守秘があり詳細は少しも触れられませんが、あるクライアント(誰でも知っている会社さんです)の社内で使う発想ツールの開発を依頼され、3か月にわたる企画と開発と制作をへて、完成させ納品しました。そんな仕事も紹介してみます。
オリジナルの発想ツールを開発してほしい、という依頼がたまにやってきます。
それはかなり精神的勢力を使い、高い集中状態を長期間続けるので、価格も高いのですが、そのコストをかけてでも、作ってほしい、ということで、案件が成立すると、こんな感じに進みます。
1)整合性を気にせずに叶えたい要素を全部お伺いします。(アイデア発想ツールを作る、という線は最初から固まっているのですが、その具体部分をうかがう感じです)
2)創造工学の観点から石井が整理し、ラフな発想モデルを、仮説的に組み立てます。
3)クライアントの社内で優秀なアイデアを出す人たちに、仮想のお題でアイデア創出をしてもらったり、実案件の自分の発想の家庭をつぶさに振り返ってもらい、ヒアリングします。(ベストプラクティスのインタビューです)
4)仮説モデルとベストプラクティスから具体的なモデルを設計していきます。アイデア創出のワークとして、理にかなっているものでありつつも、あまり標準化したプロセスにせず、顧客社内の固有の要素や求める創造性のありかた、を色濃く反映したものをつくります。これが、なかなか理屈じゃできないろことで、何度もコンセプトをスケッチしては改良して壊して。
<このステップにはいると、クライアントの頻繁なやり取りは減り、こもってPCとペンと紙でプロトタイプを何十とつくりながら何十日か過ごします>
5)モデルができてきたころに、クライアントに紹介しフィードバックをもらい、最終版へとブラッシュアップしていきます。
6)完成品を持って、顧客社内の導入ワークショップを行います。
こういう作業をしていると、数十時間があっという間に過ぎます。太陽が昇り沈みまた昇り。特に今回は年末年始も期間中にあたったため、今年は年末休暇は一切なしで、大晦日も元旦も、試作品を尽くしバージョンを上げる、という作業に没頭していました。
こんな感じのことを最近はしていまして、1月に無事納品となりました。
顧客の要求水準を超えたものを提供したい。そう思い、過剰にクオリティを上げていこうとするので、ますます忙しいのですが、そんな風にして、顧客オリジナルツールの開発は、へとへとになりながら、行っています。
そして、あまりにこのタイプの依頼が来ると、他の仕事が(壊滅的に)滞るので1シーズンに1件まで、と受注量の制限をしてます。
そんな感じで、活動報告もままならず、没頭仕事の時期を過ごしていました、という活動報告を、ようやく書いているところです。