従来、直観力というのは、創造性の研究領域の中でも研究報告が少ないものでした。
創造技法の効果の研究といった「研究の対象や手順が明確で、ある程度の成果物の定量分析ができるもの」とは違い、より属人的で研究アプローチがインタビュイーの内観に頼るものになるからです。
(もちろん、近年の創造性の研究を科学的なものにする計測器もあります。しかし、fMRIの中や、NIRSのヘッドセットをつけて、直観力を働かせてもらい「ん、直観が来た!」という行為をやってください。ーーという作業指示は、ほとんど実行不可能なリクエストとして、実験がとん挫するでしょう。高いレベルの直観は、それを発揮する人ですら、いつ来るかは予測不能ですし、来る頻度もそう多くありませんので。)
ですが、AI時代に、人間戦略は「今まで、曖昧模糊としていた部分に、力強く歩を踏み出すこと」だと感じています。そこで、直観力について、研究テーマとしていくことにしました。
(実は、世界的な技術開発を成し遂げた人々への、パイロット調査をする機会が、仕事上、偶然、舞い込んできて、かなりの難題でしたがそれをやり遂げて、直観力というものの原型(?)を、見出すに至りました。2023年の最初の3か月間の事です。それでも、まだ完全ではありませんし、エクセレント事例といえどN=8程度の事例からのモデル化であり、汎用性については慎重に扱いたい段階です。この先、事例の数を増やしていく予定です。)
2023年4月末時点での「モデル」と「直観力を使う人への案内」をここに掲載しておきます。
2023年4月末時点での「モデル」と「直観力を使う人への案内」をここに掲載しておきます。
❸直観を働かそうという時には:
(この提案に至るには、もうすこし、細かい論述があります。端折って提示しているので論理飛躍のように見えますが。ご興味ある方は学会報告や、講義の際にお尋ねください。)
(余話)
生成系AIが急速な勢いで、創造性の活動も実行できるようになりつつあります。
しかし「高度な人間性の仕事」は人間がするしかない。ということも見えつつあります。
その一つが「直観力」であると、石井は見ています。
その時に「さて、直観力を生かすとは、どういうことなのか。何をすればいいのか」を多くの人が求める時点がきっとくるはずです。
その時代に備えて、長期間の研究テーマとして見定め、取り組み始めたものです。
(なお、「直観力」は、あくまで「高度な人間性の仕事」の”一つ”です。他には、従来の研究では避けてきた「天才」や「他の人には再現できないこと」なども。どうにも研究上、よって立つところが軟弱地盤過ぎると敬遠されてきたところですが、そこに踏み込むしかない、と急速に覚悟を決めているところです。)
(なお、「直観力」は、あくまで「高度な人間性の仕事」の”一つ”です。他には、従来の研究では避けてきた「天才」や「他の人には再現できないこと」なども。どうにも研究上、よって立つところが軟弱地盤過ぎると敬遠されてきたところですが、そこに踏み込むしかない、と急速に覚悟を決めているところです。)