問題解決やプランニングのときに、あいまいにされがちな重要ポイントがあります。”メンバーがそのテーマについて問題意識を持っていること”。自発的に動くための欠かせないポイントです。これなしに発散収束の発想作業を行ってもフラストレーションのたまるエクササイズ(課題)をするに過ぎない、とのこと。
「それは私たちの問題である」というテーマがテーブルの上に載っているときには、人は成果に興味があり、真剣であり、自発的である。そういう傾向が観察されます。
また、一見そう見える問題を持ち込んだとき、問題解決に取り組んでいくと次第に、本質部分では自分たちの問題ではない、ということにうすうす気がついていくときがありませんか。ある手法を学ぶために用意された課題で議論を始めたけれど、どうも途中で話が宙に浮く。そんなことってよくありますね。そのときにはテーマのオーナーシップについてちょっと考えてみるとその理由が分かるかもしれません。
なお、『オーナーシップを検証するための質問』として5つのものがあります。以下、引用紹介します。( 創造的問題解決―なぜ問題が解決できないのか?
1 あなたはこの挑戦を説明できますか
2 なたはこの目標を達成することを進んで説明できますか
(そしてもし、それができなかったとき、その結果に耐えられますか)
3 これはあなたが解決すべき問題ですか
4 この問題に対する解決策の実行を、他の誰かがあなたに期待していますか
5 あなたはこの問題を制していますか(※)
(※問題を制しているとは:もしそれが、あなたが解決すべき問題であって、それについて説明すべき他者との間で合意ができていれば、あなたは説明する義務のある問題を制している。(同ページより引用))
(私見)
オーナーシップのない人が問題を解く会議に参加するということは、現実社会ではありえることです。(あるいは、問題を解くためのプロジェクトに参加している、ということは。)
このときにはどうすれば良いでしょうか。オーナーシップのないメンバーは会議が早く終わることに価値を見出します。なまじ深堀をして会議が二度、三度にわたってしまうことを、避けようとします。
結論から言えば、そのメンバーを会議から外すべきです。仲間はずれにした・仲たがいした、と考える必要はありません。
「たいていの会議は大きすぎる」「出席者の人数が多くなればなるほど、会議は複雑になる」(引用:会議が絶対うまくいく法
オーナーシップ。
会議やチームの仕事に自発性が足りないと感じたときには、この言葉をちょっと思い出してみてはいかがでしょう。