2022年07月31日

長崎はいい所がいっぱい。特に五島列島の海。

このブログは、硬めの内容を書いていますが、今回は少し毛色が違う話を書きます。

長崎の魅力は、関東や以北ではあまり知られていないように思います。

そこで縁のあった長崎の魅力の一部を紹介します。

言いたい結論はシンプル。長崎は人も観光も、いい所がいっぱいでした。


(1)なぜ夏に長崎にいるのか:


数年前から、長崎大学で担当授業をもちました。大体、7月の3週にわたる授業です。

講義のたびに「仙台−長崎」を往復するのは時間がもったいないので、それならばと、講義のない中日は自腹で宿泊し、次の講義までホテルで制作作業をして過ごそう、と。


(2)長崎のどんなエリアを見て、いいというのか:


講義や制作作業の合間に、「感性の仕入れ」と位置付けて、まめにあちこちを見て回るようにしました。

特筆すべきは海。五島列島の海は、透明で青く、予想を超える素晴らしいところでした。


まず、2021年は徒歩と車だけで行ける地域へいきました。


「中心地(中華街、市内の天主堂、グラバー園、オランダ坂、原爆資料館、亀山社中、稲佐山)

「伊王島、女神大橋」

「外海、遠藤周作文学館」

「島原、南島原、雲仙普賢岳」


今年(2022年)は長崎港の近所に宿をとり五島列島の各島にわたりました。


(五島市の)「福江島」(高浜)

(五島市の)「奈留島」(宮の浜)

(新上五島町の)「中通島」(ハマンナ、蛤浜)

(佐世保市)「宇久島」(大浜)


また、※五島列島ではないのですが島として

(長崎市)「高島」(高島)

(佐世保市)「黒島」(黒島天主堂)


そして、車で行けるところでは

(西海市)「音浴博物館」

(長崎市)「椛島」※島とは言え、道路でつながっています

(佐世保市)「九十九島、SSKバイパス、針尾無線塔、ハウステンボス、坂道のアポロンの舞台各地」

(波佐見町)「波佐見焼、青の花 器の森の舞台」


なお、長崎県の中で、平戸市、松浦市、佐々町、川棚町、東彼杵町、大村市、諫早市、時津町、長与町、離島(壱岐市、対馬市、小値賀町)はまだ見ていません。


(3)二年目に気づいたのは「海が最高である」長崎の姿


3週間の滞在も二度目となって、変わったのは、長崎のイメージです。


一年目は、ド定番の「長崎中心地+α」の観光でした。夏は暑いし日差しはきついし、でもチンチン電車でいろんな所にいけて面白いし、と観光しました。

その際に「離島がいいよ」と聞いていて、二年目こそは、と。


そして二年目。

”五島列島ってえらく遠いし、敷居が高いなあ”と思っていましたが、長崎港の切符売り場で聞いてみたら、「あれ、すごく簡単にいけるんだ」と。イメージは、小さなカバン1個で高速バスで日帰りするあの感じです。

九州商船のジェットフォイルなら90分で五島(福江島を意味する感じ)、新上五島(中通りを意味する感じ)へ行けます。

フェリーなら4時間ぐらいですが、金額はぐっと安く。


私は、ちょうど晴れが続く三日間があったのでKushuパスを購入。

ジェットフォイル1往復の値段をわずかに高くしただけの金額で、8回(連続三日間)乗れる、という超お得切符。

そこで、福江島、中通島、福江島、へと大波止(長崎港の最寄り駅エリア)のホテルから毎日、通いました。


そこで見た景色は、(使い古された表現ですが的確に言うなら)「こんなに美しい海が日本にあったのか」というものでした。


福江島は、港の反対側にある「大浜」へレンタルスクーターで。

あまりの白い浜と真っ青な海に、まるでCGのような、現実感の無さだな。。。と。


翌日は、中通島。レンタルのEVキックボードで、「ハマンナ」へ。

ここはクルマの入っていきにくい場所で、絶海の孤島、透明度のすごい海、でした。

子どもの頃にあこがれていた景色そのもの。

シャワーも水道もトイレもなにもない浜なので、荷物はその辺に放り出し、自己責任で独りで泳ぎ、海から上がって、持ってきたガウンとタオルで塩だらけのまま、服に着替えました。


三日目は、どっちに行こうか迷って、福江島に。

この日はバイクで島一周しつつ、大浜へ。海開き前でしたが、足を洗う水道はあり助かりました。


またタイミングを見て、奈留島の宮の浜へも。バイクをレンタル。

ここは、アクセスがちょっと悪くて、一泊しないと泳ぎに行けないので、民宿に一泊しました。その夕飯のお刺身のごちそうなこと。宿泊+夕飯+朝食でこんな値段でいいの?と、思っちゃう海鮮のレベル。


さらに、足を大分伸ばして、佐世保港から宇久島へ。バイクをレンタルして、大浜へ。

これまた、「ゲームで夏休みの少年時代を過ごすやつ」がありますが、まさに、あの夏がそこにありました。青く透明な海。白い砂浜。客は他に誰もいない。監視員のおばあちゃんがひとりだけ。


また、時間とお金を大幅に節約するなら、長崎港から「高島」へ。

端島(いわゆる軍艦島)の手前ぐらいの、同じく石炭の島だった島が、いまは、釣りと海水浴ができる島に。(住民もいる島です)。

ここでは、レンタル自転車(電動が故障していて、自力でこぎます)をかりて、「高島海水浴場」へ。(何とか浜、というのがないみたい)。

その透明度は、離島には少し劣りますが、関東や東北の海ではめったに見られない透明な海です。そして、シャワーやトイレや施設がしっかりしています。


そんな風に、とにかく「チンチン電車の大波止駅(〜徒歩5分で長崎港)」から、ちょっと船に乗れば、白い浜、透き通った真っ青な海〜透き通ったエメラルドグリーンの海、に行けます。


人生でこれほどの海は、私の経験では、他に数えるほどしかなかったので、実に愉快な長崎滞在ができました。満足度がとにかく高い。


(他の県では、筆頭は、和歌山の白良浜、沖縄の比較的人のいない地域の海、あたりが比肩する場所ですが、長崎の海は透明度が高く、そして独特に青いんです。)


そんな感じで長崎を「海を目的に行く場所」と、認識を新たにしました。


(4)余談

SNSで長崎の五島列島の風景をあげていたら、意外といろんな友人が連絡をくれました。
「妻が上五島の出身です」や「昔の職場が、中通島だった」や「いずれ大阪を離れ移住をしたいのですが、妻がすごく惹かれていて」などなど。
他の町に滞在・訪問していて、このような連絡をもらうことはめったにないのですが、五島列島は、顕著にそれが多い印象です。

そういえば、奈留島の民宿のおじさんが言うには、毎年、空き家への移住者支援枠があり、それによってだんだん島の人口が増えているそうです。

そういういろんな言葉が折り重なって、印象とともに思うのは、心の余暇や、住みたい環境が、長崎(の離島)にはあるんだろうなあと。

もちろん、天候の苛烈な時には、離島暮らしというのはきついだろうと思います。健康に不安がある人なら更に。

都会暮らしの方が、総じて良いのだ、という論も重々承知していますが、私はこう、おもいました。

「心の中に知らない間に積もり、あると気づかないでいたストレスが、離島通いの日々で、シュワシュワと青い海に溶けていくのを感じ、『ストレスが無い状態になって初めて、人はストレスがあったことに気づくものだな』と」

のんびりとした時間、どこまでも美しい海、外との接点は船のみ。
乱暴な車が町に入ってくることもなく(フェリーで運べなくもないですが)、レンタルするバイクはかぎをつけたまま港においておけばいいよという貸出方式。
「とる人はいない」とのことで。「そりゃ、島の中で盗難車があったらほぼばれるだろうな」と。
こういう社会にいるのは多分、寄り合いとか地域の清掃活動とか、祭りの手伝いとか、そういうものも、土地の人になるには大事だろうと思いますが、島ののんびりいい人たちとともにゆっくり人生を過ごす、というのは、魅力的にも思います。

・・・と、話が移住者の方になったので、戻します。

(5)まとめます

長崎がいい所がいっぱいなのに、その割には魅力が知られていないなと思います。
それを紹介したと思い書きました。

長崎は行こうと思うとちょっと、遠いんですよね。

アクセスがいい博多空港。そこからカモメで2時間とか見ないといけません。高速バスもそれぐらい。
長崎空港は伊丹や羽田からの便がありますが、空港の最寄りJR大村駅から、諫早を通って長崎駅に着くのもちょっとかかる感じです。タイミングによりますが、空港から長崎駅まで1時間ぐらい。

2022年の秋には新幹線が部分開業するので、アクセス性がアップすると思いますので、この心理的距離はもう少し短くなると思います。

お勧めとしては、あわただしく移動する都市型の観光ではなく、4泊とかとって、天気のいい日は早起きして離島へ海を見にいき、そうでもない日は、街中に多い観光名所を巡る、なんていうのがいいかと思います。

以上、(コロナ以前は)年間170泊して全国を巡る石井としては、長崎の魅力はきちんと、紹介したいなと思って、普段とは違うエッセイ的な投稿でした。
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posted by 石井力重 at 16:51 | 長崎

2022年07月01日

長崎大学の講義滞在が始まりました。→全ての講義スライドを掲載しました

6月28日、7月6日、7月13日と3週にわたり、長崎大学でアイデアの講義をします。
様子やスライドなどをアップします。
(今は時間が取れないので、後ほど、詳しい内容を書きます)

 ↓ (追記:8月3日)

講師スライドを、”Speaker Deck”に公開します。URLsは以下です。

Day1

Day2

Day3

Day3(のSN変換スライド)

スライドは、学生さんの自身の学習や、企業での自社内の勉強会では、許諾無しに自由にお使いください。
ネット上でへの再配布、別の場所への転載は許諾していません。ご要望のある場合はご相談ください。



(蛇足)

今までは、スライド掲載に「Slideshare」を用いていました。
しかし、無料閲覧の上限ができて、ご覧いただく方の利便性が落ちました。
これからは、今回の「Speaker Deck」をメインに使用する予定です。


講義の様子

長崎大学のアイデアの授業の様子を、(個人の顔が判別できないよう)ぼかしをかけて、写真と動画で紹介します。

Nagasaki_Univ_idea_2022.jpg

ブレストの様子(注意!音が出ます)


拙著『すごいブレスト』(2020)では、長崎大学でのアイデアの出現分布例や、アイデアスケッチ実例などを掲載していますが、その講義枠です。
執筆当時は、オンラインでの講義でしたが、2021年からは対面になりました。

posted by 石井力重 at 00:14 | オンライン・ワークショップ&研修



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