2020年03月02日

残る種は、変化できる種である。

新型肺炎で外出自粛の二週間が始まりました。
これまでは、オンライン会議、オンライン講義というのは、どこかリアルの行為の劣化版と捉えられていた気がします。
リアルに対面できない今、急速に、皆がオンライン上での仕事の方式に取り組んで、オンラインを試し始めています。

従来の話から綴ります。

前は、オンラインで会議しませんかというと、大企業の方は困った顔で「うちは、セキュリティーが固くて/Webの運用ルールが厳しくて/就業時間内には難しくて/会社PCからはアクセスが遮断されちゃうので/自宅PCには資料がもってこれないので」という感じに、なっていました。

石井は地方(仙台)在住で、かつ、全国に滞在するので「じゃあ、その日(飛行機・新幹線にのって)伺いますね」と、回答していました。1打ち合わせ2時間、移動経費は、3〜5万円。
ただ、それでも、やはりリアルに対面しての会話の方が、機微が分かって良いので、できるだけ対面会議をしてきました。

さて、先週の話です。
新型コロナで出社停止(在宅勤務)に一気に社会が動こうとする直前あたりのころ。

まだ東京・大阪を出張していたので「じゃあ、明日予定通りお伺いしますね」とメールすると「テレカン(テレカンファレンス=遠隔会議)にしましょう」と。

もうその打ち合わせもあるので都内滞在を始めてしまったので、行った方がいいのに、と思いつつも、テレカンの特殊なシステムの招待メールが来て、接続テストを事前にして(そこで15分、ああでもない、こうかな、と)、当日は、複数人のマイクがハウリングしまくり、会議をしました。(小部屋に複数人がいて、PCが複数台があるなら、イヤホンマイクをつけることがハウリング回避に重要なんですが、初めてなので、当然、会社備品にはないのですよね)

これは、やりにくい、と従来なら「だめだ」となる感じの体験でしたが、もう、テレカンを使わねば、やりようがなくなるので、また、テレカンしましょう、と。

で、イヤホンマイクがあれば、多分そこそこの品質にはなりそうでした。
PCの位置をあげて、頭の高さに置けば、見え方も不自然でなくなります。
(机に置いたPCの写す映像は、話し手の鼻の穴と二重顎を強調します。女性は、写真に写る時にあおりをいやがる傾向にありますが、普通に置いたPCが写すのはまさにそのあおりのアングルです。)
最初に、ボタン操作に慣れることとか、接続テストとかは、ホントに初回だけでいいので、次はその手間がありませんし。

会議は遠隔で。

二週間で、対面重視主義(私もです)が、テレカンの便利さにとって代わるでしょう。大雨の日、猛暑の日、足を運ぶべき時以外は、オンラインでいいじゃないか、とすると、会議室の取り合いも緩和されるでしょうし、受付の作業、お茶を買う、ごみを捨てるコストも減るでしょう。
訪問側も数百円〜数万円が減り、移動の1時間〜数時間も、その仕事のためにつかえ、より良い提案ができるようになるでしょう。

==ここから、話のポイントが少し変わります==

さて、4月の頭、新入社員研修のピークですがそのころ、本社一か所に全員集まる合同研修をするかどうか、という議論も出ています。

読み上げ型の講義だと、オンラインでもすぐスイッチできそうですが、体験中心の研修は、画面越しのコンテンツにはそのまま置き換われません。多分、ゼロベースで組み立て直さないといけないでしょう。

その話者の肉声であればこそ、届けられるものをもっているタレント性のある講師の方なんかも、参加者の息遣い、反応、によってアクセルの踏み方を変えている部分を、どうしようかなと、悩ましいでしょう。

この二週間が過ぎ、更に少し経つと、新年度です。
そこで、再びリアルの対面でのことが復活する可能性もありますが、自粛期間を継続する可能性もあります(この文章を書いている時点では、まったく不透明です。個人的には、楽観側ですが、さて。)

ただ、今回の事態は、新型コロナを乗り切れば、もう来ないかといえば、そうじゃなさそうに思います。
流行り病。
その世界的な発生と食い止めの事態は、出現インターバルを短くして、ついに毎年冬には、性質の分からない新型の疫病が登場し、冬はいつも、外出を控える世界になる、そんな可能性もあります。

なので。

新しい環境で、最適な仕事方法を、我々は今回の件で、模索し、確立するべきなのだろうと思います。

今回は緊急の外出自粛の二週間で、皆さん、戸惑っていますし、できることも限られていて比較的時間が余っているように見えます。
しかし、毎年2月は「暗黒の月」という感じに、自宅にこもることが常態化してきたらその時期でもきっと、仕事は山のようにあるでしょう。

今回の「国をあげてのテレワークの練習期間」みたいな時期には、とことん、最適解を探して、試し手をためしてみるのが良さそうです。

生き残る種は、変化できる種だ。
強い種ではない。

それを組織論で行くと、仕事の仕方を臨機応変に変えられる人がのこり、それを拒絶する強い人(偉い人)は、残れないのかもしれません。

企業レベルでも同じです。私の回しには研修事業をする方が、仕事柄多くいますが、残るのは、リアル型を、オンライン型にうつせる企業さんだろうと思います。

ワークショップもテレ・ワークショップに、うつっていくでしょう。


==余談です==

かくいう石井は、リアル型の要素が非常に強いので、ここで変わるためのトライアルを、頑張って、しています。

”アイデア・テレ・ワークショップ”とでもいうものができるなら、それはいったいどんなものだろうか、と、想像し、プロトタイプを重ねていきます。

時々、新しいことを試してみますので、どうぞ皆さま、生暖かく、見守っていただけましたらば、幸甚です。

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posted by 石井力重 at 16:38 | アイデアプラント 5th(2018-2020)



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