2008年09月03日

QWAN(無名の質)

1.Alive 生き生きとしていること
2.Whole 全一的なこと
3.Comfortable 居心地の良いこと
4.Free 捕らわれのないこと
5.Exact (知識の)正確なこと
6.Egoless 無我であること
7.Eternal 永遠であること

(引用『知識デザイン企業』)

この秋に、とびとびの5日間で受ける、研修。
その先生の書かれた本から、引用しました。


アレグザンダーのパタン・ランゲージというものがあります。
いい街がありますが、そこには共通のパタンがある、と。
(TRIZやSCAMPER、あるいはプロフィットパタンなどと共通するものがありますね)
そのパタン・ランゲージの絡んで上記が紹介されています。


基本的には、モノづくりのデザインやワークプレイスのデザインなどの知恵だと思います。
ユニバーサルデザインというものとは、また違った「佇まい」のようなものも
ふくむ面白い7視点だと思います。


ちなみに、QWANはquality without a name(無名の質)だそうです。

これが何に使えるのか、具体的にどういうことを意味するのか、
一生懸命勉強してきます。
posted by 石井力重 at 06:25| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年08月24日

複雑になりすぎたら、一点突破の戦略

『複雑になりすぎたら、
 一点突破の戦略に切り替えろ』


たとえば開発の参考にしないといけない資料がいくつもあって、そういうプロジェクトが複数あった時。

このときは、まず、1開発プロジェクトにつき参考資料は、厳選された1つをピックアップ。これ一つ持って避暑地で考え事してもいい、という厳選された1冊だけ。

これで、まずは、進まなかった仕事の壁を一点突破。完全であるより限定される条件下でもいいので完成。その上で、そのアナロジーを活かして全面に展開する。

これは、知識学習の基本戦略であり、ビジネス開発の基本戦略でもある。




・・・
人間やチームには、本来持っている力があります。それを引き出しにくいやり方をしてしまう時があります。複雑になりすぎると仕事は遂行能力が下がります。そういう時は、一点突破・全面展開の戦略に切り替えます。

人間には、役割やすべきことを減らしていくと物事の遂行能力がすごく高くなります。シンプルな1つの役目だけれあれが相当に複雑な状況下でも、その人はその役割を高いレベルで達成します。でも、役割が2個になるとパフォーマンスは半分、いやそれ以上に下がります。3個になるとパフォーマンスは1/3よりもっと下がります。

一度にするべきことが1つ増えると、手順の複雑さ、判断のストレスは飛躍的にあがる、そういう傾向があるようです。

一点突破・全面展開の戦略は

「人間は役割を絞っていくと、本来の遂行能力をほとんど使い切るやり方ができる」

という特性を生かした、戦略だと思います。
posted by 石井力重 at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年08月23日

ベクトルの周囲に、大きなトレンド感を書け

『大きなトレンド感もなく描かれたベクトル(ビジネスプラン)は ぽかんと浮かんでいる。動き始める映像が見えない。』


最近、ビジネスプランを書いていて、ふと思いました。優れたビジネスプランナーとそうでない人との違いは、「このベクトル(プロジェクトがグーンと進む軌道)は、周りに、こんな風な流れがある。その大きなトレンドに追い風にして、ぐんぐん進む」という概念があるか否か、であると。

私は坂本竜馬が大好きですが、「竜馬がいく」のなかで、彼は大きな事業を成し遂げます。その時に、周りが巻き込まれていくの人間性(ヒューマンファクター)もありますが、その一部を形成しつつも別の要因としてあるのが「これから世界はこうなる。だから、わしはこれをする」というもの。勝海舟など優秀な知恵ものたちや諸国を足で回り実際に見聞きした国の現状、行く末を実際に知った彼が、そういう大きなトレンド感をもっていた、そのなかに、浮かべたベクトルがぐんぐん進む、そういう心象風景が聞き手には残ったでしょう。

一言化すると

「ベクトルの周囲に、大きなトレンド感をかけ」

ビジネスプランの初心者には重要な視点だと思います。
やりたいことありき。これは頼もしくもあり重要です。
一方で、進む船が風もない中、手でこいで何千キロもいく、
という話には、その船がどんどん進んでいる映像が
聞き手の頭に浮かびません。
むしろ逆風でも風が吹いているならば、ヨットのように進む
可能性もありますが、風の存在がまったく感じられないならば
自力で進むだけですから。

大きなトレンド感からチャンスを見出し、ビジネスプランを書く場合は、それが初めから言及されています。しかし、ビジネスのドライバーとしてチャンスがあるから儲かるから、それをやる、という人には「その仕事が大好きである」人には最終的に勝てません。5年勝てても次の5年は勝てないでしょう。

大好きなことを仕事にする、事業プランにする、という人であれば、ぜひ、ベクトル、つまりビジネスの計画(進む軌道)をぼんやり絵がいたら、その周囲にどういう風が吹いているのか、見てください。その上でブラッシュアップするビジネスプランは、きっと、人が聞いて「ぐんぐん進むベクトル」に感じられると思います。

いろんな人に協力を求める事業創造には、それはとてもとても重要なこと、だとおもいます。
posted by 石井力重 at 06:42| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年06月18日

良い原稿を書くには、「一人ブレスト」を使う

結論から述べますと、「”異なる時間の自分は別の人間である”という特性をつかうことで、”一人ブレスト”が可能」であり、それを使うと、原稿を独力でいいものにすることができる。ということです。

3つに分けてご説明します。

「異なる時間の自分は、別の人間である」

きのう書いた文章を今見ると、誤字脱字が結構ある。論理構造が政党ではないことに気が付く。主張のおかしさが目にとまる。それらは「少し忘れた」からなんです。再度解釈し直して、変な部分が発見できるわけです。自分の書いたものに近寄りすぎているとそれが見えません。異なる時間の自分に、原稿のチェックを託すことが重要です。そしてそれには十分な時間をもっておくことが大切です。

「一人ブレストが可能」

アイデアを出しつくした。と思ってその日は終わります。しかし、何日かしてそれをみてみると、大分忘れています。その忘れた頭では、思いだすと同時に、当時の自分とは変わっている観点から、そのアイデアに便乗して別のアイデアを出すことができます。たとえ人間が1人になっても、異なる時間の自分とブレストは可能です。(なお、情報の大量インプットでも、似た効果があります)

「良い原稿を書く」

内容が、冗長でなく、しぼられて要点が漏れていない。そういう切ったら血の出るような筋肉質な良い原稿を書くには、異なる時間と一人ブレストをする。(アイデアを広げる)。そして、書きあげて、これで十分、となったら、一晩寝かせて、改めて「一読者」となってその原稿を読んでみる。そうすると「読者の声」が見えてくる。その声をもとに、原稿をさらに仕上げる。こうすると、原稿がコンテンツフルでかつ贅肉がなく、読みにくさの出っ張りへっ込みが磨かれて質感が上がります。

以上です。

私は今、いくつかの原稿を書くことをしていますが、よい原稿ができた時とそうでないときがあります。それは、どれだけ時間をかけたか、ということもありますが、異なる時間の自分と一人ブレストをしたか、異なる時間の自分を読者にして磨き上げたか、ということによります。こうした発想も未来の自分へのもうしおくり事項です。
posted by 石井力重 at 20:48| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年06月04日

A5ツール

A4に印刷してパタンとおるとちょうどA5のサイズになります。
紙ものツールとして、物感がいいのはこのくらいだと、最近感じました。


A4よりも厚みがあって
カードよりも作るのが楽。
適度に規格サイズで適度に違和感。そのバランスがいい、と。


名刺カードやカルタサイズのカードもいいのですが、ワークショップなどで使うアイテム系としては、A5サイズのアイテムを作るのが一つのうまいやり方かもしれません。


もうすぐ、宮城TRIZ研究会の勉強会が始まります。そのさいに、参加者の方に、もって帰ってもらえるツールを作り用意したいと思っていました。コストをほとんど掛けずに、質感を高めるには、そうしたことをしてみようと思っています。
posted by 石井力重 at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年06月01日

グループ討議をうまく指導する方法を見つけました

先日、ある機会があって、複数同時のグループ討議に、うまいやり方をアドバイスする、という場面がありました。

一グループは10人弱。それが4グループ。それを1時間くらいの間に、うまくいかないポイントを見出して、短時間で解釈して反映してもらえるくらいの少ない言葉でアドバイスを、届ける、ということに取り組みました。

その結果、うまくいきました。いろんな偶然が重なって、持参したものをうまく工夫してみたら、予想外にうまくいった、という事例です。せっかくなので、これに限らずこの方法を活用したいとおもい、書きとめておきます。


1.アンケートを取ります。

あっさりしたアンケートでよいです。自分のグループのディスカッションの進め方について、「いい点」と「悪い点」を書いてもらいます。ただし「悪い点」は、そう表現しないで「改善するともっとよくなる点」と表現します。建設的なアンケートデータがえられます。


2.良い点はほめ、もっと改善できる点を把握します。

ざっと、印象ベースで、それを短時間に読み込んで、脳内で処理します。


3.会議の科学、とでも呼べるような方法(メソッド)があります。それを利用します。

会議が絶対うまくいく法」など、古くから知らています。複数人の力でモノを考え、選び取っていくという作業の効果的なやり方が。これをもとに、そのチームの良い点を具体的にほめ、もっと改善できる点を指導します。

そのほかにも、コンセプトの進化と選択プロセス、といったアイデア評価手法もあります。残念ながら書物になっていません。


4.あらかじめ、要約して、カード(もしくはシート)にしておき、それを使います。

上記のような本の引用は、即効性に問題があります。短い時間で判断しないといけない。短い時間で相手に伝えて、すぐに反映してもらわないといけない。こういうときには、「詳しく、正しい」ことは、むしろ邪魔です。言いすぎかもしれませんが。

少々、正確さを欠いていて、情報の詳しさが落ちたとしても、「すぐにコンパクトに使える」ということが大きな価値になります。こういう局面では。

そこで、私が以前、こうしたチームでの発案・討議の進め方を効果的にするメソッドを整理して、独自に開発したツールがあります。「Team Engine Cards」といいます。

カード本体をここに、公開します。Team Engine Cards.pdf

これをA3シートに9サマリアップして印刷します。そして、よいと思ったところは、カードをさしながら褒めます。もっと改善できるとよりよくなる、という点は、カードをさしながら、具体的な一言ヒントを与えます。このときアドバイスは、アンケートをもとに、皆が感じている「やりにくさ」を解消するものなので、聞いているメンバーも肯定的に受け止めやすいです。なお、いくつもいくつも、説明してはだめです。せいぜい4カードに、しぼって、アドバイスをします。多すぎては伝わらない、残らない、からです。

チームも議論方法を模索して確立していきます。その中でチームで決め方に関する合意形成ができるまでが最も長い。最も非定形で扱いにくい。そこを効果的にくさびを打ち込むことで、短時間で成功してもらい、成功体験を身につけてもらいます。
posted by 石井力重 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年05月09日

自分の大好きなことをしないのは危険なのだ。

ビジネスを起こす人(起業家)と呼ばれる人にも迷いはたくさんありますね。選択をする際に、実は失敗しにくそうという理由で「危険な選択」を人間はしてしまいがちです。それを端的に述べているいい文章があります。「ビジョナリー・ピープル」P54を引用します。

 最近は、自分のしていることを好きになるのが大事、という議論が盛んになっている。しかし、大半の人はそれを鵜呑みにしているわけではいない。大好きなことをするのは、いいことに違いない。けれども、ほとんどの人は、現実の問題としてそうしたぜいたくをしている余裕はないと感じている。多くの人たちにとって、本当の生きがいというのは、そうあってほしいという感傷的な空想で終わってしまう。
 実はこれが問題で、自分の大好きなことをしないのは危険なのだ。自分のしていることに愛情を感じない人は誰であれ、愛情を感じている人にことごとく負けてしまう、それが冷酷な真実だ。自分の仕事や人間関係に本気でない人がいる一方で、それらに愛情を注いでいる人が存在する。この人たちのほうが、懸命に長い時間働いているし、ずっとよい仕事をするだろう。昔からなじんだ役割にしがみついているほうが無断だと感じながらも、その反面、自分の中から活力がなくなり、レイオフの声が聞こえてくるときには、いつのまにかその候補の最前列にいる自分に気づく羽目になるのだ。


この点については、マネジメントスキルにたけたビジネスマンよりも、職人、匠、アーティストと呼ばれる人たちや、心豊かにマイクロビジネスを営んでいる人たちのほうが、「言葉にしないけれどよく知っていること」である、と時々思います。


 危険な選択=自分の大好きなことをしない
posted by 石井力重 at 06:19| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年04月02日

原稿づくりのコツ「ビジョン・ウインドウ」

この数日間、非常にパワーをかけて原稿を書いています。多くの人のチャレンジに役立てばと思い、引き受けた仕事です。精一杯力をかけて取り組んでいます。その中で、自己観察をしていて、そして編集者の方のアドバイスで、いろいろ気が付きました。

こちらの考えが、相手の頭の中に、どーんと、再現される。そういう伝え方をできれば最高です。それには何が必要でしょうか。気付きをそぎ落としまくって手にした原稿の基本ルール。それを絵本にしてみました。

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”見えますか?”
いろんな意味で。
posted by 石井力重 at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年03月20日

インプット<アウトプットは好奇心をそそる

おもちゃなどでちょっと押したりするといろんな複雑な動き、毎回違う動きをするものがあります。インプットがシンプルでもアウトプットが複雑多様だとおもしくって何度も試してしまいますよね。

ネットサービスやソフトウエアにも同じ構造があると思います。ワンクリックでおもしろいアウトプットが現れる。一言二言の入力でさまざまなおもしろい結果が返ってくる。

アウトプットがインプットに比べて圧倒的に多いと面白いと感じるものがあります。部下の指導にも似た構造があります。コミュニティーへの投げかけにもそういう構造があります。

偶然、ランダム、不安定点、相関、フィッティング、素数目の歯車同士、そんなことが関係するワードにありそうです。
posted by 石井力重 at 23:58| Comment(2) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年03月13日

本を買ったら、目次を鞄に入れておく(ツンドクのコツ)

出張の移動時、さほど本が読めないのに、二冊も読みたかった本を持って行きます。重い鞄を重たくしただけでほとんど読まなかった本。結局は出張からもどって未読の山に戻ります。そんなことって結構ありますよね。

私は先日出張の際にある試みをしました。技術知に関する三冊を読もうとしてでも手つかずだったので、目次だけをコピーして鞄に入れました。新幹線の中で、その目次だけを読みます。結構面白そうな章もあります。すぐに読めないのが残念。しかしその残念ぶりがいいとおもいます。目次だけで結構な枚数があります。それらをよんでいって、全体俯瞰ができることがひとつめのメリット。二つ目は、よみたいことを事前にチェックしておけること。ある程度予測して読みますがそれはたぶん効率がいいでしょう。

この方法は、ツンドクされているすべての本に有効だと思います。目次内、ひとつも興味がない本は保管しておく必要はもうないかもしれません。

出張の際にそれがいい、とかきましたが、実はこれは、いつでも可能です。昼飯を一人で食いに出て手持無沙汰、とか、病院の待合室で細切れ時間ができた時にとか、ツンドクの本の目次をもっていると同じく取りかかりができます。

目次もちあるきメソッド。

本は買ったらとにかく目次をコピーする、ツンドク本に興味と俯瞰を与える、そして読む。そういうことを小さな工夫でできると思います。
posted by 石井力重 at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年02月22日

シナリオ・プランニングの技法

未来へのインテリジェンス。それについてならっていました。

予測は、多くの分野で「外挿法」か「傾向推定」です。不確実性の低い流れであれば、それは機能しますが、そうでないときはどうするか。構造的な変化はいずれきます。そうした「必ず含まれる不確定な要素」それをどう扱うか。

シナリオプランニング。という考え方があります。一般にシナリオ、ということで未来をプラスマイナス20%くらいの幅で予想することがありますが、シナリオプランニングの技法は、きちんとしたものがあります。感度分析のようなプラマイ20%の未来ではなく。


シナリオプランニングとは、現在の環境の変化しつつある諸側面を認識し、それに適応する助けになるもの。

シナリオの最終目標は、明日を正確に描きだすことではなく、未来に関するより良い意思決定を、今この瞬間に行うことにある。

(参考文献:ピーター・シュワルツ「シナリオプランニングの技法」)

とあります。


さらに、以下の部分がツールとしてとても重要です。

シナリオ策定のプロセス

1:焦点となる問題、または決定を下すべき問題の明確化
2:キーファクターのリストアップ
3:ドライビングフォースの決定
4:キーファクターとドライビングフォースの分類
5:シナリオロジックの選定
6:3〜4通りのシナリオ作成
7:未来のリハーサル
8:先行指標の選定

(講義ではさらに詳しいことを教えていただきました。仙台でもし、シナリオプランニングが必要な方は聞いてください。私の理解を踏まえてご説明します。)


8の先行指標の選定、というのは非常によくできた構造だと思います。どのシナリオが社会に実現しつつあるのかをより客観的にくみ取る、より早く感じ取る。そのためにインジケータを定めておくんですね。秀逸。
posted by 石井力重 at 22:22| Comment(1) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年02月21日

分野のトップの人を家庭教師にするワザ

スキル向上のために、講習や講演に出席することがあります。私は出来る限りは、一番前、講師の表情やわずかな雰囲気を感じ取れる場所を選びます。

理由はいくつもあります。端的に言うと次のようになります。

その講義のテーマ(分野)で一流の人が講師として登壇しています。その講義時間中、その人を家庭教師がごとく見立てて最高の学びを得る方法は、最も近い席に座ること、そして、講師以上に、真剣で熱意あふれる生徒になること。

(講師のためのスキル、というのは、よく見聞きしますが、「講師からさ偉大のものを引き出す為の”生徒術”」というのはめったにききません。ですが、とてもシンプルで効果のたかい技術。)

その人に、個人指導をおねがいしたら、何年待ちだろう、何十万円が必要だろう、どれくらいの事前学習を礼儀としてもとめられるだろう。そう考えたら、講義のときに、一番近くで熱心にきくことなんて、1/100以下の気軽さ。

ちなみに、講師というのは、大なり小なり、不安を持って望みます。そして、オーディエンスというのは往々にして、公演中に眠ったり、注意深くはきいてくれないもの、というを覚悟しています。そのなかで、会場に熱意有る人が一人要れば、その人をよりどころにして、波に乗ることもできます(講師のベテランの人は、新米の講師に、会場にそういう足場となる人をみつけよ、とアドバイスします)。そして、そういう足場になった人は、講師としてはとても良く覚えています。印象にも残り、次にお会いするときにもプラスになります(たとえば、直後の交流会、名刺交換などはそうです。)

また質問も、非常にしやすくなります。会場のはるか後ろ、講師との距離が遠く、大きな声かマイクがないと届かない距離から質問を投げかけるのはかなり、スキルと精神力がいります、常識的な感覚を持った人であれば。しかし、肉声が充分届く距離にいる相手に、表情も含めて質問者が質問するのは、比較的気楽です。相手とのアイ・コンタクトも充分とっていれば、小さな部屋で極数人のセミナーと同じような親近感で、質問できます。

細かいことですが、講義スライドの細かい情報が容易によめる、ということも大きいです。大きな文字のスライドでも商品写真や絵のようなものは、細部が見えるほうが理解もすすみます。後ろの方にすわるとスライドの細部が見えずに、視覚情報が概要情報だけの数時間をすごすことに。これはで受講のモチベーションも維持しにくいですね。

経験的に「講師に最も近い席に座れば、鮮明な情報を空気感までふくめて得ることができる」といつもおもいます。
posted by 石井力重 at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年02月10日

カード要約メソッド

本を読んでいて要約の作業をすることがありますが、どうしても要約が進まない、あるいは、事務的・効率的に進められない、と言うことがあります。多くの場合、大事なところが『多すぎる』ことが問題です。なさ過ぎる場合は、さほど要約に困りません。

さて、多くの貴重な知識を、どう削り込むか。それが問題です。それをうまく行う手順があればいいわけで、すこし考えてみました。


■カード要約メソッド。
(メソッド、というほどのものではないですが、とりあえずネーミングします。)


カード要約メソッド.jpg

ステップ1,2:まず、読書をします。大事なところを、カードに書き取ります。書くものは「単語」もしくは、ごく短い文。基本的に文章は分解して単語だけ。

ステップ3:これを続けていくと読書後にはカードの山が出来ます。カードの総数の20%分だけ、カードをピックアップします。もし山が20枚ならば、4枚だけ。かなり少ないですね。これくらいの量で抜き取ります。

ステップ4:この抽出したカードを用いて要約を人に説明します。あるいは文章に書きます。大体頭に入っているならば、このカードをトリガーに議論を展開できます。余計なことから先に言うことを避けることが出来ます。また文章を書く時には、そのカードが表現していることを本に当たって周辺文章をピックアップして要約文章を作り出せます。




一番重要なのは「捨てること」。知識を持っていない状態から知を沢山入れて、なお、それらを(努力して手に入れたそれらを)大胆に削ること。戦略とは捨てることなり。長く残す知識を作るためには、長く遠くまで伝わるシンプルなものにする必要があります。その苦しい作業を、事務的にすすめる1つの道具になればとおもい、手順をシンプルに表現してみました。
posted by 石井力重 at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年02月09日

シュミレーショントレーニングは能力を引き出す

先日のTVでみて知ったのですが、走るのが遅い人も、走るイメージを頭に思い描くことで、だんだんと、そのための脳のはたらきが増すそうです。(脳の活動が観測できるとのこと。)

身体能力を鍛えること以外に、脳を鍛える、ということがありえるんですね。

その状況になったら体が動くようにイメージトレーニングをしておく、というのはプレゼンテーションや講演の練習をするときに必要だと思っていたのですが、運動にもその能力は重要なんですね。(しかも、メンタリティーだけじゃなく、実際に身体能力を引き出す)

シュミレーショントレーニングは、何事につけて重要ですね。時間がないから、といってもそうした努力は怠ることなく取り組みたいと思います。

ちなみに、発想力のトレーニング、というのも、実は重要だと思います。毎日、アイデア出しのトレーニングをしよう、ということで「ブレインストーミング ブログ」というのをつけていたことがあります。今はサボっていますが。それを書いていたときのことを振り返ると、当時はふつう、とおもっていたアイデアも中には面白いな、とおもうものがありました(テープ型の調味料、長さで塩分量を見て取れる、というものなど)。アイデアマラソンにもそうした効果が非常にあると思います。

コストゼロ、時間が余ったり、何らかの待ち時間には、そうしたことをより心がけてみたいと思いました。
posted by 石井力重 at 23:56| Comment(1) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年02月06日

タスクポッド

私の仕事は移動しながら複数のプロジェクトを企画・運営していくタイプの仕事です。それもすべてゼロから新しく作るタイプの仕事がおおくルーチン的なフローが少ない仕事です。

これまでは資料を一つ一つ必要なたびに差し替えたり、いつも資料を持ち歩いたりして重いかばんを持っていました。しかし、長期出張がつづくとミニマムな情報(紙資料)とPCのデータへとそぎ落とされていきます。そこで出張時の仕事のシンプルさをベースに、「タスクポッド」という仕組みをつくってみました。

1.重要なメモはカードに。

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名刺サイズのメモカードを愛用しています。クライアントや重要なセミナーで得たヒントなどは全てここに書いています。そして会議後直ぐに、そのカードを名刺保管用シート(A4)に入れます。大体1枚で収まります。

クライアントからもらった貴重な情報資料とあわせて、それをフォルダに入れます。

※ノートに取ると、案件毎でなく、時系列に並んでしまいます。それをさけます。また、貴重な情報はノートを広げられない状況やタイミングでももたらされます。たとえば、エレベータの中の会話でいわれたこと、とか、バスを一緒に待つ間、ランチをとっているときなど。このときに直ぐに出せていくらでもメモを取れるメモカードがシンプルでベスト。


2.案件は3つの状態に。

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案件別にクリアファイルにいれてカバンに入れておくと、ふとした時間や狭い新幹線で取り出して作業を進めるのに便利です。ですが、1案件の紙資料が少ない場合、案件ごとにクリアファイルに入れるとかさばります。なので、案件の状況別で3分類します。

□赤クリアフォルダ:THINK(スキマ時間に知的生産を)

 赤はちょっとした空き時間に取り出して、考える作業を行います。
 企画の立案、アイデア出し、問題の分析などなど。
 一人で内省的な作業。

□黄クリアフォルダ:DO(外と相互作用せよ)

 誰かへの確認や、無い資料を入手する作業が必要な仕事。
 誰かに協力を求めたり、メールで進捗報告するなども含む。
 THINKが一人で内省的な作業なのに対し、
 DOは、自分以外の人や情報源とアクティブにつながろうとします。

□青クリアフォルダ:SEE(様子見&返事まち)

 赤と黄をこえて相手に球を預けている状態の仕事。
 その相手とあうときなどに持参する資料となるもの。

□無色のクリアフォルダ:GO(ストックファイルへ)

 案件が終わったものや、持ち歩く必要の無くなった資料を
 ここに写します。オフィスに戻れたときにここの資料は
 案件資料棚のファイルに移す。


3.カードボードファイルでひとまとめに。

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これら4つのクリアファイルを、紙製のシンプルなフォルダにいれます。パタンと挟むだけのタイプが小回りが効いてgood。クリアフォルダをさらにクリアフォルダでまとめると非常に不安定かつかさばります。紙フォルダでひとまとめにしておけば、取り出せば、ホテルやカフェのテーブルが直ぐ、仕事机になります。どうしてもそのほかの資料や書類はカバンに混在します。紙フォルダへタスクを集約することで仕事力が高まります。


この方法をタスクポッド(ipod風に)と名づけました。普段の書類整理を少しだけアイテム化するだけでグッと仕事環境は良くなりました。ちなみに、各クリアフォルダの中のタイトルは、A3に印刷したものを4つに切り分けただけ。それを少しだけテープで固定した程度のものです。ですが「THINK−DO−SEE−GO」という4つのシンプル指示をつけただけでも、かなり認知性が良くなりました。名づけのコツは、削ぎ落とし、です。できるだけ文字が少ないほうが良い。厳密であるよりシンプルであること。これは知的生産の道具作りの大原則ですね。
posted by 石井力重 at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年01月16日

机しがみ虫。

「机しがみつき状態」にあると感じたときの処方箋を発見しました。

”疲れたら休憩したほうがいい”と分かっていながらも、どうも調子が乗らず、用でもないことをしていることってありますね。「机しがみつき状態」とは、そういう”仕事をしないで机にいる状態”です。 これをシンボリックに「机しがみ虫」と命名しました。

さて、その「机しがみ虫」の処方箋ですがまとめると以下です。


■処方箋

机しがみつき状態かな?とおもったら

「すぐ着手する」か

「すぐ休憩する」かの

どちらかを即実行する。



(発見の背景)
 先日、机しがみ虫になっていることに気がつきました。そんなときに、ちょっと、視点をかえるために、体を動かす用事をしました。簡単なことで、300メートル先のポストに郵便物を投函する作業です。普段は「効率が悪いから、帰りがけに」とおもって、机の脇においています。
しかし、その日は「(机しがみ虫になっている時に)意識して休憩したらどうなるか?」と考えて、夕暮れのさむい中、ポストまで歩いてきました。外に出ると夕暮れの空を見て、いろいろ季節や日々の生活のことが頭にうかびました。

 席にもどるとリフレッシュしていました。そして、気がつきました。
(気付きその1)調子が乗らない時には、「とにかく着手する」か「すぐに休憩する」かをしたほうがいい。
(気付きその2)中間的な「机しがみつき付き状態」が実は一番もったいない。机しがみ虫になっているくらいなら、すぱっと休憩してしまった方がいい。
(気付きその3)休憩してもどったら「仕事に即着手する(ファイルをクリックする、資料を机に持ってくる)」だけをする。後は少し先の自分に判断を委ねる。

これだけで、いいんだと。

仕事は「まず着手せよ」という考え方があります。なかなか手が出ないでいた仕事もやり始めてしまえばそれほどでもない。はじめるまでが、長い。そんなオフィスワーカーの特徴をとらえて「まず着手せよ」と。

なので、一連の動作のように訓練をしてすりこんだらいいんだ、と。

「机しがみ虫」になっていることに気がつく。
 ↓
「すぐ着手」か「すぐ休憩」
 ↓
「休憩して戻ったら、とにかく、着手だけ、する。」

処方箋としては、長いので「すぐ着手」か「すぐ休憩」だけを切り出しました。

机しがみ虫になっているな、と感じたら、直ぐ休憩して、もどったら、資料を机に集めファイルを開く、ことだけを試してみてください。オフィスワーカーにとって、シンプルで当たり前だけれども効く処方箋になるとおもいます。
posted by 石井力重 at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年01月13日

ビデオレターの効用

最近、ある取材を受けました。割と自由な友人だったので、「取材の電話の変わりに、動画で質問している姿をとってそれをアップしてもらったら何か違ったものがありそう。試してみませんか?」と提案したところ、じゃあ、ということでやってみることになりました。

向こうのしゃべっている姿を聞いて、問いごとに再生を一時停止してこちらもしゃべりながらビデオをとり、回答を吹き込んでいきます。そして全部の答えをいって、アップして相手に報告。

この作業は、文字や電話の取材より、たのしかったです。こちらの自由な時間で対応できること、相手の表情がみえるので意味合いを直感的に汲み取りやすいこと。それから、カメラが回っている間は、相手がいるのと同じで、できるだけ早く回答しないと、という緊張感も働きます。

結果、ぱっと聞かれてその場でぱっとこたえると、かなり深いところまで回答がでました。これは文字で来た時にはなかなかない、おもしろい感覚です。

ビデオレターというのもいいかもしれない。
posted by 石井力重 at 06:18| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2008年01月10日

仕事のはじめに、よいフィナーレを明確に描いて貼っておく。

大きなボードに達成したいことの写真、絵、フレーズを貼り付けるという手法があります。思いを具現化するには、困難や長時間から来る情熱の劣化を乗り越える必要があります。その意味では、このビジュアルを活用した手法には様々な示唆が含まれています。

最近は『○○地図』という概念をビジュアルか、MAP化する手法の本をつぶさに読んでいました。表現は平易な事例と言葉で、簡単に書かれていますが、心理学的なものよく考慮されています。また、過去の優れたケース(偉人)のエッセンス(思考様式)に近いものも感じとれます。

そこで、そうした手法にアレンジを加えて、小さな仕事ごとに、そのエッセンスを3分で設計できるようなカードを試作してみました。

good_finale_card.jpg



運用の仕方はこうです。

0.上記の図を12センチサイズに印刷しておく。(3〜10枚)

1.仕事の依頼が来る

2.次の状態を想像する。
  『その仕事をやりきって、最高の成果物が出来上がって
   みんながとても満足。
   みんな=顧客・自分・ビジネスパートナー
       ・顧客にとってのお客さん(”顧客の顧客”)
       ・社会のあるカテゴリー等』

3.そのゴールの状態を書き込む。(「絵」と「フレーズ」)

それでもなお、初めの一歩がなかなか踏み出せない人は、

4.「まず、なすべき事は、________です。」の枠に
  10分で終えられる簡単な作業を書き込む。


これを書くだけで仕事は随分うまくいのではないか、と仮説を持ちました。なお、4.については、思いつきで結構です。本当にPM的に仕事を俯瞰して初めに必要な作業をする、となると荷が重い。大事なことは「まず着手せよ」ということ。それを促進するためにあります。


補足
posted by 石井力重 at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年12月28日

知の旅を乗り切るには、霧でかすんでも読み取れるものが要る。

ビジュアルvsコトバ。

ビジュアル、というのは、絵、図、写真、地図。
コトバ、というのは、文字、フレーズ、文章、箇条書き。

今日は、「知の旅(すなわち、研究とか、クリエイティブな仕事とか、あるいは起業家の事業化プロセスとか)を乗り切るのに、必要なこと」の一つについて。

知の旅には、霧でかすんでも読み取れるような航海図が要る、という話です。

結論からいうと、「厳密に正確であること」は二の次で、「疲れて意識レベルが低いときにも直ぐに思い出せること」がもっとも重要です。


船出。この時には自分やメンバーの目標ははっきり共有しています。心身ともに健康で、気力充実した状態。はじめのゴール設定(航海の目的地)がどういう形で表現されていても、皆はそれを理解し共有。

どんな航海にも、順調なところと、難所といわれるつらく苦しいところがあります。終始順調な航海では、油断、という魔物があらわれたりします。それのほうがむしろ厄介だったり。

さて、難所に差し掛かります。すると、荒れ狂う波にゆすられ、冷たい雨と激しい風にさらされ体は冷えきり、ろくに睡眠も食事も取れない。次第に皆の意識レベルは下がっていきます。そうなると、理解力がおちて、より原始的な行動、つまり防御とか、自身の生命を保つための行動、に特化した思考が頭を支配していきます(参考:脳幹の話)。

その中で、次第に楽なほうへ航路を変えてしまおうとします。もちろん、全滅するくらいならば、それもありです。しかし、それほどでもない場合でも、難所が続く場合は、楽なほうへ、メンバーは航路を変えたくなり始めます。あるいは航海の中止を考えはじめます。

その難所を乗り切ることなしに、目的地にはつかない。大抵はそういう難所です。通らなくてもいい難所はあらかじめ避けていますから。

さて、そのときに、冷たい雨風の中、リーダーはメンバーに声をかけます。「目的地を思い出せ」と。このとき、航海の場合は目的地がシンプルでシンボリックな場所だと、有効です。北緯何度、東経何度、○○島(金塊とお花畑が島には書かれている)。

しかし、「目的地は、とにかく、北へいったところ」というような定まらない(点を打てない)場合は、求心力はたもてません。その目的地がありそうな理由を本一冊分皆が理解していたとしても。寒くて寝ていないときには、人は「脳の活動している部位」がより原始的になり、知的な長い文章を思い出したり、その言葉が持っている意味をイメージしにくくなります。

これは、起業家が猛烈な加速度で組織を引っ張るときにも、プロジェクトチームのリーダがチームを引っ張るときにも同じです。個人の研究者が自分自身を引っ張るときにも同じ。

苦しい局面を乗り切るには、意識レベルが低下しているとき(=つまり意識にカスミがかかって、難しいことはよく考えられないとき)にでも、直ぐ思い出せるような形態で、目標を描いておくことが重要なのです。

つまりビジュアルで、より細部まで示された絵(写真のコラージュ、精緻な完成図、達成された状態が書かれた絵)で、ゴールを描いておくこと。これが苦しい局面でもカスミがかった状態のチームを引っ張る強力なツールです。

なお、文字で10000文字を要するような長い説明は駄目、ということですが、コトバは全く駄目か、といえば、そうではありません。短いフレーズ、とくに、万人の頭に残るフレーズ、というものも、「霞がかった頭でも読み取れるもの」となります。

例えば優れた「経営理念」。特別で崇高な任務を負ったプロジェクトチームの「ミッション」。その研究成果が多くの人を救うことを表現した「研究の使命(意義)」。

その文章は「内容を充分かつ端的に表現し」、かつ、いつでも思い出してもらえるような「語感のよさ(語呂のよさ)」があり、そのフレーズは「つぶやけば、燃えるような情熱を呼び起こす」ものです。

その難しいけれども、その要素を達成したフレーズは、上記の絵とおなじく、難所を乗り切るときの「霞がかかっても読み取れるもの」となります。

古い時代、使命や志に燃える偉人のなかには、それに相当するようなセリフが見られます。まだ、絵や写真が無かった時代に、人を導くツールは、コトバしかなった。その時には、レーザービームのようなコトバ(つまり、そのコトバは、何日たっても、どれだけの人の口を媒介しても、ぼやけない、減衰しない、コトバ。遠くまで伝わる言葉、長くその人の中に残り再生され続ける言葉。)が、偉大な事業をなした人を突き動かしています。



人は、目標を表現する言葉(経営理念、ミッション、研究の使命)を作るときに、次のことをチェックしてみると、いいのかもしれません。

それは、充分に目標を表現しているか
それは、端的に目標を表現しているか
それは、眠くても口をついて出てくるほど、語呂がよいか
それは、つぶやけば、燃えるような情熱を呼び起こすようなものか



起業家やリーダーの仕事の一つに、「未来に明るいものがあると、メンバーに想起させること。」があります。これを、飲み会でノミケーションの形ではかることが日本では多く見られます。しかし、実際は冷たく強い雨と風が吹き付ける時には、のみにケーションの時間すら取れません。

朦朧としていても思い出せる、「絵」かレーザービームのような「コトバ」。これを創ること、心がけてみたいものです。





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posted by 石井力重 at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年12月23日

具体的な例を3つ見せてもらう(その2)

具体的な例を3つ見せてもらう、ということに関連して、もう一つ、私論を述べます。

電光石火の試作、という言葉があります。トム・ピーターズの本の中に出てきます。

事前調査をしてから新しいエリアに入ろうとしても、なにも外からは分からない、そういう時はどうするか。(あるいは、調べれば分かるけれど、莫大な調査費が必要などきはどうするか。)

その時には「すぐに試す!」こと、そして試して駄目だったら「即、やめて、別の手を即座に試す」こと、そしてそれも駄目なら・・・と、矢継ぎ早にワワワっとためし手を試してしまう。悩んで調べ方を思案しているよりも直ぐにがんがん試す。

電光石火の試作、というのは大企業が「やってみればすぐにわかるタイプのことや、調べるのにコストがかかりすぎることも事前調査を重視する」ことへの警鐘だと思います。

さて、では、電光石火の試作、という戦略をどこまで続けるのか、についてが実務では必要になってきます。というのも、有る程度ノウハウがついてきたら、即テストを繰り返すばかりではなく、戦略的に打ち手が判断できてきます。それをすぎて矢継ぎ早のテストをするのは「場当たり的行動」「計画性の無い行動」と一緒になってしまいます。

では、どこまで電光石火の試作をやるのか。これについては、私はこう思います、という話なのですが、私は「電光石火の試作は3手うて」と考えています。暗闇に飛び込んで手探りで様子をうかがうときに、3点が分かれば、およそ踏み出すための判断力がうっすらついてくる。逆に10点も調べていては、暗いところに入るたびに遅れをとったり機を逸してしまう。1点では足を踏み出し始めるために見当をつけるには心もとない。3点、これが電光石火の試作の試しての最適回数、ではないかと。

標語的にまとめるとこうです。

新規分野に飛び込んだら、非常に短い時間で、試し手を3度打て。
その中から判断基準やおよその様子を想定せよ。
後は進みながら微調整を繰り返して戦略の巧緻化を常にせよ。
posted by 石井力重 at 23:31| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年12月22日

具体的なズレ・メソッド

コンセプトや話し合っていることや希望などを効率的に巧緻化する方法があります。(巧緻:読み=こうち:精巧で緻密なこと。たくみで、細部にわたってよくできていること。また、そのさま。)

一般には、手法としての名前が無いので、名前をつけました。
「具体的なズレ・メソッド」

1)とにかく直ぐに具体的な線を描き、
2)具体的なズレを皆が感じ、じゃあ具体的に何がどれほど違うのか論じ
3)高精度にあわせこむ(巧緻化する)

たったこれだけです。

モノを触らない社会になっていくと、概念的なモノが、制作するアイテムになったり議論の対象になったり、時には取引の対象になったりします。(権利の契約などはその一例)

かつて、タンジブル(手にとって触れるもの)メインの世の中であれば、具体的に論じなければリアルなものは何一つ出来ない、ということを当たり前のこととして知っていました。しかし、今は社会が複雑です。特に「モノを制作をする人は具体的にしか仕事はしえない」ということを、時として多くの人が忘れます。その結果、仕事の依頼の仕方、制作を発注する仕様が、「あいまいなままの線引き」が多くなります。企画、広告、WEB、サービス事業などにおいては、クライアントの要件があいまいで、基本的な要件定義が出来ていないことも良くあります。

漠とした構想・アイデアについて、要件定義すること、あるいは漠とした話のぼやけた輪郭に、明確な輪郭線を描いていく作業は、なかなか難しいものです。

そのときに、上記の3ステップ「具体的なズレ・メソッド」はシンプルだけど効果を発揮します。なぜか。その本質は、ここにあります。「どんな人でも”違っていると感じる力(批判能力)”はとても高い。」ということ。

何かを見せらときに「うん?これがベストなのか?」「あれ?なにか違和感がある」「そこはそうじゃなくってさぁ」そんな意見が直ぐに出ます。これは会社なら大抵、新人が発言したあとにでます。会議で新人の意見が違っていると、課の人たちは一斉に、わいわい。しかし、かといって新しいアイデアをベテランが出すことは稀。それは出したくない、というだけはななく、「創る力」と「批判する力」はアンバランスだ、ということなのです。ろくなアイデアを出さないよ、といわれている組織でも何かを見たときに「そいつはおかしいだろう」という意見は直ぐに感じて批判をすることができます。

人間のこの批判力は鋭くて、具体的な図や具体的な文章になると、本質とずれていることを、感じて述べることが出来ます。不思議とあいまいなままでは、この能力は働きません。(総論賛成、各論反対、な組織で頻繁に観察されます。)


長くなりました。

一発で正確な線にそって書こうとすると非常に時間がかかります。短い時間で、皆が考えていることのアウトラインを描き出そうと思ったら、素早く、ズレていてもとにかく具体的な線を描くことです。すると、ズレを具体的に感じ取った人たちがそれを修正します。そして、直ぐにそのラインは巧緻化します。

個人の考えを描き出すときも同じ。正確に書こうとすると筆は止まります。違っても書く。書いては直す。「具体的なズレ」を素早くつくることを、第一に筆を進めると巧緻化が早いはずです。



追記:

仮置きテイスト、というものが、ふわふわした構想段階では重要だと、以前書きましたが、仮置きテイストというのは、具体的なズレをつくり、素早く精緻にあわせこむ、ということともいえます。
posted by 石井力重 at 01:32| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年12月15日

大人の学習者がもつ6つの特性

生徒が大人だと苦労する。大人向けの講義を行った人の多くにはその思いがあるのではないでしょか。そうでない方も多いとは思いますが。

大人は子供のような”素直に聞く生徒”とは違う存在です。このところ読み込んでいる本『企業内人材育成入門』には興味深い記述があります。

(以下、抜粋・引用します)

オトナのための教育学”アンドラゴジー(Andragogy)”

オトナの学習とは何か。それを心にとめておくのには非常に有益な用語がある。これからは、これを「P-MARGE」と覚えよう。P-MARGEとは左記の通りである。

P…Learners are Practical.(大人の学習者は実利的である)
M…Learner needs Motivation. (大人の学習者は動機を必要とする)
A…Learners are Autonomous.(大人の学習者は自律的である)
R…Learner needs Relevancy.(大人の学習者はリレーヴァンス(関連性)を必要とする)
G…Learners are Goal-oriented.(大人の学習者は目的志向性が高い)
E…Learner has life Experience.(大人の学習者には豊富な人生経験がある)

・・・(中略)・・・

学習のレディネス(学習の準備状態)

(引用ここまで)

とても興味深いのですね。「素直じゃない」と思う前にまず、大人の学習のもつ、6つの特性を考えてみるべきなのかもしれません。良い講師とはこうしたものを自然と考えている様に思います。


(参考文献)
posted by 石井力重 at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年12月13日

亜流の存在は、自他に名称を付与せよ

本流といわれる理論やトレンドがあります。それとは対立する立場を取るグループが現れます。彼らは本流とは違うという意味で「亜流(ありゅう)」と位置づけられます。

亜流の存在が、亜流を超えるには、かなり大きな存在感を持ち始めないといけないわけですが、その間、ずっと「亜流の存在」と命名され、認識されることは、弱者の戦略としては、好ましくありません。

そこで、本流に名称をつけます。仮にA。
亜流側のグループは自らの立場にも名称をつけます。仮にB。

このときAとBには、主と副というイメージをつけずに、対等な2つの立場がある。というテイストを醸すことが重要です。

名称をつける、ということは、時に力となり、時に社会の流れに板を差し込んで、支流に大きな流れを呼び込むことになります。
posted by 石井力重 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年12月09日

発散過程と収束過程があるプロセス。

MOT(マネージメント・オブ・テクノロジー:技術経営)には、新事業創造のマネジメントという側面と、研究開発マネジメントという側面があります。

研究開発マネジメント、というと、MBAや文系出身の経営者には、ひとくくりに考えがちな対象ですが、実は、研究マネジメントと開発マネジメントは、大きくマネジメントの性質が異なります。

研究フェーズは、いわば、発散プロセスです。
開発フェーズは、いわば、収束プロセスです。


hassan_and_shusoku.jpg


発散する「研究フェーズ」では、ある種のコア技術や既存の蓄積を元に、多様な可能性をつむぎ出します。多面的な研究テーマが生じて、分化して発展。副産物としての研究テーマの登場もうけとめていく。可能性があれば、研究の方向性が拡がることも、受け入れる。

予算があるので、無制限には出来ないけれど、大まかな方向性に大外れでない限りは、多様性の中に見つけうる「当り」をもとめて、寛容にマネジメントします。

収束する「開発フェーズ」では、製品化という目標に向けて、一気に絞り込んでいきます。ステージゲートモデルなどでいえば、ある一定期間に一定の予算、一定の成果品質を出していかなければ、そのテーマは刈り込まれることになります。基本的には、目標テーマへのたたみこみが、大前提。プロジェクト同士を融合させたり、ドライにKillすることもあります。

目標に絞り込むフェーズは、かなりシビアなマネジメントです。”実際の商品にする”というゴールに向けて、あいまいなままの存在では、商品化しようがありません。「具体化」するために走り続け、そぎ続けます。

この発散と収束のプロセス。
多くの社会現象に、見られます。

たとえば、アイデア出しとその後のアイデアの収束作業。そもそも、アイデア出しのプロセスは、R&Dのプロセスと基本的には一致するものなのかもしれませんね。

取材、という作業もこれに似ています。沢山の情報のユニットを集めていって、最終的な報告や論文は、それらの中から本当に切り詰めた本質部分で、完成文として表現されます。

営業戦略を立案しよう、というときもそうですね。拡げてから絞る。

発散と収束、という本質的な構造がもたらすものを自然と使っていますが、そのプロセスを科学する、ということはまだまだ充分でないように感じます。MOTの分野が一番その点について「学問の光」を当てているように感じます。

アイデア出しの分野では、ブレインストーミングの4つのルールなどが、発散マネジメントのよいツールになっていると思います。一方で、効果的に収束させることについても、望む声が少なくありません。
posted by 石井力重 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年11月26日

海外対応への準備。

商品開発をして、いよいよ海外へ出荷しよう、というフェーズに入ったときに、まず何が必要か。その辺を輸出を将来行う起業家向けに書き残しておきたいと思います。

1)初めは、海外出荷と言っても、郵便局からEMSなどの「国際郵便」で送り出すことで充分な場合が多い。国内に商品を発送するのとあまり変わりありません。

2)商品によっては、輸出上の規制がかかるものがあります。JETROなどには相談にのってくれるアドバイザーがいます。一度訪問して相談しておくといいでしょう。

3)相手との与信が無い場合(多くの場合、そうですが)、代金振込みが確認できてから出荷する旨を先方に伝えます。送料なども相手の希望にそった輸送方法を聞いておき、その価格を一緒に振り込んでもらいます。

お役立ちサイト(1)
郵便局の国際郵便の料金と日数を調べる

例えば、シカゴへ200グラムくらいの小さい商品を送る場合、EMSなら、3日程度、金額は1,200円です。結構早いし値段も国内のクロネコヤマトで沖縄あたりまで送ることを考えると、結構安いですね。

4)郵便局で、EMS等のラベルと、専用封筒(袋タイプと封筒タイプがあるようです。大きさもいくつかあるようです。)をもらいます。書き方も教えてくれます。

5)入金が確認できたら郵便局から送ります。夜間窓口などがある局であれば、そういうところででも送り出しが出来ます。領収書も出ます。


以上です。

割と簡単に海外への出荷というのは出来ます。近くの郵便局から世界中に。あとはモノ次第です。

なお、初期のころは、海外に住む日本人が「海外からも購入できますか?」という形でお求めになることが多いと思います。その意味では言葉がフル日本語でも、大丈夫。逆に日本語のサイトしかなくても、物がよければ、海外出荷はいずれ起こるでしょう。


補足:

EMSの記入ラベルを見ると、英語で書かないといけない部分が多くあります。お客さんからもらっている住所情報で記入すればいいのですが、時々、悩む項目も。関連する情報を整理します。(アメリカの場合)

ポイントだけかいつまんで表現するとこうなります。

1)TO(お届け先)の相手の住所を記入するときに
相手の提供した住所情報を正確に書く。

2)都市名(City)には
州(NYとかILとか、英語に文字で表記される)名の前にある名称を書く。
→ 「***.NY 123456
   USA」 などの***の部分

3)郵便番号(Postal code)には
郵便番号、6桁の数字を書く。
→ 「***.NY 123456
   USA」 などの123456の部分

4)国名(Destination Country)は
  USA

5)内容品の詳細な記載は
  英語で記入。

6)HSコード、内容物の原産国は
  普通の日常的な商品であればは、は不要

7)内容品の個数
  個数を書きます

8)価格
  ここは日本円で書きます。単位は¥

9)アイテムの分類
  当てはまるものに×をつけます

10)署名
  忘れずに。




なお、日本の住所と電話を英語表記で書くとこうなります。

980-1234
宮城県仙台市青葉区ケヤキ1丁目-2-3 ささかまビル45号室
(※デュナミスの番地はやや例外的な番地なので、モデル番地を作りました)

#45.1-2-3.keyaki
aoba-ku.sendai-shi.miyagi-ken.980-1234.JAPAN

022-721-6180(デュナミスの実際の番号です。)
 ↓
+81-22-721-6180
(市外局番のゼロをとります。そして、81を頭につける。)

お役立ちサイト(2)
住所・電話番号の英語表記

ただ、日本側の住所は、日本語で書いて、国名をJAPANと入れておけばよいとも。


【アメリカでの住所表記】

基本的には、
Address: 番地・ストリート名・アパート番号またはスイート番号
City: 市
State: 州
Zip Code: 郵便番号
Country: 国
という順序で表記されるとのこと。

特記事項としては

「番地 通りの名前」が先。「#」「アパートの部屋番号」があと。アパート名は略し代わりに#をつける。

コンマは、「ストリート名」「アパートの部屋番号」「市の名前」の後につく。

逆に、州(State)と郵便番号(Zip code)の間には入らない。
Zip codeの後にUSAと書くよりは、改行して、USAと書く。
なお、改行したところのコンマは削る。

お役立ちサイト
アメリカの住所の書き方
posted by 石井力重 at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年11月23日

モデル化の基本

社会現象や物理現象を観察すると、何かそこには一定のルールがあるように感じられることがあります。その本質的なものを「モデル」にしてみよう、と考えることがあります。その「モデル化の流れ」とは、シンプルに突き詰めるとなんでしょうか。

経営学や物理学を研究してきたなかでモデル化には共通するものが結構多いと思いました。モデル化する対象が、人間社会の動き方か、物体の運動を観察することか、の違いはありますが。

モデル化の基本は次の二点。
・要素の抽出
・構造の発見(要素同士の関係性、動き方)


モデル化の流れ



このモデル化という作業は、何も、社会科学(経営学、組織科学など)や自然科学(物理学、工学)などに限りません。仕事においても優れた仕事をするビジネスパーソンには重要な能力。

1.仕事における「要素」となるものに気がつくこと。
2.要素同士はどう関係しているのか(「関係性」)を理解すること。


なお、蛇足ながら、なぜ「モデル化」を行うか、といえば、その場を記述する本質的な要素と構造を推測できたならば、将来に起こることが、予測できるからです。過去に起こったことを納得するため、という側面も多少ありますが、本質的には、仕事をよりよく行うために、次の行動を設計するために、モデル化があります。



追記:

優れた物理学者の先生が昔言いました。「モデル化とは、おもちゃを創る事だ。よく分からない現象が出てきた。それを、こうかな、とおもって、シンプルな要素を抜き出してお互いの動き方を設定してやる。これはいわば、思考のためのオモチャをつくった、ということ。そのおもちゃをああして、こうしてと弄繰り回して遊ぶことで、新しい理解が得られる。」と。

それ以来、私は未知の現象が「不思議だな」とおもったら、「思考のおもちゃ」を思考空間上で創ります。それはなかなか面白い作業です。
posted by 石井力重 at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年11月05日

レクチャーする際に必要な心象風景。

理解の能力や知性が充分にある年齢層にたいして、「初めて体験する行動」を教えるときに、次のように心がけると、すんなりと、行動に入れると気がつきました。

1.彼らが初めて体験する行動は極力少なく。

2.初めて体験する行動を含む指示をする時には、一度に行う作業の内容を小さく分ける。

3.初めての体験を、なじみのある行動で置き換える。

4.但し、その置き換える行動は、3つ以内。


心象風景はこうです。

知ってる行動3つで近似する.jpg

先の見えない階段を、のぼれって言われたら誰だって、いやですよね。(補足:時には「やってみればわかる。」という指示も必要ですが。)

効果の高い知識伝達をしたいと思う人が、レクチャーする際に必要な心象風景は、先の見えないはしごの特定&なじみあるはしごへの置き換え、であると思います。
posted by 石井力重 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年10月22日

強みの見つけ方(9)

顧客に聞く「なぜうちを選んだか」を。

強みを明確にするときに、シンプルだけれどももっとも顧客価値を明確にする方法があります。それは、「お客に聞いてみる」ことです。

受注できたお客さんに「なぜ、うちの商品を買ってくれたのですか」という質問すること。これは比較的簡単ですが、多くの営業マンはあまりそれをしません。

お客の「だって○○だから」の○○は、そのまま「自社の強み」をさしています。


以上、9つの方法をご説明しました。
検討している人の立ち居地、経歴、目指す方向などによって使えるものが違うと思います。ぜひ自分の得意なものを使ってください。
posted by 石井力重 at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

強みの見つけ方(8)

PPM分析。

PPMは、プロダクトポートフォリオマネジメントの略。簡単にいえば、成長率と市場シェアの2軸で構成される平面上に、製品群をプロットすることで、今後の戦略製品、現状の収益源を明確にする戦略検討ツールです。

自社の製品が複数ある、自社の事業が複数ある、といった場合に、PPMの視点で強みをみていく方法もあります。どれが強いのか、あるいは、今後強くなりえる可能性を持つのか、を判断することが出来ます。成長率の低い市場において低シェアのものは、今後強くなる可能性が低い、といったことや、低シェアだけれども、成長率の高いところは、自社の収益源になるかのうせいがある、などなど。

個別の要素を見る、というよりも、事業部間の強みを議論するなどのケースに特に有効。
posted by 石井力重 at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年10月21日

強みの見つけ方(7)

オンリーワンとなる2つの提供価値軸。

これは、ポジショニング、の視点から、です。自社のサービスや製品が、顧客にもららす価値は様々あります。ある種の2軸を顧客視点で持ったときにその2軸とも+になるものは自社しかいない。そうなるポジショニングができたらば、そこでは強い存在です。

その提供価値をささえているものが、自社の強みとなります。
posted by 石井力重 at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年10月20日

強みの見つけ方(6)

シーズニーズ変換表(SN変換表)。

非常に本格的で、分析的にシーズとニーズをマッチしていく手法です。手法としてのフル機能のくわしい説明は、別の機会にゆずりますが、強みの見つけ方として、必要な部分だけ、概要をご紹介します。

1.シーズとなりえるものをリストアップします。これは強みかな?とまようものでも、とにかく書き連ねる。後で強み足りえるものが、分かりますから。

2.その各シーズが実現できる機能・効能(従来のものよりももっと○○できる、と表現したときの○○、がそう)をリストアップします。1シーズに対して複数をリストアップして結構です。

3.その機能・効能があると、充足できる市場ニーズをリストアップします。一つの機能・効能に対して複数をリストアップして結構です。

4.特に重点的に攻めたい市場ニーズにたどり着くシーズを逆にたどります。そこが自分の展開にとって「強み」となりえるものです。他社に比べて弱い場合は、重点開発課題、というべきものですが。

少なくとも、攻めたい市場ニーズにたどり着かないシーズを選択して展開するようなロスがこれで減ります。
posted by 石井力重 at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年10月19日

強みの見つけ方(5)

保有する経営資源。

経営資源は、3要素。ヒト・モノ・カネ。
人材面で、何か強みとなるものがないか。
設備や素材や装置面で、何か強みとなるものがないか。
資金面で、なにか強みとなるものは無いか。

と、いった風に、経営資源の各項目にそって、強みをつぶさに探していきます。

なお、経営資源としては、拡張された5要素の場合もあります。
ヒト・モノ・カネ、に加えて、情報・時間、です
情報と時間は、現代の経営では重要なリソースです。

それから、更に拡張して、技術・ブランド、といったものをあわせて経営資源と考えることもあります。
posted by 石井力重 at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年10月18日

強みの見つけ方(4)

過去の経験。

起業家の場合、大抵、過去に経験があります。その業界とは違ったフィールドで挑戦することも多いと思いますが、それでも過去の経験は、強みの要因となるケースが多いです。

過去のことをたな卸ししましょう、と事業構想の講座ではよくいわれますが、「過去の経験で強みにつながるもの」をえらんでいく作業、といった感が強いはずです。

単に組織に属する社員であるし、過去に貴重な経験もない、という方には、この視点は向いていないケースもあります。ただ、それでも深堀して探そうとするならば、次の視点をもってみてください。

他社の人員にはなく、うちの社員だけがもっている経験はなんだろう。それは強みとなりえるとしたらどんな点でか。
posted by 石井力重 at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年10月17日

強みの見つけ方(3)

台帳から黒字の要因をしらべる、という方法もあります。

数字に強いタイプのコンサルタントが会社に入っていって強みを探すときに行う方法です。

どんな会社にも黒字のときがありました。これまで一度も黒字がない、という会社はほとんどありません。そういう会社は存続できていませんので。(例外が稀にありますが。)

黒字の中でも特に利益のピークとなった最盛期の数字を調べると、何が原因で利益が出ていたのか、その要因を発見することが出来ます。ある種の仕入先との関係性であったとか、市場の急激な伸びであったとか、自社のある種の行動が要因だったとか、などなど。

例年の会社のその時期とは、会計の数字の構成が変わっています。どこかに黒字の発生源となる変化や偏りが。

それが、強みです。

数字に強い人であればぜひ自社の強みの明確化に取り組んでみてください。

この方法は、これから創業する起業家や、新規事業の検討においては、適していません。
posted by 石井力重 at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | メソッド&ハウツー

2007年10月16日

強みの見つけ方(2)

強みの分析方法として、コンサルタントがよく使う視点が「バリューチェーン分析」です。

企業活動を分析するのにバリューチェーンという見方があります。企業活動を個別の活動に分解して、どの活動が大きな価値を作り出しているか、を明確にする方法です。

購買物流から始まって、製造、出荷、販売・マーケティング、サービス、マージンまで。それから全領域にかかる形で、人的資源管理、技術開発、調達活動、などからなります。詳しくはポーターの戦略関連の書籍にあります。

この分析方法で、業界の平均的企業と自社をくらべると、どこが平均よりも強いのか(どの活動が、よりたかいパフォーマンスで価値創造しているのか)が分かります。

自社の強み、として、その部分があげられることになります。

(これから起業する人はどうするのか、といえば、この方法では難しいのも事実、その他の方法もご覧ください。)
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2007年10月15日

強みの見つけ方(1)

自社の強みを効果的に活用して、はじめて、有効な戦略が実行できます。強みの上に立脚していないビジネスモデルでは、うまくいったとしても持続可能な優位にしておけません。

さて改めて「強みを探す」となると、「はて、どうするんだったっけ」と首をひねることが結構あります。

戦略の立て方の指南書などを見ると、最初に「自社の強みを明確にする」とあります。しかし具体的な抽出方法は皆無。

強みの発見方法ってどうすれば・・・という相談を、実は結構うけることがあります。そんな要望にお答えして、シリーズで「強みの見つけ方」を述べてゆきます。


まずは、オーソドックスに「SWOT分析」

Sは強み、Wは弱み、Oは機械、Tは脅威。
内部環境(自社の組織、資源)の+と−、外部環境(他社や市場や社会)の+と−にあたります。

これらの項目を埋めていくと、次第に自社を取り巻く戦略要素の分析が出来ます。弱みを埋めていくことは、けっこうできる人が多いのですが、強みのところになると、とたんに筆が止まります。

弱みで無いもの、それが強みだ、と極めて粗く考えて、強みの項目を記入することもあります。あるいは、強みというのは、ひっくり返せば弱みとなる、逆また然り。とかんがえて、弱みを逆さにしたものを強みとして列挙することもあります。

SWOT分析で、強みを出す、という経験は比較的多くの人が持っていると思います。これだ、という深い方法がそれ自体にはありませんが、一番初歩的な「強みの発見方法」です。まずは、そこから試してみるのもいいのかもしれません。

(つづく)
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2007年10月11日

人や信頼する情報源が紹介するスタイルを狙え。

要らないものを作って、一生懸命売り込みつづけることを「要らない物屋」といいます。顧客起点、提供価値起点は常に起業家にとって重要な視点です。

市場が欲しいものを作ることができるとハッピーです。ほしいと思う人にうまく売ることが出来れば、商売が成立し社会に価値創造できます。

売らずに売る、というのが、さらに、一つ上の姿です。
欲している人が見つけてきてくれるのが最も高い価値を提供できます。いる?といわれて欲しくなった人よりも、欲しいので探してきた人の方がはるかに効果があります。

では、そういうケースを増やすにはどうすればいいか。

それは、こうです。

1、自分が価値を提供したいお客層をよく観察する。

2、彼らは自分の提供したいサービスを欲するような場面(窮地に陥った場面)で、誰に(どこに)相談するか、を見出します。

その、相談を受ける人が、自分のサービスを紹介してくれると理想的に価値提供できる訳です。

3、なので、営業するべき相手は、「(ターゲットユーザからその手の)相談を受ける人、機関」となります。

そういう人には、同じような相談が複数来るので、営業効果も倍化します。

そして何よりいいのは、自分の営業する相手は、それの購入者でない、ということです。買う人に営業するのはどうしてもした手に出がちですが、買わない人に営業する分には「情報発信」や「ご報告」というスタイルで営業活動ができます。これは、お互いに気が楽。


キャッチコピー的に言えば、「インフルエンサー・マイク」とでも言うべきものです。売らずに売るには、人や信頼する情報源が紹介するスタイルを通じて、ターゲットに情報を。


追記:

プレスリリースを行なうことでメディア掲載を狙う、というのも、一種のインフルエンサー経由の情報拡散です。主にBtoCにおける場合。
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2007年10月09日

話し始める前に「ミートポイント(芯)」を。

事業アイデアをお伺いする機会が、公私ともに増えています。話を伺い意見が求められるときに、喋り始める前に、ぐっと踏みとどまり考えてみています。この伝えるべきことの、ミートポイントは何か、と。

沢山喋らないといけない場面(講演、講義)では、こちらが沢山喋りますが、事業アイデアの相談を受ける場合には、大抵は相手が沢山喋ります。こちらは「適切に聞き、情報をテーブルに並べていく」作業をします。

さて、こちらが意見をいう、という段階に、伝えたいこと・しってほしいことが10あったとして、それを、1番から順番に10まで伝えることは、効果的ではないと思います。初め、と、最後、に話したことが、受けてのアンテナに引っかかります。間は「その他いろんな話」に圧縮されます。

それを考えると、相手に最低これだけは受け止めて欲しい、という1つを、伝えることを心がけています。つまり、伝えたいことのミートポイント(芯)を見定めてから、それをお伝えする、と。

さらに、「シェアしたい情報があと9つあります。」と加えて話を終えます。こちらの伝えたいことの芯が、相手の聞きたいことに沿っていれば、続きを。沿っていなければ、相手からさらに、お話を伺います。

このミートポイント探しは、私の頭の中のイメージとしては、複雑な稜線をもった連峰の中に埋まっている大きな玉(山の1/2くらいの大きな玉)があります。それがミートポイントです。それをぐっと取り出して、それを相手に渡すような意識でいます。

圧倒的に時間が足りない、どうしても話(講演や会議)が長くなってしまう。というときは、「提供物をできるだけ減らさずに、時間に余裕を持たせるにはどうすれば言いか」という矛盾問題に出会ったときです。整理して、大事なことだけを伝える。TRIZならばその矛盾を解消する具体的な戦術を40パターン、示唆しています。減らし方にもやり方がいくつもある、と。
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2007年10月08日

次の次のビジネスのネタがあるか。

ベンチャーの支援の世界で、急拡大する事業プランの精査にひつような眼力に次のようなものがあります。

「今の伸びる事業は、わかった。
 では、その次の成長のネタは?
 さらに、その次は?」

永遠にきいていくわけではなく、次の次まで、です。
つまり弾一発でチャレンジしているのか、弾3つくらいもっているのか、という問いです。

ベンチャーをロケットとするならば、成層圏まであがるには、一段ロケットではむずかしい。 本当に大きく打って出るならば、3段までいります。


5フォース。

常にゲームの流れを変えていく要因があります。
・ライバルの模倣
・市場の急激な変化
・サプライヤーが一緒に駆け上がる能力。
一本の打ち手では、その変化に対応できなくなるときが来ます。そこで、推進力は終了。

(参入者であるうちは、5フォースのうち、要素は3で足ります。ただし長期的な計画には残りの2つも必要。新規参入。代替品の登場。)


一点突破、全面展開。

これがベンチャーの戦略の基本になりますが、本当に、1アイテムで、壁に穴がうがつことができるか、といえば、大きなマーケットには、壁が厚いもので、1つでは貫通できない。あるいは出来たとしてもそこで力尽きて、全面展開(急成長の爆発力)がなされぬまま、中小企業になって行きます。

大きく育とうとしている事業は、いつ打って出る時期か、といえば、外側の要因もありますが、内の要因が、そこまで育ったときです。つまり勝負の弾が3つ、そろったときです。

補足:

ただし、人より半歩先に行くだけで様々なチャンスにめぐり合うことも事実です。その分野が未踏領域であり、全員がいっせいに、空白地帯へ向けて走っているときには、半歩先へ出るために、早く始める、ということも重要です。
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