問題と課題の違いは何か?と問われました。
1か月にわたる長考の末、至った結論は
- 問題とは「困った事柄」
- 課題とは「解くべき事柄」
でした。
石井の前置き)
問題と課題は共に「お題」という概念を含みますので、お題的な事柄を指す場合は、どちらも使えます。
1つの議論において両方の言葉を使いわける場合には、差異を把握し、ある概念をどちらで表現するかを判定できる物差しが必要です。
WEB上で検索してみると、世の中には「問題・課題の使い方」の定義がたくさんあります。
良いものもたくさんあります。際立った言葉で表現されているものほど、独自のテイストを感じました。
借りて使うことも可能でしたが、自分でも再認識して、納得の上で、定義をしたいと思い、ゼロベースで取り組みました。
なお、私が至った結論もまた、「新しい、誰かさんの我流の定義」の一つに過ぎないとおもいます。
願わくば、他の人から「実践で使いやすい」と評される側に入っていてほしい、と願いつつ、公表してみます。
さて最初は、大辞泉。
共通部分も多いですが、差異として際立たせてみると、見えてくるものがあります。
次は、WISDOM英和辞典。(正確にはWindowsアプリのWISDOMです。英和・和英の両方が融合したものです。)
英語で見ると言葉の違いがよくわかるケースがあります。
見てみると、先に出てくる4つは同じです。
(※見やすいように順番は入れ替えています。今回は、差異を明確にしたいがゆえにこうしています。しかし、辞書の順は字義を知るうえで大事なところでもあります。援用される場合はぜひ一度、ご自身の辞書を引いてみてください。)
ラーナーズ・コーパスの部分も興味深かったので、併せて引用。
これら日・英の言葉をベン図(Venn diagram)にしてみます。
題(:=回答を求めて出す質問)という共通部分はあります。
つぎに、異なる部分を入れてみますと、
こんな風になります。
一言で言うと、「問題=困った事柄」、「課題=解くべき事柄」になると考えました。