2014年11月29日

慶応大学、300人講義ワークショップ、やりきりました。

先ほど、慶応大学・日吉での、300人講義(公開型で、言葉と想像の翼、という名称のシリーズ講義です)、本日の石井担当回の講義を終えてきました。東北新幹線で、これをかいています。

固定座席で、互いに知人でもない一般参加者の方(その多くは、壮年〜高齢の方)が、グループワークをするというものでしたので、かなりハードルが高いことも覚悟して、設計したもので、授業が崩壊することも最悪のケースとしては考えられました。

結果としては、(コメントを下さった受講者さんからの声だけではありますが、)”非常に楽しかった”、”もっとコマ数をとってやってほしい”、という声を、社会人の大ベテランの方々にいただくことができました。実際、ほっとして、帰路につくことができました。

300人の様子、をできるだけ、写真で記録しておいて、自分の振り返り&これから、こういう道に進まれる方にとっての事例として示唆になるように、いつもと違ってたくさん写真を掲載して、報告を、以下つづります。

この日のブログだけ、「自分(石井)の写真がたくさん出てくる気持ち悪い感じの紙面」になりますが、お許しください。(撮ってくださった方が、講師を中心にとってくださったのもあり、と言い訳もしつつ、いざ。)


2014年11月29日、慶応大学・日吉キャンパス。

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銀杏並木が、葉を落とし、黄色のトンネルが出現していました。

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大きな教室に、300名超の受講者(シリーズ中、日によって受講人数が変わりますが、今日もたくさんおられたようです)の方が入りました。

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連想の4法則(道具は、ASOPICA)、と破壊ブレスト(道具は、Brainstorming Card)を、メインにやりました。


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時々板書も。


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手書きのスライドは、相変わらず。


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スライドに書いてない無い事例もしゃべりました。別の大学の漫画学部での講義での興味深かった話とか、人の名前をたくさん思いつくための方法として、ひとつの発想法もある、と。


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創造工学的には、頭の中の大量の情報要素、意図的にはコールできないが膨大に持っている記憶要素(〜☆記憶)を、意図的に引き出す方法もある、という話をして、エクスカーションという技法の導入の助走となる雑談から、入りました。


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ワークも楽しんで、熱心にやってくださるのですが、座学になると、ぴたっと、話をじっくり聞いてくれる大人数の教室、というのは、ちょっと他に無い、(良い意味で)特殊な集団、だと感じました、緩急のつく大人数講義、ってなかなかないです。

(この状態を、別の場でも、いつも実現できるとおもってはいけないなと、心の裏側でおもったのも記しておきます。)


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発想のサンプルとして、前のほうのテーブルで僕が注目していたグループに、結構、いろいろ発言していただいて助かりました。その中のお一人は、元オリンピック選手だった方だそうで、マイクを向けて実にハッキリした声で答えくださいました。おかげで短時間で円滑にすすめられました。


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実は、いきなりマイクを向ける前に、ブレストワークの時点で僕も入れてもらって一緒にアイデア出しをしていました。こうして、個人間の与信ができている上で向けるマイクは成功しやすい。これは、この夏に、ディズニーの暗闇ディナーでのマジックシェフの所作から学びまして、使いました。


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ワーク中はこんな感じ。きちんと四人組になってくださって、一生懸命やってくださいました。結構、難しいはずなんですが、奥のほうまで、こんなにやってくれていました。これは、講師のほかに、事務局が後ろの人に、ワークの説明、サポートの声がけ、丁寧にしてくださったことも大きな要因だったと思います。


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マイクのゲインが低くて近くまでマイクを向けないと相手の声が拾えず、このシーンになっています。これでも拾えていませんでした。普段の会場なら、近づけるのですが、固定席の中のほうにいる人には、手が、マイクが届かない。この点は、今後の学びとなりました。過去にも固定机の教室で大人数でやったことがありますが、そのときには、テーブルを使わない、もしくは、座らない、という状態だったため、固定机のハンデがうきぼりにならなかったのだ、と今日気がつきました。


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これは、会場の方のワークシートに出た、掛け算の要素を紹介して、それを掛け算して発想しているところ。


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話すワークじゃなく、一人でももくもくと各タイプのワークの場合は、発想の時間に講師がみなの中に入って、紹介したり、やりとりしながら、アイデアを即興で出します。


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最後のエクスカージョンは、40分の予定のところを、15分だけやったので、「頭の中の☆記憶を引き出す」という点で終わりました。次にも講義があるので、延長は出来ないので、ぜひご自宅でやってみてください、としました。

そしていつものメッセージ。「(創造する人は)未踏の闇を行く、という信念を持ってゆこう」と。

そして、「自分の発するものに共鳴し、反射してくれる人が、ここには高濃度であつまっています。ぜひ、シリーズ講義を通して、創造的話し合いの出来る相手をたくさん獲得して帰ってください」と、伝えて終わりました。

拍手のパリッとした感じなんかは、この300人の受講者の皆さんは、名士や大企業での退職後にいまなお学び続ける姿勢をもって、こういう受講をなさっている方々らしい、拍手をしなれている方々の、気持ちの良いものでした。


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帰りも銀杏のトンネルを通って。

慶応のキャンパスは、やっぱりよそにくらべて、どこか、育ちの良いイケメン、みたいな空気というか、そういう感じがしました。



気づきメモ(大人数の場・固有の工夫ポイント)

今回の講義、300人クラスで、発想カードのグループワークをする、という、石井なりの挑戦は、自己評価としては、90点に近く達成できました。

普段はできないとおもってあきらめている「固定席で、超大人数で、発想カードのグループワークをする」という行為が、成立するのだ、ということが、わかりました。

この点に関連して、記憶が新鮮なうちに、Findingsをここに書きとめておきます。(推敲なしに公開します。)

●時間の面●
これほど協力的な方々出会っても遅延は起こる、と。大体、30分のワーク予定のところが、40分になる、といったものでした。ここからの学びとしては、30%程度の膨張を許容できるようにするべき、ということです。

●道具(&コスト)の面●
この人数分、発想カードを用意するのは、実は、すごいコスト(石井の挑戦なので自己負担)でした。今回とまた同じ事を、ゼロ予算でできるか、といえば、道具の準備予算の面で、ちょっと難しいところです。さりとて、カードであることが大事なワークを、「プリントした紙で、カードのつもりでやってください」というのも、できません。

発想のための、手触りのある道具、それを代人数で行う、その時に、如何にコストをかけずに、必要な形状を作り出すか、という点が、アイデアの出しどころだと、今思います。

現時点では、唯一思い浮かぶアイデアは「発想カード・判子」ですかね。入り口で全員に紙をとってもらっている姿を見て「ここに4種類のスタンプと、無地の名刺カードを用意しておいて、各自に、スタンプを押して自分で4種類のカードを作ってもらう」という方式が思い浮かびました。

100円ショップに行けば、数百円もあれば、数百人分のカードの白紙のものは手に入ります。スタンプもいろんな工夫で作れそうです。この方式の場合、皆さんの手が汚れる、カードのプリント品質が悪くなる、という点の懸念点もあります。

その他の方式としては、A4の紙にカード10枚を印刷して、皆さんにきってもらう方式、ですが、これは、はさみの用意が大変です。

この点は今後、いいアイデアを考えてみようと思います。

●グループへの配布作業の面●
今回の、ワークの準備関係は、慶応の関係スタッフの皆さんがしてくださり、カードの配布もスムーズでした。各自が取るべきカードを、1セットにして袋に入れておいてくださった、という点が要因です。これがなかったら、もっと、カード配布は混乱したでしょう。

テーブル毎に、「プレイシート」も配りました。これは、4人組を形成してもらって、その人たちに自己紹介をしてもらう時間をいれて、その間に、グループが明確に認識できるので、さっとくばってもらいました。それが終わって前を向き直ってしまうと、どこがどのグループであるかを認識するのは簡単ではなくなりました。この点は、ひとつのノウハウになりました。グループ単位に物を配るときには、数分程度つづく、自己紹介なり、軽いアイスブレイクなりをしてもらい、認識できるようにする、と。

●遅刻者対応の面●
また、遅刻者に対するケアもひとつの学びになりました。今回は、サポートが優秀で、ほとんど混乱なく対処してもらえました。それでも、後からおいでになった方が、集団の中にしみこむように座られて見失っていました。こういう場の場合は、後ろ4列ぐらいを「遅刻してきた人が、一度待機しつつ、講義をオブザーブできるエリア」を作るとよいのでしょう。

●固定席対応の面●
途中に書いたように、すわっていると、机の奥のほうの人に、講師が物理的に、短時間でアクセスすることができません。固定席でやる場合には、外側の人に限ってマイクを向ける、あるいは、固定席であっても、基本的には、早稲田で行ったように、立ってみなが移動していく状態をつくりイスでブロックする状況を出現させない、とよいのでしょう。

●4人グループ形成の面●
知らない人同士が、めいめいに席に座ってしまってから、グループをつくってください!というのは、厳しい。会場に入ったら、短い言葉で繰り返し、「今日は4人組みが必要」「近くに座った人としゃべっておいてください」ということをアナウンスするスライドを流しておくのは有効でした。実際には4人組になっていない人でも「はじまったら、そういう風に移動しなくちゃ」という心構えができていると、「さあ、動いてグループを形成してください」とお願いしたときに実にスムーズでした。

未整理ですが、貴重な場からの生の学びを、無編集につづってみました。

(このブログ記事は、後に削除して、新たに編集した形にするかもしれません。このメモは、いわば参与観察時のフィールドノート、みたいなものですから。普段だと、Facebookに書くような、乱雑なトーンを一時的に許容して、このブログに書きました。)




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