この度、日本創造学会から、賞をいただくこととなりました。
私の発表した内容は、「猫の手」という、特殊な形状のメモ用紙の開発事例報告です。
大学や高校の講義で、アイデアを描き広げる行為をより良いものにするために、ポストイットや模造紙よりももっと機能的な紙片がある、という仮説のもと、特殊な機能を持たせたメモ用紙の試作と試用のサイクルを繰り返していきました。機能を追求した形状は、最終的には、不思議なことに「猫の手」の形になりました。それを、早稲田大学の大規模講義において多くの被験者に使ってもらい、アンケートを分析しました。
発表スライドはこちら
〜余談(受賞に際して)〜
私は、これまで、平均的な人よりもだいぶ長い時間、学術の活動を行ってきました。
3つの大学院(理学修士、工学博士、経済学博士)時代と、今も早稲田の非常勤を拝命しています。
しかし、学会から賞をいただく、というのは、これが初めてでした。
こうして評価していただいたことを励みに、より一層精進してゆきたいとおもいます。
特に、この研究の中心となった「猫の手」は、多くの人たちの助けを借りて、広く世の中に出していけることとなりました。
研究を進めるためにご協力いただいたの皆様(早稲田大学(デザイン論)・岐阜商業高校(SPHの商品開発の授業))、これを特殊な文具として社会に出すためにご協力いただいた皆さま(マグネットデザイン(パートナー企業))、そして、学術的な指導や知見を折に触れて与えてくださった創造性の研究者の諸先輩方、皆さま本当にありがとうございました。
石井力重
2017年3月11日
追記:(2017年9月13日)