2015年11月16日

【ワークショップ用タイムライン・シート】ファシリテーターの道具として作りました

timeline_sheet_IDEAPLANT.jpg

ワークショップのファシリテータとしていつも行う準備作業(いわゆる、ルーティーン)があります。その一つに、タイムラインを書く、というものがあります。

ワークショップ中、常に進捗を上書きし、遅れなどを視覚的に見えるようにしておきます。そうすると

  • 事務局さんへの進捗状況の中間報告の道具として
  • 進行を巻きで行う、もうちょっと引っ張る、の即時判断の道具として
  • その時点までの道のりを振り返り、そこからのワークの臨機応変な組み換えの道具として

活用することができます。

また、

  • 設計したワークタイムと実際の作業時間の差異を記録する道具となり

次回のワーク設計の改善材料として、活用することができます。


石井はこれまでは、ホワイトボードで、それを実施してきました。しかし、ある時、ワークショップ会場のファシリテータのホワイトボードと、グループワークのホワイトボードが兼用だったことがあり、途中からタイムラインを更新できなくなってしまうことがありました。また、会場に先入りしてボードに書く作業をする時間がない状況もあります。

そのため、手元のセクション罫のノートで、タイムラインを管理することも多くなり、複数書いていくうちに、過不足ないフォーマット、が見えてきました。

ワークショップの長さはまちまちです。ですが、通常行う範囲では90分/3時間/6時間/8時間あたり。それを踏まえてA4一枚で、4時間強を記載できるようにしました。

四角い5ミリ升目は、5分刻みです。
ワークショップにおいて、最小の意味ある時間の塊は、2分か3分といったところであり、長いほうだと、30分〜75分、あたりがあり、それらを受け止められるように、このスケールになっています。

また1分=1ミリなので、ワーク中に書き換えていったタイムラインを定規で測れば、所要時間が分かります。インターバルが47mmだったら47分、といった具合に。




余談:

これはPowerpoint2013で作ってPDFに吐き出しています。パワポでも、図形配置時に〔スマートガイド〕と〔グリッド線〕を使えば、結構さくさく、作れます。(”金槌を持つものはすべてが釘に見える”という言葉に似ています。パワポの人はあらゆるデータをパワポで作ります。)
posted by 石井力重 at 16:52 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2015年11月15日

良い耳栓は、厚いドアの奥の部屋

11月も半ばだというのに秋の初めのような気温と、澄んだ空気です。こういう日は、エアコンを切り、代わりに腰にホッカイロを貼り、窓を開け放ち、外気の中でデスクワークをすると良い気持ちです。ポイントはホッカイロ。腰が暖かいと全身が温まります。

久々に、仕事道具に関する話を書きます。

集中には、環境音が影響します。

カフェ、新幹線、ビジネスラウンジ、ホテルにおいて、執筆や概念加工の作業などをする時、周囲の会話や特定の音が、集中を壊してしまうことがあります。
特に、煽情的な内容の会話、間欠的な大きい音などはその類です。近くに説得的トーンでしゃべり続ける人がいたりすると、思考の処理量の一部をずっとそちらへのアテンションに取られ続けたり。

そういう時に、耳栓を使います。
実際に長く使ってみて、それら道具について感じたことを書いてみます。


  • サイレンシア

最近までは、良く手に入る「サイレンシア」という黄色い耳栓を常用していました。
柔らかく、違和感が少ないです。その辺の薬局でも手に入り便利です。

短所は、性能がほどほど、という点です。
たとえば、水筒に入れたコーヒーを手元のマグカップにそそぐジョロロというレベルの音ははっきり聞こえてしまいます。

  • デジタル耳栓 MM-1000

キングジムのデジタル耳栓「MM-1000」も面白いです。
見た目にはパフを入れるコンパクトサイズの本体とそこから生えているイヤホン、というフォルムです。
本体のスイッチを入れると、乗り物のごうごう音など、低音がすっと消えていきます。
近くにいる人の声はほぼ消しません。カフェの喧騒など、個別に聞き取れないぼやけた音声はある程度消えます。
近くの人の声だけハッキリ聞こえる、というのは、便利です。
この道具がもっとも重宝するのは、人が活動する施設内でデスクワークをしないといけない人だと思います。
例えば学校です。職員室と言うのは、運動部と吹奏楽部の立てる音の洪水の中で書類仕事をしなければなりませんので、生産性はかなり下がります。さりとて、従来型の耳栓を突っ込んでしまうと、誰かが呼びに来た時に聞き取れません。
こういう道具で喧騒は消し、呼びかけられた声は聞き取れる、というのは、利用価値が高いでしょう。

短所は、隣席での会話はよりくっきり聞こえてしまうところです。
乗り物でこれをつけると、ごうごういうノイズは消えて、隣や真後ろの会話が明瞭に聞き取れてしまいます。向うは、こちらには聞き取れないだろう音量に抑えて話してくれているのですが、内容まで明瞭に聞こえてしまいます。(そういう時には、これを外します。)

  • ネクスケア 1100RP

これは、3Mが出しているオレンジ色の耳栓で、高音域から低音域まで、かなりよく遮音してくれます。
形は、サイレンシアを気持ち大きくした感じです。

ちょっと力を入れて細長くつぶして耳に入れると、20秒ぐらいで膨らみます。
膨らんでいくと急速に周囲の騒音が減ります。
すうっと音が遠のいていく感じは、厚い扉がゆっくり閉まっていくような感じで、まるで没頭の過程のようだ、とも、時々思います。

キーボードタッチの音も、コーヒーを注ぐ音も、聞こえなくなります。
足元で稼働しているファンヒータの出す大きい音はわずかなノイズに。

ビジネスホテルでの睡眠もかなり改善されていることも、ウエラブルデバイス(Fitbit)からわかりました。
ホテルの朝6時台はどこかしらの部屋でトイレの水が流れたり、朝早いチェックアウトの人の行動音が出ているようで、従来は、熟睡度が著しく下がっていました。(自宅では朝6時の熟睡度の低下は現れません。)

この耳栓をしてホテルの部屋にいると、相当なお値段の良いホテルの部屋にいるようです。
この静寂の中で眠ると、起床予定時刻まで、ぐっすり眠れます。
熟睡は、体調をよくし、発想ワーク時の思考の速さもよくしてくれます。

欠点は入手の時間がかかることです。
ドラッグストアの店頭にはないので、amazonなどで手配します。
コストは少し高めです。
耳栓は消耗品で、だいたい1週間ぐらいで交換します。これは2セットで400円ぐらいなので、1週間200円。
ですが、生活の質・仕事の質を良いものにするという効能から考えて、相当にお得であると感じます。


以上、仕事道具の一つ、耳栓についてでした。

現時点でのベストは上述のものなのですが、願わくば、遮音性能はこのままに、水洗いが出来、もう少し長く使える耳栓が欲しいところです。

posted by 石井力重 at 14:14 | 道具考/ALL

2015年11月13日

第1回目が公開されました(デジパ桐谷さんとの談話)

ishii_long_itv_2015_1.jpg

アイデアのファシリテータの講座がご縁で知り合ったデジパ桐谷さん。彼の会社WEBサイトに、桐谷さんとの談話が、ロングインタビューの体で掲載され始めました。

私のした話は長く、あちこち飛んでは戻るのですが(最近、自重しております。。)、デジパさんはさすがの編集力です。文章の中では、私は理路整然とストーリー展開して、驚くほど過不足なくしゃべっています。

内容は私の内面ワールドが相当量を占めています。
最近、登壇の際に語ることはほとんどなくなった、創業に至るまでのことや、アイデアプラントの志のこと、など、いわゆる世界観みたいなことを、真正面から語っています。

その内容を長い時間かけて読みたいという物好きな人がいるのか。
その点は、彼ら彼女らの編集作業に見合うだけの読み手がいないかもしれないことは気になります。。


アイデアプラントという仕事は、20代のころには、成り立つ事業だとは思っていませんでした。

ただ、アイデアを考えるのが好きで、日々アイデアのことだけやって飯が食えたら最高だなぁ、という願いは、とても強く持っていました。

そして幸運なことに今、その夢の日々に生きています。

夢が形になる地点までの道の歩き方にご興味があれば、談話の後半(第3,4回)は、何か得るものが、もしかしたらあるかもしれません。

posted by 石井力重 at 18:17 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2015年11月12日

パートナー企業での、新製品開発ミーティング

このところ、晩秋から冬の初めの頃だというのに、暖かく、くっきりとした青空で、生活は非常にしやすいです。何かを作りだすには最適な気候です。

昔行ったシリコンバレーのこの時期の気候はちょうどこれぐらいか、もうすこし暖かかったように思います。長袖1枚だったり、たしか宿のプールで日中は泳げたりしました。「たとえ今日が雨でも、明日はきっと晴れるさ」と感じる気候は人々をポジティブにします。


さて、今日は、パートナー企業「マグネットデザイン」さんで、新製品の開発ミーティングをしていました。

この二か月、旅仕事で駆けずり回りながらも、作っては身近な人でテストプレイをしてきたある作品があります。

バージョン4まで来て、ようやく、形が付いたので、製造と販売のパートナである大上さん(マグネットデザインの創業者)らにお披露目(テストプレイ)し、そのまま改良打合せをしていました。

ここまで、作ってきて、だいぶ、機能するようになったなぁ、という段階がVer4でしたが、やっぱり新鮮な目で見てもらって、いろいろな改良点が見えてきて、デザイン原案と、ゲームシステムについては、50%以上の直しが要るなぁと。

Idea=Core+Detail です。

なにを、Core(作品の本質)とするか、で、Detail(具象部分)は、ぐるぐる、変わっていきます。

今回の作品のCoreたる〔発想の心臓部〕は、とある遊びを通じての「発想要素のユーザ生成」と、開発工学の2つの理論から抽出整理した「***ことば」集です。
それは、留め置き、具象は、ユーザの活用動機が高めまるように、楽しさをより引き出して、めんどくささや準備時間をより少なくするように、これからRe-Designしていきます。

どういう製品であるのかを写真の一枚も、開発風景としての載せたい、と思いましたが、バージョン1~4でも全く姿が変わっているので、この先の5でもずいぶん変わるはずですので、まだやめておきます。

日本各地をぐるぐる回っているうちに、しらずしらずに増えてきた知見を、次の開発に盛り込んでいます。
その知見とは、場に出る明示的なアイデアではなく、人々の発想する様子を大量にそばで見る日々の中で見えてきた、現代の人々の発想の特性や傾向です。

私にぴったりの職として自ら作り出した、アイデアプラントという仕事が、貴重な知識情報を作り出してきました。

私が作り出す作品が面白いかは、自身ではあまり定かではないですが、人々の発想力を引き出す道具であるように設計することは可能です。

それを、ふんわりとした形でも、新しい作品を通じて、広く社会に還元できれば幸いです。

考え出して、作って、試して、醸成させて。
Idea, Make, Use and Brew.

(品詞が違うじゃないか、という声はありそうですが。)

作ったものを、壊すのですが、無に帰すのとはちがって、それはMashして、発酵させる、そんな感じです。
大量に、試作品は作るので、Mashの大鍋の中では、いろんな成分がカオスとなっていつも何かが醸成されています。
posted by 石井力重 at 23:59 | アイデアプラントの試作の目線

2015年11月11日

県岐阜商の公式サイトに先日の商品開発授業の様子が掲載されました。

kengisho_idea_2015_day6.jpg

県岐商でのスーパーハイスクールで行った授業の様子が、同校の公式WEBページに掲載されました。

(私はWEBページを引用するためのタグなどが分からないので、ページキャプチャーを載せる、という荒っぽい方法ですが、)紹介します。


さて、この授業、今年度の全8回のも残り2回、となりました。

次回は、今月末です。

先日の試作品をもってのユーザーヒアリングの結果を踏まえて、商品製造について、検討をする、という授業を予定しています。

スペシャルゲストとして、欧文印刷の『消せる紙』『Nuboard』の開発者さんたちが来てくれることになりました。

ああっ、なんてラッキーな高校生たち。

実は、この高校には、楽天大学の学長の仲山さんも、授業で幾度も来てくれています。

商業教育の中心校、というブランドがそうさせるわけではなく、良い教育者がいればこそ、外から人も来るし、生徒の実績も高いものになる、のだと、私も、先生方とお付き合いを深めていく中で、感じていました。


余談ですが、彼ら彼女らの話を教育スタイルを伺っていくなかで、私の高校時代に教えを受けた極めて厳しい先生のしていたことの本意を気づくにいたりました。

当時のその先生を揶揄するようなあだ名をつけてよんでいた当時の他の先生の本意も、今になってようやく、ああそういうことだったのか・・・と。

高校時代から24年ぐらいたって、ようやく。

スーパーハイスクール事業のご縁がなければ、私は、高校時代の先生方の本意を知らず、年を取っていっただろうと思います。

posted by 石井力重 at 11:11 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2015年11月10日

〔息抜き〕は、熱で膨張した空気が抜けるように穴をあけておくこと

今夜も、夜の新幹線で仕事をしています。関東圏をそろそろ抜けるころです。

私の毎晩の風景にちかいものを、撮影してみました。

S9900のライムラプス機能にて。上野〜大宮あたり。


さて、〔息抜き〕、というものに関して。

先日、江東区にある渋い展示館で、竹の釣竿の匠の解説を読み、「息抜き」という作業があると知りました。

竿の素材である竹は曲がっています。火鉢のような熱源でじっくり熱して曲がりを打ち消すように木製の治具で力をかけてまっすぐにします。これを「矯め(ため)」というそうです。

熱するので竹の中の空気は膨らみます。その熱で竹が破裂せぬように、節に穴をあけおく。これを「息抜き」と呼ぶそうです。 ※1 ※2

※1:解説には、実際には節に穴をたとえあけなくても竹が破裂することはない、とありました。
※2:熱した空気が作業者の顔に噴き出さぬように、手前側の最後の一節には穴をあけずにおくそうです。

息抜きというのは、「中身がパンパンになって破裂するのを避けるために、息(たまっているもの)を抜く行為」なのだ、と言葉の本質が見えた気がしました。つまり、脳内の廃熱を促すことが、息抜きの本質であるのだろう、と。詳しくそこに至った思考展開をつづります。


まず、大辞泉にはこうあります。

(1)緊張を解いて、気分転換のためにしばらく休むこと。休息。「―にテレビを見る」「屋上に出て―する」
(2)室内の換気・通風のために取り付けた装置や開口部。


これはアナロジー的には次のように見ることができます。

  • 竹=脳、
  • 空気=思考量、
  • 外界に通じる穴=脳の熱を逃がす行為


こうみると、息抜きがよくわかります。

・思考の高処理量により、脳の温度が高温で推移します。
・そのままだと、落ちる危険性があります。(集中が途切れる)
・回避するために廃熱が必要です。(血流を増加させる)
・そこで、立って動いたり、(血流による廃熱)
・もしくは、お茶を淹れて飲みます。(※)

※お茶を入れて飲む、という行為は、思考処理量を下げ脳内の〔熱生成量を抑える〕、という側面と、お茶の利尿作用により身体から暖かい液体を一定量排出することで身体を冷やす、という間接的な〔廃熱〕の側面がありそうです。


本当にこのメカニズムなのかを議論するには、あまりに材料が少ないのですが、展示館でのこの情報に触れてからこちら、ずっと考えて、そういう仮説にいたりました。

仮にこの仮説が正だとするならばですが、息抜きとは、脳内の熱の排出ということになり、いろいろと工夫のしかたが思いつきます。

熱生成量を減らす
1)思考を止める

血流量を増やす
2)思考処理の要らない軽作業をする
3)マッサージをする

脳へ行く血液を冷やす
4)冷たい空気を深呼吸する
5)首筋を冷やす
6)冷たい飲み物を飲む

熱を間接的に捨てる
7)トイレに行く
8)軽く眠る(入眠時に体の芯の熱を捨てる)
9)冷たい床に寝そべる
10)頭皮に冷風を当てる
11)冷たい水に頭部をつける

などなど。

多くの場面では、1)という消極的なアプローチをとっていましたが、これからは、実験的に、2〜11)を試してみようと思います。

特に、2)4)7)8)は、少々多めにしても、体にもよさそうなものです。
(細かいことを言えば、睡眠はいい加減にとると、概日リズムを狂わす、などもあるかもしれませんが。)


ちなみに、休憩のタイミングを効果的にすることも興味がありまして、その点は昔からずっと、そして、今も、探索中です。自分のために、というよりも、講義、研修、ワークショップで登壇する時に、何十人の人が上げる成果をよりよくするために。

posted by 石井力重 at 22:03 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2015年11月09日

〔道理にかなっている批判〕と〔思い付きの批判〕と、もう一つ。

創造的挑戦の所有者たちにむけた応援メッセージとして、今日は綴ります。

批判というものは、創造のためのスパイスであり、正しく利用しなければなりません。
そこで、批判をなんでもすぐに創造的思索の囲いの中にとりこむことなく、「門番」を置いてほしいのです。

そんな話を書きます。
  

創造的精神と批判的精神は大事なものです。
両方がつよくなければ、優れたものを生み出せません。

しかし、同時に使うと折り合いが悪く、早すぎる判断力の使用は、優れた可能性すらも、枯らせてしまいます。

自分の中に沸く批判でもその対処は難しいものですが、他者が投げかけてくる批判というは、さらに強い力をもち、影響してきます。


批判にも二種類があります。〔道理にかなっている批判〕〔思い付きの批判〕です。

(「道理にかなっている」は「筋の通った批判」という表現もありえるでしょう。辞書的には、同等ですから。)

当人以外の万人は、自分の創造的挑戦のオーナーではありません。

そうした人々の中でも、当人のためを考えて熟慮できる暖かい心とその挑戦に対する経験と知識を十分にもった人だけが、優れた批判を提供することができる可能性を持っています。

大学院のゼミなどで優秀な先人(教授など)が、熟慮された批判というものを、繰り出してくれた機会のある人は分かるでしょう。本当の良い批判というものを。

大辞泉を引くと、【批判】は、次の3つになっています。
  1. 物事に検討を加えて、判定・評価すること。「事の適否を―する」「―力を養う」
  2. 人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること。「周囲の―を受ける」「政府を―する」
  3. 哲学で、認識・学説の基盤を原理的に研究し、その成立する条件などを明らかにすること。
本来、批判というのは、〔道理にかなっている批判〕でなくてはなりません。

〔思い付きの批判〕というのは、ぎりぎり甘めの判定にみて「項目2」をかすめている、といったところです。

批判=〔道理にかなっている批判〕、なのだとしたら
??=〔思い付きの批判〕なのでしょう。

大辞泉でそれらしい言葉を引くと、

【批難】=人の欠点や過失などを取り上げて責めること

が、隣接概念として浮かびます。

批判の項目2、と、批難、は、似ていますが「指摘し、正すべきであるとして論じる」vs「取り上げて責める」という点が違うことが分かります。

ここからわかるのは、その「欠点を言ってくれる人」との熟議により「正すべきもの」を見出せるか、どうか、が肝であること。

筋の通った批判、からは、それが展開できます。
発展の材料になるコメント、という性格も持っています。

思い付きの批判、からは、それは展開できません。
迷いの材料になるコメント、という性格も持っています。

批難、からは、それは展開できません。
消耗の材料になるコメント、という性格も持っています。


さて、石井の考えを一歩踏み込んで書きます。

あなたが創造的挑戦のオーナーであるならば、〔道理にかなっている批判〕をする人が周りに必ず現れてくれます。その人は、あなたを愛してくれている人でしょう。友人だったり師事するひとだったり。その人の批判からは熟議をして正すべきものを見出す、ということをするとよいでしょう。熟議といっても激論とかはしなくていいでしょうけれど、「なぜ?」「改善の手がかりは?」ということを共に紡ぎだせるはずです。

思い付きの批判、および、批難、については、「創造的思索な心の営み」の入口に「門番」を立たせておいて、入場まかりならん、と、ガードさせるべきです。

しかし、〔思い付きの批判〕については、うっすらとした可能性を気づいて教えてくれているシグナルが含まれていることもあります。それは捨ててよいのでしょうか。

私はこう考えます。それが時を経て発酵して中から良いものが出てくることもきっとあろう。しかし、それは今は食べられない渋柿。しばらく、門番エリアにおいて、天日にさらしておく。そのうち、いいものが香ってくるかもしれない。それまではほおっておく、と。中にはなにもでてこないものもある。(こっちが多い)

創造的思索の囲いの中に、挑戦の速度や感性のエッジを鈍らせるようなものを入れない方がいい。挑戦はサイクルを小さく早く回して、具体的に間違って発展するもの。そのサイクルの速度を迷いが下げるようならば挑戦の妨げです。

自分が、度量がむちゃくちゃでかい、という人は、重たい荷物も抱えたまま、創造と批判の乱気流の中を飛翔できるでしょう。そういう人は、いいんです。どうやっても行ける。

しかし、多くのわれわれ普通の人々が、まだ若く非力な想像の翼で高く舞い上がるときには、重たい荷物は少ないほうがいい。
そういう時には、迷いとなるものは、ひとまず、門番預かりで、いいじゃないですか。

・・・以上、石井の考えでした。

創造工学において、批判を思いっきり使うプロセスがあります。PPCOのCフェーズです。そこでは、思い付きの批判も大量生成をするわけですが、全部をそのあとのフェーズに持ち込みません。思い付きの批判はより到達点の高い批判の創出のための踏み台として、役目を終えて次のフェーズにはもちこませません。

創造と批判の両刀遣いにおいて、大事なことは、「〔発展に使う〕批判と〔要らない〕批判を見極める良き門番を育てておくこと」だと、思います。

石井自身が、人の発表をきいて厳しい視点でコメントを言わないといけない局面では、同時に心でそのようにも思っていますし、私がかつてビジネスプランコンテストに挑戦者として出場していた時期に、辛辣コメントに対して馬耳東風に涼しい顔をしているね、といわれましたが、僕の門番が強いので、有益なことは「発展のいい材料を聞いた」と思って取り入れ、一考に値しないコメントは門番あづかりのまま10年が過ぎました。

10年たって、そのコメントが本物だったか、偽物だったかを知る機会が、アイデアの専門家になった今、日々、分かる出来事にめぐりあいます。今だからわかるようになったことも1/1000ぐらいの確率であります。ですが、900/1000は間違った指摘でした。それに向き合って、道を変えていたら、今とは違っていたでしょう。
posted by 石井力重 at 00:08 | 研究(創造工学)/検討メモ&資料

2015年11月08日

au未来研究所×KIRINハッカソンのDAY1(アイデアとハードウエアの大まかな素描の日)を実施してきました。

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(試しに手書き文字のまま、ブログにしてみました。)

ここからは、PCでの作業にもどりテキストでブログをつづります。


今夜は、清澄白河に滞在しています。

昨日のau未来研究所×KIRINの「KIDS AND FOODS」ハッカソン(運営:Engadget)で、アイデア創出のファシリテーションをしてきました。参加者の皆さんと半日かけ、アイデアと物体の”スケッチ”(大まかな素描)をしました。

いろいろ紹介したいところですが製品化も視野に入れた本気のモノづくりの場ゆえアイデアやモックアップの詳細はまだ書けません。
なので、現場の雰囲気をビデオで紹介します。


(S9900の機能で自動的にこういう動画が作れます。ちょっとだけパワポの上で加工。)

会場の雰囲気、人々の雰囲気がなんとなく見えると思います。
ビデオは主に、konashiのワークパートで撮っています。

動画を見直して思ったのですが、konashiは、アイデアをすっと具現化できるいいガジェットです。
参加者さんと同じ目線で、わたしもレクチャーを聞いていたのですが、これは楽しい。
はんだごてが要らない電子工作なのにiPhoneと連携する動くものがすっすっとできました。

さて、その夜。各チームの中間発表を聞きました。

かなり魅せるものを出してきたチームもありました。
アイデアの初期段階を力技で物体に写像してみせた感のものも。
しかし、評価いろいろあれど、DAY1のアウトプットの良しあしは、しょせんこの時点までのことです。

DAY1のワーク全体の真価は、アイデアを素早く形にして具体的な違和感のフィードバックを得ることです。


そして、日が明けて日曜の今日。

(Facebookの非公開グループを見るに)各チームはDAY2の完成&デモ発表にむけて開発作業に動き出しています。

ポテンシャルの大きなアイデアを、どこまで短期間開発していくのか。


アイデアというのは、実際はそれ単体では評価しえないものです。

〔アイデア+フォルム+機能〕=本質価値の最小の評価可能対象

次回の評価が、ほんとうの各チームの力です。

アウトプットを楽しみにしつつ、今日は筆をおきます。


筆者近景

hisshakinkei.jpg

日曜日は感性の仕入れのためにものすごくマイナーな展示館へ。
伝統芸能のとある展示で、貸衣装の法被を着て、角材に乗ってみたところ。
はっぴは思いのほか着心地が良かったです。


posted by 石井力重 at 22:01 | アイデアプラント 4th(2015-2017)



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