アイデアプラントは、今年、海外渡航を重点的に行いました。
ヨーロッパとアジア、合計7カ国(合計21泊)です。
春、
◎アムステルダム(オランダ)2泊
◎ベルリン(ドイツ)2泊
◎コペンハーゲン(デンマーク)2泊
◎ベルゲン(ノルウェー)2泊
◎オスロ(ノルウェー)1泊
夏、
◎シンガポール(シンガポール)6泊
秋、
◎香港(※中国)3泊
冬、
◎台北(台湾)3泊
そもそも、海外展開を目標に入れ始めたのは2011年、あの311の大震災の後です。
そのころ外国との縁ができ、ながらく出不精だった私を引っ張り出してくれた韓国人の教授がいまして、韓国でアイデアワークショップを行ったのが、この活動の皮きりでした。
以降、毎年一度はゆこう、として、続けてきました。
そして、今年の春の欧州渡航で、北欧4カ国は全部行けて、
欧州も主要国を回れて、だいたい雰囲気は見えたので、
今年後半からは縦(東南アジア方面)への渡航を展開し始めました。
アジアはLCCを使って、Booking.comの会員特別価格の提示されたタイミングでとると、ものすごく旅費が安くすみます。
なので、短い期間で1カ国だけで戻ってくる、というスタイルで、夏、秋、冬、といきました。
アジアは展開は、フライト時間も3~4時間であり楽ですし、時差が1時間程度で済むので体が楽です。
さて、アイデアプラントの海外渡航は3つの目的があります。
1、アイデアプラント製品の海外展開に向けた市場性の調査
2、感性の仕入れ
3、現地でのワークショップ(通訳を立てての)
1については、現地のビジネスマンやクリエータに会えるならば会い、あえなくても、現地の創業者たちの集うシェアオフィスの中で半日ほど過ごして、現地の人の会話やブレインストームの様子を観察して、その様子を知り、ニーズを推し量る、ということをしています。
Regusという世界的サービスのカードがあるので、世界中2000か所に、ビジネスラウンジが無料で使えて、そこに半日いると、そんなことがかないます。(日本も色んな都市にあります。)
台湾では、Travelocoという現地に住む日本人や日本語のできる現地の方に、ガイドやサービスを有料で依頼できる仕組みを使ってみました。事前に自分がネットで調べたことでは、知り得なかった貴重な情報もたくさん知ることが出来ました。このサービスは、来年の渡航先でも重宝しそうです。
2については、コストがかかっても、コストより体験を大きく重視して、時間を作っては、日本ではできない体験をして、アイデア発想の肥やしにしています。私のクライアントは、いわゆる大企業が大半で、発想力も高いものをいつも要求されます。アイデアの講師としては、常に新鮮なインプットを浴び続けることも、重要な仕事になります。なので、楽しいは楽しいのですが仕事として無理してでも体験をする、ということを心がけています。
その中で、今年の渡航先(と国内旅先)で、体験したエクストリーム体験を、ざっと書きますと、以下です。
◎願いの天燈
台湾の十分(シーフェン:台北から電車で東へ1時間ぐらい)で、人間ぐらいの背丈の大きな紙気球を飛ばせます。スポンジに染みた油が燃えることで気球のように空高く上昇します。4つの面に願いを書いて飛ばしました。ものの価値のたてかた、体験、について、示唆になりました。
◎水流で飛ぶフライボード
香港に行く直前の沖縄の名護でやりました。スノーボードのようなボードをつけ、その下から出ている管からは、マリンジェットの吐出水流がでて、その水圧で空に浮上する、というあれです。すごく難しい。そして、コツがわかると、急にできる、という体験でした。物理的機構のアイデアや、移動器具の発想のヒントになりました。
◎室内で飛ぶスカイダイビング
シンガポールのセントーサ島(マーライオンのでかい方がある島)に、iFlyという、室内でスカイダイビングができる施設があります。下から時速200kmの風が吹きあがります。人間が自由落下すると空気抵抗と重力加速度の均衡点が時速200qぐらいのようで、要は、その状態を室内につくってあります。最初の体験は、脳が異常な環境に入った直後の処理過大でわけもわからず。でも、テイク5まで追加で飛ばしてもらい、最後はかなり空中を泳ぐ感じを楽しめました。飛行機械や、移動器具、ウエア、新規体験における脳の処理について、発想のヒントや示唆をたくさん得ました。
◎フィヨルドのクルージング
ノルウェーでは、ベルゲン急行とバスで、ソグネフィヨルドのあたりへ出れます。フィヨルドの切り立った地形の中をバスで降りていき、船でクルージングする1時間は、人間のつくりものじゃ絶対にできない景観を肌で感じることが出来ました。景観と都市デザイン、感性価値について、大きなヒントを得ました。
以上です。
他にも、たくさんあります。コペンハーゲンでアンデルセンの生前の家のある美しい港、彼のお墓公園で過ごした午後、アムステルダムの若者たちがくゆらせている、日本じゃ嗅いだことのない煙の酸っぱにがい香り、ベルリンの壁は一枚板ではなく、1メートル幅のものを並べたものであることとベルリンの壁って東西の境目なんて巨大すぎて無理でベルリン中の西側の飛び地を覆う程度のものだったこと、コペンハーゲン空港のSASラウンジのクオリティ、ベルゲン急行の途中の荒涼たる風景、シンガポールの巨大な富裕層を感じる国造り、台湾人の暖かさ、香港の東西ミックスさ、などなど。
来年は、更に、東南アジアと、更にその先の方面へ展開しようと思います。