先日、出版社のCEOとお話しさせていただくことがありました。(常に仕事では守秘義務があるので、固有性は記号化して綴ります。)
未来という未確定な暗がりを、裁ちばさみで切り取っていくかのような、くっきりした戦略を伺った時間でした。
今後出版の世界がどうなっていくのか。
私の周りの、編集者さん、編集長さんも、それぞれ洞察をもっていますが、その未来予想の図は、組織の上の方に行くほど、ロングレンジです。そして、CEOとお話しして、なるほど、この会社だとそういう戦略を取りえるのか、同社固有の資源に最適な戦略だぁ、と思うことがあります。そして、それは、それは他の出版社さんにはほぼ不可能な戦略でした。
これ以上は固有のことに言及しそうなので、出版社の話はここまでにします。
ここからは、俯瞰のことを書きます。
長らくやってきて、実績を見ると、アイデアプラントは、産業分類上のほとんどの範囲がクライアント対象です。
宇宙産業も医療も電器も自動車も食品も漫画も行政も。
領域横断で伺ったイノベーションへの取り組み方は、それぞれ全く違いますが、共通して浮かび上がることがあります。
それは、負の変化のトレンドの中でも力強く進む推力を見いだして進んでいく、ということです。
今は、継続的に伸長する経済環境(バブル期)とちがいます。多くのものが縮小し下り坂になり、いろんな構造で高齢シフトや二極化も起こり、ショートレンジで見ると物事の発展は難しい局面であります。多くの人は閉塞に感じるその状況を、変化をチャンスとしできるポジショニングを戦略として立てていける人が、経営者、なわけです。
こういう話に触れているときに、脳裏に絵が浮かびます。逆風の中でも、その風力をうまく利用してヨットが前進する、そのイメージが。
そこから、アイデアの示唆を一つ切出して、文章を終わろうと思います。
「逆風は無風よりマシだ。変化は負でも推進力を生む」