2020年01月23日

共著『実例で学ぶ創造技法』が出版されました。

実例で学ぶ創造技法_石井力重.png

石井も執筆に参加した本が出ました。

学会が出版する創造技法の本です。19人共著、ということで、JAIST国藤先生、TRIZの中川先生、慶応の前野先生、というそうそうたる先生方との共著者になれたのは、実に稀有な機会でした。

『実例で学ぶ創造技法』
  • 日本創造学会 (監修)
  • 日科技連出版社
  • 2020/1/23



<青く見えたり、緑に見えたりする色です。>

著者は、編著者の高橋誠(たかはしまこと)先生ほか18名。
章担当順に記すと以下のとおり。敬称略。
  1. 樋口健夫(ひぐちたけお)
  2. 澤泉重一(さわいずみしげいち)
  3. 石井力重(いしいりきえ)
  4. 有賀三夏(ありがみなつ)・下郡啓夫(しもごおりあきお)
  5. 上條雅雄(かみじょうまさお)
  6. 西浦和樹(にしうらかずき)
  7. 川路崇博(かわじたかひろ)
  8. 池澤七郎(いけざわしちろう)
  9. 松波晴人(まつなみはるひと)
  10. 國藤進(くにふじすすむ)
  11. 中川徹(なかがわとおる)
  12. 田村新吾(たむらしんご)
  13. 前野隆司(まえのたかし)
  14. 齊藤誠(さいとうまこと)
  15. 豊田貞光(とよださだみつ)
  16. 河野龍太(こうのりゅうた)
  17. 安藤正行(あんどうまさゆき)
(※4章のみ2名による執筆です。)

今後、創造技法の教科書になると思われます。
ぜひ一度手に取ってみてください。
(ですが、学術書に近いものであり、一般の書店にはあまりおいていないかもしれません。)



どんな内容なのか、書籍紹介から抜粋します。

本書は、創造的な問題解決に使える「創造技法」を、実践で具体的に使えるように書かれた本です。紹介する17技法は、創造技法の基本的技法です。

本書では各技法紹介の前半で、技法の基本と進め方を解説し、後半で、現場での活用に役立つ、具体例や実践例を紹介しています。

特に、企業や教育界などの現場で、創造技法が具体的に活用された例を、多数掲載しています。

執筆者は、日本の創造性研究をリードする日本創造学会の研究者を中心とする創造技法の専門家たちです。


第1部 発想を日々の習慣にさせる法
 第1章 アイデアマラソン発想法 ―毎日発想し、書き留める自己啓発式蓄積型の発想法―
 第2章 セレンディピティ活用法 ―偶然から発見する力をつける―
 第3章 アイデアスケッチ ―頭の中のアイデアを3分で紙に書き出す―(石井担当章)
 第4章 MIセオリー ―ハーバードの多重知能理論を応用した思考法―

第2部 ひらめきを誕生させる発想法
 第5章 ブレインストーミング ―アイデアを湧き出させる基本ルールのマスターが必須―
 第6章 ブレインライティング ―日本人向けの黙っていてOKなグループ発想法―
 第7章 マインドマップ ―1枚のシートに連想を次々と書き出す―
 第8章 NM法 ―類比をヒントに独創品を発想する―
 第9章 行動観察 ―場における1人の行動から新たな価値を生み出す発想法―

第3部 アイデアを企画にまとめる技法
 第10章 KJ法 ―W型問題解決学が基本の発想法―
 第11章 TRIZ/USIT法 ―問題の根本原因と理想像から解決策を導く―
 第12章 FALO ―新興商品を開発する革新的な商品企画法―
 第13章 デザイン思考 ―発想から企画までースタンフォード大学で誕生した技法―

第4部 企画を実現させる技法
 第14章 企画書作成法 ―アイデアを企画に仕上げる―
 第15章 フラット3 ―90分でライバルに勝てるプレゼン技法―
 第16章 ビジネスモデル・キャンバス ―1枚のマップで事業構想を共有できるツール―
 第17章 目的工学ワークショップ ―目的思考を活用した新規プロジェクト産出法―


余談:

私にとっては、単著ふくめ3冊目の本となりました。

折に触れて、本の内容を紹介したいと思います。

posted by 石井力重 at 23:02 | アイデアプラント 5th(2018-2020)

2020年01月16日

【フル資料】アイデアの授業=立命館バージョン=

Rits_idea_2019.jpg

立命館の経営戦略系授業にゲスト講師として使った講義スライドを掲載します。
コンテンツはビジネスアイデアを考える人向けの内容にしています。


講義は2019年10月26日に行いました。
長らくファイル整理を怠っており、3カ月たっての公開になりました。
立命館で行った「アイデアの講義」の中身に興味のある方に参考になれば幸いです。

2020年01月10日

【フル資料】【アイデアビルディング1DAYワークショップ 】「好き」「得意」が仕事になったら最高!と思っているアナタのための1日

公的機関が地域の人々の創業を応援することもあります。日本の起業件数を増やそうという政府の方針が15年ぐらい前から常にあり、創業支援機関だったり、起業家育成セミナーなどが常にどこかで耳にします。

今後、時短の潮流に伴って会社員の副業も増えるでしょう。今まで全く「自分でビジネスを起こす」ことを検討したこともない人が、小さいことでもいいから腕試しに何かしようかな、と創業を検討することも、珍しくなくなるでしょう。

しかし、清水の舞台から飛び降りるかのような、でかい覚悟のいる起業は私は勧めません。自分の持っている時間と生活に支障のない小さい元手でやってみる、初めはダメでも長く挑戦できる、そういう形が良いと思います。

(IPOを数年でするような急成長ベンチャーもあり、それもいいと思いますが、それをしたいわけでもないに、定期預金を崩してダメなら一家離散の大博打みたいな開業資金のかけ方は、ダメですよ、という意味です。)


アイデアビルド2020.png

さて「手堅く、小さく長く挑戦しよう」の石井の考えによく合ったイベントが大阪であります。公的機関の一つ「産創館」のプロデューサー浜田さんとは数年一緒に実施し、ワークショップを開発してきたものです。

そのワークショップ講義資料を公開します。

PDFアイデアビルド_2020.pdf
動画
(スライドを動画形式にしたもの)

もし、このページを読まれている公的機関や大学、企業の方で、同種ワークショップをしたい、という方がいらして、スライドに参考になるものがあれば幸いです。

(引用の妥当な範囲と引用の明記をしていただければ、非営利もしくは組織内利用でしたら、どうぞご使用ください。商業利用の場合は、ご相談ください。)



==ご案内==

2020年は3月に、このワークショップを産創館で行います。
定員50名ですが、前回はそれを超える申し込みがありました。
もし、実際に見てみたい、という方はぜひ、参加なさってみてください。

イベント詳細は、産創館のURLからご覧いただけます。


開催日時2020年3月13日(金) 13:00-17:30
開催場所大阪産業創造館 4F イベントホール


2020年01月09日

【フル資料】アイデアモデリング研修(ネンド・ダイアローグ)

公的機関で行う創造的な教育の中には、かなり実践的なものもあります。

私の担当する講義コンテンツを公開します。

(講義のフル・スライド)


(スライド・アニメーションを含め、動画にしたもの)


実際には、どんな感じなの?に対しては、昨年2019年の開催報告が公開されています。


こんな感じの場です。
少人数で深く、エキスパートとのリッチな対話型で進みます。



((背景))

3Dプリンター周辺産業の育成に取り組む宮城県の公設試からの依頼で、毎年2月頃に「アイデアモデリング研修」を行っています。

発想する、粘土でスケッチする、エキスパートと形を見ながら対話する、仕上げる、3軸撮影する、それをもとに3DCADソフト上で形状データを作る。
そんな流れで行うと、想像を形にするのが早く、上手くなります。それを2日間の実習で学ぶ研修です。

この講義の中核である「ネンド・ダイアローグトレードマーク(TM)」は、アイデアプラントと宮城県産業技術総合センターのデザインチームが共同開発した手法です。

多くの方の学習に役立つことを願って公開します。同種の研修をしたい、という場合は、参考にしていたける部分があれば、活用なさってください。ただし中には著作権を有する著者・企業があるものも含みますので、引用(出典明記と引用範囲の適切さを考慮して)なさってください。





((ご案内))

この研修は毎年定員8名、と、かなり少人数で行っています。2020年は2月3日&4日にあります。
ご興味あればぜひご検討ください。
宮城県外の方(個人でも企業でも)も受講できます。


今年の講座概要は以下の通りです。

日時:2020年2月3日 10:00 (〜翌日17:00)
   (締め切り1月24日)
場所:宮城県産業技術総合センター
研修名:アイデアモデリング研修

〜以下、案内から抜粋〜

商品化のアイデア創出から,それを製品化する際に必要となる3次元CADを使った形状モデリングを実現するプロセスを学びます。特許や技術分析手法を用いたアイデア創出手法「TRIZ」をわかりやすく学べる教材を使って,アイデア発想術を体験を通して学びます。また,そこで発想した製品アイデアを具現化していくために,3次元CAD「Fusion360」を使ったユニークなモデリング術も習得します。3次元CADで製作したデータは3Dプリンターや高品質CGレンダリングなどで幅広く活用できます。新たなアイデアを発想し,それを具現化するまでのプロセスをスピーディに行う手法が習得できます。

詳細・申し込み方法

以上です。



((最後に余談を))

社内で3Dプリンターのことに困っていたら、大抵の相談には乗ってくれるチームがこの主催機関の中にあります。この研修は受けないけど、このチームの提供する3Dプリンター関連のセミナーに出たい、というのももちろん大歓迎です。行政のセミナーでしょ?と思いがちですが良い意味で予想と大違いです。日本で得られる最先端の内容や知見が毎回提供されています。

そのチームの目線は常に世界を見ています。世界最大級の3Dプリンター展示会がフランクフルトで開かれていて、そのチームに誘われて石井も見てきました。全員が自腹で。

技術、産業動向、最先端企業の展開などが、日本で見聞きするのとは雲泥の差で、見れました。
Formnext2019_MK1_6745_300dpi_.jpg


日本語セミナーもありまして、石井は一番前で聞いていました(矢印のところ)
Formnext2019_Seminar_GuideTour_Japan_1_ishii.jpg


今回の「アイデアモデリング研修」の提供は、研修内容は楽しく、創造的に、というトーンで行いますが、その目線の先には、地域産業や日本企業の今後の先端技術戦略を見据えています。

日本では、3Dプリンターは、「ハイプサイクルのピークを過ぎて、最先端でもないでしょ。最近ニュースでも聞かないし」という意見をたまたまフランクフルトの寿司屋で隣に座った、雑貨を買い付けに来ていた日本人から聞きました。その声は、正しいと思います。バズワード、旬のTV話題ではなくなりました。でも、実際には、3Dプリンターは産業に実装される段階に入りました。日本ではトヨタの量産車に初めて3Dプリンター出力部品(それもかなりデカいもの)が採用されました。小さな樹脂品で、ゆるキャラを出力するのが関の山だよなー、という印象を多くの人が持っていますが、今はるか先に、産業技術は到達しています。そこにいまから後追いで参入するのは現実的ではないでしょう。しかし、高度な先端技術は必ず周辺産業も出現させます。これから、イノベーション産業の一翼を担うメタルプリンタが台頭していく中で、戦略的にどこを取りに行くか。そんな議論をできる公的機関が、今回のセミナーの主催者さんなんです。
そのチームに会いに来るだけでも、新幹線・飛行機乗ってくる甲斐があるーーと、私は思います。

2020年01月07日

学会の評議員を拝命しました。任期3年。

創造性の研究を行う学会である「日本創造学会」。私がメインで活動している学会です。15年間ぐらい正会員として研究発表を行ってきました。

その学会で、この度、評議員、を拝命しました。
任期は三年です。(2020/1/1〜2022/12/31)

20200107.jpg
(※印影をぼかすために、大幅に劣化処理しています)

評議員は正会員の選挙で選出されます。全正会員が対象です。
実は3年前の選挙では、選出いただいたのに恐縮ながら辞退したことがあります。

当時は、仙台のNPOの理事や、東京のNPOの理事を引き受けていて、社会貢献に取れる時間枠を上限まで使ってしまっていました。それを超えて行えば、事業が傾きます。知人友人にいい顔をして未来の顧客に不誠実になる。それは絶対にしてはならない、と思っています。なので、自分が定めた時間枠を超えないようにしています。
現在はその両方を退任し、社会貢献枠は、2つの非常勤講師に使っています。

昨年の秋に、再び、選出いただいた知らせを聞き、かなり悩みました。

社会貢献枠は徐々に増やしてきたこともあって、学会の評議員をするための時間がいくらかは取れそうです。でも、常に東京で行われるであろう評議員会に何度も参加するのは、時間も費用も難しいものがあります。
悩んだ挙句に、思い至ったことがあります。
学会に入ったばかりの頃は、誰も知人がいませんでした。毎年研究発表をし、先生方とディスカッションを重ね、ゲスト講義に呼んでくださったり、サロンでのワークショップの機会をいただいたりしました。学会というのは入会※も退会も自由なわけで新しい顔ぶれは定番のメンバーになることもあればいなくなることもあります。(※入会には一定のルールがあります。割と簡単ですが。)
そういう中で、学会運営の一端を担う評議員に選出されました。つまり、一定数の方が「運営を任せてもいい人」としてあげて下さったわけで、それは”簡単にいなくなる人ではない人だ、とコミュニティから認めてもらったこと”でもある。
そう思い至りました。
自分が、その信認をもらうに値するかどうかはいまだに自信がありませんが、二度も選出いただいたのであれば、今回はお引き受けしよう、と思いました。

活動日数的には私は限定的かもしれませんが、参画できる限りは参画し、より良い研究発表の場と、先端知識の社会への還元の活動に、貢献したいと思います。

補足:

日本創造学会は、日本学術会議の登録研究団体です。1984年登録の歴史の古い学会です。登録の少し前、1979年、初代理事長は「川喜田二郎」先生です。先生の名前を初めて聞いたという方でも、アイデアをカードに書いてグルーピングしていく手法「KJ法」の名称は聞いたことがあるかもしれません。そのKJ法の創始者です。

◎ 日本創造学会のWEBサイト
学会開催の情報ページ(毎年、春〜梅雨ごろに、秋の学会の案内が掲載されます)
学会のニューズレターの閲覧ができるページ(ページ下の方のTOPIC)

日本の創造性・創造技法の大先生がたが属しています。ですが、創造性を扱う学問領域のためか、研究発表、そのディスカッション、懇親会はいつもフランクです。創造性の研究ってどんなことをしているんだろう、という方はぜひ一度参加してみてください。

((余談))

なお、創造技法を学ぶつもりで学会参加する新しい参加者には、充分に応えきれていないかもしれません。技法の習得のニーズが多ければこたえていくような、セッションもやってほしい、と私の知人たちにはよく言われます。

また、過去の研究発表や論文に、簡単にアクセスできる方法はないのだろうかと聞かれるたびに、うまく答えられていません。

良い伝統を守りながら、運営の労力は省力化しつつも、より社会に貢献できる学会になっていくよう、石井なりに鋭意努力してみようと思います。30年を超える学会です。この先30年たつと、2050年です。21世紀後半の人々が「この学会があって本当に良かった」と言うような学術団体であるには、どういう発展の軌道を描いていくのが良いのか。そんなことも意識しながら、この任期三年に臨みます。

微力ながら尽力しますので皆様どうぞ、よろしくお願いします。

石井力重
2020年1月7日
posted by 石井力重 at 10:40 | アイデアプラント 5th(2018-2020)

2020年01月01日

新年の抱負(2020年元旦)

年賀状を2011年の震災以降はすべて廃止し、ブログとSNSでのご挨拶にさせていただいています。
(年賀状費用を、その分復興や社会発展のための費用に回そうと決めたためです。)

※本内容は、音声で聞くこともできます。
 (Amazon Pollyにて作成した合成音声です。)
  ↓
 
IMG_E0002.JPG


あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年は、アイデアプラントとしてできることを全力で行いました。

そうできたのは、ご用命くださって様々な機会を下さった皆様のおかげです。
また、マグネットデザインをはじめとするパートナー企業の皆様のおかげです。

志しにかなう仕事をさせてくださって、本当にありがとうございました。

今年は一層、精進し、道をまい進したいと思います。
皆さま、どうぞお力添えくださいますよう、お願い申し上げます。


さて、昨年の活動をまず、報告します。

【2019年の活動報告】

==多様な産業領域で創造支援・アイデアワークショップ==
(守秘もあり、業種の頭文字のみ書きます。ほぼ、一部上場企業です)

◎精/光/薬/化/情/鉄/電/重/車/道/医/測/銀

==公的機関・教育機関で講演・ワークショップ==

◎東京(スタートアップハブ)
◎仙台(宮城県産業技術総合センター)
◎大阪(産創館)
◎八尾(環山楼塾)
◎早稲田大学(夏季集中講義:デザイン論)
◎奈良女子大学(冬季集中講義:創造学)
◎立命館(吉田真理先生のゲスト講義)
◎東北工業大学(アイデア基礎、年5回)
◎京都精華大医学(漫画学部)

==メディア掲載==

◎日経新聞(Bizワザ)
◎BackCasting Lab
◎会議Hack

==他==

◎顧客内の発想ツールを開発するプロジェクトを、複数案件、実施しました。
誰もが知る大企業です。高度な発想プロセスを元々持っていて、それをさらに効果的に実践するための「ある種のお手伝い」として参画しました。要求水準が高い依頼に、当初は本当に引き受けられるだろうかと、相当に覚悟を決めて参画を決定し、全力で支援しました。

◎大企業の中の事業プラン審査員を務めました。
これまた、大企業です。たくさんのプランが上がってきてそのプレゼンを聞き質問をして、アイデアとプランの質を明らかにする、という仕事でした。私はアイデアの潜在可能性をとも引き出す役でした。一緒に座っているVCの方は逆に切れる刀でばっさばさに切る。そんな多様性の高い審査会をした夏でした。

◎大企業の製品ブレストに、ブレストメンバーとして招聘されました。
各種の専門家とともに、思いっきり創造的にアイデアを描き出していく、楽しい、そして、かなり高度なコンセプト創出の活動をさせてもらいました。

◎「アイデアプラントの海外渡航」を再開しました。
2019年は、スペイン(サンセバスチャン、ビルバオ)、ドイツ(フランクフルト、ミュンヘン)へ。
分子料理法による特殊な地域発展の事例と、3Dプリンターの先端的な事例を実際に見てきました。
震災(2011)以来、海外にも目を向けて継続してきたのですが、2018年は腰痛で中断していました。2019年は杖をついての海外渡航では制限もありましたが、工夫すると可能であることもわかりました。

◎一年間のホテル宿泊人数は、171泊になりました。
半日滞在の日も含めると、191日の旅仕事です。多くの都市に滞在し仕事をした一年でした。

◎日本創造学会で、研究発表をしました。
「批判行為を入れたブレスト」という、ブレストの根底を変えるスキームでの、効果性実験をし、ある種の批判はブレストに取り入れることで、アイデアがよくなる可能性があることを示しました。学会発表以降は「ブレインストーミングType2」という名称で各社各地で紹介しています。

◎腰の回復
最大の痛みを100とするなら現在は5ぐらいまで回復しました。この先も杖は突いていきますが、比較的普通の行動ができるようになりました。(皆さんご心配をおかけしました。)


次に2020年の展望と抱負を書きます。

【2020年の展望】

◎今年は、共創の仕事が増えそうです。
大手企業の創造プロジェクトに参画し、創造活動にコミットする依頼が増えそうです。それに高く対応できるように、常に能力研鑽して進んでいきます。

◎ミドル60%に向けた「アイデア発想ツール」を上市します。
アイデアプラント製品の多くは、創造力に長けたチームに使われています。ですが、企業の多くの人材であるミドル60%にも、さっと使える、そういうツールを春までに出したいと思います。石井が非売品としてワークショップで使っていたものが、使用で洗練の時期を経て、いよいよ市場へ、という運びです。

(なお、ハイレベル向けのツールも開発中です。TRIZとVEから作った発想パターン「if60」を発想ツールとして完成させるための膨大なデザイン作業も日々行っていきます。)


◎九州の滞在が増えそうです。
昨年は大阪京都奈良兵庫の滞在日数が非常に多かったのですが、今年は、どうも、九州に何度も行くような気がします。オリンピックの夏であまり関東滞在しない一年になると予想されます。その分、色んな町の色んな企業さんに出向いて、創造的努力の方法をお伝えしていきたいともいます。(もちろん、全国各地、お声がけいただければ、どちらへも伺います。ちゃんとした講座もしますが、開催一週間前の講座立案などのスピーディーなものもできるかぎり対応しています。)

◎学術的な活動も層を厚くして行きそうです。
日本創造学会の先生方による共著の本が、出版されます。石井も1つの章を担当しました。
また、同学会の評議員(任期3年)を拝命します。創造性の研究の学会である創造学会の発展に向けて研究者個人として以外にも貢献していき、社会に知を還元したいと思います。
また、研究も深めます。新しいブレインストーミング方法の開発も続け、人が持つ創造的知性をいかに集団活動の中で活用できるようにするか、という観点から、今後も実験と結果報告を行っていきます。


以上です。

皆さんの創造的な努力が、製品サービスとして広く社会に価値提供をしていく。企業収益になる。そのために石井ができることがあれば全力を尽くします。

今年もどうぞよろしくお願いします。

2020年元旦・石井力重

posted by 石井力重 at 22:02 | アイデアプラント 5th(2018-2020)



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