さて、アルコール・ブレスト会議(AB会議)も、記事の中身が、だんだんと佳境に入っていきます。
前回のAB会議から日をまたいで実施しています。第二回の終わりのリード(と言うんでしょうか、終わりなので、エピローグというのかもしれませんが、記者さんのコメント※にあるとおり、この回から話題が変わります。
※ 今回のトライアルを経て、次回は本気の企画会議を実行することが決定! アルコールの力を借りて、商品化目指して行われた会議の模様を紹介する。
テーマは、アサヒビールの精鋭社員さんたちにとって、より実践的な範疇のものが設定されました。
「飲み二ケーションが得意なアサヒビールが、他の企業に向けて「17時以降の社内コミュニケーション」について提案」する、というものに。
さあ、この”新しい夕方〜夜の社内コミュニケーション”のアイデアを考えよう、ということで、今回は、前回までとはまた違った方式を試してみました。
5分交代のペアブレスト、これを席移動しながら、3人ぐらいの人とやって(〜計15分)、より気軽に、ちょっとした思い付きを言いやすく、時間で次々、トークが変わることで多様なエッセンスを混ぜていく会議方式にしました。
(アイデアソン&ハッカソン、や、アイデア創出ワークショップに参加された方は、「あ、これは、スピードストーミングだ」と気づかれるとおもいますが、そうなんです。スピードストーミングのコミュニケーション構造をエッセンスとして、会議で利用する方法は、こうするんです。具体的な模様は以下につづります。
仲さん、松田さんのペアの様子。仲さん、ノートにしっかり書いてくれています。仲さんは、面白いトークの方ですが、根底にあるこういう丁寧さもあって、人気者なんだろうと、思いました。
もちろん、ノートとかが、無ければなしでもいけるように、後で工夫がしてありますので、気軽にはじめてもらってかまいません。メモを取りたいときには、テーブルコースターや箸袋にちょっと書くってのもありかと。
藤井さんと木原さんのペア。木原さんは比較的、どっしりとした熟慮された考えを提示される方で、ブレストで矢継ぎ早のアイデアが出ている時には、そのピッチ・タイミングでは、充分に出してもらいにくい、いい意見が多い方なんですが、こういう、「ミニ・さし飲み」みたいな時間構造があると、そういう部分もよく発露してもらえます。
松生さんと、石井ペア。たぶん、6人中もっとも年齢の離れた二人だと思います。早稲田大学で授業を受けてくれている生徒さんたちの年齢に近くて、会社でよくある、お父さんと娘ぐらいの幅で離れた人たちがブレストで話す、というシーンです。「5分間のペア」なので、まごまごしてたら過ぎすぎてしまうので、お互いどんどん、アイデアを出します。周りがなにぜ賑やかなので、気軽にぽんぽん、アイデアを出し合えますし、整合性の無いような未成熟なアイデアでも、とりあえず思いついたら出す、ということが気軽に出来ます。
さて、こういう5分間のペアブレスト、時間が来たらペアを変え、二ラウンド、三ラウンド、と行いました。
この人形は、石井をモデルに作ってくださったそうです。おしゃれなスーツは僕はきませんが、全体的に雰囲気ありますね。
それはさておき、ペアブレストをAB会議でやってみて、実際に結構でたな!という所に到達しました。
・・・さて、次は。
ペアから、次は全体へ。
場を6人全員でのブレストの場に戻します。
で、すぐに全体ブレスト・タイム!ではなく、ファシリテータがこう、告げます。
「いまの3ラウンドの中で、全体ブレストの場に出したいアイデア、を手元のメモに書き出してください。複数OKです。まずは、印象に残ったアイデアから書いてみる、ぐらいの感じで結構です。」と。
※ペアブレストの間にメモをとったコースターなどがあればそれを見るのもいいでしょう。石井は個人的には、水性ペンで手の甲に、キーワードだけを書いておく、って言う方法が、カジュアルに出来て、なくならなくていいかなと思いました。これは個人差がありましょうか。
さて、書き出し時間は、時間にして5分か、10分ぐらいが、いいでしょう。
いざ書こうとなったら、固くなってなかなかかけない、という方も、発想の燃料(ビール)をゆっくり楽しんでもらいながら、リラックスして書き進めてもらいます。
タイマーがなり、そこから全体ブレストです。
アイデアを共有していく際にも、それにさらに便乗案が出ます。
ペアブレストをして微妙にアイデアが混りあい、考えが発展していますので、アイデアの光るところを育んでいきやすいように見えました。
こういう共有部分、通常の会議だと、シーン、としながら、順番にボードの前で説明。。。みたいな、フォーマルな空気がでますが、ビール片手に、しぜんと、わいわい、出てきたアイデアを広げていく空気が出現しました。
アイデアに便乗して新しいアイデアが出た場合は、それも、出した人にかいて、メモを加えてもらいます。
アイデアの中身は次回の記事に譲ります。さて、それがどういう風になるか、次回をご期待ください。
(( アイデアのワークの点での補足 ))
時間としては、ペアブレスト15分+各位書き出し10分+全体ブレスト15分、=合計40分ぐらいの感じで展開しています。
アイデア生成の側面でも、なかなかの成果が出つつあるのですが、その効果以外にも、気がついたことがあります。
ビールも飲みつつ、アイデア発想を共通の話題にして、トークが弾んだなぁと。前回、今回、と石井はアサヒビールの皆さんにとって社外の人間ですが、加速度的に仲良くなってきあなぁと。(で、ファシリテーションも、どんどんしやすくなります。)
そんなところも、記事のこぼれ話として、書いておきます。
(もしかしたら、次回の記事でそのあたりをコメントしたことが、載るかもしれませんが、石井のこのブログは読者数がすくないとおもいますので、お許しください。)
実践者に向けて、気づきのシェア:
この点は、普段よりも興がのってどんどんアイデアだしが進むため、メンバーが書き取れないものもあり、ファシリテータ(石井)が、こぼれるものを拾いにいっていました。(書き留めやくをしていました。)
アルコールはリラックスしてのアイデアや闊達な発言のできる場の空気をつくりますが、一方で、発生するアイデアを蓄積していくという行動には、それぞれの実践で工夫がいるところでしょう。
ファシリテーターやプロジェクトリーダーをしている人ならば、その辺はどんどん、自分なりに工夫して、良い形を見つけてもらえるかと思います。
個人的には、キングジムの4カメラ記録道具(ミーティングレコーダーMR360)を使うのもアリかな、と思いました。内臓電池の性能が分かりませんが、内臓電池で20分ぐらい、記録できると理想的かなと。
最後に、おまけ。
今これを読んで急に〜、とは行かないと思いますが、浅草界隈で飲みに行くなら、この記事の会場となっている、アサヒビールさんの本社隣接の
「フラムドール」(金の炎玉の巨大モニュメントがあるふもとです)さんに入ってみてください。
飲んで食べても安いわりには、ビールは絶品にうまいですし、飲むのが好きな人たちの会社のお膝元、良い感じの空間が広がっています。
浅草の夜の街って、意外なほど、飲み屋があるんですよね。二次会に繰り出すのにも、店選びが楽しく出来そうです。