アイデア発想会の組み立てをお手伝いすることがあります。そこでやっている方法を紹介します。まったくの石井流ですが。
ある製品改良のアイデアが、発想のお題だったとします。
お題となる製品についてつぶさに聞きます。
特に技術的な特徴なども。
そして、どうやって発想してもらおうか、という話し合いをはじめる前に、
まずは、20分ほど、主催メンバーで、そのお題に対してアイデア出しをするんです。
「今思いついてるのって何かある?「
発想の呼び水として知りたいことも、ちょいディスカッション。「これって、(手書きして)こんな構造にしちゃうとまずかったりします?それとも、あり?」
「あ、その案面白い。じゃあ、そこからの派生案として、こんなのどうだろう。」
こんな風に、発想のプロセスや発想法は特に定めずに出します。ここである程度いいアイデアが出るくらいのメンバーが欲しいところ。
で、出てきたアイデアをじっとにらみ、それから、アイデアが広がっていったときの展開を頭の中でリバイバル(再上映)して見るわけです。五分ぐらい時間貰って。
分かるのは、
・スタート地点(お題だけある状態)から、
・いくつかの到達点(創出アイデア)、
・そこへの道(思考変遷)。
で、世の中に数ある発想技法の中で、どれだったら、この思考展開を補助してくれるだろうか、とじっと考えます。
出るべきアイデア、お題の性格、参加想定者、を念頭に、発想技法リストをサーチライトで照らしていくと「あ、これ、いけそう」というのが光って見えます。
参加者のアイデア出せて和気藹々したシーンが浮かびます。場の活況がみえる、というか。
で、更に補正も。
今回出たアイデアやそのプロセスは、特殊解。他にももっとあるはずで、さっきのリバイバルを一般解に拡張しないといけない。
でも、結構その振らしてみる像が、いくつも浮かぶんです。どうなってるのか分かりませんが。
で、そのいくかのパラレルワールドの中の「僕ら」にも役立つ技法を見繕います。出たアイデアのテイストが違えば、推奨技法も変わりますね。
で、さっきのとあわせて、発想技法候補、が出来上がります。
すると今度は、それらを使える時間の中で、おいしくなるように”コース・メニュー”にするわけです。
コース料理と同じで、いきなり肉とはならず、はじめは助走があります。お題についての情報提示とか。
そして、発想をします。最初は軽いものから徐々にメインディッシュ。
で、その後に、求めるアウトプットを見据えた、まとめやセレクションをいれます。デザートとコーヒーで仕上げる感じでしょうか。
なので、いきなり肉肉肉はい終わり、みたいな風にはならないので、たくさんの候補リストから、今回おいしいメインディッシュは厳選します。1つか2つ。そして、その軽めの前菜もそこから割り出し相性のいいモノを。
こんな風にして、アイデア発想会、をデザインします。
アイデアワークの設計を、いろいろ作りますが、新しい案件では毎回これをします。
「まず、自ら発想。次に、プロセスのデザイン」
全国各地でのアイデアワークの打ち合わせ、その大半はこういうブレストをしています。