2017年06月26日

長らく「ワークショップ専用品」だったツールを一般販売製品にするための開発会議

アイデアプラント製品上市10周年の今年は、新製品を3つリリースし、米国販売も始まりましたが、既に次の製品リリースに向けて仕込みが進んでいます。

長らく、ワークショップ専用品、として、オンラインショップやAmazonに掲載していなかったツール「ブレインストーミング・カード」を、一般販売品のラインナップにいれるための開発作業をすすめています。

カード自体は多くの人が目にしたことのある4色カードですが、先日は、その製品のマニュアルシート(いままではスライドしかなかった)のデザインのディスカッションをしていました。

ideaplant_kaihatsu_mtg_201706.jpg

良く企業ブログある、開発中のテーブル風景、は、机の上にいろんな試作品があってそれがぼやかされていますが、実際そこの場ではどうなっているかというと、複数のデザイン案がのっていて、絞り込まれ磨き込まれた最後の一つだけが、世に出て、それ以外のものは全部日の目をみないでお蔵入りしていきます。

それが、工業デザイン作業の宿命です。創作物はどれも大事で敬意をもって取り扱っていますが大半の創造物は日の目をみない。作るというのはそういう膨大な無駄をして1を世に出す作業ですから。

が、そういう没ネタになるものもこの写真では、(意図的に大きく画質を落として)掲載してみています。

大企業だったら、この風景を載せたら、叱られるでしょうけれど、原題は潜在ユーザとともにモノを生み出す時代であり、出来るまで黙っていてある日突然リリースというスタイルよりも、徐々にできていく過程を共有して、必要な人(大抵それは狭いセグメント)に情報が、丁寧に伝わっていくことが大事、だと思います。

(もちろん、現代社会であっても、情報解禁日まで出さずに潜水艦のように開発行動をしっかり守秘していくスタイルも、開発物によっては重要だとおもいますので、なんでもかんでも、作りながらそれを見せているのが良い、というわけではありませんが。)

そんなわけで、話をまとめます。

このブログの読者という奇特なニッチな方は、大抵クリエイティブリーダだったりアイデア創出に取り組む人々だったりされますが、そういう方に向けて、報告としてこれをつづりました。

これまで、アイデアプラントのワークショップでは、ワークショップの導入時に行っていた、クリエイティブ・アイスブレイクの道具「ブレインストーミング・カード」。
それは、ワークショップ参加者しか手に入らないカードにしてしまっていた非売品のカードセットでした。
なにもレア感を出したかったわけでもなんでもなく、「石井がやろうと思って、ずっと先延ばしにしてきたこと」なんです。

それを、ちゃんとした製品ラインナップに乗せよう、と言ってくれるパートナー企業さんがいてくれて、石井自身もしたいことを、どんどん相談できるようになって、こういう運びになりました。

一般販売可能な製品になる、ということは、ワークショップに参加したことのない人ですら、手に入れて使えるようにする、ということであり、石井の中ではそれは、道具としてレベルが一段階あがることを意味しています。作りての石井が行って説明して使う道具、と、単体で世に流通する道具とは、情報デザインのレベルでは雲泥の差があり、その辺は、パートナ企業の優秀なデザイナさんが、構築してくれています。(これは、個人的には本当にありがたいです!!、自分が口伝で伝えていることを、自分が居なくても成り立つようにする、という形式知化&紙面デザイン、というのは、私はとても苦手なんだ、とおもいますので。)

ということで、ブレストの準備運動になにか、簡単にできるブレスト・ゲームないかな、という社会の微かな声にこたえる道具、夏か、秋には世に出せるように、目下、鋭意開発しております。

(補足:「簡単に」、でなく、「じっくり取り組みたい」という場合には、アイデアプラントのフラッグシップ製品である「ブレスター」(Brainstorming Master)が、あります。今回の開発は、ブレスターほどの本格&長時間じゃなく、手軽に10分で、ブレストっぽい場を開かせる道具としての「ブレインストーミング・カード」を世に出そうとしているものです。) 
posted by 石井力重 at 00:05 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2017年06月18日

【スライド】KBDS 2017 ブレインストーミングDAY(講義名「アイデア創出実践@」)

京都ビジネスデザインスクール(KBDS)の石井担当回のスライドを掲載します。ご参加いただいた方は社内の利用であればご自由にお使いください。


◎フルスライド


(Slideshareのアカウントがある人はDL出来るようです)



◎ワークシート
BMC専用のアイデア発想トリガー(IDEAPLANT&KBDS).jpg 



◎ブレストの様子(40秒)


この動画は、天球カメラで撮った360度動画(をYoutubeが180度動画に変換したもの)です。
※個人の顔が不鮮明になるように画質処理済み※

再生中に画面をドラッグすると、他の方向も観られます。

撮影しているファシリテータ(石井)も映っています。
ファシリがブレストの際の撮影をする様子が参考になる人にもいるかもしれません、ご興味あれば画面をずるるっと引っ張って後ろ側の景色を見てみてください。

・・・

懇親会のあいさつでもお話しましたが「未達でもイノベーションに取り組むことが増益を導く」という構造があります。そうそう簡単にイノベーションは達成できないのが現実です。ですが、それでいいんだ、それでも続けていくこと自体が増益を導くのだ、と肚を太くもって、全力で成長の軌道を駆け上がってください。

皆で、創造的挑戦をーー。

2017年06月14日

一気に複数の開発を、パートナー企業(マグネットデザインさん)と共に

アイデアプラントの製品上市10周年の今年は、いろんな切り口での開発に取り組んでいます。

先日の開発会議では、アイデアプラントのパートナー企業であるマグネットデザインさん(の オンラインショップ店長iさんと、デザイナoさん)と、もろもろの案件を打ち合わせていました。

Ideaplant_kaihatsu_MTG_201706.jpg

海外展開の第二弾としての商品のローカリゼーションの打合せの一コマ。

とはいっても、展開する言語は英語、ターゲット市場は北米なので、グローバリゼーション、というほうが適切かもしれませんが。※

※(大震災以降、戦略的に、世界を見に行くようになりました。世界の裏まで滞在しに行って、人と文化を見る目が、少しだけ開きました。そして、『「英語化=グローバリゼーション」なんてのは違うんだ』という言葉を実感として理解できるようになりました。あらゆる国は、その国の中の人々の独自の営みがある。商品や知識を提供しようとしたら、民族や国や地域ごとに合わせたローカリゼーションが要る。それらを束ねた総体が、グローバリゼーション、なんだ、とようやく、分かり始めました。ですが、それぞれの国への具体戦略をEdgyに立てられるレベルには程遠いです。あくまで、世界各地は違うんだ、ということが分かり始めた、程度です。)

国際展開は、今後、長い時間をかけて取り組んでいきます。投資フェーズがしばらく続いていく中で、あまりに粗雑な舵切りをしてしまわないように、代表として戦略眼をもっと養っていかなくちゃ、そして、現地をもっと見に行かなくちゃ、と。


また、別の開発案件としては、長らく非売品であった、ワークショップ専用ツールの一般販売にも取り組みます。

ワークショップの中で使う前提で作るなら作れるものがあり、それはその誕生の経緯から、ずっと、ワークショップの付属品でした。ただ、そろそろ、それを単独でも提供できるように、商品としての在り方を一歩深化させてみよう、と。


その他、もろもろの打合せを長時間にわたり一気にしていました。


今、パートナー企業には、国際的な素養を持っている方や、眼のいいデザイナーさんがいて、石井の中で醸成してきたものが、現実のトライとして次々、動き始めています。

戦略的に考えているベースもあるのですが、時代の変化の急流の中では、出来るだけ、軽量で迅速なトライ&Pivotが大事だろうという思想のもと、仮設的なことを、これからも力をかけてやっていこうと思います。


(このブログでは、どうしても講演・ワークショップの情報発信が中心ですが、私の仕事のもう一つの側面は、発想道具のデザイナーです。外からは見えにくい、開発行為の日々もまた、私の仕事のとても大事な部分でしてこのブログにつづりました。いつにまして、まとまりのない文章になりましたが。

こうして作る時間が多い時は、副産物として、うちの製品やサービスにならないようなもの・こと、もよく作っています。余談すぎる話なので、これはまた、どこかで、余話として綴ってみたいと思います。)
posted by 石井力重 at 17:59 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2017年06月08日

【スライド】知財セミナー「アイディアの創出方法」2017年度版

6月8日(宮城)での、研修スライド「アイディアの創出方法」(知的財産権制度セミナーの一日目)のフルバージョンを掲載します。(巻末に配布資料あり)


各地域からの受講者の皆さんが、自分の所内で使う分にはご自由にお使いください。
(ブラウザ上で大きく拡げて使う、もしくは、Slideshareのアカウントを取るとDLもできるようです。)

皆さんの創造的努力が、よりよい社会生活を作られることを、心から願っております。



<スライドから一枚紹介>

TRIZ_idea_2017.jpg

2017年06月04日

【新シリーズ・セット】アイデアワーク・ステーショナリー 3点セット

今年3月に、アイデアプラントの製品上市10年を迎え、新シリーズ「IDEA WORK stationary」を、3カ月連続でリリースしてきました。

この度、それら3つをセットにした「3点セット」を、出しました。

IDEAWORK_stationary_assortment.jpg

セットはこの3つで構成されています。
使いみちはそれぞれあります。


1)猫(neko note)は、一人で深い考えを引き出すのに使えます。そして、そのあと集団で共有し、概念要素を統合・構造化していくことができます。
学校や研修機関では、意見出しやアイデア出しの導入パートに、よくマインドマップや放射状のメモを用いますが、そのハードルを大幅に下げることが出来きます。
(初心者向けです)


2)よも(Yomo)は、ポストイットを大量に使うチームのための道具です。ポストイットをテーブル上ですいすい並べかえたり、ポストイットにコメントをつけたい時に便利な「ポストイットの台紙」です。
ポストイットより二回り大きい正方形の紙で、四方に穴が開いています。
会議終了後のポストイット内容のスキャンやストックも簡単にできます。
(ポストイット・ヘビーユーザ向けです)


3)ロク(Roku+Core)は、アイデアスケッチから本質を抜き出し、別のアイデアへ発展させていく作業を、促進する紙片セットです。
成人男性の手のひらを拡げたぐらいの大きさの六角形の紙と、こぶし大の丸い紙で構成されています。
六角形の紙に、アイデアスケッチを描きます。その周囲の穴に、丸い紙を差し込み、アイデアのエッセンスを書きます。そしてそのエッセンスから新しいアイデアへと再発展させたものを別の六角形の紙に書きます。こうして、アイデアPivotを自然に行っていけます。
(クリエイティブ能力が仕事の中核にあるような人向けの道具です)


これらは、どれも、「特殊なフォルムと構造を持ったメモ用紙」です。それが、アイデアワークの中のちょっとした不満を解消し仕事を捗らせます。

アイデアプラント代表として、色んな地域のいろんな企業・学校で、大量のブレストに立ち会い、人々が「わずかに感じている見えにくい不満」が共通してあることに気づきました。

ブレインストーミングを(あるいは、意見出し、アイデア出し、クリエイティブなチームの思考作業を)もっと良い体験にする道具が出来ないだろうか、と、思ってきました。

それらをデザイン、試作、試用、と繰り返して来て、収斂したのが、この3つの道具でした。

私の本音の中ではこれらは「クリエイティブ消耗品」(=クリエイティブワークの中で使用され捗らせたら、使った分だけすり減っていくもの)というものです。クリエイティブな仕事をする人々のための特殊な消耗品として創造作業の捗りに貢献できましたらば、幸甚です。

以上、セットのリリースのご紹介でした。


アイデアワーク・ステーショナリー シリーズの特設ページ


3点セットのオンラインショップ・ページ (法人向け)
 (書類対応や振り込み対応が可能です)

3点セットのAmazonページ(個人向け)
 (すぐ出荷されます)





(余談です)

悩ましいところですが、特殊加工の少量生産のメモ紙は、製造原価が高くつきます。自分自身もユーザであるので、原価の高さは痛いのですが、ものすごく大量生産して原価を文具レベルに下げることは、持続可能な事業という意味ではリスクが伴いますし、その在庫がはけるまで次のアイデア支援道具の開発に踏み出せなくなります。

ですので、持続可能な事業範囲での生産数量にして、かなりニッチに向けた製品として世に出しました。

これまで、neko noteのような、連結と分岐という機能を有するメモ紙を考案した人がいないわけがなく、それを考案した先人たちも、デザインを突き詰めて製造してみようとして、「すげー高いんだ、こういうデザインの製造費って・・・」というところに辿り着いていたんじゃないか、と思います。

私はアイデア創出支援、という仕事柄、その道具があると、めちゃくちゃワークが楽になる、という特殊事情があり、「ユーザが世の中に、N=1(=私)、しかいなくてもいいや。作ろう」という意思決定になりました。

実際に販売可能レベルなコストの生産数量(でも、企業体力的にリスクとならない生産数量)で発売に至ったのが、このシリーズなので、一般の文具に比べたらべらぼうに高いのですが、そんな背景で産み落としたツール群です。

いざ出してみて、使ってもらうと、驚くような量のリピートをしてくださるある種の専門家の方もおられたりして、現実というのは予想だけでは推し量れないものだなぁと、思っています。

そうして、皆さんが買ってくださるものからの収益は、さらに次の「アイデア創出支援ツール」を開発するための貴重な原資として、大切に使わせていただいています。

新シリーズが出そろったところですが、(代表兼)開発責任者の私の方では既に次のツールの考案や試用に取り組んでいます。大量のアイデアと試作の中から、わずかのモノだけが、こうして日の目をみますが、そういうものを生み出すために、大量の試行錯誤を、今日も続けています。

(以上、作り手の開発余話でした。)

posted by 石井力重 at 16:41 | アイデアプラント 4th(2015-2017)



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