
子どもの目線ファインダーで一日、生活したら、きっと素敵な絵本の原型がいくつもできる。そんなことに気が付きました。
三連休、幼稚園児の長女は行きたいと言ったのは「遊ぶところがいっぱいあるあの公園」。どこのことだろう、と良く聞くと、以前たまたま通りかかって、ちょっとだけ遊んだことのある「追廻(おいまわし)」の公園。
追廻地区は、仙台の広瀬側と東北大学の間にある古い住宅地域です。すぐ上には、青葉城址があるなど、古く雰囲気のある一角なのですが、大人の目には、桜の時期をのぞくと、さほど訪問目的のないエリア、だとおもうのですが、長女には違いました。
あらためて、娘のお願いで、小一時間ほど行って遊んでみると、たしかに古くて、ぼろぼろですが、割とよく手入れがされていることがわかりました。ゴミはなくきれいに保たれています。ガラスの破片や枯れ枝などはよく見るとありません。遊具も古いものばかりですが、子供が手を触れる部分にはきちんとさびがつかないように、ペンキが塗られています。昔懐かしいサッカーボール状のジャングルジム(フラーレン・スタイル)があり、娘と上ったところ、しっかりしていて、大人の体重に耐えられる状態を保っていることも驚きました。
砂場の区切りをしめすコンクリートは割れて、遊具の表面には、使いこんだ古さがあります、しかし、危険ではない状態に保たれています。
派手さがないだけで、小さい面積に結構いろんな遊具があります。大きな構造物があまりないので、追いかけっこしたり、適度に鬼ごっこができて、楽しいみたいです。
ぼろぼろの、でも、地域の人が愛して丁寧に手入れをしているであろうその公園。子供はしっかり、そこが魅力的に見えて、わざわざ車に乗って遊びにやってくる。ああたのしかった!とかけっこしながら車にのりこむ娘たち。
公園の寿命は、地域の寿命。なのかもしれない。地域の気持ちが寿命を迎えない限り、その公園には、子供を向けとめる暖かい命が宿り続ける。
そんなメッセージを、絵本にできたら、素敵だなぁと思いました。