということを見たい時にみれているほうが重要だとおもいます。

あとは、私自身、紙モノの資料は、すぐに埋もれて月に一回の研究MTGまで、眠らせがちになりそうなので、であれば、どんどん、思考をネット上にアウトプットして、いつでも検索かけられるようにしようとおもいました(個人情報部分だけは、配慮しますけれど)。

そんな事を、最近、ずっと考えてみていました。

追記:

今日から創造学会です。
たくさん、学んできたいと思います。

2008年10月24日

ある地域連携プロジェクトに参画しています。

大学と地域企業の連携でおこなう大規模な枠組みの連携プロジェクトが最近、始まりました。私も依頼を受けて、参画しています。この中では、事業アイデアを出すパートの講師をうけもつのと、創造ツール作家、としてのお仕事をします。つまり、そのテーマでたくさんアイデアがでるような専用ツールを開発することをします。

その分野を対象にブレスター・メソッドを実行し、オリジナルツールを作るのですが、かなり大がかりな作業に突入するだろうとおもいます。ですが、私たちの開発チームでしかできない仕事であるので、全力でやり遂げるつもりです、

2008年10月23日

東北福祉大学でアイデア出しの講義をしました

10月22日。アイデアを出す時に大切なこと、具体的なチームで行うアイデア出しの実践、というテーマで、東北福祉大学(仙台市青葉区)で講義をしてきました。

いま、大学の講義はずいぶん遅い時間まであるんですね。17時40分から19時までの80分です。朝早い人は、朝8時台から講義があるとのことで、12時間ぐらい、大学にいるそうです。

TFU_idea_01.jpg

驚いたことに、約200名の学生さんが聴講しにいらっしゃいました。全学共通のこうざということで、1年生から4年生まで、だれでも受講ができる、とのことでした。想定は50〜100名でしたが、ずいぶん大学事務局ががんばってアナウンスをしていただいたようです。

TFU_idea_02.jpg

後ろの席からみると、こんな状況です。500名のはいる教室だそうで、かなり広いですね。

TFU_idea_03.jpg

後ろの方は充分なケアがとどけられないので、どんどん話しながら後ろに行ったりもします。普段の講演では、なかなか演台からおりることはできませんが、今回は、教室というつくりなので、どんどん学生さんの周りまで、でていってお話をしました。


さて、内容ですが、ブレストの本質、のような話で、「ブレインストーミングの絵本」的なスライドを用いた話を前半にしました。後半は、ブレインライティングをしました。

ブレインライティングのシートと、ビデオも簡単に見ていただきました。シートもビデオも過去のブログにずいぶん書かせていただいたので、あらためてアップしませんが、私のブログの過去の記事をブレインライティングで検索していただければシートとYOUTUBEのビデオがでてきます。ご興味あればご覧ください。

ブログの検索窓で「ブレインライティング」と検索

200名をあいてにブレインライティングを実践する、というのは、実はかなり実験的であり、壮観でした。アイデア出しの講義や講演をずいぶんしてきましたが、大人数で発想法をやるのは、難しいとされています。発想作業は非常にばらつきがでるため、大人数でやろうとすると、収集がつかなくなるからなんです。しかし、ブレインライティングでは、参加者が200名でも、十分に実行可能でした。学校の先生などで、私のブログで発想法やブレインストーミングの進め方を検索される方が多いので、意識してそのことを書いてみました。ぜひ、学生が200〜数百名いたとしても、可能ですので、先生をされている方は試してみて下さい。

最後には、カードブレインストーミング(フリップボード・アイデア会議)のやり方をざっと説明し、私からのメッセージをお伝えして終わりました。例によって数分延長してしまいました。

学生さんのすべてに感想をうかがったわけではありませんが、数名くらいの方にお伺いしたところ、とても喜んでいただけたようです。ここからすこしでも、さらに新しいことをするひと、創りだす人が現れれば、とおもいます。

2008年10月22日

プロトタイプでテストプレイ

10月21日。深夜まで、ブレスター開発プロジェクトは、商品開発会議を行っていました。

ブレスターの次にくる商品をずっと開発していたのですが、それが、最終版に近い状態で出来上がってきました。それをもちいて、テストプレイを昼から行い、夜は、開発チームでより良くするためのディスカッションをしていました。

テストプレイには、デュナミスの社員の方に協力していただいて、使いにくさや、そのおりおりで感じた事を述べてもらいながら、いくつかのフローを適宜試しながら、行いました。その結果(自画自賛ではありますが)予想していたよりも、はるかによいツールとして機能していました。

prototype_of_AXI.jpg

ブレスターのプロトタイプではじめてテストプレイをした時に感じたことを、この時に思い出しました。思えば、ブレスターが世の中に出ていく前夜というのは、そういう感じだったなぁ、と。

正直にかきますと「ニンテンドーDSのような巨大な売り上げは望まない」けれど「ある種のカテゴリーに属する人々にとっては『これは本当に必要としていたものだ』と言ってもらえるもの」が、誕生しつつあると、本当に思いました。

かつてブレスターを市場に投入した時には、上記と同じ「小さいかもしれないけれど、ある種の人々にはとても喜んでもらえるものが、できた」とおもいました。そして「自分自身が本当に欲しいとおもうものができた」とも。

今回の商品(アイデアを、チームでスマートに楽しく評価していくツール)は、ブレスターと同じく「自分が本当に欲しいと思うもの」ができたと思います。

この商品をきちんと伝えていく仕事が、プロジェクトリーダである私の次のフェーズの仕事なのですが、その本質をどこまできちんとつたえることができるのか、やってみないと分かりません。ブレスター以上に、「それまでなかったタイプの商品」を創りました。ブレスターの時も販売数は全く読めない状況でしたが、今回はそれに輪をかけて、良く分かりません。

本当にほしい、と言ってくださる方に、一つ一つ丁寧に提供していくことが、仕事の本質だとおもいます。まずは、そのことを、一心にかんがえて、商品プロモーションを準備したいと思います。


■開発品の概要

商品の一言説明(商品コンセプト)
発案会議で沢山出てきたアイデアを、チームでスマートに楽しく評価していくツール

出荷開始時期
10年03月(予定)

このツールを使って喜んでくださると思われる方(想定ユーザ)
(1)ブレインストーミングで沢山アイデアを出すことをされている組織・チームで、かつ、アイデアの選択をする際に、チームで楽しくスマートに評価作業をしたい方。
(2)アイデア会議のアウトプット(アイデアリスト、アイデアのシンプルな評価点、各アイデアの持つ価値軸の可視化)を、促進するアナログ・ツールが欲しい方。
(3)ブレスター(アイデア発散作業)をやったら、アイデアはたくさん出たけれど、その先はどうするの?おんなじように楽しくアイデア収束作業ができるカードゲームないの?というご要望をおよせいただいた方々。

2008年10月21日

英語版智慧カードのデザイン作業

智慧カードの英語バージョンをデザインしていました。

TRIZ_Brainstorming_Card.jpg

英訳自体は、私がしたわけではないのですが、カード化するにあたって、なんども文章を読み、改行の自然さを検討する過程をくりかえし体験することで、英語に対する抵抗がさがりました。

もうすぐ、世の中に出します。ご期待下さい。
posted by 石井力重 at 23:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZ

2008年10月20日

大学院へ

10月の転科以降、初めての大学院へいってきました。

ガイダンスにさんかできなかったので、書類一式を教務でもらいましたが、凄い量で驚きました。そして履修手続きはいまは、PCからおこなうそうで、93年頃との学生時代とは大きく違うことに、驚きました。PCを使うために申請がいる、とか、ということで、いろいろ手続きは複雑です。はたして便利になったのか。頻繁に履修届を出す人は便利になったんでしょう。しばし思案して、相談すると、案の定といったところでしょうか、社会人学生でめったに大学に来ない人の場合は、教務のかたがさっと登録をすませてくださいました。

さて、研究ディスカッションをしました。そろそろ本格的になります。アカデミックな観点へ掘り下げるためのディスカッションは、私にとって普段ない視点をたくさん与えてくれます。

1.5年卒業をめざす、という背景もあって、かなり絞り込んだ、得意な部分に焦点をしぼるかもしれません。ブレインストーミングの科学、といった研究になるかもしれません。

いずれにしても、博士論文指導をうけている月一回の参加だけでは、充分な進捗はのぞめない、と今日は実感しました。圧倒的に研究量がたりません。

意を決して、退社後は、定期的に大学のキャンパスにいって、図書館やゼミ室などで、研究ファイルをひらくことがひつようかもしれない、とおもっています。

そんな感じの初日でした。

2008年10月19日

挙手をしてもらうのに、ためしてみて良いと思った方法

少し前のことですが、最近の気付きをかきます。講義や講演で、3択などで挙手してもらうときがあります。そうすると、どれにも手を挙げていない人がたくさんいる、なんてことが結構見られます。大学院の講義などでは特にそうでした。選択肢の設計があまくて上げにくい、ということも可能性としてはあるのですが、それ以外のケースでは「受講生には、手を上げない権利がある」という前提を講師側が軽視していることがあるとおもいます。

おおく受講者は善良ですが、他の受講者を善良であるとは確信しているわけではないので、コールドな会場で挙手を依頼すると、手が上がりにくい、ということがおこります。

最近、ためしてみて良いと思った方法は、

「いまから、みなさんのことを知りたいので調査をさせてください。次の質問(スライドを指し示す)をしますが、この調査に協力していただける方は、何人位いらっしゃいますか?恐縮ですが挙手をお願いします」

と投げかけます。すると、さっと揚げる人もいれば、おずおずとあげる方もいらっしゃいます。質問内容が比較的妥当なものであれば、5秒くらいで全員が手を挙げて下さいます。


この方法で行った場合、回答率は参加者総数と近くなります。

私は、おずおずと、あげられる方に注目しました。彼らは他の人の手が上がることを確認してから、3秒後から5秒後にかけて挙手をされました。たとえば、この確認作業で「皆が手を挙げる意志がある」を可視化しないで、はじめると、おずおずとした人は、その上げたい意見が少数派だった場合に、挙手しにくくなります。また、質問の最初の問いで挙手者が少ない場合に「皆は手を挙げる意志がないかもしれない」という可能性がふくまれはじめます。おずおずとした方には、影響をあたえる可能性があります。
posted by 石井力重 at 23:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー



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