明日9月5日、お台場のMonoで、10時から18時まで、アイデアのイベント(アイデア創発フォーラム)をします。
主催は、NPO法人 iCONです。私も理事の一人です。Creative Methodsを教育することで社会をもっともっと豊かなものにしようと、という方向性の教育系NPOです。
内容は、3つあります。
第一パート(午前一杯)は、アイデア発想法の書籍で最も売れているものの一つ「考具」の著者=かとうまさはる氏の基調講演です。
講演、とはいいつつも、実際は単に座学っぽい時間ではなく、たくさん、手と頭を動かすミニワークショップを含みつつの2時間弱です。終盤は、状況次第で、私石井も登壇して、アイデア発想をめぐるいろんなことの、パネルディスカッションというかトークセッションを。
第二パート(午後の前半)は、全員でのブレインストーミング・セッションです。開催24時間前の現時点での申込み人数は107名。この大人数で、スピードストーミングやアイデアスケッチや上位案のレビューなどをダダダっとやります。いわゆるアイデアソンの基本プロセスを、このパートでは実体験を通じて学ぶことができます。また、いろんな人と、気軽に創造的な会話ができます。
※ちなみに、石井が、このNPOで担当しているのは、この「アイデアソンの基本的なファシリテーション方法」です。今回、この100名超のファシリテーションを担うのは、講座の修了者であり(僭越ながら申請要件を満たした実践をした肩を認定ということをしているのですが)認定ファシリテーターの方々です。石井が設計して、石井が運営、というのでは、いつもの教育と変わりませんが、各社のイノベーションの主担当である彼らが、無報酬でこのイベントを設計して、準備して、当日の運営もしてくれています。
(お金のことは、NPOなので、我々は、とてもクリアにしています。まず理事である私たちも、このイベントには参加費を払って参加します。参加費は実費レベルに設定してあります。大きな会場を借りるお金、ゲスト講演者への謝金、などで、トントンになるようにしています。うまく運営できて差額が黒になっても、それは次の社会的な活動の原資にします。スタッフでは打ち上げが予定されていますが、自腹です。)
第三パート(午後の後半)は、6つのアイデア発想技法を体験できるブースが同時進行で走るメソッド体験セッションです。30分ラウンドが2回ありますので、当日は、予約券をもらって2つまで技法を体験することができます。
これは、学会でいう「ポスターセッション」に似たものというか、あちこちでワークショップをやっていてそれをつまみ食いしてあるくような感じです。(ただ、予約券のある人以外は、周囲でわいわい見るような感じですので、体験するか、見学か、でしょうけれど。)
そこには、私の作ったメソッドも複数あります。プログラム設計メンバーによる選定によるものであり、説明員も彼らが担ってくれます。
毎年恒例の行事なのか?
このイベントは毎年やるの? 結論から言うと、NOです。ある意味、今年だけ。
iCONにとって「アイデア創発フォーラム」という活動は、継続的に行うものであり、毎年か、ビエンナーレかトリエンナーレかはわかりませんが、数年おきにやるという座組みものです。
フォーラムには毎回コンセプトが立てられます。
今年のコンセプトは「アイデア創発見本市」です。次回のフォーラムのコンセプトはまた違うしょう。(例えば、語呂を合わせるなら「アイデア創発日本一」とかだったりするんじゃないかとおもうのです。)
なので、今年の3つのパートは、次回はまた、違ったコンセプトの元、ゼロから設計されて全く違ったものになると思います。
その狙いは何?
手間暇かけて、収益を出すわけでもなく、いったい何を得ようとして、これを実行するの?参加者はいったいどんな利得があるの?
これに答えておかねば、石井力重の活動報告になりませんので、つづります。
単にイベントをやって、たくさんの人が来て、盛り上がった、わーいやったね、を目指すNPOなのか。
違います。
NPO自体がもつ理念(活動の究極的に目指すところ)は、創造的な社会問題解決、です。その手段の一つが、このフォーラムです。
で、なぜこのフォーラムが手段となりえるのか。
このフォーラムでは、「現代の発想法の大家の一人」である加藤さんのミニワークショップを体験でき、知識や意欲が高まります。
次に、参加者同士で、創造的な呼応ができるようにデザインされたコミュニケーションを内包した、ブレインストーミング・セッションを体験する子で、他者との創造的な相互触発が起こります。何人もの人と気軽にブレストしますが、それを通じて創造的な人間関係性を結べそうな人と出会う人も出てきます。
最後は、さらに、個別のメソッドを体験して、アイデア創出のスキルを身に着けていきます。
これらは、私の観点から言えば、「創造的努力を習慣化していくための、創造的風土の醸成」の場です。
本当にそうなのかは、この大きな社会実験を通じてのちに判るでしょう。
石井の仮説
社会課題がある。いつの世にも、新しい社会課題はうまれてきます。大規模にも小規模にも。
その中で、従前の対処を繰り返していくだけでは、社会は疲弊して窮屈に枯れていくだけです。
どんな局面でも、つねに、第三の選択肢を作り出していく力が、創造力が人にはある。
いまよりもっともっと明るい社会を作り出していく力が人にある。
そうした潜在的な能力を多くの人が持っています。
それを発揮出来たり、出来なかったり、の総和がこの社会を形成しています。
創造的資質を発露している人、秘めている人、涵養したい人。
そういう人たちを、ひとところに集めて、創造的なコミュニケーションをデザインしてやることで、創造的な相互触発の関係性が生まれる。
それがひいては、創造的努力を長く続けていく上でのエネルギーになる。
そうした中から、従来よりも高いレイトで、日本人の創造性がもっともっと、社会に果実を与えていく。
・・・という石井なりの仮説で、この活動を見ています。
現地の様子はSNSにて。
明日のアイデアのイベント、実施してきます。よく観察してきます。
FacebookやTwitter ハッシュタグ #ideagf2015
(g=創発、f=フォーラムの意で、アイデア創発フォーラム2015を意味しています。)
ちなみに、勝手に、石井だけは #アイデア創発フォーラム と、日本語のタグをFacebookで使っています。当初、タグのアルファベット綴りがおぼえにくくて、面倒になっちゃって、そうしたのですが、そういうユーザの行動って、自然と起こるでしょうから、先に石井が使い始めてみました。
明日の土曜日参加できないけれど興味がある、という方は覗いてみてください。
追記:
開催24時間前の時点で、申込み確定数=107名、でした。各チケットに上限がありますが、定員総数は120名。残席がわずかにあります。(が、この記事の時点ではまた変動していると思います。)