以前、松阪でアイデアワークショップをさせてもらう機会があり、それも8時間じっくりと時間が取れる場でしたので、「学びの定着と共有」タイムをはさんでみたところ、とてもいい感じでした。
それを私は、「学びの活〆め」と呼びました。
その説明スライド(1枚)と、記入シート(4枚組)の資料を掲載します。
資料
学びの活〆め.pdf
これは、何を何をするもので、何を意図して作ったのか?
学びは、釣りたての魚ににています。一日にたくさん学んでしまうと、夕方にはだんだんと朝に学んだことは鮮度が落ちて、曖昧になります。家に帰ってから一気に全部を振り返るというのは結構な負担です。そこで、単元ごとに、その場で、知識を、バサバサと解体して、要素3つにして、グループ内で紹介しあう、というワークを作ったのがこれです。特に、切り出した3つを「用途発想」の練習として、自分の仕事・生活のどんなところで使えるか、も、考えてみて、シェアします。
なお、私もやってみてかなり驚きがありました。まず、学びを3つにはぎ取ってみると結構ばらばらであること。ポイントはここだ、と講師が思っている点とは全く違う風景が見えている人も結構います。そして、興味深いのは、用途を発想し、シェアするところです。そういう使い方を想起したのか―と思うのと同時に「あ、確かにその仕事で使うのはいいかも」と思うと他のメンバーもメモを取って、その発想手法の使い道を具体的に発想することができます。
何気に、このワークを通じて、もっとも価値の出るシートは、いくらでも出力できるテキスト、ではなく、自分が学んだことをそぎ落とした「3つ化」と「手法の用途」を書き記したメモ、だったりします。何を学んだかをそのシートを見ることで非常に鮮明に思い出すことができます。講義テキストを振り返るよりもずっと色濃く思い出せますし、テキストを思い出す時にも「要はここで学んだことは、、、、あ、これだ。では、テキストを読み返してみると・・・」という感じに、記憶の手掛かりにもなります。
普段からそれを入れたいぐらいなのですが、8時間に及ぶようなワークでもこれを入れれば、1時間のうち15分はとらえてしまうので、沢山提供したいという姿勢と、バッティングします。なので、短時間しかないの場合は、どうしても知識重視になりこのワークはやれません。受講者のの方の学びの負担を考えると、これを入れるほうが親切であるのはわかりつつも、です。
もう一つの福次効果は、「疲れにくい」点にあります。ずっとインストールを続けると頭は飽和します。後で整理しない解けないものをたくさん抱えて次々何かを学んでいくのはかなりの処理能力を必要とします。学びの活〆めタイムは、ちょっと荷物(知識)をもったら、それをカバンにしまってもらって、すっきりして次に進む。そういう手順を提供できるので疲れにくくなるという良さがあります。
学びの活〆め、というワーク自体にも、もっと洗練が要るとは思うのですが、 誰かの何か役に立てばと思い、ここに掲載しておきます。
posted by 石井力重 at 23:59
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