「ブレストの4つのルール」
石井力重バージョン(2022)
(英語表記:IDEO版を引用)
ブレストの講義フルスライドを公開します。(クリックで大きくなります)
スライドを40秒動画に出力したものはこちら↓ |
PDFはこちら。 |
さて、話が少しそれます。昔の逸話です。
受講者「なぜ、ブレストのルールはああいうものなのですか?」
講師「まあ、いろんなバージョンがあるけど、大体こんな感じ。こうするとうまくいくっていうものなんだ」
受講者「???、えーと、どうして、こうするとうまくいくのですか?ルールのもつ意味を知りたいんですけど」
講師(そ、そこを聞かれると、ツライ。僕もそう習って、そういうものだ、と飲み込んだんだけど。)
こんな会話が、ブレインストーミングの授業では、時々起こります。
私も受講者側だった時代もあれば、講師側だった時代も。
その疑問も、苦しさもわかります。
あまつさえ、よくわからない説明をされて、その後のブレストの実践がうまくいかなくなり「ブレストなんて意味ないでしょ」となったり。
話を戻します。
ブレインストーミングの創始者、A. F. オズボーンは、その沢山の文献の中で、ブレインストーミングの周辺的概念も説明しています。
彼が考えていたことだけで、完璧に論理的説明を構築するのは、文献の内容だけでは難しいのですが、現代の想像性の大家たちや、創造性研究の知見で補って、それらを「大幅に意訳したモデルで、解説する」ことならば、できます。
そんなことを考えている創造性の研究者が、ブレストの講義をすると、こうなるよ、というのがこのスライドです。
もし、ご自身の講義でこのスライドを使いたいという先生・講師がいらしたら、どうぞ、ご自由にお使いください。
過去に描いた2冊『アイデア・スイッチ』『すごいブレスト』の中でも、ブレストのルールの意味についての説明をしています。石井の中のたまってきた知見の変化で時代ごとに解説も変っています。
より根拠のあるものになっていく流れ、と、より「メンドクサイと思われない簡素化をしていく流れ。
この拮抗する流れがやまないので、説明は常に、改良されていきます。
もし、昔のスライドを引用されている方がいらしたら、ぜひ年次の新しいものを、つかってみてください。
最後に:
「は?読んでも全然わかんねー」という声もありそうです。
石井の説明トークが入って完成するように、すべてを文字化しているわけではないつくりだからです。
もしも、機会があれば、石井の行う各地の大学(東北工大、早大、名城大、奈良女、長崎大)での講義の際に、お近くであれば、のぞきに来てみてください。
その時は、アイデアプラントお手伝い係、という実質オブザーバーの立場を付与して、関係者席に。
「で、最後に、っていって、この続きは、書籍を買ってね、とか言うんでしょ」。
いいえ、このスライドで完結する内容です。
公開するのは、アイデアプラントの理念「創造的な人や組織が次々と生まれる社会を作りたい」にのっとって、のこと。
それで、誰かが、もう一歩、創造的な作品へ踏み込むことができ、それが社会を豊かにしてくれたら、冥利に尽きます。