2008年05月28日

「初音ミク」を創った方にお会いしました(神戸にて)

神戸に来ています。音楽情報科学研究会に参加しています。

この研究会で「初音ミク」という音声合成ソフトの開発者の方の講演がありました。講演のあと、ごあいさつして少しお話をさせていただきました。


私も最近勉強したばかりですが、まず、いくつかの単語を紹介します。

[ニコニコ動画]

今、動画共有サイトとして、Youtubeとは違った路線の「ニコニコ動画」というサイトがあります。字幕が流し込める点で、動画製作者と閲覧者の距離が非常に近く感じられる空間がかもされています。

[ボーカロイド]

ボーカルとアンドロイドを合わせた造語。ヤマハが開発した音声合成ソフト。そのソフトに、人間のサンプリングした声のデータベースを持たせると、旋律と歌詞を打ち込めば、サンプリングした声を合成して歌唱してくれる。

[クリプトン・フューチャー・メディア]

札幌にある(ベンチャー)企業。講演者の方のお話では、20名規模の企業ということと、面白いことはやってみようという社風から、いわゆるベンチャーですが、社歴は古く企業タイプとしては、専門特化型中小企業、と表現するべきかもしれません。サンプリングした音の販売を長らく生業としてきた企業で、現在は、初音ミク、というボーカロイドのソフトウエアも開発・販売している。最近のメディア露出やユーザの盛り上がりは「初音ミクの会社」という印象が強いが、専門の世界ではサンプリングした音源の企業として評価されている。

[初音ミク(はつねみく)]

16歳という設定の女性声のボーカロイド。同社からはボーカロイドの第一世代として、メイコ、カイトという、女性・男性の声のソフトがある。初音ミクは、第二世代のもの。計画では、第三世代まである。なお、第二世代には、鏡音リン・レン(かがみねりんれん)というソフトウエアもある。起用した声優の名前を前面に出しているもの(第二世代)とそうでないもの上がるが、同社の姿勢として声優への配慮を元に、そのソフトごとに、方針を決めている。ニコニコ動画などで、このソフトを用いて制作された歌が非常に人気を博しており、CGM(消費者が創り出すメディア)の本格的な可能性を感じさせるものとして、ユーザ以外からの注目も集めている。ユーザ兼制作者による共同創造や楽曲管理に関する問題は、従来はさほど問題にならない(問題にすることができなかった)が、巨大なユーザ層が、時にゆるやな、時に強力な、共同創造を行っているため、現代の管理制度上のひずみが、明確な問題になりつつある点でも大きな貢献をしている。なお、初音ミクには、しゃべる機能が乏しいので、しゃべる行為はロボット感が強いが、パラメータの調整で、非常に高度に自然さを演出する制作者も存在する。楽曲のクオリティーはずぶの素人のものではなく、ある程度楽曲制作を心得た人から、たぶんプロと思われる人の存在まで感じられる。しかし、本当にずぶの素人が、とりあえず作ってみた、というトーンのものも楽しまれているため、非常に楽しみの間口が広い。また、本来は、初音ミクの画像については、クリプトン・フューチャー・メディアは3枚しか制作していないが、それを元に、また初音ミクの付帯イメージを元に、様々なイラストや動画がユーザによって制作されている。同じく、素人からプロと思われるものまで、幅広い。動画に関しては、イラストの切り替えや、文字スライドに近いものから、3次元の立体画像をポリゴン技術などを用いて運動させているものまである。顔の表情、背景画などには技術や文化度の高いものも多い。


以上、私なりに、初音ミクとは?を調べて、今日の講演も踏まえて、整理してみました。

以下、講演を伺った際の感想を付けます。非常に私見です。


今日は初音ミクの開発をされた方が1時間お話をされたのですが、 「なんだかいいひとだなぁ〜、音楽、すきなんだろうなぁ〜」という気持ちでお話を伺っていました。

同社は面白いことがすき、ということで、面白い仕事をしているのですが、聞いていて、私の駐在しているデュナミスに雰囲気がにているかなぁ、とおもいました。私はそういう企業が大好きです。

初音ミクというソフトウエアを、私が使えるかどうかわからないくらい私は、そもそも楽曲作りの素人ですが、その創られて、動画共有サイトで流されているものは、非常に好きです。細身でさらっとした質感の素敵な楽器、という印象がします。

新たしい知識創造の時代は、来ているのかな、と思いました。 創り手も、それを研究する人も、企業も。



■しばらく前に、書いたメモも添付します。
 広範囲な普及には複数の入口があること


要素技術と社会環境の両方が進んで社会や文化の発展がある。
初音ミク(ボーカロイド)という技術(いや文化?)は
ちょうど両方が同時期に登場したのだろうか。
興味深い。

特に、いい意味で”オタク”とよばれる専門的なカテゴリを
形成する属性の人々と そうしたカテゴリーを特に持たない人とが
融解するように初音ミクがしているように見える。

私は、ITmediaの「ゆかたん」氏がかいた、創造の扉、という
記事からJASRACがらみでボーカロイドに興味を持った。
実際に偏見なしに見てみると面白いし、感動できる楽曲がある。

創造性とその具現化道具としてまず興味深い。
次に、理屈はなしに、楽しんで面白い。

非、専門カテゴリー(オタク的側面を持たない人々)が
初音ミクで、ニコニコ動画などのユーザになるには
こうした二段構造がきいていると考えられる。

初音ミクありき、で入ってくる以外に、
たくさんの入り口を持っていること。
これは、急速に育つもの、文化、に好ましいことであろう。
posted by 石井力重 at 23:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会動向を見る



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