オズボーン(ブレインストーミングを創った人物)の著書によると、ブレストの4つルールは以下の形で表現されています。
(1)判断力は排除すること。アイディアに対する批判は翌日まで押さえておこう。
(2)”乱暴さ”が歓迎される。アイディアが突拍子のないものになるほどよろしい。調子はいつでも下げられるのだから、どんどん思い切った提案をすること。
(3)量が必要である。下手な鉄砲も数打てば当たる。
(4)結合と改善が大切である。自分のアイディアを出すばかりでなく、人の出したアイディアを改良する方法を提案しよう。また、いくつかのアイディアを組み合わせて別のアイディアを作り上げよう。
引用『創造力を生かす』P272
石井からの補足ですが、(2)の“乱暴さ”は原文では“wild”と表現されていると思われます。(理由:オズボーン系の類書の英文表記では、wildとあります)。wildには「乱暴な」という意味のほか「未開の」「野生の」「自然のままの」「激しい」「狂気の」「だらしない」「突飛な、無謀な」「見当違いの」「的外れの」「愉快な」などの意味があります。
なお、それと前後して、オズボーンはこうも書いています。
グループのブレーンストームには簡単な規則が必要だが、リーダーは出席者全員がそれを理解していることを確認しなければならない。開会に際してリーダーは問題の提示とともに次の事柄を説明するべきである。・・・(ここには、上記の文「4つのルール」がかかれています。)・・・リーダーはこれらの注意事項を自分の言葉で述べるべきである。
厳密に正確に行わねばならない唯一の事柄は、提出されたすべてのアイディアの記録である。
(引用、同上)
なお、ブレストのルールについて、表現は微妙に違った様々なものを目にすることがあると思います。ですが、それはそれでいいんだと思います。というのも、オズボーンの記述の中に「自分の言葉で述べるべき」とありますので。
ですが、ブレストの本当の表現をはじめに知っておくことは、重要だと思います。ですので、上記に引用させてもらいました。
なお、あわせて引用元となるその書籍も紹介しておきます。
これらの文章は『創造性を生かす』という書籍にあります。出版社(創元社さん)が良書だとして近年復刊した書籍なんです。

アマゾンのページはこちら
サブタイトルに”38のアイデア”とあります。この引用したのは33章なのですが、そのほかにも、沢山の「創造力」に関して良い記述があります。もちろん、33章の引用外部の部分にも、沢山いいことが書いてあります。写真のしたに散らばるメモは、私が33章で特に重要と思ったことをメモしたことです。33章だけで10枚以上のメモに。
創元社さんのこうした良書を復刊する、という姿勢が素晴らしいと思いました。オズボーンが書いた同署は数十年以上前の書籍ですが、全くと言っていいほど、古くありません。創造性はそうそう人間の中でリニューアルしたり発展したりしませんからね。同書をもとに、IT時代のわれわれが技法を活用すれば、さらに前進できるとおもいます。ぜひ、ブレストや、創造的会議づくりを目指す方は、御覧になってみてください。
最後に、おまけ、です。
同署のまえがきに、「ブレストとは(ブレインストーミングとは)」ということについて、2行のシンプルな説明があります。紹介して今日のブログを終わります。
”ブレーンストーム”とは、少人数の人々が1時間ほどクリエイティブ(創造的)なイマジネーション(想像力)を働かせるためにのみ行う会議の一種−−特定の問題についてアイディアを出し合うもの−−である。
・追記として、アイデアプラントが日本向けに意訳したブレストの4つのルールを併記しておきます。
ブレストの4つのルール
1.批判禁止(アイデアの良よ悪しを判断するのを先送りしよう)
2.質より量(とにかく沢山、出そう)
3.突飛さ歓迎(無理にでも変わったアイデアを出そう)
4.他の人に便乗(アイデアを改変し、選択肢を広げよう)
一番重要なのは批判禁止です。判断をおくらせて、多様な選択肢を引き出そう
私が、講演やワークショップなどのときに、希望者に差し上げている2枚のカードのうちの一枚には、これがカラーで印刷されています。カードをご希望のかたは私に会った時に、気軽にそうおっしゃってください。







