年賀状を2011年の震災以降はすべて廃止し、ブログとSNSでのご挨拶にさせていただいています。
(年賀状費用を、その分復興や社会発展のための費用に回そうと決めたためです。)
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年は、アイデアプラントとしてできることを全力で行いました。
そうできたのは、ご用命くださって様々な機会を下さった皆様のおかげです。
また、マグネットデザインをはじめとするパートナー企業の皆様のおかげです。
志しにかなう仕事をさせてくださって、本当にありがとうございました。
今年は一層、精進し、道をまい進したいと思います。
皆さま、どうぞお力添えくださいますよう、お願い申し上げます。
さて、昨年の活動をまず、報告します。
【2019年の活動報告】
==多様な産業領域で創造支援・アイデアワークショップ==
(守秘もあり、業種の頭文字のみ書きます。ほぼ、一部上場企業です)
◎精/光/薬/化/情/鉄/電/重/車/道/医/測/銀
==公的機関・教育機関で講演・ワークショップ==
◎東京(スタートアップハブ)
◎仙台(宮城県産業技術総合センター)
◎大阪(産創館)
◎八尾(環山楼塾)
◎早稲田大学(夏季集中講義:デザイン論)
◎奈良女子大学(冬季集中講義:創造学)
◎立命館(吉田真理先生のゲスト講義)
◎東北工業大学(アイデア基礎、年5回)
◎京都精華大医学(漫画学部)
==メディア掲載==
◎日経新聞(Bizワザ)
◎BackCasting Lab
◎会議Hack
==他==
◎顧客内の発想ツールを開発するプロジェクトを、複数案件、実施しました。
誰もが知る大企業です。高度な発想プロセスを元々持っていて、それをさらに効果的に実践するための「ある種のお手伝い」として参画しました。要求水準が高い依頼に、当初は本当に引き受けられるだろうかと、相当に覚悟を決めて参画を決定し、全力で支援しました。
◎大企業の中の事業プラン審査員を務めました。
これまた、大企業です。たくさんのプランが上がってきてそのプレゼンを聞き質問をして、アイデアとプランの質を明らかにする、という仕事でした。私はアイデアの潜在可能性をとも引き出す役でした。一緒に座っているVCの方は逆に切れる刀でばっさばさに切る。そんな多様性の高い審査会をした夏でした。
◎大企業の製品ブレストに、ブレストメンバーとして招聘されました。
各種の専門家とともに、思いっきり創造的にアイデアを描き出していく、楽しい、そして、かなり高度なコンセプト創出の活動をさせてもらいました。
◎「アイデアプラントの海外渡航」を再開しました。
2019年は、スペイン(サンセバスチャン、ビルバオ)、ドイツ(フランクフルト、ミュンヘン)へ。
分子料理法による特殊な地域発展の事例と、3Dプリンターの先端的な事例を実際に見てきました。
震災(2011)以来、海外にも目を向けて継続してきたのですが、2018年は腰痛で中断していました。2019年は杖をついての海外渡航では制限もありましたが、工夫すると可能であることもわかりました。
◎一年間のホテル宿泊人数は、171泊になりました。
半日滞在の日も含めると、191日の旅仕事です。多くの都市に滞在し仕事をした一年でした。
◎日本創造学会で、研究発表をしました。
「批判行為を入れたブレスト」という、ブレストの根底を変えるスキームでの、効果性実験をし、ある種の批判はブレストに取り入れることで、アイデアがよくなる可能性があることを示しました。学会発表以降は「ブレインストーミングType2」という名称で各社各地で紹介しています。
◎腰の回復
最大の痛みを100とするなら現在は5ぐらいまで回復しました。この先も杖は突いていきますが、比較的普通の行動ができるようになりました。(皆さんご心配をおかけしました。)
次に2020年の展望と抱負を書きます。
【2020年の展望】
◎今年は、共創の仕事が増えそうです。
大手企業の創造プロジェクトに参画し、創造活動にコミットする依頼が増えそうです。それに高く対応できるように、常に能力研鑽して進んでいきます。
◎ミドル60%に向けた「アイデア発想ツール」を上市します。
アイデアプラント製品の多くは、創造力に長けたチームに使われています。ですが、企業の多くの人材であるミドル60%にも、さっと使える、そういうツールを春までに出したいと思います。石井が非売品としてワークショップで使っていたものが、使用で洗練の時期を経て、いよいよ市場へ、という運びです。
(なお、ハイレベル向けのツールも開発中です。TRIZとVEから作った発想パターン「if60」を発想ツールとして完成させるための膨大なデザイン作業も日々行っていきます。)
◎九州の滞在が増えそうです。
昨年は大阪京都奈良兵庫の滞在日数が非常に多かったのですが、今年は、どうも、九州に何度も行くような気がします。オリンピックの夏であまり関東滞在しない一年になると予想されます。その分、色んな町の色んな企業さんに出向いて、創造的努力の方法をお伝えしていきたいともいます。(もちろん、全国各地、お声がけいただければ、どちらへも伺います。ちゃんとした講座もしますが、開催一週間前の講座立案などのスピーディーなものもできるかぎり対応しています。)
◎学術的な活動も層を厚くして行きそうです。
日本創造学会の先生方による共著の本が、出版されます。石井も1つの章を担当しました。
また、同学会の評議員(任期3年)を拝命します。創造性の研究の学会である創造学会の発展に向けて研究者個人として以外にも貢献していき、社会に知を還元したいと思います。
また、研究も深めます。新しいブレインストーミング方法の開発も続け、人が持つ創造的知性をいかに集団活動の中で活用できるようにするか、という観点から、今後も実験と結果報告を行っていきます。
以上です。
皆さんの創造的な努力が、製品サービスとして広く社会に価値提供をしていく。企業収益になる。そのために石井ができることがあれば全力を尽くします。
今年もどうぞよろしくお願いします。
2020年元旦・石井力重