2015年06月21日

(定番以外で)アイデアの本、お勧め3冊

定番のアイデアの本、といえば、あちこちで語っていますし、大体、創る系の人は知っている本ですが、そうじゃなく、この数年で、じっくり読んでいるけれど、あまり周囲が知らない本を、三冊紹介します。

一冊目、
Austin Kleon の『クリエイティブの授業』


オースティンクレオンは、面白いクリエイティブ作品の作り手で、新聞を塗りつぶしわずかに残す単語を使って詩を作ります。

彼の創作の中で、創造に悩める人にくれる力強いアドバイスをここから得ることが出来ます。授業、という書名ですが、かたっくるしさとは程遠い、クリエータ魂の本です。

僕はこれを、何年か前の誕生日、岐阜県の大垣に滞在していて、旅先で一人の誕生日をしんみり迎える、そんなときに、ふといつもは行かないリアルの本屋さんに立ち寄ってみたくなってこの本を手に取りました。時に人は、書棚に長く残る本に出会いますが、その年はこれでした。



二冊目、
『ひらめきスイッチ大全』


これは一人もしくは数人の共著、とはちがって、たぶん制作プロダクションのたくさんのスタッフが作っている、Mook的なあっさりさ×大量の切り口、形式の本です。いろんな発想の切り口を示し、その事例となるものを、文献からの引用し、提示してくれています。どれもわずか数分で読めます。

僕のiPod TouchのKindleにはこの本は、ちょっとずつページを消費しながら一年ぐらいあります。

目を閉じてもなかなか寝付けない晩に、これを開き、1つ読みます。「商品対象を大人と子どもで入れ替える」といった逸話が事例とともに語られています。あっさりと。このあっさりとした潔さが良くて、著者の解釈としての色づけは極めて上品。この静かなさざなみを頭に入れたら、今取り組んでいる商品企画に対してこのさざなみ(発想のヒント)を交わらせて、何が思い浮かぶかを10分ぐらいやりますと、実に良く眠れます。

(発想が湧き上がり興奮するほどの濃い味にWEB上のトピックは満ちていて”寝酒”に向いてないことはみな経験があると思いますが、これは、寝酒にちょうどいいんです。)

必死に発想ヒントを求めて読むよりも、そういう感じが似合う本です。気がつけば、一年近く、iPod touchの中にある本です。




三冊目、
『課題解決のための思考トレーニング』


これは”日経アソシエ(ASSOCIE)”のムックで、今月発売されました。

先にフェアに言っておきますと、43ページに自分の記事が出ています。私の記事部分は、以前、アソシエ紙面に掲載された記事と同じ紙面です。いつもだと、「メディアに掲載されまいた」報告記事を書いて終わりのところ、このムックは、現代の創る人にとっての発想のヒントがたくさんつまっていていい本でして、そこにクローズアップして言及してみたくなりました。

WEBにもいい記事は一杯ありますが、さすがアソシエのムック、どの記事も、いい仕事をしている人の創造のヒントがコンパクトにいろんな観点で取材されています。噺家の方の創作に10万歩歩く、そして、どういう道を歩くか3条件、なども、(私には)興味深く、またある方が、発想に煮詰まったら一度寝かせる、を実践しているくだりも創造の営みとして実に興味深く、拝読しました。

時々発行される、ビジネス雑誌のムックは、現代の創る人の見ていることやっていることをうまく切り取っているものが多いです。これはその中でも特に、どこも中身が濃くて、参考文献として、書棚に永く残したいと思うものでした。

タイトルは、課題解決のための思考トレーニング、とちょっと固いテイストのタイトルですが、中身は濃く、テンポ良い紙面です。



以上です。

アイデア発想のことばかりをやっている人でなければ、手にとって見ない文献が世には一杯あり、私はアイデアの仕事をする日々でそういうものを沢山読みます。定番の本は講義の最後でも紹介しますが、「参考文献のちょっと外」を紹介するならば、この辺、言及したいよなぁと、削っている情報の裾野を見つめながら思っているところを、紹介してみました。

posted by 石井力重 at 22:48 | プレスリリース&メディア掲載

2015年06月11日

【ご案内&スライド】クリエイティブリーダーのためのアイデアワークショップ(6月13日、仙台)

仙台には面白いNPOがあります。ファイブブリッジ。

私も(ほとんど貢献できていないのですが一応)理事をしております。

毎年一回、アイデアワークショップ(毎回、発想テーマも、発想技法も変わる)を、行っています。

FB_IWS2015.jpg

今年は、クリエイティブ・リーダーのための、と銘打って、このようなテーマで行います。

『描くプロジェクトに、新しい仲間(運営メンバー・参加者)を作る・集めるには、どうすればいいか?』

内容的には(、つまり、発想ワークとしては)、次のようなことをします。


1.ブレストの準備運動 「Brainstorming Card」

2.一人発想技法の領域から、直観的な発想法 『死者の書』

3.創造性と実現性を引き出すブレスト『クアッド・ストーミング』

このあとは、実験的なブレストの状況を、体験・観察してみようということで、
4と5を希望者で。(他の人は観察者として)

4.ほろ酔いで、発想のブレーキを緩和させて闊達に 『アルコール・ブレスト』

5.サングラスで、緊張感の緩和を図る『マスク・ブレスト』

(そして、石井からのメッセージ。
 ファシリテータとして、理事として、場に残したいメッセージ)

そんなことをお話します。

もしかしたら、時間の関係で、3までになるかもしれませんが、出来る限り、たくさん、体験していきましょう。




参加者の動機としては、二種類に対応しています。

(1)プロジェクト起案者として、立ち上げていくモノゴトに多くの人の参画を願い、そのアイデアを得たい、という動機。

(2)いろんな発想技法を体験して獲得して、自分の仕事、自分のチーム、職場で活用したい、という動機。

そのどちらにも対応できるように、設計・進行します。



さて、開催の日時ですが、このブログの公開は、6月11日(木)なのに、なんと、開催日は二日後の6月13日(土)・・・です。

実は、告知が地元仙台〜東北南部の方々に既になされており、石井からもフェイスブックの友人達には、開催することを紹介していました。

このブログでは、活動の案内と報告の両方の役目があります。今回は、報告の機能に近いエントリーとして、あげています。

もし、「あ、でも、土曜日、仙台に行こうかな」という方がいらっしゃったら、土曜日の朝、新幹線乗るまでに、事務局に連絡を入れてください。石井のブログを見てー。」と添えていただければ、当日朝の連絡でも受け付けてもらうようにします。




開催の詳細は以下の通りです。


    〜記〜

日時:2015年6月13日 13:00〜17:00

場所:仙台市青葉区北目町4-7 HSGビル 1階
    (ガラス張りで、外から見える、目立つ場所ですぐ分かります)
    (仙台駅から、歩けば15〜20分ぐらい。タクシーだと1,2メータぐらいです。)

参加費:一応NPOの運営費に当てる為に、いただくのですが、参加者の属性によって多様です。Facebookをご覧ください。

参加人数:たぶん、10〜30名ぐらい(いろんな会社や学生、そのほかの属性の人が来ます)

(理事長、副理事長、理事、監査の名前があります。各領域の仙台の顔役です。そろそろみんな若手、ではなく、社会の中堅どころ、となりましたね。)

テーマ:クリエイティブ・リーダのためのアイデアワークショップ

詳細と、申し込みの方法:
  フェイスブックのイベントページ で、参加ボタンを押すか、
  info@five-bridge.jp (事務局)まで、ご連絡ください。

2015年06月10日

【発想技法】直観的なアイデア発想法「死者の書」

企業内でのアイデアワークショップや創造研修では、あまり登場させていないアイデア発想技法で、死者の書、というメソッドがあります。

死者の書_発想例.jpg

古代エジプトの象形文字・ヒエログリフが並んだものをつかってそこからイマジネーションをかき立てて発想していく、という方法です。


日経文庫の『発想法の使い方』に収録されているものをベースに、発想事例は発想しなおして、講義スライドにしてみました。

このスライドだけでは、機微が良く分からない場合は、その本をご覧になってみてください。
(特に、発想に必要なヒエログラフのシートは、作り手の方々に配慮して、わざとややぼかしてデータにしてあります。本の紙面ではくっきりしています。)

石井の補足:

こういう絵を使った発想法、というのは、いろんな形で現存します。そうした中でもヒエログリフという、象形文字の神秘的な図形をいろんな角度で眺めていくと、思いも寄らないものが心に飛来して、それがきっとヒントだろう、と(勝手に思い込むことで)、アイデアが沸きます。

ひとつの絵から、いろんなイメージが湧き出す、というのも、面白いところです。

写真から発想するような技法もあるのですが、そういうものだと、具体度が高いがゆえに、そこから想起するものがかなり、似ていくようなところがあります。ヒエログリフのこの絶妙な抽象度と情報量、というのが、技法としてのそそりを高くしている、そんな気がします。

posted by 石井力重 at 22:35 | アイデアの技法

2015年06月06日

【ご案内&スライド】仙台ミラソン2015 アイデアソン(6月14日、仙台)

ミラソン、という聞きなれないイベント名ですが、仙台で地域の課題を発見し、解決策を構想、実践する中期的プロジェクトが今年も始まります。

主催は、仙台市や青年会議所といった手堅いところですが、運営がワカツクさんなので、プロジェクトの展開も生き生きしたものに。

6月14日に、人々が集り、チームを作り走り出す、というスタートをブーストするためのアイデアソンがあります。アイデアソン、ということで、石井が設計・ファシリテーションさせてもらいます。


フルスライド

普通のアイデアソンと違うのは、このワークショップで組む人が、そのあとの数ヶ月間、ともに走る仲間としてほぼ確定する、と言う点。また、地域課題を様々に持っている人が多様なところから来る点。

行政マン、学生、そのほか地域で仕事生活をする人々。いろんな人が、自分の地域を見つめて、課題として見据えていることを、共有し、吟味し、解決策に向かって創造的努力をしていく、そんな活動です。

(ですので、アイデアワークも、最初のチームビルディングを、短時間でやらずにかなり時間をかけて、説明、核生成、高頻度接触、チームビルディング、というプロセスにデザインしてあります。)

Mirai-a-thon.jpg


ご案内:

日時:6月14日 13時〜
場所:仙台(開通前の東西線の駅、国際センター駅の二階にて。)
参加資格:18歳〜30歳

詳細情報&申し込みは こちら


石井の補足:

このプロジェクトは、昨年に比べると期間短縮しましたが、それでも数ヶ月、実施調査も企画も発表もあります。気軽にご参加ください、といういつものセリフがこれに限っては、無責任にいえません。

ですが、こうした方向に興味があり、かつ、それだけの時間、人と意見をぶつけ合ったり、一緒に汗かいたりして、チームで創造的努力をしたい、という方にはよい修行の場になるでしょう。チームメンバーに恵まれることもあれば、恵まれないこともあるでしょう。後者の場合、グループと言うだけの状態から”チーム”という状態に導いていくことも必要かもしれません。離散・統合もあるかもしれません。ただ、そういうことも含めて、参加対象者が若いだけに、本音でぶつかり合って、可能性を見出していくいい経験ができるかもしれませんね。


2015年06月04日

【スライド】知的財産権制度セミナー・アイデアのつくり方 2015

6月4日、本日の知財セミナー(アイデアの作り方、の部)の受講者の方に、スライドファイル(フルバージョン)を提供する為にここに、おいておきます。

このスライドは、個人や貴社内でお使いになる分にはご自由にお使いください。(商業出版物への転載や、微妙かなと想われる利用の場合には、ご相談ください。)


投影版(フルバージョン)


印刷版(大幅カット要約版)


ワークシート(A4サイズも、A3サイズも、全て)




スライドシェア(ブログの上で全てのスライドを閲覧できるWEBサービス)も貼り付けておきます。

フルバージョン

ハンドアウト版



追記:

このほかにも、アイデア創出の技法は、たくさんあります。
固めの組織で読むのに良い本としては、日経文庫の「発想法の使い方」あたりは、お勧めです。(企画に協力しました。)
あとは手前味噌で恐縮ですが、拙著『アイデア・スイッチ』も。

2015年06月01日

帰国しました。簡単なご報告。海外展開のパートナーが出来つつあります。

北欧(二カ国:Finland、Sweden)、南欧(一カ国:Spain)、バルト三国(一カ国:Estonia)の4カ国に滞在し、いろんな可能性を模索してきました。

海外展開のパートナーして相互協力できそうな相手を見つけるための旅でしたが、中でも非常にお互いの考え方を共感できる相手がみつかり、数日にわたり、ディスカッションをして、協力し合いたいと思えるようになりました。

いきなりの大きなビジネスの立ち上げ、は無理がかかり、われわれのスタイルではないので、まずは、テスト販売やパートナーのコンテンツの日本での製造のアドバイスなどで、可能性を見出していくような展開を18ヶ月ぐらい行ってみようとおもいます。

その結果、あまり展開可能性が無い、となれば、両者納得して、さらに別の可能性を考えていくでしょうし、もっと太い筋に育ちそうだ、となれば、本格的に、現地と日本を行き来しながら、というのも視野に入れています。

言語の問題はどうしたのか?といえば、日本語です。

現地に居る日本語の喋れる方、と関係性を作り、考え方とか人間性の面で尊敬しあえて、長期的に付き合えるようになる、そういう相手と組むには、つたない英語のままではやはり難しく、日本語ユーザの方、という狭い選択肢の中ではありますが、それがもっとも無理の無い構造的関係を作れるだろう、と思い、そうしています。

もちろん、将来的には、もっと多くの言語で会話を、心のままに出来る時期もやってくるかもしれませんが、それを待つよりは、と。


追記:

ビジネス開発をする時に、周辺三カ国を回るといい、というアドバイスは、以前、Lineの社長(当時)の森川氏の講演でうかがったことです。(当時の話もこのブログのどこかにありますが)その講演直後、直接アドバイスを頂きにゆき、展開していく上で大きく背中をおしてもらったのもあります。


追記2:

2週間で4カ国の短期滞在をすることで、大量の経費がかかったかといえば、結構そうでもありません。

ざっくりですが、日本からの飛行機代含めて、飛行機15万、船1.5万、タクシー列車3.5万、宿10万、会食、参加費、入場料、コーディネート費15万 =45万円、と言ったところです。私の通常の国内出張の2.5〜3週間分の旅費、なので、そんなにも高いわけでもなく。

ヨーロッパ内の国境越えは、長距離バス感覚のコストと時間で済みます。

ヘルシンキ、ストックホルムあたりは物価が高いですが、バルセロナやタリンは割りとお財布にやさしい街でした。

また、ビジネスの面で言えば、物価の高い国というのは、販売においては魅力的でもあります。


渡航中の写真は、何かのおりにまとめてみようとおもいますが、発想の刺激、という意味だけでもいっても、実にいい二週間でした。そうした発想のカケラも、これからの仕事におりまぜて、更に質の高い仕事をしてゆきたい。 そう、おもいます。
  
posted by 石井力重 at 17:34 | アイデアプラント 4th(2015-2017)



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