今回の出張で、出張用のカバンとしてはリタイアするバックパックを記念に写真をとりました。(暇ですね、といわれそうですが、その通りです。笑。仕事道具への愛着がかなり強いタイプです)
そのバックは

「Lowe alpine(ロウアルパイン) Contour Runner 30」というカバンでした。紺色と茶色の配色。カラフルなバックパックの製品群の中では抑え目な色で気に入っていました。

1994年、私が大学2年生の時に、ためたお金でイタリアにバックパックひとつで20万円(渡航費と現地費用含み)で行った時に買ったものです。一日に十時間以上担いで、何キロも歩くなんてこともざらの、本当に若い体力で、ぎりぎりのお金だけ持って、世界を見たい、という若者特有の世界探索感。それを包んでいたのがこれです。

この下側のプルは、イタリアの南端から、シチリア島に渡るときに、電車ごと船に乗る、面白い航路があり、うかつにもカバンを客室に置いていって海を見に行ってしまい、戻ってくると、二つのプルをつないでいた錠前はそのままにプルの方が引きちぎれていました。自然にちぎれるわけはないので、してやられました。が、もともと、貧乏旅行で高価な物なんて何もない。被害はゼロでした。取られるものを持たない、というのは気楽なものだなあと、いうその思い出もまた、愉快な記憶ですが。

その後、就職し、バックパックを使う機会はなくなり、しかし、このバックパックだけは手放せなくて、結婚して子供ができても、屋根裏部屋にありました。そして、2011年3月11日の大震災。その後、避難するためのカバンとして、子供の手をひいて最小限の荷物を持っていくにはこのバックパックが非常に助かりました。
また、被災後日の浅い中での出張のカバンとして、再び活躍してくれました。
荷物一個で4000キロぐらいの出張(旅)をずっとまわるのですが、それなりに、機動力と週能力が必要で、そうするとバックパックという選択肢になるのですが、今使っているものが、内側の防水加工(蝋コーディングのようなもの)が剥げてきてしまいました。

荷物にいつもそれが付いてしまうので、相手先で机の上や床にその蝋が落ちてしまい、実用面で問題が出てきてしまい、買い替えることにしました。
スーツケースというものもあるわけで、震災前はそれを活用していましたが、震災から一年間だけは「悪路でも自律移動が可能なこと」を自分に条件付けました。(一年の間に、大きな地震が来ないともわからない。遠方に出ている時にそれが起こり、自宅になんとかして戻るときに、動きにくいスーツや革靴、スーツケースではだめ、身軽に動ける条件を満たした服装と鞄を持つことにしました。)
そんな感じで、今週の出張で、このリュックは出張の道具としてはリタイアということで、感触をかみしめながら扱っています。いままで、ありがとう、Lowe alpane.
(とはいえ、避難用具袋としては、今後も使います。用具袋としてみれば、これは、超軽量・機能的なものですから。)
ちなみに、来週の出張からは、以下の物を使うことにしました。
[コールマン] Coleman ブリーズ40 (黒)
いろんな条件で、結構、厳選して、選びました。
条件
- たくさん入る(35〜40リットル。ノートPC+着替え3着+ガジェット小物類、+出先で入手するものを入れる余裕)
- 肩当の作り(安いのは固いのがある。硬いと担ぐのが嫌になる)
- 値段(このクラスで、1万円を切るもので、かつ、作りがしっかりしているのは少ない)
- 黒い(企業訪問時、ビジネスカジュアルの自己規定上、色は黒と白だけにしています)
- 装飾がシンプル(切返しのラインやら、派手なパーツやらが、少ない)
ずいぶん探し、条件に合うものをようやく見つけました。
posted by 石井力重 at 23:11
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道具考/ALL