2017年の抱負、サマリ:
- 専門分野の「コンテンツ地図」を描こう
- 時間(長期展望)と空間(各国の状況)を整理して「グローバルの10年」地図を作ろう
- 人生の10年の道のりを描こう
- 思考のしっぽを捕まえて手繰っていくような、「考えの地図」の道具も世に出そう
専門分野の「コンテンツ地図」
これまでにたくさんの技法を使い、提供し、改良と発展をさせてきました。現代の企業の現場に使いやすいように改良したものに、かりそめの名前を付与したこともあります。その技法がだんだんと使われていくようになると、学び伝える人が参照できる原典が必要になります。これを、書籍に掲載するのが一番ですが、次々生まれて改良されていくものをアナログ書籍にするのは難しいので、WEB上で、引用に足るような形式で作成し、掲載しておこうと思います。
それらが「地形要素」であり、それらを、大きな図にまとめたいと思います。いわば、コンテンツ地図です。それは、どの技法を使うべきか、使い込んできた技法がうまくいかない時には、隣接する別の何を使いえるのか、を選択するときのガイドとなるでしょう。
コンテンツ地図は、3枚できるはずです。「一人ブレスト」の地図、「ブレインストーミング・バリエーションズ」の地図、「創造性ベーシック」の地図。
私の範疇を超えるので作れませんが、“イノベーション・リーダーのための地図”というものも私の周りのクリエイティブ・リーダーたちには必要だろうと思います。その辺は、いろんな専門家との交流を深めていくことをもっとしなければ、なりません。(なので、今年の目標にはしません。)
「グローバルの10年」地図
なにも世界地図をフリーハンドで書けるようになるぞ、というわけじゃありません。(そのスキルが身についたら、それも面白そう、ではありますが。)私の仕事は、2つあります。ブレスト道具のデザイナと、アイデアワークの設計&進行役です。これが「アイデアプラント」という事業の基幹部分です。国内での事業が今後もメインです。ですが、一方で伸びしろとして、海外でのブレスト道具の市場を目指しています。展開するぞ、と、言うだけでなく、人々の創造性に対するニーズ、ビジネスの成長する活気などを、実際に調査に渡航しにいっています。
渡航する中で、見えてきたものが多くあります。各国のポジション(人口規模、一人当たりGDP、R&D国家予算、他様々な国際ランキング)は渡航してみて、その数字の実感がわきました。それらは、数字としてMappingすることが出来ます。また、数字には見えない文化風土や発展機運も見えました。それによって、Map上の各国にベクトルを書き込むことが出来ます。10年スパンで見たときに、大きく伸びつづけるエリアを戦略的に、見ていく材料になるでしょう。
「人生の10年の道のり」地図
私は、30歳の4月に、自分のためだけのとても精細な「10年の道のり、その歩き方」を描いたファイルを作りました。時期はちょうど、商社を退職し、大学院の博士課程へ進んだ時です。研究室が本格始動するまでの三日間、大学院の図書館にこもり、30年を振り返り、そこから10年間の道のりを思い描けるだけ描いて、それぞれの歩き方を記した書を作りました。それは友人や家族にも見せたことはありません。今振り返ってみると、自分にとってはすっかり忘れていたプランがあり、それらは形を変えていろんなものが自分の人生に起こっていました。
30歳の春から、今、13年の歳月が流れました。その間に予測し得なかった大きな出来事がありました。311の震災です。大震災はまさに天変地異でした。急転直下、といいたいところですが、現実には、「直下」というような早急な結末はやってきません。大災害後の世界というのは、すぐには決着の付かない復興の長き道のりがその地域社会に残されます。震災から3年のあたりで、道のりに描いた10年がたちました。地図としては賞味期限切れでしたが、次の10年地図を描くだけの腰を据えた落ち着きは得られず、今ようやく、そろそろ、描こうと思えたのでした。
これは、自分の中だけの約束であり、ブログに公開する必要はないのですが、一年後の私が読み返すだろう文章なので、ここに記しておきます。
「考えの地図」の道具
コンセプト・マップやマインドマップ、と呼ばれる放射状のメモの書き方があります。自分の中にあるもやもやしたアイデアや、こんがらがってうまく説明できない事柄を書き留めるのに向いています。これをワークショップや授業で行うと、最初の一回をうまく乗り越えて使いこなす人と、出来ない人が出ます。自分の中にある考えをもっと引っ張り出してもっと深く考える拠り所にしたい、と願っている人には、世に数ある技法の中でも、かなり良い方法です。
そこで、その「考えのマップ」を書き出すことをサポートする道具を、良く送り出そうと考えています。簡単に言えば、今年の新製品の一つとして「アイデア書き出し専用のメモ紙」を出そうと思います。学校(大学や高校)や企業(研修やワークショップ)において、投入して反応をみて、多くの人にとって役立つといえる線まで、熟してきました。デザインする人は、完全を狙いたいもので、私もそうなんですが、これは今年の春先にリリースするぞ、とこの年始の抱負に記し、自分を動かそうと思います。
さいごに
今年は新年の抱負を、1月の中旬まで練りながら、書き上げました。例年は、1月1日か2日の内に、さっと書いたり、ビデオに撮ったりして、ブログに掲載していましたが、今年はじっくりと時間を使って、考えて書きました。毎年、こういうスタイルを取るのは難しいので、今年だけのやり方にしようと思います。私にとり43歳は一つの区切りでした。30歳から43さ今まではガムシャラに全力前進、という覚悟で歩んできました。今後も、愚直に、アイデアプラントという生き方をしていきますが、ここで、次の10年を見渡すための時間を取ることを意識していました。
このあとの数個の記事は、将来の自分に向けての文章が続きます。(このブログの後、記事を分けて、もうすこし未来洞察を綴ったり、自分の中の仕事のコツなど書いたり、してみようと思います。)