2020年09月30日

『アイデア・スイッチ』が、11年かけて初版完売となりました。(重版無し)

kanbai.png

私の初の書籍『アイデア・スイッチ』(2009年)は、11年かけて、初版が完売しました。

本の著者というのは、ときどき自分の本が必要になります。
最近、買おうとして、売り切れていることに気づきました。

出版社さんに問い合わせたところ、
初版完売で、売り切れ・重版無し、になったそうです。

(在庫残し絶版、とかにならずよかった・・・)

アイデアスイッチは、記憶では確か、
初版5000部ぐらいだったんじゃないかと思います。
(追記:当時のメールを検索したら、6500部でした)
世の中にそれだけの数が出ていったんだと思うと感慨深いです。

読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

そして、完売が、二冊目の本を出そうとしている今だというのが
奇妙な縁を感じます。二冊目は別の出版社さんなんですが。

常々思うのですが、
「マーケティングがすごくうまく、要らない人まで買う商品」は不幸です。
踊らされて買った人によりレビューは荒れます。
メルカリには二束三文で出回ります。
そうして価格が下がります。
商品は何も変わらず、価値も変わらないはずですが、使う気になる・読む気になる、というファクターを失ってしまいます。
愛用者も、他者の評価が影響することは心理学的に知られています。もう使うのやめた、となりがちです。
話題の「旬」の品がこうして、旬を過ぎて消えます。

願わくば、必要な人だけが買ってくれる地味な売れ方、じっくり世に出ていく売れ方がいいなぁと。思っています。
アイデアスイッチは、その願いの通りになったと思います。

今日現在(2020年9月30日)、アマゾンの評価は、☆4.2でした。

アイデアスイッチ完売.png

アイデアスイッチ完売2.png

(私がカイジなら『圧倒的感謝』といっていてひざを折っているところです)

日本実業出版さん、本にしてくださり、そして11年かけて売り切ってくださり、ありがとうございました。
読者の皆さん、ありがとうございました。

普通、読み手としては、本は著者あとがきで終わるものだと思っていました。
ですが、著者としては「完売のご挨拶」で終わるのかもしれないなぁと、今思っています。



((余談:))

余談です。アイデアスイッチの名前がご縁で、福岡の文具店「アイデアスイッチさん」とつながりができました。
一方的に私が、遊びに行って、できたつながりですが、書名と同じ店名、という縁がなければ一生で会うこともなかったかもしれません。
アイデアスイッチの名の通り、いくとクリエイティブなボタンがつんつんおされて、「ああ、この文具で仕事したいなあ」という商品がいっぱいで、行くといつも両手いっぱい、商品を買ってしまいます。
コロナの今、完全予約制の文具店、というおもしろい運営のされ方をしています。

ほか、アイデアスイッチがあることで、出会えた専門家が沢山います。

余談が過ぎました。

皆さん、ありがとうございました。

石井力重
2020年9月30日
仙台の自宅にて
posted by 石井力重 at 12:16 | アイデアプラント 5th(2018-2020)

2020年09月29日

草稿を編集者さんに提出しました(新しい本を書いています)

いま、新しい本を書いています。

2020年の春、コロナで異様に静かなゴールデンウィークが始まろうとしている4月末に、編集者さんから連絡をもらい、ブレストの本を書きませんか、ということで、執筆が始まりました。

そして、9月末、ようやく全章の草稿を提出しました。
まだまだ先は長いです。最初のハードルを飛び越えられただけです。

振り返ると、5カ月。自分的にはあっという間でしたが、お付き合いいただいた編集者Kさんにはご迷惑をかけっぱなしだったように思います。

草稿提出の予定は8月末でしたので、一カ月もおくれての提出でした。
そして、なかなか書かないわりに、質問ばかり送ってくる私に、辛抱強くお付き合いくださいました。
この辺は、書籍の最後にすこし書きました。

さて、Kさんから
「挿絵のイメージもちょっと書いてみてください。ビデオ会議のときのあの即興メモの感じで結構ですから」
ということで、挿絵ラフイメージを書き始めました。
最初はアイパッドでペンシル使って書いたのですが、書きなれないので捗らない。
なので、ペンと紙を使ってかき、スキャナで取り込んで原稿に入れました。

紙幅の都合で書籍内でなく、ダウンロードPDFの章もあります。いわゆる、特典映像の本バージョン。
その挿絵は、石井の手書きのまま行きましょう、ということで、気合を入れて丁寧に、かきました。

sasie11shou.png

一部パワポの図もありますが、95%は手書きそのままです。

・・・

ところで、書いてみて今思うことがあります。

挿絵ラフ書きは、Kさんが石井の資質を見定めて、依頼されたのかもしれない、と。

草稿の下書きを書くと、
  • 節の間の内容重複
  • 冗長な文章
  • 読みにくい構成
があったりします。
そこを直すのに、挿絵ラフを書いていくのは効果的でした。

「あ、この概念、また絵にするなあ」と思い至ります。
「この絵があれば、文章はもっと簡潔にできるなあ」と気づき削れます。
(そして、大抵は、挿絵がなくても削った表現で成り立っている、のです)
「絵が入ることで、構成がよくみえる。この構成、節の順を変えた方がいいな」
という感じに、推敲が進みました。

今回の「原稿に挿絵ラフを手書きするメソッド」は、
これからも、毎年の学会発表論文を書く上で、私の執筆スタイルになりそうです。
(論文には、最終的に挿絵は載せません。エッセイになっちゃいますので。
 でも、書く過程を改善してくれます。)

そんな感じで、本を書いています、という報告と、
その中で出会った新しい執筆メソッドを紹介してみました。

早く仕上げて、ブレストに苦労している方にお届けしたいです。
頑張ります。

(追記:

5カ月かかったのは、オンラインブレスト技法の実績を大量につくりコンテンツを洗練させることを3カ月していたからです。オンライン授業、リモート研修、オンライン・アイデアソン、と日々の仕事でひっ迫していましたが、それは、この執筆の基礎も作って来たのでした。)

続きを読む
posted by 石井力重 at 23:59 | 執筆作業と拙著

2020年09月27日

仙台市のアイデアワークショップでファシリテーターをしました

仙台市の活動で、四方よし(三方よし+働き手よし)の企業さんを表彰するものがあります。

その先進企業さんに学び、自社の四方よしを検討するアイデアワークショップが実施され、ファシリテーターを務めました。

0924_4hou.png

先進企業さんの活動をきき、その場限りの3人組で、事例の本質抽出をし、それを自社に適用するアイデアを話し合う、という構成でおこないました。
今日もいっぱいいいアイデアを聞けました。

今後も、地域をよりよくする企業さんがどんどん出てくる、そういう地域になるといいなぁと思います。
posted by 石井力重 at 23:19 | オンライン・ワークショップ&研修

全国の中学生に向けたアイデアの講義をしました。

中学生向けのオンライン教育の活動があります。
筆頭スポンサーがセブンイレブンさんで、社会貢献的な活動です。
立ち上げ初年度の規模の小さい中で、講師参画しています。

石井の担当講義は「アイデアだれでも出せる講座」です。
大人向けに行っている講座のクオリティはそのままに、言葉やプロセスは中学生向けにして、という本格的な実践中心授業です。

第一回目の講義がありまして、北海道から九州まで広い範囲の中学生が受講しました。

アイデアはだれでも出せる講座_.png

私は思うのですが、
教育において最も大事な事は、初めに本物を与えること。
私が本物かどうかは自分じゃわかりませんが、
彼ら彼女らが、アイデア発想法を学ぶ最初の体験が、すこしでも良いで良いものであるよう、
全力で講義を提供させてもらいました。

posted by 石井力重 at 23:01 | オンライン・ワークショップ&研修

2020年09月23日

ランダム3桁数字をつける

オンラインワークショップでは、名前欄を変更して名前の前に、各々ランダム3桁数字を付けてもらうことがあります。
こうすると、小部屋作成時のランダム性が上がり便利です。
グループ内で役割分担するときにも「今日の数(9月23日→923)からもっと遠い人が〇〇役をおねがいします」といった感じに指示ができます。

その際に私が使っている資料を紹介します。(どうぞ、ご自由にお使いください)

random3number.png


この数字表から、縦、横、斜め、好きなように数字をとってもらいます。
逆順(〇←〇←〇)に取るのもOKです。

こうすると80人ぐらいの人がいても、ほぼかぶらずに3桁数字を付けられます。
(ごくたまにかぶる人もいますが、少しくらいならいても問題ありません。)

「他の人と被りそうなもの場所(最初の3字とか)、ぞろ目(000とか)、は避けてください」と添えるといいでしょう。

=====余談1==================


※※過去にうまくいかなかった方法(参考)※※

〇表は見せず、ランダムな3桁数字を各自に思い浮かべてもらう
 → たくさんの人が同じ数字を付けてしまう

〇事前に人数分の乱数を振り出して、割り当てる
 → 誰にどれを、という指示の手間が多すぎ、頻繁に変えにくい。


=====余談2==================

:手軽な乱数生成:

グーグルで、乱数、random numberを検索すると
範囲を指定して乱数を、出力する電卓(?)が現れます。


グループワークなどで、各自が手元で乱数を生成したい時には、便利です。


2020年09月19日

キャンパスベンチャーグランプリのOBOG会

日刊工業新聞さんのCVG(キャンパスベンチャーグランプリ)の受賞者OB・OG会がありまして、今年はオンラインも併催ということで初めて参加できました。リアル会場が大阪なので今まで開催できなかったのです。

CVG_OBOG2020.png
(写真は大幅にぼかしを入れています)

色んな特徴あるビジネスや仕事をされている方とお話しできて、沢山のヒントや知識をいただきました。
貴重な機会を毎年作ってくださっている日刊工業新聞さん、ありがとうございます。

:::

このCVG、長年続いています。
石井の受賞は、もう15年も前のことでした。


写真が若いです。
ちなみに、この当時、私は商社をやめて大学院に戻った時期なので、大学院生ではあるのですが30歳ちょっとではありました。
「10年後」に言及していますが、15年たった今、その言葉にあったとおりに進んできたんだなぁと思います。

いま、10年後を改めて述べても、同じ言葉になります。
これからも、愚直に努力し、柔軟に対応してゆきます。

posted by 石井力重 at 15:26 | アイデアプラント 5th(2018-2020)

2020年09月08日

執筆の挿絵イメージを描いています(割と楽しい作業です)

一冊の本を出す、というのは、長い道のりです。
草稿があらかたできたのですが、まだこれは一里塚。もしかしたら、それ以前かもしれません。
昨日、今日と、その文章の挿絵の筆者イメージとなるものを描いていました。

数枚書いては、スキャンして、原稿に挿入。
文章を追わなくても、挿絵だけ見ればだいたいわかるような、紙面になりました。

shosekinosasiegaki.png

実際には、こんなにたくさんの挿絵を入れるわけじゃないので、大幅にカットになりますが、まずはかけるだけ書いてみています。

二カ月前に建てたスケジュールでは、今頃草稿は全部いったん提出できる予定にしていましたが、日々の仕事や研究に追われているうちに、進まぬ原稿、飛び去る時間、という感じで、とにかく毎日やっています。

とはいえこの後、今年の学会発表の原稿締め切りが目前で、これからはそちらにかかりきりになりそうです。
好きな事ばかりで、不平不満は全くないのですが、時間がたりないなぁと、思う日々です。
顧客への圧倒的な愛が製品のフォルムに宿るーーそういう仕事をしたい、と創業前夜に思ったものですが、今もその志に従い、どれもこれも、全力で取り組んでみています。
posted by 石井力重 at 16:41 | アイデアプラント 5th(2018-2020)

2020年09月06日

大阪イノベーションハブで、オンライン・アイデアワークショップを実施しました。

大阪駅にあるグランフロント大阪、そこに大阪イノベーションハブ(OIH)という企業支援機関があります。

OIHが開催している「OIH大企業イントルプレナーミートアップ2020」の講師の一人として、アイデアの講座をオンラインで提供しました。

構成は3部

1)発想の特性を知る
2)もっとも汎用性の高い発想法 CEMRAPS
3)皆で数時間かけて大量のアイデアを出す活動「オンライン・アイデアソン」

皆さんイントレブレナー(企業内の起業家)です。起業家、というと、イメージが狭いですが、もう少し実情に沿って言えばイントレプレナーは「企業の中で新しいことや新事業を構想し、それを実現していく人」です。

なので、発想技法を学ぶにしても、初見でかなりしっかり実践してくれていました。

OIH_ideathon2020.png
皆さんの個人情報に配慮して、顔が分からないようにぼかし処理をしています。

次の世代のリーダー、あるいは、すでに現時点でリーダーとなっている人たちです。
この先、彼らがいろんな企業から創造的発展を起こしていくと思います。

なお、この時のアイデアスケッチ(オンライン)は、参加者の皆さんに私が今書いている書籍に引用させていただくお願いをしてありますので、いくつかを掲載させてもらうかもしれません。(狙いとしては)年末に出る予定ですが、さて、遅筆なので、急ぎます。

===

そういえば、追記を。

私のアイデアソンを、過去に、2度、別の場で受けた方も、今回の受講者の中にいました。彼に、リアルでのとリモートでのとで、どうでしたか?と聞いたところ、オンラインの方がむしろ盛り上がるパートもありますね、とのこと。
実際、アイデアレビューなどはオンラインの方が圧倒的に、機能的ですし盛り上がります。

この先、コロナが晴れたら、リアル開催だけれど、現地から、オンライン共有ファイルにログインする、といった「フィジカル・デジタル・ブレンド」スタイルが結構普及しそうに、感じました。






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