2017年05月25日

工大にて、ブレストの授業を実施しました(東北工大、クリエイティブデザイン学科)【スライド掲載】

東北工業大学 ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科 にて、「アイデア基礎および同演習」の授業の「第3回」と「第5回」を担当しました。

スライドを掲載します。

■第3回(ブレイン・ライティング)(ゼブラ・ブレスト)


■第5回(カード・ブレインストーミング)(PPGブレスト)

毎回、98名前後の学生さん(同学科の一年生)が参加する講義です。

ブレストの技法をたくさん知り、臨機応変に使い分けることができるようになると、個人や集団での創造作業はより捗ります。
クリエイティブデザインの知見を身に着けていく中でこうした技法が、役に立てば幸甚です。

次の講義(の私の登壇回)は、下期です。(9月27日)

次は、更にブレインストーミング・バリエーションズから面白い技法や、クリエイティブジャンプの大きなものを引き出す発想技法も、実践してみましょう。

追記)

4つのブレスト技法(及び、ノーマルなブレスト)の中で、どのブレスト技法がもっとも効果的に感じるか、というアンケートも取り、その結果を授業改善に用いることもしてみています。

大学一年生、工学部(男子学生が大半)という中で実際にどのブレスト技法が好まれるのか、というのを定量的に把握できたのですが、なかなか興味深い結果が出ました。

この知見もまた、学会発表などを通じて、社会に還元してきたいと思います。
ご協力いただいた学生の皆さん、ありがとうございました。

2017年05月24日

花卉(かき)の卸売市場の全国のリーダーと、アイデア出しをしました【スライド公開】

2017年5月23日、仙台において、全国の花卉の卸売市場の青年部会の皆さん向けに、アイデアスイッチ研修を提供しました。(=アイデアを生み出すワークショップ)

スライドを掲載します。


良くある「問題を抽出しよう、その解決策を話し合おう」型の研修、それを、アイデア創出の知見から、クリエイティブなコミュニケーション・デザインを駆使した仕立てにしてあります。

参加者の皆さんは、どなたも各地の花卉の卸売市場の次のリーダ(あるいは、現在のリーダ)でした。とても活発に、問題抽出と解決策創出をされていました。

今回は、貴重な機会を下さった仙花のYさん、熱心に参加して下さった全国の花卉卸売市場の皆さま、ありがとうございました。

2017年05月23日

先日のドコモさん×各地(大阪、福岡)のアイデアソンが日経ITPro記事になりました。

3月下旬、ドコモ・イノベーションビレッジさんたちと各地で行ったアイデアソンが、記事になりました。

Docomo_ideathon_2017_Osaka.jpg


Docomo_ideathon_2017_Fukuoka.jpg


各地のコラボ先は、大坂イノベーションハブさん、福岡のアイ・ビー・ビーさん。そのコミュニティに集う人々やその地域の方々がオープン参加できる座組みでした。テーマも地域で全く異なり、それぞれ面白いアイデアが創出されていきました。

上の写真をクリックすると、それぞれ、ワークの雰囲気まで伝わってくるような良い記事が見れます。
アイデアスケッチも最下部のあたりにいくつか紹介されています。

特に、福岡の屋台のアイデアは、以下のようなものがありまして、これは「すぐできるし、魅力度も高いなぁ」と感心してみていました。引用します。

「「今、何の話題で盛り上がっているかを教えてくれる屋台」は、店内で話題となっている内容を、音声認識などを活用して店頭のディスプレイに表示させるアイデア。1人で飲みに出かけた際でも、例えば「ソフトバンクホークスの話題で盛り上がっています」と表示されていれば、ホークスファンの人は初めての店でも気軽に入店できるという仕組みだ。」

このアイデア、知らない土地の初めての屋台、どこにしようかな、屋台は常連さんと片寄せあって会話も楽しむもの、だったりしますので、その時に「お、ここは今、海外旅行の話で盛り上がっているのか」なんていうことが分かると、ふらっと入りたくなるでしょうね。屋台ごとに、いま何が話題になっているかが、電光掲示板で出される様子は、超ローカル版「タイムラインのホットトレンド入り」みたいなもので、別の何らかのイベントでもトライしてみたいシンプルなアイデアでした。

(余談ですが、福岡では、「屋台」をテーマにしたアイデアソンでしたので、一人、先入りして、夜の中州をうろうろしまくって、写真や動画も取って、実際の屋台の雰囲気や客層、夜の街の人々の導線などを、日付が変わるぐらいまで見て回りました。本当なら、明太子天ぷらと焼酎、、、あたりを生きたいところでしたが、自己規制があって、登壇24時間前からは一切お酒を入れない、としているので、しらふで、見て回るという苦行に近いインプットをしたりしていました。それを翌日に何か明らかな形で使うかといえば、ほとんど使わないのですが、そのたくさんのインプットがファシリテーションの言葉を紡ぎ出す時に効いてきます。)

余談)

この記事が私の日々の断片を如実に表現しています。
ひとたび、仙台を出ると旅するファシリテータの日々です。

(私に限らず、アイデアソンのファシリテータたちは、毎日、飛行機・新幹線を駆使して、国内を移動しまくるような生活をしています。なんでか、そういう生活になりがちです。)

追記:

当時のスライドは、それぞれ、その頃のこのブログに掲載しています。
ご妙味ある方は、掘り返してみてみてください。

posted by 石井力重 at 23:46 | プレスリリース&メディア掲載

新製品【 Roku + Core(ろく たす こあ)】

アイデアプラントは、「書く・抽出する・発展させる」の3ステップを促す、あたらしいアイデアスケッチ・カードを発売しました。(少しブログへの掲載が遅れましたが、5月17日に、上市しました)

Roku_Core_01.jpg

まず、アイデアプラント代表 兼 開発者の私の言葉は、長く、くどくなりますので、製品特設サイトと、アイデアプラント公式サイトの方を、ご覧いただくと、シンプルに全体が分かりますので、ぜひご覧ください。



・・・という道具です。

ここからは、いつもの如く、作り手(私)の生の言葉を無編集で載せてみます。


==【多くのアイデアワークを見ていて、気づくこと】==

企業内での創造研修や、大企業内のアイデア創出ワークショップ、オープンなアイデアソンなどを私は年間で50件ぐらい行います。その中では、絶対に「アイデアをかく」というタイミングがあります。書き方は、ケースバイケースです。

大量観て分かるのは「A4の白紙」や「A4の印刷されたフォームを有する紙」を使うか、「ポストイット」を使うか、「大判の紙、模造紙」を使うか、の3択であり、参加者はいつもおなじみのそのマテリアルであることに飽きる、という点がみられました。

また、素描されたアイデアには大抵は、発展余地(いうなれば、改良余地)が残されています。それを改良していくときに、A4の紙に描かれたものを、別のA4の紙へ発展させていく、という慣れた人にはどうってことのない作業が、アイデアワークの初歩段階にいる人にとってはとてもやりにくいという点も見られました。

熟達した人ならば、アイデアに欠点があれば、そのアイデアの輝き・本質、だけを見抜いて、それを抽出して、新しい具象(フォルムや具体的な仕組み)を付与しなおすことが出来ます。それが入門者にはとても難しいのです。熟達者は、その所作を説明できない。もどかしい。といった具合です。

そこで「先生、これって、どう発展させればいいでしょう」と聞かれることが本当に多いんです。(ちなみに、ファシリテータさんと呼ばれることは滅多になく、参加者は大抵登壇する人を、せんせー、と呼びます。どうでもいい話ですが。)

さて、そこでいうのは「そのアイデアの本質は何でしょう?そのアイデアの核となるものは何でしょう?それをまずは見抜いて、次にそれは最低限維持して別のアイデアへ再発展してみてください。懸念点がうまく回避できるように。」ということをアドバイスします。

アイデアPivotという営み。
これは、アイデアワークを頻繁にする人には、自然と起こっている思考展開であり説明もしにくいのですが、出来るようになった人とできない人の差は大きい、そんなポイントがあります。


==【望まれたもの】==

理想的には、ブレストAIみたいのがあって、アイデアをぶつけたら、たちどころに、そのアイデアのコア(核)を見抜いて、切り出して小さなラベルに印字してくれる、なんていうのが最高です。

でも、それはまだまだ望むべくもない。もしかしたら、ずっと無理かもしれない。誕生してもコストが高い、準備が面倒、というものかもしれません。

そこで、不慣れなメンバーでも、いつでも「アイデアを出したら、アイデアのコアも抽出する」という所作をガイドする「特別なアイデアスケッチ・シート」を作ろう、と思いました。

そのシートは、シンプルに、アイデアを素描するときは、ただ素描ができるべきで、描きあがったら次の思考作業として「このアイデアの核は何だろう」と考えることが促される「枠、あるいは、ガイド」が後から出現する、そういうものがいい、と。

折りたたんだ紙だったり、紙面の印刷によるガイドも可能性としてはあり得るし、後から書き込む場所を増設するような形状もあり得るでしょう。


==【試行錯誤を、例によって、膨大に】==

そういう理想状態を目指して、大量の試作品を作って、自分が被験者になって使ってみる、ということを繰り返していくうちに、2つの形状だけで無限にPivotしていける形に突き当たりました。

一つは六角形です。大判のポストイットよりもさらに2回りぐらい広い面積を有し、さりとて、A4サイズほど大きくはない面積にすることで、フルにしっかりしたアイデアをかくことまでは要求しないまでも、ある程度のアイデアを描くことが出来ます。形状は、アイデアスケッチをたくさん卓上に置く、という個人作業・共同作業をするために、自己相似形かつ横長にならない(円に近い)形状として、六角形、になりました。

もう一つは、その六角形の一遍の長さにちょうど合うような直径を持った「円」です。それは、アイデアスケッチを描く、という作業をあらかたして、アイデアを共有して、めぼしいアイデアが見つかった後から、使い始めます。

そのベストアイデア、それについてもきっとまだまだPivotして派生案をたくさん作れる余地があります。そのスケッチに対して、「このアイデアの核、アイデアの本質は何だろう?」と問いかけてみます。そして浮かんできたことを、間違っててもいいので、この「円」の形の紙に書きます。そして、それを、六角の一辺に差し込みます。もっと、考えてまた別の角度から、アイデアの本質らしきものが浮かべばそれも書いて、また別の辺に差し込みます。

一つのアイデアに対して、アイデアの核というのは、必ず1つ以上あります。多いものだと、実は2つ、3つ入っていることもあります。掘り出したダイア鉱石の塊が実はダイヤ3つがくっついている状態、みたいなイメージです。

なので、アイデアの核は、視点を変えたり、切り出す人を変えたりして複数切出せる、と考えてトライしてみます。

そうして、複数の核を切り出していく。
その具体的な形がこれです。

Roku_Core_02.jpg

で、そうすると、今度は、具象、という囚われを超えて、「その核を元に新しいアイデアを結像してみよう」ということをやるわけです。

アイデアの核、として切り出したものは、考えようによっては、いろんな具象になりえます。
その時、アイデアの核がより活きてくるように、アイデアを素描したりもできます。
また、元のアイデアが持っていた欠点をうまく回避するように、新しいアイデアを素描することもできます。

そうして、アイデアをPivot(ズラス)という行為が、捗るわけです。

その新しいアイデアも、次の別の六角形に素描して、このCoreの差し込みに重ねるように指せば、
六角形と六角形が、隣接するようにつなげることが出来ます。

そうして、Coreを書き込むのにちょうどいい大きさ、アイデアの素描を短時間で次々するのにちょうどいい大きさ、書いたもの・描いたものを、要素として際立たせるためのふちどりの濃さ・太さも、多くのペンやシャーペンで試してみて、割り出していきました。


==【そして、出来たもの】==

それが、Roku + Core という「六角形の紙、6つのパンチ穴付き」と「円形の紙、2つの差し込み部つき」という、シートセットです。

枚数も一度のチームブレストで十分なアイデアスケッチ量を割り出し、50枚としました。(だいたい、一度のブレストで普通のチームが書き出し、アイデアPivotも行う場合、アイデアスケッチの総枚数は30、40枚ぐらいなんです。ただ、すごく発想の捗るチーム、アイデアワークになれている会社だと、100弱ぐらい、というケースもあります。)

上記のような道具である、ということの説明を、とことん削ぎ、「わかっている人にはうるさくない分量」のマニュアル1枚としてつけています。

全員が、アイデアPivotについての所作を全くもっていない、という集団の場合には、この道具のユーザになるのは少し難しいかもしれません。でも、リーダが一人ブレストするうえで、この所作を繰り返していくうちに、勘所はきっとわかって自分の中ですいすいと出来るようになると、チームをリードできるようになるでしょう。そうなってくると、メンバーに「A4白紙」や「ポストイット」で、あれこれ所作を説明して描き方の説明をするより「六角形には、アイデアスケッチ。丸には、そのアイデアの核を書く」という端的なアドバイスで、チームのアイデアPivotを導くことが出来るでしょう。


==【遊び的に、アイデアを回遊させていく使い方】==

元のアイデアから、Coreを出して、新しいアイデアスケッチを描き出したら、そのアイデアの核を更に書き出し、そこからさらに新しいアイデアへ、と広げてみることも、自然な流れとしてやれます。

本来、アイデアが次々ジャンプしていって、面白いところに辿り着く、のが、多様な人がいる場でやるブレストの醍醐味であり、アイデアはどんどん回遊して形を変えていくものです。

それに近い所作を、「アイデア素描」と「核だし」でどこまでも、視角的にやることが出来ます。


==【発想する仕事が終わったら、30秒でストックしよう】==

ブレストや企画会議を、30分、1時間、長ければ半日、なんてやることもあるでしょう。終わった後、ポストイットやセロテープで繋げられたA4の紙が大量に残ってどうしよう、ということがあります。

そこも、クリエータの生産性を奪うところで、削りたいところです。

このRokuは、6つのパンチ穴は、キングファイルのパンチ穴と、規格をそろえてデザインしていますので、どの辺(どの向き)でも閉じることが出来ます。

連結部は差し込んでいるだけですので、引っ張ればぷるっと取れます。

ですのであらかたブレストが終わって、ストックしておけばいいや、となったら、連結部としてのCoreを外し、後は、そろえてキングファイルに入れておけば、OKです。50枚全部使い切ったとしても、手分けして作業すれば30秒で終わります。

なお、RokuにCoreを2個までは差し込んだまま、キングファイルにさすことが出来ます。ですので、「このRokuにはこのCoreをつけたままにしておきたい」という場合には、そのままつけて、ファイルできます。

ブレスト後に通常は、写真を撮って机一杯に広がったアイデアを残しますが、たまに、アイデアの一つ一つを参照したい時があります。その時まで、そのキングファイルを、棚にほおりこんでおけばOKです。
また、スキャンして残したい場合も、スキャンスナップに次々送り込めば、Okです。Coreを一つつけたままでも上手くやれば流し込めます。


== == ==

以上が、恒例の「開発者語る」でした。

実際に、企業さんで実践でブレストに使ってもらうと、道具の自由度の高さから、色んな使われ方をされます。

例えばこれは、色んな部署の人が集まって、新事業アイデアをチームでブレストしている場面です。

Roku_.jpg

アイデアスケッチを各人が書いて、まずは共有・評価しているシーンです。
大きさとしては、ちょうど手のひらを目いっぱい広げたようなサイズの六角形で、多すぎず・少なすぎず、という感じの情報量が書かれています。

並べる時にも、六角形、というのは、横並びに置いてみたり、ジグザグにおいても見たりと、微妙な位置関係を自然と作りやすいようです。(これは、Rokuに限らず、六角形の紙がもつ特性ですが。)


<<最後に>>

道具というのは、人の目的と行動を補助するものであり、道具に振り回されて手間取る、なんてのは、もっともつまらないことだと思います。もちろん、習熟して初めて機能が出し切れる道具、というものあり、それはそれで素敵なんですが。ただ、アイデアワークという、繊細で忙しい思考作業をしている中において、アイデアの道具、というのは、とことんシンプルであらねばならない、と私は考えるのです。

ホワイトボードやボードマーカーも、アイデアワークの大事な道具です。それらはとてもシンプルです。

使おう、と思ってから、使い終わるまでに、ほとんど気にも止まらないぐらいの、空気みたいなもの、が理想だと思うんです。

その意味では、このアイデワーク・ステーショナリー・シリーズ(ねこ、よも、ろく、という3製品)は、人が見た時にとてもシンプルに見えるように、仕上げています。(その気になれば、発想ガイドをいっぱい印刷して盛り込むことだって、出来はするのですが、そんなわけで、していません。)


ご興味のある方がいらしたら、ぜひ一度試してみてください。
これがなくても、慣れてくれば同等のことはできるはずで、その最初の一回を乗り越える補助になれれば、幸甚です。

製品が売れて適切な収益が出る。
それが次の製品開発の原資になります。

ですが、その辺は、意識としては二番目です。

アイデアプラントの理念は、創造的な活動をする人や組織が次々と生まれてくる社会を作りたい、です。私が全国でお話しして、一緒にワークショップをするといっても一生涯でできる回数はたかがしれています。30年は約一万日、ですが、どんなに樺ってもそのぐらいの回数しかできません。

でも、製品という形であれば、僕がどこにいようも、アイデアの補助を提供できます。
アイデアプラントの製品開発というのは、いつもニッチな市場、クリエイティブ・リーダという極めて人数の少ない人たちに向けて作っていますので、製品単価はどうしても高いのですが、真意としてはそんな意図で作り続けています。

今もどこかで、創造的な取り組みをする人たちの、ほんのささやかな助けになれていれば、幸甚です。

石井力重
posted by 石井力重 at 00:10 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2017年05月08日

連休中、新しい作品の試作を

5月頭の連休中、昼はいろんな場所で感性の仕入れをして歩き、夜は書斎へ行きあれこれと構想を練ったり、思いついたアイデアを試作したりしていました。

アイデアをメモする程度ならば、日々大量にします。
そのうち、ツールとしてデザインするところまで行くのは10%。
そして、実際にカードやボード上にデザインして、加工して試作してみるところまで行くのは1%。

その1%が出現するほどには、普段は時間が取れません。旅仕事や、案件山積みの中で。

連休のいいところは、することなく書斎に向かえる、というところです。

創業間もないころ、案件が数えるほどしかなく、今日は対外的なやることが何もないな、という、時間がけっこうありました。僕はその頃、いつかその日々を懐かしく思うだろうと思っていました。実際にいまそうです。

そういう「締め切り仕事の何もない日」というのは、意識と無意識の広大な思考領域の奥に芽生え始めている次のアイデアが、考えの主題として浮かび上がってくる時間でもあるようです。

GWやお盆やお正月、には、いわば、疑似創業期を出現させる精神と時の部屋、みたいに使うことが出来るなぁと、近年思います。世が休みの間、書斎で一人、心を回遊させて思索し、即興でそれを手書きとPCで作りラフに試作をする、のが楽しみです。


アイデアプラント試作の目線_2017_01.jpg

アイデアプラント試作の目線_2017.jpg

作品を生み出していくという作業だけは、難しいものでマネージメントなんてできません。
計画的にやろうとしても、全くうまくいきません。

だから、こういう心の奥の、いわば「つくるひと」というプログラムがやおら起動しはじめたら、それを止めないように、一気呵成にそこに没頭していきます。

旅の日々、大量の読書、人との出会い、が混沌となって思考の欠片、アイデアの核となって、結像していく。すべてはこの時間のためなんじゃないかとさえ、こういう生み出す時間の中にいる時には、思うのでした。

posted by 石井力重 at 11:39 | アイデアプラントの試作の目線

2017年05月07日

【講義スライド】京都精華大学 マンガ学部(ストリーマンガコース)(アニメーションコース)

恒例の、春の京都でのマンガ学部での講義をしてきました。今年は、ご縁があって、従来のストーリーマンガコース向けの授業の他、アニメーションコース向けの授業の機会ももらいまして、二週にわたり京都へ行きました。

追記:
アニメーション・コースのブログに、その様子が掲載されました。


どちらも漫画学部の中のコースですが、マンガとアニメでは学生さんたちは全く違います。担当するコマの数も異なります。そのため、講義スライドも別のもの(前半部はほぼ同じ。それでも、微妙に変えていますが。)です。

どちらも掲載します。

◆ストーリーマンガ向け



◆アニメーション向け


今年の新規投入コンテンツは、「neko note」です。
これにより、マインドマップの導入部を大幅に、ブースト出来るようになりました。
各人が書いた後、班でつなぎ合わせていく作業の時は、はたで見ていてかなり興味深いことを学生さんたちは語っています。


余談です))

neko note は、2016年秋の創造学会の大会で発表賞をもらった、アイデアプラントの新しい作品です。この春に、日本とアメリカでほぼ同時期に、リリースしました。アイデアプラントにとって、これが初の海外展開です。

道具を作って、授業や研修をより良い体験にしていくことが、アイデアプラントの独特さの一つだと思います。アイデアプラントは発想促進道具を開発しているわけで、道具と研修が、相互に影響して発展しています。

京都精華大学での講義は、私にとって貴重な機会です。他の大学や企業にはない、アートと直感と才能と、、、といった捉えどころのない柔らかい感性に真正面から取り組んでいくような仕事であり、学生さんたちの反応、教授陣(漫画家、アニメ監督)とのディスカッションから得る深い示唆、が、毎年悩ましくもあり、新しいことを生み出す契機をもらいまくってもおり、そんな感じの貴重な体験のできる機会です。
 

2017年05月06日

『カオスまびき法』(矛盾するアイデア群を一度吐き出し、そのほとんどをはぎ取り、僅かにする)

カオスまびき法.jpg

われわれの脳は、アイデアのパーツが閃ては忘却の海にかえりつをしています。その、有意識と無意識の全部をいっぺんに理路整然とした統合的なアイデアとして出てきたらいいのですが、そうは行きません。

そこで、アイデアの辺縁まで全部拾いあげて、テーブルの上にまず、カオス(混沌)をつくります。
考えの欠片の全吐き出しをします。

そこから先が、本当に苦しい世界です。ここから今度は「捨てます」。人は、とくに、クリエータ気質の人は、自分のアイデアに高い価値性を感じるので、「アイデアを没にする」ことは、思いつく以上に、大変な作業です。
それでもは食いしばって、アイデアを捨てていきます。具体的には、心理的抵抗を減らすために、捨てるものを選ぶ代わりに、拾い上げたいものに〇をつけるという方法を取ります。ようは、拾い上げ、です。

更に、捨てたい(〇をつけたものが残り過ぎる)場合には、◎をつけます。そして、〇だけのものをそぎ落としていきます。

こうすると、カオスの海の中から潮が引いて最後に残る宝が分かります。

苦しい思いをしてまで残った要素。これを組み立てて、基本的な骨格を作ります。足りなければ、要素生成を行い、整えていきます。「構造を作るための要素が、数えるほど少ない」つまり、削ぎの作業、を徹底的にやっているとここがうまくいきます。

そうして、シンプルで強い骨格が出来、そこからは具体的な要素(いちど削いだアイデアの欠片)を、付与していき、具体的なアイデアを整えていくわけです。

そういう作業に、名前を(石井が)つけました。『カオスまびき法』です。

京都精華大学のマンガ学部(ストーリーマンガコース)の授業のために、さそうあきらさんとディスカッションを数年かけて行い、開発したメソッドです。(開発したメソッド、というものの、本質的な思考の展開自体は、古くから創造工学の領域にいろんな表現で登場してきているものでありますが。)


posted by 石井力重 at 16:49 | アイデアの技法



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