今日(7月17日)の夜は、iCON(アイデア創出を推進するNPOという変わった組織、私も理事です)にて、ブレストカフェをしてきました。
(この夏は、帽子をかぶって熱中症対策。記事と関係ありませんが、似合ってませんねと評判の帽子です。)
ブレストカフェというのは、各地で私が余興でしてきた、創造技法の座談会や新しいブレスト方法を考案して軽く試すような、ブレスト技法ラボ、みたいなものです。名前がなかったので、ブレストカフェ、という名前を付けただけのもの。(先日、國藤先生に、KJ法の川喜田二郎先生が「移動大学」ということをKJ法の発展期にされていて、それは、英語名で「Nomadic University」と表現した、ということを聞いて「ああ、じゃあ今やっていることは、Nomadic LAB」だなぁと思ったのが、きちんと名前と枠組みを作ろうと思った発端です。
さて、今回は三澤直加さんのオフィス
グラグリッドさんに、会場を貸していただいて実施しました。
デスクワークの空間と、感じの良いコンパクトさのワークショップスペースで空間をフレキシブルに利用できる素敵なオフィスでした。渋谷にこんな緑豊かで落ち着いた場所あるのかーと驚きます。渋谷東の辺りって、用事がないと行かないのでしりませんでした。クリエイティブに深く考えられるオフィスを渋谷〜表参道最寄駅にして持ちたい、と思ったらここは理想的な感じです。
ブレストカフェとしては、今回は、幾つかのトライ候補があったのですが、皆さんの好みから「90セカンズ」と「アイデア・クロマト」をやってみました。どちらも、『ストーリー・ウィーヴィング』という(先に書いたtakram渡邉さんの書かれた本)の中で紹介されている手法です。書いてない部分もあり、その辺は、文章の中に入っているキーワード、ナレッジとコンセプトの概念構造を分析し、それをもとに、推定して作った質問リストなどをつかっての実験的な実施でした。
三澤さんがガラス面に張った模造紙に、コメントを書いて下さっています。今回は最終的に、こんな感じになりました。
借り物の手法、なので、細かいことを書くことは避けておきたいと思いますが、アイデアを分解して、核を見つけていくプロセスというのは、いろんな示唆に満ちていて面白いものでした。
90セカンズも、やってみると、どの本も読んでみたくなって、いい手法だなぁと思いました。
ブレストカフェに参加いただいた皆様、グラグリッドさん、に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
気づき:
初めて実験する手法は、初めて体験するボードゲームを皆でマニュアルを見ながら「オープンゲーム(札を開いてやってみる)」ことに似ている。
オープンゲームは理解学習が早く幅が広い視点ですすむ。
オープンゲームは二度せず、次は、正当なゲーム(クローズゲーム:札を人に明かさずにやる通常のゲーム)をするべき。
休憩なしに19時―22時30分は長すぎて糖分(≒思考速度)がきれた。(これは、ブレストカフェの前身の活動ではなかったこと。途中でお酒飲んだりしちゃうので。)
良くできたアイデアを分析してみると、分析手法のフル活用ができる。既存にあるイノベーティブ商品を「持ち込まれたアイデア」として、その登場前夜のアイデア会議を想定して実施すると、なかなか良かった。
アイデアの分解作業で、アイデアの作者に起こるデタッチメントの心理様式は面白い。
posted by 石井力重 at 11:25
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ブレストカフェ