11月13日の、創造性の学会で、ブレインストーミングをめぐる研究を報告します。
要綱集のQRコードからこのページにおいでくださった方、ようこそ。
要綱集に載せきれない研究の詳しい資料をここに置いておきます。
■要綱集(ポスター1枚)
(PDF)
■発表動画(8分)
(Youtubeへ)
■スライド
===Infomation ===
今年の幹事校は慶応大です。
==研究よもやま話==
以上で、研究者としての報告は終わりですが、学会の夜の懇親会のような余談を気ままに述べてみます。
以前は「全員がリモート環境にいるブレスト実験環境」を形成するのは非常に大変でした。
機材用意コストがかかり、さらに、リモート会議ツールに習熟した被験者を集めることが大変でした。
集められても「ITツールに精通した人たち」という特殊な偏りを持った被験者にならざるを得ませんでした。
それが、コロナで一変しました。
リモート社会になったために、リモートのブレストにまつわる実験を容易に企画することができるようになりました。
多くの人にはコロナは「禍い」でしかなかったわけですが、リモート基盤が一気に整ったという面では、この数年は日本にとって大きな進化の時でもあったとも思えます。
『禍福は糾える縄の如し。』ーーもしも、コロナに「福」と言えるものがあれば、そこであろう、と私には感じられます。
大半の組織が、リモートで重要な会議をすることが、承認されました。
コロナの残していく(多分、唯一か、数少ない)福(の一つ)でしょう。
●新しい可能性
ブレストを”リモートの方がより良くできる”可能性を、ブレスト研究者たちは、今、見定めようとしています。
今回の研究は、ブレストの間の休憩時間、という一見、オンラインも対面も大差ないような要素に見えますが、集団の知的生産の合間に、完全に一人になれる状態を容易に実現できる、という点が強く効いています。その点では、オンラインの恩恵がもたらした研究結果でもあります。
PCの外にあるもの。
それに目を向けると、リモートブレストのもつ潜在的な可能性は、まだまだ、解明されていないことがあるように、感じます。
この後も、来年も、その先も、ブレストをより創造的にする研究を、続けます。
日本創造学会は、研究者以外にも門戸を広く開放した、自由な雰囲気の学会です。
ご興味あれば、一緒に、ああでもないこうでもない、とブレスト研究のブレストをしましょう。
石井力重(日本創造学会・理事)