以前、拙著『アイデア・スイッチ』で、発想の観点を広げる時に役立つ手法「六観点リスト(※)」について書きました。
今日は、友人矢吹さんと話していて、歩きながらのワークショップができたら面白い、と話してました。
そのとき、”6観点をむねに街を眺めてみるとふだんの何気ない風景からさまざまな「着眼点」をみいだすはずだ”と考えました。
そこで、今日の夕方、自分ひとりでデジカメ片手に、早速やってみました。場所は内神田から浅草橋までの30分です。
まず、写真から掲載します(クリックで、とても大きくなります)

歩くとき、六観点を、ぐるぐるを回しながら、まちを見ます。
「人、人、人、、、人という点で着目してみよう。
なんであのおじさんたちは道幅いっぱいに広がって歩くのだろう。
あ、あの人はビルと道の狭い所で窮屈そうに煙草を吸っている。」
なんていいなが、人を見ていきます。すると
「狭い歩道を同じ方向に等間隔で歩く歩行者」とか
「緑の服の人」とか「白杖を持った方」が目に留まりました。
そこに注意が行くと、その周辺にもいろいろ目が行きます。
街の課題を発見してみよう、と考え見ると、多くのことが見えてきました。
「モノ、モノ、モノ、、、なにか変った物体は、、、。
あ、つるされた自転車。何のためだろう。
へー、木材が前面に立てかけられている。遠くから木材やってわかるな。看板なんかよりよっぽど自社の事業を伝えるな。」
という感じにみていくと、いろんな工夫や、そうしないといけない事情が背景に見えてくるようでした。
こんな感じにしていきます。
- 「プロセス、プロセス、動き、とか、やじるし、とか、関係性とか・・・」
- 「環境、空間、ずっと大きいもの、地球とか地面とか空とかビルとか・・・」
- 「意味価値、数字や概念的、手に取って触れない部分にウエイトがあるような、そういうインタンジブルなモノ、、、」
(意外と、意味価値で、着目できるものが多かったです。100円自販機の100をつきだしたように表示するのが流行っていました)
- 「五感、五感、色とか、音とか、においとか、触感とか、、、」
(これも、面白かったです。音、に着目して歩いていると、まちにはいろんな音があるって気が付きました。面白い発見次々。)
・・・と、こんな感じです。
今回は、「街の課題を発見しよう」という明確な意識付けはなしで、曖昧に、6観点のファインダー(=着眼点)で街を見たときに、特にシグナルを送ってくるものはなんだろう。ということで、デジカメのシャッターを切りました。
でも、もっと「街の課題を発見しよう」という主題の元に、6観点のファインダーで見て歩くのもいいでしょう。(工事現場の写真のように、何を意味して取っているかを書きとって写り込ませてもいいでね。NUBoardとかは便利かも)
或いは、「伊豆沼、あるものさがし」のように、地域の中に眠っている資源(観光資源や農産課加工品になるよう資源、コンテンツになる文化なども含めて)を探す、という主題の元に、6観点のファインダーで見て歩くと、驚くほどたくさんの「よいもの探し」ができるかもしれません。
・・・
歩くワークショップ、というコンセプトが面白かったので、早速試作的に試してみました。
(この日記は、珍しく「アイデアプラントの試作の目線」カテゴリーに入れてみました。)