2009年08月13日

創造プロセス(1.問題の定義)

souzou_process01.jpg

問題の定義

問題あるいは課題があるときは、それが十分に定義されている状態にする。
問題自体があいまいである場合は、創造作業は個でもチームでも
パフォーマンスが低くなる。問題の焦点を見つけて定義すること。
問題自体が複数の問題を含んでいる場合は、問題を分ける。
個別の問題をのちに統合的に考えるのでは、たどりつかない問題の場合は
俯瞰し1つの問題になるように視座をとること。

しかし問題が矛盾する要求を抱えていることはかまわない。
小型化と高集積化などなら、問題を解く道はある。

なお次の2つを検討して、再定義を行うこともあり得る。

オーナーシップ。
チームがその問題を所有しているか、本当にそれは我々の問題なのか。
この問いにYESと答えら得ないものは、アイデア出しに取り組んでも
長くは続けられない。
オーナーシップのある問題に、課題を再定義せよ。

下に引く力。
その課題が今課題でありなら、大抵は簡単には解消できない理由がある。
(おもりがぶら下がっている)
そのおもりを外すことを考える。そのおもりが外れるならば外す。それにも
おもりが付いていることが多い。一番下の重りを外すことから行うことが
もっとも近道。一番下まで探っていって、課題を再定義せよ。
posted by 石井力重 at 01:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | アイデアの技法

創造プロセス(基本形)

・問題の定義
・分析
・アイデア出し(what and how)
・良いアイデア抽出
・PPCO
(及びアクションプランの設定)

この5つ、ないし、6つのプロセス。




souzou_process_basicmodel.jpg
posted by 石井力重 at 00:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | アイデアの技法

2009年08月12日

アイデアの処理法を持っていますか?

独創的なアイデアを出すには、先に、平凡な、常識的な、アイデアを出し尽くす必要があります。心理学の中でもある程度、そうしたことが古くから知られています。発想技法の専門家でも、別の言葉で同党の考えを提示していたりします。


すごく簡単化して言うと、
ブレストで出てくるアイデアのうち、
前半2/3は、平凡なアイデアです。
新しさや目覚ましい有益性のないものが出ます。
(実は、それは荒っぽいモデルです。本当はスタート直後にも
 ピークがあらわれます)

出しつくしてしまってそこから続ける「後半1/3」は、
独創的なアイデアが出ます。


この時に難しいのは、
出てきたアイデアリストを、「うまく処理できない」で
いたずらに検討会議時間をつぶして、なにも得られない
(あるいは、出てきたアイデアをただリストにしただけの
 活用に困るリストができて終わるだけ)状態になりがちです。


独創的なアイデアを見つけるには、たくさんださねばならない。
しかし、たくさん出すと収拾がつかない。

さて、こまりました。と。

ここには、本当は、次の大事な作業があります。
アイデアの処理方法、もうすこしキチンというと
「アイデアの収束手法」が、創造工学的には、あるのです。



かなりハイレベルの方法・プロセスもあれば、
かなりシンプルで直観的にさっとやれる方法もあります。


本当は、この部分も、アイデアスイッチに入れたかったのですが、
本を書いてみてわかったのですが、読者の多くない専門ノウハウは
商業出版に乗ってこない、ということです。

アイデア出しに困る人を100としたら
アイデアを絞ることに困る人は1です。

だから、本にならない(なりにくい)。

でも、創造技法の専門家たちは、かなり確立した
アイデア収束技法を持っています。

この辺は、ワークショップや講演などで
対面で習う機会だけが、提供されているのが現状です。

さて、脱線はここまで。

アイデアの収束方法を、もっていると、
早く独創フェーズにたどりつき、その中から質の高いものを
効率的に抽出することができます。

はじめから、「独創的なものだけ、出そう」としている脳の
活動よりも、はるかに、思考負荷はすくなく、参加者のストレスも
軽いものです。

具体的には、もっとも、お勧めしたいのは「ハイライト法」です。

これは、CPS(クリエイティブ・プロブレム・ソルビング)の中の技法です。(CPSは、オズボーンの系譜の創造技法で、創造工学の範疇に含まれるものの一つ)


「魅力度」で、直感的に、アイデアを評価して、多人数の評価が集積することで、アイデアの質を可視化します。

100個なりのアイデア、全員が目を通し、各人がペンを持って「面白い」あるいは「広がる可能性がある」と感じるものに、星印を付けます。いくつ付けても構いません。(ただし、1つのアイデアに1人がつけられる星は1つまで。三ツ星、とかはNG)。

ブレストに参加した人(たとえば6人、であるとしてて、)全員が☆をつけておわると、あるアイデアには、最大で☆が6つ付きます。☆6つがない場合でも、5つ、4つあたりは必ずあります。そして☆が3個2個、☆が1個、というものがあります。

☆が1つもない、というのもでます。

おもしろいことに、大体どういうブレストの状況でも、星は全体のアイデアの2〜3割に集中する傾向があります。たまに、4〜5割に届くこともありますが、それでも50%なわけです。

その☆のないものはこの段階で「お蔵入りボックス」へ入れます。別のブレストの時にアイデアの材料としてお使い下さい、といいながらしまいます。

のこった星のついたアイデア(もしこの時にアイデアが多すぎるならば、星1個を、さらに外します。これを外すと一気に、2〜3割まで絞られます)

このようにして得られたアイデアは「人が直感的に、おもしろいな」「いろいろ使えそうだな」と思えるアイデアになっている可能性が高いものです。

この段階からKJ法に入ると、質の高いアイデアの統合なので、えられるアイデアリスト(だいたい3〜7つのアイデアになる)はかなり質の高いアイデアリストです。

この中でベストアイデアを選んで、アイデア創出会議は終えて、検証プロセスにそれを進めます。

(時間にして、私の創造工学ワークショップの場合では、6人で100以上のアイデアだし=20分、ハイライト法(☆つけ)=5分、ハイライト法(アイデアの統合作業)=10分、合計で35分ぐらいです。ところどころに説明が入るので、プラス10分ぐらいで、45分ぐらいでしょう。あとは、アイデア出しのテーマ設定作業から行う時には、大体6分ぐらいかかります。それらの一式を行うと、51分ぐらいです。)


アイデアの処理法がない会議では、膨大なアイデアを前に「判断するにも曖昧すぎるコンセプト」をどう扱っていいか、いたずらに時間をかけて、皆が不完全燃焼で会議がタイムアップになります。

なんとなくアイデアを出してみた。そして、さて、どれやりましょうか。とどことなく頼りない判断作業を延々おこなって、60分の会議時間がすぎて、タイムアップ。議長が後はまとめておきます、といい皆は解散。半端な状態のアイデアの評価作業の書かれたホワイトボードをどうまとめようかと、悩ましい議長が一人残される。そういうことが、よくあります。

それは、議長の能力が足りないわけでもなく、メンバーがやる気がないわけでもないのです。創造的思考には、ある程度、傾向とか特性があります。たとえば、「創造的退行」とよばれるものがありますが、そういったものを活用するには、ブレストのテイストは有効であったりしますし、ブレストの4つの阻害要因、というものが知られていますが、ただブレストを信じてやってみようとしても、さまざまに「人が集まり作業することによって自然と発生するある種の阻害要因」が邪魔します。

それらはちょっとした、会議プロセスのデザインをつけるだけで、創造技法のプロでなくても、うまく迂回して速くゴールまでたどり着けます。そういうことを、参画しながら行ったり、講演やワークショップの場に呼ばれておこなったり私はしていますが、ほとんどの人には、高い創造能力があります。ちょっとした手順をしるだけで、知らなかった時よりははるかに、創造的思考は、活用できるようになる、と体感的に思います。

長くなりましたが、アイデアの処理法は、独創的アイデアの効率的な獲得にはとても有効であり、それは必ずしも、たいそうな作業は必要としていないんです。

もっと多くの人が、自分の持っている創造的な力を使えるようになれれば、と思います。できれば、将来、(かなり商業出版的には苦しいとしても)そういう「アイデアの処理法」についての本の執筆にもトライしてみたいと思います。


【参考:ブレイン・ライティング・シート】
posted by 石井力重 at 17:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | アイデアの技法

2009年08月11日

アイデア創出ツールのプレゼント、あります。

※ 本プレゼントは応募を締め切りました



誠Biz.IDの連載を読んでくださった皆様、ありがとうございました。最後に、読者の方々に向けて、アイデアプラント製の「アイデア創出ツール各種」をプレゼントとして提供しています。


・ブレスター 1名様 (4,900円相当)
・智慧カード 1名様 (6,500円相当)
・Idea Pop-up Cards 1名様 (6,500円相当)
・ブレイン・ペーパー6種セット 1名様 (9,000円相当)


書籍の読者にもぜひ応募していただければと思い、ここに、その「誠Biz.ID」でのプレゼント実施について、ご紹介しておきます。



1.下記のURLのページへいく

 http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0908/11/news007_2.html

2.フォームに従って(メール、名前、希望商品名を)記入する

 「感想の記入」といった手間のかかる作業は、ありません。


それだけで応募ができます。
どうぞ、奮ってご応募ください。







iPhoneアプリもよろしくお願いします。


連載の終了直前にリリーとなった「IdeaPod」もぜひよろしくお願いします。

URL http://kiteretsu.kayac.com/2009/08/iphone-ideapod.php

これが、沢山の方に使っていただけるアプリになると、またKAYACさんとIDEAPLANTの連携で何か創れるかもしれません。

(といってもIT部分は、ひとえにKAYACさん(瀬尾さん)のお力なのです。僕たちは、発想の道具を揃える部分までが、せいぜい。)

創りたいものは、いろいろあります。またKAYACさんに「石井さん、また一緒に創ろうよ」といってもらえるよう、皆さん、ぜひよろしくお願いします。


補足:

IdeaPodは、上記の黄色のカード2種(「智慧カード」と「Idea Pop-up Cards」)の両方が使えるアプリです。(日英切り替え)。


URL

「アイデア・スイッチ」連載第6回
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0908/11/news007.html
posted by 石井力重 at 23:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | アイデア・スイッチ

2009年08月10日

iPhoneアプリ『IdeaPod』

8月9日、KAYACさん作成のiPhoneの発想アプリ「IdeaPod」が
アップルストアーにアップされました。

IdeaPod.jpg

智慧カード(英語版:Idea Pop-up Cards)を
iPhoneで行うアプリです。
アナログのカードめくりをそのまま、指先の操作で
行う道具で、とてもシンプルな発想ツールになっています。

ぜひ使ってみた方は、ご感想をお聞かせ下さい。
posted by 石井力重 at 02:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | ideaplant 作品

2009年08月09日

【再掲】荷物をあきらめるは、簡単な快適仕事術

(消えてしまったブログの中から)ずいぶん昔の日記が出てきました。

12月30日。大晦日とお正月を、新潟(妻の実家)ですごすため、朝2時間で、荷造りをしました。

といっても、コンパクトカー1台に家族四人の荷物です。5泊6日の衣類やおむつだけで相当な量で、私の仕事の荷物が載せられるのは、トランクの下の空間だけでした(ベリーサの荷台には、そういう空間があります。タイヤの入っているところと、トランクの間に、厚さ15センチ、150センチ×75センチくらいの面積、があるんです)。

そこで、持っていきたいもの、年末にしたいことを考えてみて、そのうち、どうしても年末のまとまった時間でやりたいこと2つにしぼりました。

1.本の原稿書き
2.プロデューサー育成プロジェクトで受け持つ講義テキスト

この2つでした。

これらについては、資料となる本を3冊、それから、プロジェクトのための参考資料をひと束。

それから、文献の読み込みを必要とする「ブレインストーミングのプロセス」については、本を3冊。

あとは、オリジナルの「メモカード・メソッド」を実行するための、未分類のカードの山(500枚くらい)と、アイデア・カード・ファイル、実行済みカードファイル、を持ちました。

それかた、アメリカなどで買ったサンプルを10種類ほど。発想を促進するカードゲームの材料として、一つずつ見ていきたいとおもって、もっていました。仙台カルタも入ってたりします。

あとは、いつもの仕事鞄です。PCの他には、デジカメ、ポメラ、爪切り、ペン各種、携帯電話(通話中に電源がおちるぐらいのこわれかけ)、未記入のカード(600枚くらい)、オリジナルで作成した「はちのすノート」(来春、商品化を検討中)。

それから、ユニバーサルデザインの本も、一冊だけ。これは、発想のカードに新しいタイプを作るための、概念上の材料になりそうなんです。それは、TRIZとも絡めて、見たいのですが。

これらを、入れるとちょうど、トランク下のスペースに、きっちりはいりました。これ以上は何もいれません。

この作業を2時間弱して、妻が「あなたの帰省の荷物はそれなの・・・?」といいました。そう、あと10分で完了。とこたえて、そこから、服を小さなバックに適当に詰め込み家族の荷物と一緒にトランクへ。


これをしてよかったなぁと思うのは、仕事がシンプルではかどるんです。

30日夜から、あいている部屋を占拠させてもらって、原稿を書いています。ほかに何も、参照すべき資料がない、というのは、アウトプット仕事には向いている、とおもいました。

 シンプル&高速。

 荷物をあきらめるは、単純な快適仕事術。

そんなことが頭に思い浮かんでいました。


ときどき、休憩して、子供達とあそびながら、アメリカで買ったサンプルカードを開いて眺めたり、写真を撮ったりして過ごそうとおもっています。

自宅にいたら、ここまでの割り切りをしていたかどうか。

そういういみでは疑似的に「今からの仕事ではこれしか使わない」「今からの仕事はこれしかやれる資料がない」ときめて、とりかかるのもいいかもしれません。
posted by 石井力重 at 06:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記、価値観、仙台オススメ

2009年08月08日

50音で発想する方法

あいうえお、これをトリガーにして発想する、もっとも、色のない発想トリガーメソッドを紹介します。

たとえば、女性のキャラクターを考えている時に、名前をつけようとして、思いつく女性の名前を挙げてみると、いがいとそんなに沢山は言えないでしょう。

これまでに多分100以上の名前を見聞きしてきたはずなのに、一ぺんんい100個も出すのはかなり厳しいものです。

その時に、50音で発想する方法が使えます。

まず「あ」です。

あ、で始まる名前を発想してみます。
和名、洋風、東洋系なもの、なんでもよいので発想してみると、最低でも5つは思いつくでしょう。

次に「い」です。

これをしていけば、時間はかかりますが、ほとんどの文字から名前を思い付けるはずです。(ぬ、とか、ん、あたりは、名前がすくないかもしれませんが)

集中して出していけば、多分、500秒ぐらいで、名前は100を超えるでしょう。


アイデアを出す、という行為と、頭の中にある「☆記憶」(知っているけれど、自由にはとりだせない記憶情報)をとりだす技術は、かなり深く関係しています。

あ、い、う、という切り方をしていくことで、文字系の記憶はかなり効果的に引き出すことができます。

(ちなみに、形に関するものであれば、まる、とか、三角、とか、代表的な図形毎に発想すれば似た効果があります。色のテイストのあるものならば、色鉛筆の基本色(7色とか、12色とか、24色とかでおっていけば、かなりでるでしょう。英単語も、abcで、ある程度、無作為発想では出にくい数を超えることができるでしょう)




追記:

今年に入ってから、物語作りの発想の資料として、大量のインプットを行っていました。簡単に言うと、日本で制作されたアニメーション作品(大抵は12話構成、長いものは×4程度の話数)を見ていました。

時間のある時に見てきたのですが、いま整理してみたところ、24作品ありました。各々が12話以上あるので相当な時間、それぞれの作品を見たはずです。

先ほど、これまでに鑑賞した作品名を、列挙してみました。
すると、パッと浮かぶのは、意外にも、7つ程度ぐらいしかありませんでした。30%弱です。

次に「50音で発想する方法」をしました。タイトルだけじゃなく、出てきたキャラクターや何かの固有名称からふと思い出せるだけだしてみたところ、20作品まで思いだせました。80%強です。

長い時間それぞれの作品を見たはずですが、ここまで思い出せないとは、意外でした。一方で、「50音で発想する方法」では、80%以上、引き出せることも、それ以上に意外でした。せいぜい、倍程度(60%)だろうかと思っていたので。
posted by 石井力重 at 00:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | アイデアの技法

2009年08月06日

着目の仕方、新しくする仕方

アイデア発想のトリガーセットというものが、世の中にはたくさんあります。代表的な本格的なセットとしては、次の2つがあげられます。

1.ビジネス向けではSCAMPER(48の問いかけリスト、簡易版であるオズボーンのチェックリスト)

2.技術向けではTRIZの発明原理(その大幅な意訳版として智慧カードもつくりました)やUSITのUSITオペーレーター

等があります。
これらは、さらに共通性を勘案して本質的な骨組みにしていくと、「着目の仕方」と「新しくする仕方」の2つがあることに気がつきます。

具体的に書きますと次のようなものになります。

『着目の仕方』
・ヒト
・モノ
・時間・空間
・価値・意味
・視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚
・働き・役割

(これは、以前に書いた5観点モデルのベースとなるものです)

『新しくする仕方』
・増やす(激、微)
・減らす(激、微)
・倍にする
・簡素化する
・合わせる
・組みなおす、入れ替える
・別へ(似たもの、異なるもの)
・0→1
・多様化
・密度・頻度を変える


アイデアを引き出そうとしたら、「着目したもの」について「変えてみる(新しくする)」、その上でそれは意味をなすだろうか、という解を探索をすることが、アイデアをぐるぐるっと考えてみる作業のようです。

これを掛け算したマトリックスに、具体的な発想トリガーがはいりますが、たとえば、ビジネスアイデア、技術アイデア以外の分野でも、これらのマトリックスを埋めるように、「1.発想トリガー候補を列挙」して、「2.マトリックスのセルへ整理」していくと、「3.その分野特有の発想トリガーセットができます」

たとえば、「新しいアトラクションのアイデアを出す」とか「組織活性化のためのアイデアを出す」とか「地場産品をつかって新しい商品・サービスを生み出す」といった場合には、先の「着目の仕方」×「新しくする仕方」というグランドマトリックスに、優れた事例群を放り込んでいくと、自然と、発想トリガーセットができあがります。(言うのは簡単ですが、集めて、シンプル化して、セルへ放り込んで、発想トリガーとしての機能性をかんがみてフレーズ化する、というのは、かなり大変な作業ではあります。ただ原理的には、このステップをたどれば、大体は出来ます)
posted by 石井力重 at 06:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | アイデアの技法

2009年08月05日

ガイデッド・ブレインストーミング

昨年のTRIZシンポジウムでガイデッド・ブレインストーミング、という言葉を聞きました。産能大の黒澤先生にお話をお伺いしたときのことです。ガイドされたブレスト。いいコンセプト、ですね。

産能大のGBツールキットをまだ見たことがありませんが、きっとおもしろい、優れたナレッジセットだとおもいます。11月からASP提供されるそうです。楽しみですね。

それはさておき、すこし、ガイデッド・ブレインストーミング、ということについて考えてみたいと思います。

ブレスター(ブレインストーミング・マスター)はカードゲーム形式ですが、一種のガイドされたブレスト、にはいるかもしれません。また、プロのファシリテータが入るブレストも、ガイドされたブレスト、という範疇にはいるかもしれません。広義では。

狭義にいえば、シネクティクスの数段階にわけたブレインストーミングや、方向性づけと適度な粒度にきりわけた項目をアイテマイズ発想していくようなスタイルのアイデア出しが、それに当たると思います。

ブレストのルール自体は、創造的な心理様式の活用のためのガイドライン、だと私のプロジェクトチームでは考えています。ブレストをする、というのは、一種の創造的な心理様式をガイドされた活動をする、ということなので、ガイデッド・ブレインストーミング、というのは、重複気味な概念になるか、と厳密に考えればおもいますが、ブレストのルール、ということで、心理様式(あるいはメンタルアティテュード)はガイドされていますが、発案していくそのもののプロセスは、ガイドされておらず、参加者にゆだねら得ています。するといいこと、してはいけないこと、だけが示されていて、どういう方向にすすめ、なにをせよ、ということがないのです。

なので、ガイデッド・ブレインストーミングとしては、手順やプロセス的な面をガイドするブレスト、とかんがえれば、非常に理のあることだとおもいます。

ブレストに限定せず、ガイデッド・アクション、という行為の本質はなんだろう、としばし考えてみていました。次のことがあげられるかもしれません。

ガイデッド・アクションの3要素(石井私案)

1.狭さ
エリアを制限されている、あるいは、取り得る選択肢・自由度が狭い
(これは、発想にとっては良いこと。制限は創造性を引き出す)

2.方向性
進むべき方向が、明示的に付与されている
(明確なゴールは、自発的な力を引き出しやすい)

3.手順
プロセスは、本質のみを残したシンプルな単動作を1単位として、その並んだものとして提示される(プロセスの分岐は非常に少ない)
(シンプルにすることで、短時間で熟達する)


ある種の、知識学習ゲームなどは、こうした3要素を根底にもっているように思います。

2009年08月04日

日経ビジネスAssocie 3分仕事術

2009080316270000.jpg2009080316280000.jpg特集のなかで
3分アイデア
として
スキャンパーリストを
ご紹介いただきました

地域誌ではない
全国誌に
はじめて
載せていただきました



URL http://ec.nikkeibp.co.jp/item/backno/BA1163.html

誠Biz.ID:“1人ブレインストーミング”4つのルール

アイティメディアの誠Biz.IDさんに
『アイデア・スイッチ』を取り上げていただきました。(5回目)

内容は、4章の中にある
「ブレインストーミングの本質や実際のコツ」です。

”一人ブレスト”という切り口で表現されていますが、本質的には、チームで行うブレストでも同じです。本のコンセプトから、「一人でアイデアを出す時に、ブレストはどう役に立つのか」を意識しています。




ちなみに、この章は、書籍になるまでに
かなりの書き直しをしています。
私の本来の文体は「発想の思考過程、その、ひとりがたり」を
中心に書く傾向があります。

編集者さんとの打ち合わせ、書籍にむけた見やすい文章へと
大きく修正しました。

しかし、一方で、発想のプロセスは、
ある種の人にとっては、思考過程のひとりがたりの方が、
いいように感じています。

そこで、かなりワイドルカードなスタイルですが、
先what後howアイデア出し(二段階ブレスト)について
一番最初の原稿をここに載せてみます。

「読みにくいよ・・・」という声も多いかもしれませんが、
1%でも、「そういうことか」と直観的にうけとってもらえる
方がいっしゃれば幸いです。





[初期段階の原稿](反転してお読みください)


8-2 自由な発想に集中できるアイデアの出し方「先what後howアイデア出し」


「こうだったらいいのにな」という閃きを、劇的に出しやすくする、3ステップ方法をご紹介します。一人でブレストする際に、試してみて下さい。

コツ:whatとhowを分けてブレストをします。

最初の10分では、「こうだったらいいのにな」「こうだったら、面白い」というのを思いつく限り、列挙します。そして、その中から1つ選び、次の10分では、「どうやってそれを実現するか」をアイデア出しします。アイデアを出す作業を、このように構造化することで、「どうやって実現すればいいか分からないけれど、こうだったらいいのになぁ」というアイデアがすいすいでます。

もうすこし、詳しくご説明します。

STEP1「whatを出す」

最初の10分で、面白い案、理想案を出しますが、つい自分で批判を出してしまいますが、「そうだ、実現方法は、今は分からないでもOKなんだっけ!」と、気楽に、未成熟なアイデアなく出していけます。これってアイデアと言えるかな、というのだってOKです。結局選ぶのは1つだけです。できの悪いのは、後で必然的に消えますから、迷ったらそれは書き出します。

なお、時間は10分、と決めて、やるのがコツです。出しつくしても時間があれば粘ります。もし10分たってもどんどん出ているようなら、さらに5分、もうさらに5分、と延長してもかまいません。しかしいずれにしても、「何分までは、whatをだす」と意識していることが大事です。それによって、未成熟なアイデアを出してもいいんだ、という意識を維持します。


STEP2「1つ選ぶ」

ステップ1がおわったら、そこから1つ選びます。え?いいのがたくさん出たのに、一つだけ?そう、一つだけです。2つ以上、選んだではだめです。でも、いいアイデアを合わせたらもっといいアイデアが作れるんだけど、という場合は、足してより良いアイデアを作って結構です。「統合したりできないけれど、この3つのアイデア、どれも捨てがたいよ」というどうしてもの場合は、ステップ3を、それぞれのアイデアについて、やります。でも、3つの中でも、1〜3の順位をつけて、1からやります。

どういう基準で選んだいいの?それについては、アイデア出しのテーマに対して「優れているな」とおもえるもの、で結構です。やれなそうなアイデア、実現方法が分からないアイデアでもいいんです。

優れいてるアイデアって、どういうもの?「面白い」「広がる可能性がある」と感じるものです。詳しくは、アイデアの絞り方「収束・メソッド(9章)」をご覧ください。

STEP3「howを出す」

今度は、「このアイデアを、実現するにはどうすればいいだろうか」ということがアイデア出しのテーマになります。10分間、実現するための方法を、列挙していきます。本当にそれは、問題を解決するだろうか、と疑わしいものでも、とりあえず挙げていきます。未成熟なアイデアでも、挙げるとそれがヒントになって、よりよい実現方法を思いつきやすくなりますので。

なかなか、実現方法が思いつかない、というときには、トリガー・メソッドの「智慧カード(TRIZ)」や「SCAMPER」を使ってみて下さい。


実際にやってみましょう。状況はこうだとしてみましょう。

あなたは地域のイベントで、新聞紙を使った面白い遊びを子供たちに教える役ことになりました。新聞紙を使った面白い遊び、なんかいいアイデアをださなきゃ、というシーンだとしましょう。

STEP1「whatを出す」
10分間、こうだったらいいのにな、を出します。
「新聞紙で、か…。
つなげて大きなシートにしたらなんかおもしろいかな。じゃあ“巨大な紙のシートをつくる”かな。遊びのアイデアじゃないけれど、これくらいのレベルから書いておこうか。しかしこれ、どうやってつなげるかな…、あ、そうかこれは、STEP3でかんがえればいいのか。
じゃあ次。大きなシートか、芝生の上にしいたら、あそびになるかな、それより、下に潜ったら暖かいかも。“新聞紙の巨大シート下にもぐって遊ぶ”ってどうかな。
二枚用意して、あちこちをノリでとめて、迷路みたいにしてもいいな。障害物競走の網のエリアっぽいかんじかな。じゃあ、“新聞紙の巨大シート型迷路”。でも子供が入っても切れないようにするにはどうしたら…、あ、そうか実現方法は、あとで、だったな。
シート以外に、ハンモックにして、寝転がるのもありかな。“新聞紙ハンモック”
燃やしてみるものいいかな。危なくないようにするには…というのも、あとでいいか。じゃあ、“燃やして遊ぶ”
ちぎって、湿らせて、それをまるめて“新聞紙・雪合戦”もいいかな。びちゃびちゃの後始末…は、よし、あとで。今は考えない。」

だいたいこれで10分くらい経ちました。

STEP2「1つ選ぶ」

選びやすいように、整理してみます。

巨大な紙のシートをつくる
新聞紙の巨大シート下にもぐって遊ぶ
新聞紙の巨大シート型迷路
新聞紙ハンモック
燃やして遊ぶ
新聞紙・雪合戦

「“面白い”っていみでは、迷路と雪合戦かな。“広がる可能性がある“っていみでは、雪合戦かなぁ。雪だるまとか、ぬれ新聞紙アート、的な広がりもありそうだし。

ということで、「新聞紙・雪合戦」を選びました。

(補足:ここで、注目してほしいのですが、燃やして遊ぶ、のアイデアを出した時に、火の始末は、、、と心配しかけましたが、落としてしまうアイデアには、かけた時間が無駄になってしまいます。同じくハンモックの強度を心配しかけましたが、これも考えなくてよかったことなんです。アイデアの実現可能性を心配して対策案まで検討して多くのは、選出する1つに対してだけ、やればいいんです。)

STEP3「howを出す」

今度は「このアイデアを、実現するにはどうすればいいだろうか」つまり「新聞紙・雪合戦を実現するにはどうすればいいだろうか」がアイデア出しのテーマになります。10分やります。

「新聞紙をちぎって濡らして、玉にしたら、雪玉のように充分な形状を維持できるのかな、それから、硬く重たくなりすぎて危険じゃないかな。どこでやれるんだろ、びちゃびちゃになるし、たくさん飛び散って壁とかについたら、きれいに掃除するのは大変だぞ。濡れた新聞紙を、どう廃棄すればいいんだろう。濡れ新聞紙をぶつけられたら、インクでよごれないのかな」ざっと、こんな懸念点がありです。そうこれらをカバーして実現するには、どうすればいいか、考えてみます。

安全面を考えて、「硬く重くて危険じゃないだろうか」は、「じゃあ、ちぎらずに、一枚を半分にした新聞紙を丸めてから濡らすと、適度な球形を維持しながらも、やわらかいんじゃないだろうか」とアイデアをだします。これは、。試すのが簡単なので、すぐやってみてもいいですね。目に入る可能性をかんがえると、何かガードも欲しいところです。

「汚れる、というのも、お子さんの親御さんが気にするだろうから、何とかしないと…。そうだ、カッパか水着はどうだろう。汚れても水で洗い落とせるビニールならいけるかもしれない。水着はちょっと、時期と場所をえらぶかな。でも、水着っていみでは、目をまもるゴーグルは、いいかも。このイベントには、ゴーグルとカッパ持参で
集合!とすればいいかも」

この辺で10分になりました。もう少しだけ、対策アイデアを考えてみます。

「場所は、屋外、だよな、よごれるから。転ぶことを考えると、土の運動場を借りたいなぁ。清掃は、ある程度、大きいものを手で拾って、細かいのはほうきで集めるか」

こんな感じになります。
20分前には、まったくのノーアイデアでしたが、結構、子供が喜びそうなアイデアがつくれました。濡れるから、これはダメ…としていたら、このアイデアはうまれていませんでした。ステップを分けることでブレストの本質を、維持したまま一人ブレストが可能になります。ぜひ試してみて下さい。

ちなみに、雪合戦の旗の代わりに、敵陣の新聞紙の旗を破り落としたら、勝ち、というのがいいでしょうかね。それから、勝負のついた後に、第二ラウンドを作って「落ちている新聞紙を、たくさん集めたチームが勝ち」としたら、瞬く間に、ゴミは2つのゴミ箱に収集されていく、かもしれませんね。
posted by 石井力重 at 10:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | アイデア・スイッチ

2009年08月02日

QWAN(無名の質)

1.Alive 生き生きとしていること
2.Whole 全一的なこと
3.Comfortable 居心地の良いこと
4.Free 捕らわれのないこと
5.Exact (知識の)正確なこと
6.Egoless 無我であること
7.Eternal 永遠であること

(引用『知識デザイン企業』)

紺野先生の書かれた本から、引用しました。


アレグザンダーのパタン・ランゲージというものがあります。
いい街がありますが、そこには共通のパタンがある、と。
(TRIZやSCAMPER、あるいはプロフィットパタンなどと共通するものがありますね)
そのパタン・ランゲージの絡んで上記が紹介されています。


基本的には、モノづくりのデザインやワークプレイスのデザインなどの知恵だと思います。
ユニバーサルデザインというものとは、また違った「佇まい」のようなものも
ふくむ面白い7視点だと思います。


ちなみに、QWANはquality without a name(無名の質)だそうです。

これが何に使えるのか、具体的にどういうことを意味するのか、
一生懸命勉強してみます。
posted by 石井力重 at 06:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー



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