2015年04月29日

【発想技法】二段階ブレスト


ブレストしててもすぐに批判が出ちゃって、ぜんぜん拡がらないよ、というときには、二段階ブレストが役立つことがあります。

構造は簡単で、Whatのブレストだけをして、1つを選び、Howのブレストをする、というものです。

アイデアにはミクロ構造があります。WhatとHowから構成されています。何をやるか、と、どのように実現するか。その構成要素にそって、ブレストを分割する。それだけのことですが、知的能力を使いやすくなります。

2step_brainstorming.jpg

ちなみに、実践上のコツがいろいろありそれもスライドの中で紹介しています。特に、HOWのブレストの補助が欲しい、といわれることが創造研修では多く、(手前味噌で恐縮ですが)TRIZから作った「智慧カード」を発想パターン集を使うことが多々あります。


How_brainstorm_tool_CHIECARD.jpg
Howのステージに入ったら、このカードを配り、各自考えて、共有しながら発展させていく、という方式です。

思考の初速をつける道具としてこういうものがあると便利です。

posted by 石井力重 at 22:26 | アイデアの技法

2015年04月28日

【発想技法】シーズニーズ変換ワーク

要素技術を商品化しよう、事業化しよう、というときに、用途アイデアがなかなか、出ない、ということ、ありますよね。


で、開発チームでブレストをすると、いつも同じメンバーで、同じようなアイデアばかり出てしまう。

もっと、広く、用途アイデアを出したいのだけれど、どうすればいいのだろう。

そんなときに、シーズニーズ変換(及び、そのあとの手早い調査)のワークプロセスをスライドにしてみました。

ビジネスと技術のメンバーがチームを作って、社から新製品を生み出そう、という時にも有効です。

ぜひ使ってみてください。


追記:

なお、狭義のシーズニーズ変換、の後に続くプロセスも良い技法をつなげて、全体ワークプロセスとして作っています。

出典の書いてある技法は、深く知りたい、という時には、それぞれの原典を当たってみてください。それぞれに、こんな短い言葉では語れない深いナレッジが拡がっています。



余談:組織が創造する

シーズニーズ変換ワーク.jpg
事業部の企画や営業メンバーと、研究所の研究や開発のメンバーで、時折行う情報交換が、大企業だとあると思いますが、そもでは、いつもは「技術」から「商品」への一足飛びのジャンプが見出せるものしか、言及できないはずです。ゆえん、細い。

ここに紹介したシーズ・ニーズの変換ワークは途中に「ファンクション」フィールドをかませることで、一旦は遠回りに見えることをしますが、結果的に、可能性の糸を太く出来ます。

そういうことは、知らなくても、瞬間瞬間に、優れた企画センスのある人は頭の中でやっているわけですが、その途中(ファンクション・フィールド)も共有していくと、一人のセンスではつなぎきれない、可能性の糸を沢山、使うことができます。

センスのいい人には当たり前のこと。考えあぐねていた人には福音となる。
それが、組織にとってのよい発想技法なんだと思います。

企業内でじっくりやる創造活動とは、そういう「優れた人の当たり前の共通体験化」が、ベースであろう、とおもいます。

トップ5%のCreativeに頼りきりにならず、組織が創造するようになるでしょう。

posted by 石井力重 at 14:39 | アイデアの技法

2015年04月26日

【発想技法】エクスカージョン(&バイオミミクリー)

頭の中にある発想の材料をザクザク掘り出して、アイデアをノートひとつで大量に作り出せる方法(のひとつ)、エクスカージョンの特別版スライドです。


特別なのは、ここでは、動物エクスカージョンと呼ばれるものを拡張して、生物(動物+植物+生態系などの自然環境)を発想起点にしている点です。

Ideation_Method_E.jpg

また、それらから有益な要素を発想するために、バイオミミクリーの観点4つを借りて使っています。

そのために、本来のメソッドに入る前に、「バイオミミクリー」という知についても手短に解説する構成にしてあります。

biomimicry_for_brainstorming_session.jpg

学習用なので、ペアで練習課題をする設定にしてありますが、通常であれば、一人ブレストをする時に使ったり、プロジェクトメンバーでブレインストーミングに新しいスパークがほしい時に使ったり、、という使い方をします。


メリットは大きいです。

発想の材料を頭の中から掘り出すことを先にするので、発想の思考作業という高負荷な作業でも多様な考えを次々浮かばせることが出来ます。

デメリットもあります。

発想に入る前に、20分ほど、掘り出す作業が必要になる、という点です。なので、新鮮なアイデアが生まれているような局面であれば、これをやると、もたもたした感じも出るでしょうから、出尽くしたその先へいこう、となったときなどに使ってみてください。強力な道具です。

posted by 石井力重 at 18:59 | アイデアの技法

2015年04月24日

【発想技法】ブレイン・ライティング と グルーピング作業

一言もしゃべらずに出来るブレインストーミングの方法があります。

書くタイプのブレスト「ブレイン・ライティング」です。


やり方は、結構簡単です。

皆で一枚ずつシートを持ち、5分間で各自がアイデアを三つ書く。
時間が来たら時計回りに回す。
回ってきた紙に既に書かれているアイデアも発想の刺激にして、そこに新しいアイデアを三つ書く。

これを6行目まで繰りかえします。

30分で6人で108個を生み出すことが出来ます。

より詳しい説明は、昔、外部に書いたブログ ITmedia オルタナティブ・ブログ 記事 2010年4月22日 をご覧ください。

余談)

この技法は、理詰めのワークショップをするような場においてアイデア発散が必要な局面などでも、重宝されます。

「あ、私の研修でも、ブレイン・ライティング使ってますよ。便利ですよね」とおっしゃる講師の方が、私の周辺に結構おられます。創造的な専門性よりも、ロジカルな方向性の専門性の方が好んで使われるようです。

やれば必ず大量のアイデアが出ます。ブレインストーミングの進行が得意であろうと、苦手であろうと、一定水準を得られる点は、この技法の最大の強みでしょう。

posted by 石井力重 at 22:02 | アイデアの技法

2015年04月23日

【発想技法】「属性分析」と「属性列挙法」

「属性分析」と「属性列挙法」は、思考展開上は殆ど同じです。

両方の共通部分を太く説明するとこんな感じ(スライドの中身)です。

要は、「分けて、ずらす」という思考展開。

なお、テクニックレベルでは、両方のいいとこを融合してあります。



ものの本で、属性列挙法を調べて使ってみようとすると、難しくて良く分からなかった、という声を良く聞きます。

主に、VEなど、開発工学領域のことを学んでいる方々からです。

ですが、実際は簡単な発想ステップです。

良く分かっている人と、ゼロ知識の人とでは、学ぶべき知の見せ方は変えるべきなので、ここではゼロの方に向けて表現してみました。緻密にやろうとすると急激に、作業コストが上がりますので、アバウトに属性っぽいものをあげちゃう、ぐらいのトーンで、ひとまわし、ふたまわし、するのが良いでしょう。

課題解決にしろ、既存製品の改良案にしろ、結構出せます。


追記:

企業内研修でも、エンジニア系の場で、創造研修系だと、この「属性列挙法」あるいは「属性分析」をやってください、というリクエストを良く貰います。

何十回とやってきた中で、皆が飲みこむのに苦労するごつごつしたところを削り、補ってきたものが、このスライドです。

社内で、その辺の技法を講習しなくちゃ、という方に、参考になれば幸いです。


追記2:

ロジカルな思考が好きな人々(or組織)において、創造研修をするような場合にも、はじめのメソッドとしては、この当たりはいいでしょう。

いきなり、アートな技法をやるとみんなの気持ちが入りませんが、こういうロジカルに、分析的に、発想する方法、しかもさほど、クリエイティブ・ジャンプを必要としない方法、というのは、そういう場では皆の入りが良いです。

で、徐々に回転数を上げていくと、もっと、創造的な飛躍をする思考技術も出来たりします。


posted by 石井力重 at 15:29 | アイデアの技法

2015年04月21日

「INNOディスカッション・リスト」

INNOディスカッション_リスト.jpg

これは、部門横断で新しいことをやろう、というチームにおいて、着想にいたるための自然な雑談(カジュアルミーティング)のスターターとして、つかってもらうために作りました。

好きなもの選んで雑談するのもいいでしょうし、ブレインストーミング・セッションとして本格的にやるのもいいでしょう。あらかじめ考えてきてもらって、情報共有する、というよりは、お茶でも飲みながら、わいわい話すほうがよい、と感触的には思います。

(参考情報)


文献:マッキンゼー流ブレインストーミング術「製品開発をめぐる21の質問ハーバード・ビジネス・レビュー2008.8


講義メモ:早稲田大学・柳孝一教授「メガトレンドの傍流」 衛星講義)

これらをベースに、発想お題として整え、多様な企業での製品アイデア創出ワークショップを実施。そのうち、発想の引き金として有効性の特に高かったもの9つを選出したものです。本格的なことを知りたい方はぜひ元・文献を当たってみてください。問い意外にも示唆深い内容がつづられています。



中でも、私が好きな切り口は、「顧客の手直し」です。

「顧客が製品にした手直し(改良)は?」というトピックは、現場に出ている人に多く情報があります。

企画部、技術部という本社づとめの人よりも、営業、サービス、輸送、という顧客接触部門のメンバーが吸い上げるリアルの空気が、場を沸かせます。

posted by 石井力重 at 14:49 | アイデアの技法

2015年04月10日

【テーマを設定する技法】「カオス・まびき法」

今年も、京都精華大学の漫画学部のゲスト講師をしにいきます。

漫画学部の授業の発想ワークのなかで、かなり、仮説的な手法を実験的に行っています。

その中で、「主題の辺縁にあるものを広げて、その中から主骨格となるものを引き上げてくる」ワークがあります。

カオスまびき法.jpg

それを「カオス・まびき法」と名づけました。

スライドを掲載します。


このブログにたどり着いて読まれる方は、ビジネスマンが圧倒的におおいので、そういう方々にむけて補足をします。

これは、「漫画専用」というわけではなく、用語をズラしてやれば、ビジネスにおいて、「(企画・開発の)テーマを設定する」ことにも使えます。

実験的な手法であり、まだまだはっきり説明できないところも多い、未成熟な発想技法ですが(なにせ、石井が、新たに作ってしまいましたのでーー。)ですが、人によっては、使えるエッセンスがあるでしょう。


ながい、補足:

そもそも、テーマ設定のプロセスを体系化した時に、人々にそれを試してもらい、その様子をつぶさに見て分かったのですが、人はこういうことを、メソッドが無くても、もやもや、やっているわけです。

で、うまくいったり、いかないときがあったり。

そういう複雑で暗黙的な思考の中の属人的な営み。
これは、教えられなければ絶対に出来ない、というものではありません。

体術みたいなもので、誰に習うでもなく自然と人々は目的に向かって自然と体の使い方を知り、目的を達成しているわけです。

ただ、身体科学のようなものを知っておくと、能力を高い水準で使うことができるように、そういうものが思考作業にもあります。

そういうわけで、いろんな創造技法から抽出した「テーマを設定する、思考のうまい手順」を創ったわけです、当時。

それを、思い切り漫画領域に、ずらしたものが、これ(カオス・まびき法)です。

漫画学部の生徒さん向けの資料なので、テイストが非常に、あいまいな感性語をつかって書いていますが、そういう香りがあったほうが、伝わりやすいこともあります。

この資料は、それを狙って、そのまま、公開するものです。


最後に:

手法は便利、ですが、面倒なもの、でもあります。
自転車みたいなもので、自分の能力を高い生産性に変えてくれる。
しかし、乗り始めは、なかなかうまく進まない。
ちょこっと進めばそれでいい、という人には、自転車を覚えるコストは無駄なんです。

そういうわけで、コンセプトワークの作業が、日々の仕事でよくある人、には、思考法というのは良い手法でありましょうが、ごくたまにしか必要ない、と言う人には、徒手空拳に頭が自然とする処理をまっているほうが、いいのだとも、思います。
posted by 石井力重 at 16:12 | アイデアの技法



カテゴリ
プレスリリース&メディア掲載(60)
ideaplant 作品(25)
一人ブレスト(20)
電子書籍コンテンツを意識して(2)
今日の一枚(2)
IDEAVote/アイデアを、チームでスマートに楽しく評価していくツール(45)
アイデアプラントの試作の目線(84)
知であそぼう(4)
アイデアプラント 1st (2005-2008)(251)
アイデアプラント 2nd (2009-2011)(580)
アイデアプラント 3rd(2012-2014)(122)
アイデアプラント 4th(2015-2017)(152)
アイデアワークショップ(&アイデア創出の技術&創造工学の講演)(349)
アイデア・スイッチ(38)
アイデアの技法(217)
メソッド&ハウツー(189)
研究(創造工学)/検討メモ&資料(119)
研究(創造工学)/発表論文&スライド(11)
TRIZ(143)
日記、価値観、仙台オススメ(434)
仙台(3)
Fandroid(11)
フリー・オートシェープ素材(ご自由にどうぞ)(2)
創造工学の絵本(5)
社会活動/全般(39)
社会活動/Five Bridge(11)
シリコンバレー(23)
面白法人KAYAC(9)
社会動向を見る(9)
カード・メソッド(todoとideaと会話をカードで可視化)(2)
研究(MOT)/検討メモ&資料(41)
研究(MOT)/発表論文&スライド(3)
ベンチャープラン「音co知心」(8)
MMJ(37)
事業化コーディネータのお仕事(165)
航海マネジメント・ツール(11)
道具考/pomera(6)
道具考/scansnap(14)
道具考/YUREX(1)
道具考/iPod touch(21)
道具考/ALL(32)
道具考/iPad(8)
ブレイン・ペーパー(1)
石井力重とは(9)
8月22日(12)
311special(5)
ideaplantに、お仕事を依頼してみませんか(9)
創業初年度の確定申告(8)
こども用(4)
iPad+アイデアワーク(10)
旅先にて(11)
Finland(5)
新しい知識を学ぶ(1)
ブレストカフェ(2)
気づきは仮説に過ぎず。だが表現すべし。(1)
アイデアプラント・ノート(1)
加藤昌治さんと石井力重の「往復書簡」(4)
ファシリテータの小ネタ(1)