2010年03月31日

県知事表彰の受賞者にブレスター&IDEAVoteが副賞として贈呈されました

2010年3月。宮城県等のおこなう「サービス開発プロジェクト(2期目)」の最終日、半年の受講をへて起業家の方々がビジネスプランを発表されました。

その様子はこちら

コンテストで見事優勝(最優秀賞)を獲得されたのは、高木亨氏。
プランは「生涯学習型通所介護の設立」でした。
私も拝聴していたのですが、丹念で斬新な計画と、情熱的に強い思いのある事業プランで、聞いている多くの方が胸を打たれていました。

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高木氏には、宮城県知事からの賞状と、副賞として「ブレスター」が送られました。

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会場特別賞を、獲得されたのは菊地克三氏。
30年以上の作品作りを経て、社会的に文化を醸成しようとする彼の事業プランには、多くの方が賛同し、人が集まりエールを送られていました。

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菊地氏には副賞として「IDEAVote」が送られました。

受賞者の皆様、おめでとうございます。


その他、ご発表された方々のプランも、だれが賞をとってもおかしくないほど素晴らしいものでした。半年にわたるプロジェクトの切磋琢磨の結実したようなご発表ばかりでした。


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〜アイデアプラントを代表として御礼申し上げます〜

アイデアプラントの作品は創造的な活動を支援し、力強く起業活動をなされるときに、きっと大きく役に立つと思います。こうした公的な場での副賞に選んでいただいた光栄を、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

創業一年、無事に過ごせました。有難うございます。

 
 

安全で欠けているところがなく、みなが健康に日々を暮らせて、特段のことも無くつむがれていく毎日の、なんとありがたいこと。ご飯がありがたい。発想法とかツール開発とか専門性のことは抜きに、そう、深く思うのでした。お客さん、パートナー、社会を構成する人々。家族。無事な日常を、ありがとう。


本日3月31日で、アイデアプラント(個人事業主としてのアイデアプラント)は、創業1年目を、無事に終えます。本を買ってくださった方々、アイデアプラントの作品(発想支援ツール)を使ってくださった方々、アイデアワークショップや講演(アイデア創出の技法)においでくださった方々、皆様、本当に有難うございます。また、パートナーとして、東京、大阪、京都、鎌倉、福島、仙台の皆様にも多大な、ほんとうに助かるご支援をいただいきまして、心から感謝いたします。おかげで無事一年を終えるどころか、次の一年へ向けて大きく構想もできました。

個人的には、この創業期は、人生で初の出版を経験した年であり、かつ、最長開発期間の作品「IDEAVote」の上市が実現した年でもあり、とても思い出深い一年となりました。ブレスターの誕生した3年前からずっと暖めていた「アイデア収束ツール」は、ごくごく小規模の販売で、これを求めてくれる方にゆっくり少しずつ届けばいいなと思っております。発想支援ツールは、本来的価値とはずれた流行商品になってしまわないように、むしろ、押さえ気味に売れていくぐらいがちょうど、いい、と思います。

私は時々思います。後何年、寿命があるのだろう。と。

心身ともに健康ですが、石井家は家系的に、代々短命なので、いつもくいのない日々を、命の限り生きよう、決して足踏しないし、迷ったら進む、と強く思っています。スティーブ・ジョブズの講演に「今日が人生最後の日だとしたら、今日の予定は本当にやりたいことだろうか」(※多少、不正確です)という言葉あります。

まさにそのとおりだと思います。

刹那的に生きることの肯定ではなく、やり直しのきかない瞬間にこそ、生命の輝きがある。そう思います。毎日、情熱という命の熱量を最大火力で生きていたい、と。


私は、尊敬される企業が次々と生まれてくる20年後を作りたいおもい、そのために、創造的な人や組織が次々生まれてくる社会をつくりたいとおもっています。アイデアプラントの理念が、それです。

そのために、私たちの活動のまなざしの先に、いつもあるのは、Creative Leader(クリエイティブ・リーダー)。その人は、今の、あるいは、未来の、クリエイティブな活動を導くリーダです。彼・彼女らが、自分の資質を引き出し、チームの資質を引き出す、そのために必要な、有効な、道具や発想技法を提供してく、それが私の仕事の根底にある。あります。

だから、アイデアプラントの作る作品のターゲットユーザは「Creactive Leader」です。常に、そこが原点で、そこが最後の日まで追い求めるものです。

資質を持った人が、Creative Leaderとして、創造的な能力をほんの少しだけ使えるようになる。私たちのした仕事で。
そして、その人が創造的なチームや組織を作り率いて、創造的な事業や製品を作り出す。
そのうちの何割かは、社会にとても喜ばれ、顧客から「この会社があって本当に良かった」「この会社の製品がなかったら本当に困る」といわれるような仕事をする。
ニッチでもいい、ある種の分野では世界中から尊敬を集めるような仕事をする、そういう企業が、1社2社じゃなく、毎年毎年、日本から輩出されて行く。そういういまよりも、さらに希望ある未来を、子供の世代につくって行きたい。その中で、名もしられず、でも心豊かな社会に囲まれて、安寧な気持ちで人生を全うできる。そういう人生を、ずっとゆきたい、と思っています。

私が、受ける講演の仕事は、ある種、主催者さんに取ってとても面倒かもしれません。想定する参加者のプロファイルは?どんな職務に従事している?どんなふうになりたいと願っている?ということを、(想定で、しか、答えようがないので、想定で)お答えいただきます。私の講演が喜んでいただける時は、その像がシャープにいただけて、私がそれに答えられる構成をくめたとき、です。蓋を開けてみたら、想定と違う、ということは、もちろん、よくあります。それでも、一貫した人物像に向けて構成された講演内容は、受講者に取って理解に迷うことがすくなく、楽しく学ぶことに注力できるようです。講演主催者さんにとって「ああ、面倒だなぁ」ときらわれたくない、とおもうと、あまり面倒なことを聞かない方が、と内心ためらいますが、それでは、ただ、講演代をもらうだけ。本当に未来の可能性を作り出す資質のあった人を、引せる可能性をへらしてしまいます。それは、ひいては、その人が勤める企業にとっても、将来価値の損失です。だから、僕はいつも、クリエイティブ・リーダになるかもしれない方々に向けて、気持ちをこめて内容を作り、表現をかえ、メッセージを織り込みます。

私の方法は、スマートではない、のかもしれません。しかし、一生、それでいい、とおもっています。ビデオコンテンツになった時の写りのいい、綺麗で毎回同じことを話せる講師には、たぶん、一生ならない。そういう強い気持ちを受講者に渡せる講師は限られていて、それは、お行儀の良いコンテンツスピーカーでは、ありえない、と私は思います。思うからです。

自己満足にならないように、練習と作り込みに励みます。しかしそれでも、満足いただけないこともあります。満足度が90%のときでも、10%の方には、残念な時間だったのかもしれません。その方にも伝わるように、役立ててもらえるように、次の講演では、もっともっと、情熱と時間を注いで講演内容を作ろう、と思うのです。


そして、作品(発想支援ツール)の開発でも、そうです。

このアイテムは使いにくくないだろうか、わかりにくくないだろうか。もし、わが子が使うのだとしたら、果たしてこの加工品質でいいのだろうか。使ってくれる方を、わが子だと思って、デザインし、加工しています。だから、開発パートナーにも、相当な負担があるでしょう。それも、私はよしと腹をくくっています。もちろん、パートナーには、迷惑な話、ではあるのですが。ただ、そういう徹した姿勢の先に、自分を信じられ、相手から信じてもらえて、創造ツールと言う、見えないものを作り出すプロジェクトを、やり抜くことができるのだ、と思います。

妥協しない、と、考えているわけじゃないのですが、徹して信じる、気持ち、私はこれを「徹信(てっしん)」とよんでいますが、その徹して信じる、を作り出す行為は、「妥協をしない」とよく似た表面をもったものであるともおもいます。結果的に。



4月から、新しい年度が始まります。

私は、電子書籍の展開や、電子デバイスの直感的なものの普及にともない、それらをいかした、コンテンツ提供を、展開していきたいと思います。まずは、本を書く、というところが、最初ですが、二冊目に当たる本を、ニッチマーケットにむけて、書き上げたいと思っています。なにせ、アイデア・スイッチは、一人アイデア出し、のために絞っていますが、実社会では、メンバーと行うことが多いわけで、それに役立つ内容を、書きたいと思っています。


また、長期的に3〜7年で、私たちは次のステージにむけて、動きます。人間の足の筋力、徒歩と自転車。それを人間の思考の能力、で、比喩したもので、話します。

自転車は、人間の脚力をあげるわけじゃないけれど、少ない脚力で、一定時間に徒歩より、かなりの距離を達成できる。

頭、とくに、創造的思考についても、おなじで、徒歩(ただ、頭で考える)よりも、自転車(軽い思考能力でも、早い速度でアイデアを算出できる、道具を、作り出したいと思っています。

2013〜2017ごろ、そういう道具を提供する存在となるために、すこし事業の成長カーブを、ほんのちょっと、上向きに軌道修正することになるでしょう。

アイデアプラントには、多くの人が資源を投じてくれます。そういう幸運もあって、私は代表として多くの人や組織に、価値を提供できています。こういう皆さんのご支援があってプロ(の駆け出し)になれたわけで、その恩を受けてわれわれにしかできない社会的使命−大志−を掲げて進んで行くべきだとおもっています。

アイデアプラントがなかったら、存在しなかったはずの作品を、
これからも全力で作り出そうと思います。

皆様、ぜひご支援ください。
何卒よろしくお願いします。

志した道をゆくには、時に「退く」も要る

2010年2月12日。

IDEAVoteの発売が違いこの日、大学院から書類が届く。復学OR退学、の選択を2週間で、とのこと。若干予想より速いため焦るが、若干早まっただけのこと。

さて、どちらにしようか、まよう。
結論としては、退学を選ぶだろうことは、わかるが、それでも迷いは捨てきれない。ふだん、この水準で迷う(ココロが葛藤する)ことは滅多に無い。書き留めておこう。

【+】退学のメリット

・学費(年間52万円)がかからない
・研究に必要な週に2DAY(準備と当日)の時間が、事業に使える
・「費用」「時間」の両方が開放されて、精神的に余裕を作れる
・空いた時間で、新しい作品や本を作れる

【+】復学のメリット

・大学院に在籍している、という事実を使える
・学割が効く
・学びづつける姿勢が出来る
・他の分野の学びも得ることが出来る

【−】退学のデメリット

・大学在籍をうたえなくなる
・学び続ける強制力が働かなくなる
・図書館が使えない
・他分野の学術知識に触れにくくなる

【−】復学のデメリット

・お金がとてもかかる
・時間が沢山掛かる
・お金と時間が圧迫されて、精神的に不安になる
・新しい作品(本やツール)を作る時間がなくなる
・教務の面倒な対応にいつも悩まされる
・仮に博士がとれたとして、博士のレベルと言えない博士は
 自分の哲学に合わないので、ちょっと気持ち悪い。

これらを考えると、こうなる。

将来、お金ができ、事業から自動的にお金が入ってくる時期がきたら
大学院に入り直すことはできる。学ぶのがこのまま好きで、
きちんと通学できるぐらいになれば、たぶん、社会人学生をするだろう。
アカデミアの雰囲気が好きだし。
また、東北大に限らず、東大や京大のコースに行くことも可能かもしれない。
(とはいえ、入学試験が受からない可能性はあるが)

もともと、博士を取りきろう、ときめたのは、小糸樹脂の渡辺さんが
博士があると、仕事を依頼しやすくする人が多い、という種子で
おしてくれたから。

もっとまえ、東北大・博士コースにはいったのは、商社をぬけだす大義名分、と、学びたい知識の存在、があった。前者は入学時点で達成、後者は、2年間でほぼ達成した。

博士をとることに、すでに意義はなくなっていた。
しかし、勿体無いので休学をしていただけ。
なので、復学せずに退学しても良かったのだが、
可能性は保持出来る限り保持したいとおもって、今に至る。

また、両親に対する意地もあった。
意地と言うか、退学するといったら、きっと悲しむだろうとか、
仙台に拠点を持って進めていく、という決意をしめしたことに
対する不誠実、と評価されるかもしれない。

しかし、仕事が数年は忙しい。忙しくなければ逆にまずい。
そういう中で、一度、退く。
しかし、バイクを手放した時のように、いずれ、状況が
ゆるせば再開したい、自分自身の”思いの種”なのだ、それは。

もしかしたら、死ぬまで博士はとらないかもしれない。
でも、それでもいい。
自分が本当に心底叶えたいものがある。
そのために費やす人生でありたい。
もし博士がそのスコープにあるならば、とればいい。
でも、世間体などをおもって、ならばやめたらいい。
どうせ死ぬ日には、気にしていた世間体の相手も、見栄もなくなる。
充分に燃焼して生きてきた日々の記憶だけが、
最後の時に手の中にあるものだ。

だから、「今を生きる」ために、迷いをすてよう。いまここで。
退学をする。と決めよう。

しかし、一方で、デメリットに上げたことは
カバーできることも、組み込んでおこう。


1)大学在籍→学会在籍(創造学会)。論文も投稿しよう。

2)学び続ける強制力が無くなる
  →週に0.5日、本をよむための時間(カフェか、図書館)を
   設けること。朝の1時間×5でもいい。
  これは、仕事をする上でも大事だ。

3)他分野の知識
  →他の大学の公開講座などを見つけて、毎年1つ学ぼう
  →優れた研究者を見つけて、訪問してお話を伺おう。
posted by 石井力重 at 12:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記、価値観、仙台オススメ

2010年03月30日

孫正義は『発明のプロセスを発明』す 【再掲+追記】

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ソフトバンクの孫さんの若いころの250の発明、という逸話は、経営学修士の院生さんには比較的なじみある話題です。私は2005年ごろ、MOTの博士コースで、ベンチャーの事業戦略について研究していました。その時期のブログに、上記を書いたのでした。それを再掲しました。

この発想方法「3カード発想法」は、シンプルでとても強力な一人ブレインストーミングの方法です。オズボーンの文献に類似の逸話が登場します。ある商店街で才気あふれるウインドウ飾り職人の発想方法に関する話です。

当時の文献では「効率的な発想をロジカルにスマートにしていたんだろう」と勝手におもっていたのですが、それは、どうも大きな誤解だったかもしれません。最近、孫さんの志、という講演内容をネットでよんで、彼の血のにじむような勉強の日々、その中で一日5分をさいて、発想(発明)にあてた、ということだとしたら、それはしびれるような逸話であり、かつ、いくら3カード発想法が、よい発想技法だとしても、5分で毎日その創造フェーズまでたどりついたとしたら驚異的な知力の持ち主であることが、察せられます。講演の内容からするとかなり広範囲な知見と俯瞰できるだけの世界の動向についての知識を得ていたともおもわれます。エジソンの発想特性について言及する書物でも、彼が(いまでいう)テックモニタリングや、経済紙への精通がみられますが、孫さんの猛烈な知識学習の過程でそれに近い状態にあったのかも、と思います。

5分で1発明(高度なアイデア、というべきかもしれませんが)。それを一年ずっと。

並大抵の思考能力と意志の力では、それはかなわないだろうことだけは、わかります。

大志。

これは、創造能力にとって、スパークプラグのようなものでもあるのかもしれない、と最近、とにに思うのでした。イノベーションのスパークプラグ。

2010年03月29日

アイデアプラントのホワイトボードペーパーの持ち運びケースに最適




細くてよいテイストのケースで、なかなかいいです。

2010年03月28日

マインドマップをめぐる冒険。

3月28日。アイデアプラントを創業して丸1年がたとうとしているこの時、私にとって大きな出来事がありました。

それは、私の構想していた「一人ブレインストーミングを支援する機能をもったツール」について、アイデアプラントのメンバー(および、私が連携したいと思っている方々)にて、深いディスカッションの場を設けられたことです。

感想を言うと、全国各地から人に集まってもらうとしても、年に1度ぐらいはこうした機会を、恒例として企画してみたいな、ということでした。

私は普段、あまり人に労力をかけてもらうことを好みません。きてもらうとか集まってもらう、というのは、プロジェクトベースで、どうしても必要な方(最小人数)で、という形をとります。その代わり、一つ一つの打ち合わせは夜を徹してになることもしばしば。

そんな形で深く創る。 というスタイルでした。

今回は、プロジェクトになっていない、それこそ私の構想段階にある概念を対象に、アイデアプラントのコアメンバー(Aメンバー)とアイデアプラントがつながりたいと思っているメンバー(Bメンバー)のほとんど全員をお招きしての4時間となりました。

そういう場をつくれたらいいな、とは、思っていたのですが、今回の実現のきっかけをくれたのは、ラーニングプロセスの矢吹さんでした。

このエントリーは長くなりそうですので、すこし話をくぎって、しようとおもいます。


1)矢吹さんとの出会い
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今年のある日、突然、矢吹さんからメールをもらいました。後で聞いて知ったのですが、彼がカヤックさんのサイトを見ていて、私のことをしるにいたり、私たちの作った発想支援ツール(ブレスターとか智慧カードとか)や、拙著『アイデア・スイッチ』を読んでくださったようです。そして、連携してなにかしましょうよ、ということで、お誘いいただいて、私が東京出張の際に会いにいった、というのが出会いでした。そこには、エクセル教育研究所の上田さんもいらして、休日の会議室、お互いどんなことしていて、というのを簡単に紹介し始めたところ、そのまま、休憩も取らずに、トイレにも行かず、気がついたら6時間、ぶっとおしではなしつづける、という事態に。6時間が2時間ぐらいに感じるような創造的な示唆に満ちた会話でした。ちなみにお二人は組んでお仕事をされているということで、その武器の一つは、マインドマップ(彼らは国内でも数少ないクラスの使い手であり、認定された企業でもあり)だそうで、アートのようなマインドマップを即興で書かれていく手元にはしびれてしまいました。マインドマップの本物の熟達者の手元は、実に興味深いものでした。その後かれらが、アイデアプラントのコアメンバーと会いたい、仙台に行きますよ、といってくださったので、じゃあ、ということで私も、仙台にいるAとBのメンバー(プロダクトデザイナー、心理学の研究者、ツールの製造を担ってくれている企業の経営者、面白い企画力とものづくりにたけた美術の先生)におこえがけして、あつまっていただいたのでした。本当は金沢にいるTRIZの関連の知り合いで、企業の技術者の方も、Bメンバーにいて、およびしたいところでした。発想力の豊かでTRIZの世界でも有名な人です。なんと彼の奥さんは私の千葉の故郷の街の数年先輩になる方だそうで。

そんなことが、今回のきっかけになっています。


2)倉本先生との出会い
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面白い企画力とものづくりにたけた美術の先生が、仙台にいます。生文高の先生をされている倉本先生です。昨年、ある方の仲介で出会う機会をいただきましたが、あってすぐに「なんて面白い人だろう、仙台にこんな人がいたのか」と、思ったのでした。おりしも全国を回っていた時期でしたが、地元仙台にもっと目を向けてみなくちゃ、とおもうきっかけでした。このあたりから、すこし仙台にいる時間割合を増やすことになります。倉本先生の自作の手帳カバーや高校生のデザインイベントの内容など、これは娘がおおきくなったらこういう環境に送り出したい、と思うような教育をなさっていました。倉本先生も、カヤックさんのサイトを拝見されていて、私のことをしってくださったとのことで、それがご縁で、仲介してくださる方がいて、面会という運びになったのでした。こう思うと、カヤックさんに留学させてもらったことって、とても大きな影響を後に生み出してくれることだったんだなぁと思います。留学にいたったのは、その半年前に、一緒にシリコンバレーを訪問したことにあり、その訪問のきっかけは、私がIDEOの方にアポを取ってシリコンバレーに行こうとしたことがきっかけでした。IDEOへは、何の伝も無くただ紙一枚に「今年中にIDEOにいくぞ」と机の前に掲げた
その思いだけがありました。強く念じてみると、それを持ち続ければきっとかなうだろう、(でも、どうやって?)とおもったのが、今に至る流れです。シリコンバレーでIDEOやGoogleに行き、鎌倉でKAYACさんに行き、そして地元仙台にいるクリエイティブな人に出会う。もしこれで、将来、倉本先生と組んで、すごい何かをつくれたら、ちょっとしたストーリーですね。パウロコエーリョの『アルケミスト』の終盤のようです。本当に大事なものはどこにあるのか。

そんな出会いでしたが、何も連携するネタが無い。お互いいいとしの大人なので、なんとなくだべるために集まる、というのも、粋じゃない。(そして、その関係は、長く続けられないリスクがあるので)なんとなくなにかの場にお誘いするのに躊躇していたのですが、今回は、貴重な機会であり、かつ、私の構想にアイデアを添加してくれるだろう人ということで、お招きしました。そして実際に、多くの優れたアイデアを出していていただきました。アイデアプラントのコアメンバー(Aメンバー)とまったく遜色ない水準でした。


3)そして、コアメンバー
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ブレスター(ブレストのカードゲーム)を出してから丸3年。今度はIDEAVote(大量のアイデアを絞り込んでいくカードゲーム)がでました。それらの間にもさまざまなツールが登場しています。これらのプロダクトデザイン、心理的な分析や助言、製造上の工夫などを下さる人々が、アイデアプラントのコアメンバーです。私が時折Aメンバーとよんでいる方々。彼らが一堂に会することはめったにありません。私よりもずっと忙しい3人なので、カードゲームの開発のときなどは、フェーズごとに、私が彼らを訪ねて打ち合わせをしていって、最終的に全員の手が入れられている、という状態になっています。多分、この三人が同じ場にいたのは・・・2年前、いや、はじめてかもしれません。

製造上の工夫など助言をくれているマグネットデザインの大上さんは、これまでもデュナミス駐在時代にサポートをしてくれていてとても助かったのですが、いまは、マグネットデザインの経営者として、いっそう動きが早くなって、私たちの作るツールの具現化精度を高めてくれています。(アイデアプラント(設立2005年)にとって、第3号パートナー企業でもあります。私の通り町オフィスは、マグネットデザインさんの中にありますし、ブレスターなどのオンラインショップも彼らが運営してくださっています)。



4)マインドマップをめぐる冒険
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さて、こうして、あつまって下さった方々。28日の午後4時間、「一人ブレストの道具」について、矢吹さんの司会の下、みなでディスカッションをしたのでした。

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マインドマップの初心者でも、すぐに取り組めるスモールステップのワーク。企業研修でも、矢吹さんのところに依頼が集まるのが分かる気がしました。実効的で、分かりやすくて、そしてよく練られている研修資料と訓練された熟達者の存在。これは大きい。

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これはクッシュボール(Kooshball)。発言を回すときに、これをまわす、という使い方をします。発言者のアイコン、となるものであり、いま、誰に発言の番があるのかを、視覚的にも分からせるし、発言を振るさいに、ポーンと投げて、受け取った人がしゃべるという、躍動感に満ちた感じもかもせます。そして、これをてで、ころころと触っていると刺激になるし、発言中に頻繁にモテアソブことがおこるんですよ、とのこと。そして実際にそうなりました。特に私は(笑)。これをもてあそびながら発言すると、ちょっといいかんじだな、と思いました。視覚的にも触感的にも楽しいですね。値段はお高いですが、2,3個ぐらい、会社にあってもいいだろうなぁとおもいます。ただし、えらくゴム臭がします。新品のときは特にそうなのだそうです。

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これはエナジーチャイム、といって、時間が来たことをしらせるときに、こんとたたくと、ピーーーンというすんだおとが、柔らかに通ります。構造上の特性で、減衰性が非常に低く、鳴らした音がずーっと保たれるこの音は、すんだ通る音、として、心地よく鳴り響きます。紐でしばられた鉄柱が、どこにも触れていない(はった紐にだけ触れている)ので、こうしたことを実現できていると思われます。

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無理なく、メンバーから、発想が引き出されていきます。単にブレストするだけの場合に比べて特徴的な違いがあります。「思考の筆算」と矢吹さんがはじめに行ったように、短期記憶の付加を極限まで提言してあげて頭に、思考の領域を作り出す感じがよくわかりました。熟達者の導くマインドマップの会議は、ちょっとすごいですよ。

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この会議術はシンプルに構造化されています。
1)個人で発想、全体で共有・展開
2)拡げては絞る
この基本構造を、実に円滑にながしていきます。これは簡単に見えてかなりの技術が進行役にいります。時間コントロールもかなりの配慮があったはずです。ミニマップ、フルマップの合理的な使い分けについても、その考慮された部分に実に納得。

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講義部分とワーク部分も実にいいバランスで設計されています。発想し続けますのでさすがに、4時間やるとへとへと(普段の私は、アイデアワークショップの講師側にいて、講師ってすごく体力使うなーとおもったのですが、なにおかいわんや。発想し続けるほうがずっと大変なのだ、と発想する側になって、実感したのでした。これから意を新たにしよう(笑))。


最終的に得られたいくつかのコンセプトは、私にとって、一人で考えていたときよりもはるかに、具体的で、ずっと魅力的なコンセプトになりました。中には、結構すぐにでもトライして見れそうなものもありました。また、いくつかのプランについては、コンピューターサイエンティストがチームに合流してくれたら、総遠くないうちに、実証実験ができそうなものもありました。一方(私の発案したものの中には)実現が困難そうなものもありました。粘土型インプットデバイス。ねじったりちぎって、アンビエントな入力。とか。あるいは、キーボードのストローク深さをセンシングして、軽いタッチで仮にうったものと、強く深いタッチで、確定的にうったもので、フォントを変えたり、もじ色を変えたりして、その言葉の表現力を複雑にしてみよう、というものなど。


お互いにパートナーになるにあたって、よく知り合おう、ということで体験をさせてもらいつつ、お互いがなじみになることが本目的でしたが、練習テーマ的にあげさせてもらったこのテーマを豊かにしてもらった私はとてもラッキーでした。


この、マインドマップをめぐる冒険、と書いた部分は、どうしてもつまびらかに出しにくいところがありますが、私たちのチームには、「ソフトウエア、特に、人間の思考(テキストや絵)を処理して一定の意味解析をしたうえで、異なる文脈に添加してアウトプットするような技術を持った人」の参画が必要です。なので、この辺、ある程度見えるようにだしてみました。この記事を、いつか未来にどなたかが読んでおもしろそうだから、ちょっと助言したるか、とおもってくれることを願い。私たちに必要なのは「それを作ってくれる方」ではなく、「そのあたりの専門知識を有していて、ブレストに参加していろいろ示唆をくださる方」なんです。実施際に作りこみをするとなれば、産学連携的なプロジェクトを組んだり、ソフトウエア作成の作業は、それに特化した企業さんにオーダーすることで、対応し、知的な創造部分にお付き合いしてくださる方、に、私たちは、出会いたいと思っています。


(とはいってもこんなに長いエントリーを、十分に読んでくださる方がいるのか、分かりませんが。でも、言葉で伝えられることの全てを、すべて文字にして書きました。これが私の思いの全体であるところを。)


さて、話を、この記事全体のことにもどします。

こうして、創業1周年を迎えようとするこの時期、私たちアイデアプラントの次なるステージへ向けて、頼もしいメンバーの合流と、魅力的なアイデアの獲得に、いたりました。

この「一人ブレストの道具(特にソフトウエア)」については、5年とかの長期計画で追い求めていきます。無理して始めたりしないで、時間的にながくつづけられることで、いつかコンタクトポイントがくるように、ながくながく、構想フェーズを行きたいと思っています。

アイデアプラントは創業2年目をもうすぐ迎えます。

私たちで無ければ生み出せないだろうもの、それを作ることが、縁あって、こうした環境に恵まれたものの社会的使命(の一つ)ではないか、と思います。

たのしいから、やる。そして、それが、世の中に役立つから作る。
そういう日々をずっと、行きたいと思います。

2010年03月27日

IDEACARD(アイデアカード)。ほめる文化を育てたい。

3月27日。宮城学院女子大学の西浦先生、澤邊(さわべ)先生が、日本創造学会のサロン(東洋大学、白山キャンパス)で『IDEACARD』をご発表されました。

これは、『ブレスター』(ブレインストーミングのカードゲーム)を、日本語教育のための先生方がプロジェクトとして、「内容を大幅に減らし」「日本語を学ばれる外国の方でも極力わかるように言葉表現にしたもの」です。

もともとのツールとしてのブレスターに示唆を得ていて、ゲーム構造も部分的に似ていますが、『IDEACARD』は独自の表現やカードの使い方をしていて、オリジナリティーがあります。

私たちアイデアプラントは、創る人を大事にする。という方針があります。その意味では、ブレスターを作ってくれたときのメンバーにも十分に敬意を持って接しつつも、このIDEACARDの考案者であるさわべ先生にも、創作者として大きな敬意をはらって接しております。そういう、人々のオリジナリティーを引き出すような形のネタになれれば、ブレスター開発チームとしても、望外の喜びです。

さて、その『IDEACARD』。

どういうゲーム構造になっているか、その心理的な意味合いは何か、を講演していただき、実際にそのカードを実際に皆さん(日本創造学会のサロンにきてきていた方々なので、多分、多くの方は創造技法の専門家か、大学関係の方と思われます)が、2グループに分かれて実施しました。

私は書記役でアイデアの書留係をしたのですが、これは、なかなかたのしいツールでした。試作品を私たちアイデアプラントがデザインしあげてしていたのでゲームの内容はもちろん知っていたのですが、考案者によるファシリテーションで実際に体験するのはとてもおもしろい体験でした。

ブレスター自体も、短く、手軽にできるような改良的なシートがさまざま、あります(時々メルマガでお知らせしています)が、このアイデアカードは、さすがに日本語の先生が再設計されただけあって、多様な年齢層の方(特にご高齢の方)にも、とてもやさしい内容になっています。多分、子供を交えて行うことも、親御さんがいれば可能、と思われます。

実際にやってみると、20分ぐらいの体験で20以上のアイデアが出ていました。最後に、書記役を中心に、アイデアのTOP3を決めて発表してもらう、ということをしてみました。良いアイデアが出る、ということももちろん、ありますが、肯定的に話し合う場や人間関係を作る、ということにとてもよい効果があると感じました。

この開発者の先生方には、よく「これは売っていないのですか?」との打診がくるそうです。たしかに、これは良くできていて、一度体験すればかって帰って同じことをすることができそうなぐらいに、イージーステップ化されています。

この点については、私がチームを代表して、体験しにいったのもそういう背景を踏まえて、可能性を検討したいと思ったからです。なので、これについては、何とか、世の中に広く喜んでもらえるツールとなるように、体制を作ることを考えてみたいと思います。


以下、写真で、ちょっとだけ紹介。

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講演スライドより。「ほめる文化を育てたい」
こういう思想でできています。ぐっときちゃいます。

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中身は実にシンプル。ブレスターと同じ配色の4種のカードがあります。ほめるカード(赤)が、全体の50%ぐらいになるウエイトバランスです。ブレスターにあるTOIカードは、IDEACARDではなくなっています。(これについては、昔、脳機能障害のプロジェクトのために創った「アイデアカルタ」(これは逆にTOIカードだけで構成されたカルタ。ことばをぐっと噛み砕いたもの)を組み合わせて、子供版ブレスターを作ることもできるのではないか、とおもったのでした。

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こんな感じに配って、スタートします。中央の男性は、アップル法、という30年前にブレスターと同じカテゴリーのツールをつくっておられた、伊東先生。大手の企業のベテラン技術者さんの中には、伊東先生のアップル法で新製品アイデア発想術を学んだ方も多いです。伊東先生はさすがの、眼力。すぐに使いこなして、その上アイデアも面白い!

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だんだんと進行していくとカードを場に出していって、手元の枚数が減ります。20分で大体、半分ぐらい使います。ブレスターになく、こちらにある、おもしろい構造は「赤のカード(ほめるカード)」を出してから「黄色・緑・青のいずれかのカード(アイデアをあるパターンで言うカード)」を使う点です。これは、私は素直に、いいなーとおもいました。頻繁にブレスターを使う企業さんで調査させてもらったときに、この「ほめる役割(ブレスターでいう赤のカード、ヨリヨクさん)」は、場に対して非常に重要な効果をしていることがみてとれました。このIDEACARDでは、それを2発言に1度はする、という形になっていてとても場のムードがよくなるエッセンスが豊富です。

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開発者のお二人。アカデミックな先生方がこうした道具をつくり、社会に役立つようにワークショップをひらいている、というあたりでもとても共感します。(写真、NGでしたらすぐに下げます)

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これがパッケージ。アイテムの顔であり、ぱっとみに、おもしろそうだな、とユーザーに感じさせることはとても重要。このデザインのテイストは、みると分かる方にはわかるとおり、ブレスターやIDEAVoteと同じプロダクトデザイナーさんがつくってくれました。私たちアイデアプラントのありかたは、そういう、広がる様を応援するような感じでいつも、ありたい、ですから。

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それから、また講演に。ブレスターを心理学的に分析して、繰り返し使用した場合にある、種のパフォーマンスがあがることが、分析されて示されていました。(実は、これについては、学術論文も発表されていて、私も、名前を載せていただいています。感謝!)

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そして日本語教育版の設計ポイントなどもお話されました。私たちのチームが作るものは、無いものを創るので、後で発展する余地がたくさんあります。それははじめから受け入れていまして、こうした形で、転換されていってとても光栄です。ブレスターは「オリジナル」をしかし、守ってゆこう、とも同時に思想的にもっています。それは「いろんな方向に向かって変化させられるための原点」でありつづけるべきだ、と考えるからです。なので、クイックルールやサイコロでの簡単シートなどもくわえつつも、説明書はずっと変えないのにはそうした理由があります。


以上、こんな感じでした。

「ほめる文化を育てたい。」

そのための具現化ツールとして、ブレスターからIDEACARDが派生したことをとてもうれしい、と思いました。なんとか世の中に多く使われるところになるように、体制を考えてみたいと思います。



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