2015年11月29日

完璧より、未完の苦さが生む力を

この秋冬を振り返ると、ふと思うのです。

完璧だと感じた仕事の遂行より、ずっと多くネジをまいてくれるのは、力不足や偶然の失態で苦さを味わう夜だ、と。

物語は、単話ハッピーエンドより、ピンチ展開で次号に続く方が、推進力があります。
それに似てるんでしょう。

苦さ(にがさ)をどうやっても楽しむことはできません。
ですが、生み出すための創造的知性が強く機能するのは僕の場合はにがさに悶える時なので、時々は苦さを味わい苦悶する夜を迎えなくては、と思うのです。

さらに大事なことに、手抜きが至らしめる失態は、ちっとも苦くない、ということ。
そう思えば、苦さに浴する時間も、悪くはないんだって、理性が慰めてくれます。

甘さに溺れず、苦さに腐らず。
そんなことを時々思います。
posted by 石井力重 at 23:27 | 日記、価値観、仙台オススメ

序に見る(姫路/京都/関ケ原/岐阜/伊勢)

旅仕事では、休憩時間を作っては、旅程近隣にあるものを見ています。

himeji.jpg

姫路城。
この角度が白鷹に見えるので、白鷹城、とも。
天守閣は登るより、外から見る方がいい城です。

koukoen.jpg

お隣、好古園。
壁で区切って違う世界を展開するも、実は流れる水は同じだったり。
発想の回廊とは、ここのことかもしれない。

hobo_gaikoku.jpg

京都、伏見稲荷。
神戸から岐阜へ行く途中に。
ガイジン率90%。
僕は自分の名前の由来の神社に行きたいけれど、とにかく千本鳥居で記念撮影の外人さんたちで渋滞。
今年の撮影の流行は、鳥居の外から上半身を斜めにのぞかせたもので、みんなそれを。
僕らもサグラダファミリアとかでは、似たような行動しているかも、と我が身を振り返る。
ともあれ、来た人みんな歓迎、という伏見さんの姿勢はいいですね。

yumenoato.jpg

岐阜に向かう車中、次は関ケ原、というアナウンスを聞いて、突然降りようと思いたち。
この列車から降りたのは僕だけ。
そして駅前の素朴さ。
ここは、古戦場のままほおっておかれた街なんだけれど、史跡あふれる場所としての矜持を持たんとする姿勢を感じる世界。
僕しか下りなかった時、一瞬やばい駅みたいじゃん、と思ったのですが、史跡をのんびり散歩して、あっという間に2時間が。


1000km_from_sendai.jpg
行きの切符。
乗り降りしまくり、こうなります。
なお、余部にはいかず。
仙台から神戸までの切符を13日有効で欲しい、という条件のもと、最も合理的な切符がこれでした。
仙台から神戸を通り越し、姫路の2個先まで行くと、1002qで有効期限が往復で14日。
仙台神戸をばらで買うより安い。
そういう切符を持っておくと、滞在中に空き時間で姫路城を見てくる、ということができます。


物事には「序」が大事。

序は、ついで、と読みます。

大辞泉によると

じょ

・物事の順序。物事の秩序。
・物事の始まり。発端。また、初めの部分。糸口。

ついで

・あることを行うときに、いっしょに他のことにも利用できる機会。
・順序。次第。

とあります。

ついでに見る、というのは、物見遊山な感じが漂いますが、順序を利用してみておく、というと、計画的観察な感じが漂います。
(どちらでもいいんですけれど。)

序に見る。

それを姿勢というか、もう癖にしています。
何を見ても、面白いです。



追記:

岐阜市内にこの夏出来た、美しい図書館。
gifu.jpg
この街の学生さんがうらやましいです。

三重にテストプレイに行った序でに、伊勢神宮も。
ise.jpg
本やWEBで見知っていたのと、実際にこの目で見るのでは、迫力や刺激が大違い。

posted by 石井力重 at 00:19 | 日記、価値観、仙台オススメ

2015年11月23日

耳で読書をする

旅仕事期間は、とにかく、電車に乗って立っているか、電車を待っているか、という細切れの時間がよくあります。
そのライフスタイルにぴったりのものに出会いました。

耳で読書ができる、オーディオブック・サービス。
amazonが最近プライム会員に3か月無料を提供したAudibleを使い始めましたが、いままで懐疑的だった「オーディオ・ブック」の世界が一気に日常使いできるサービスに感じられるようになりました。

さすがにうまいキラーコンテンツがあって、最初のめんどくさいを、一気に乗り越えさせてくれます。

宮沢りえさんの朗読で「雨にも負けず」。

宮沢りえさんは、私は年齢が同じで、若いころのCMデビューの時からずっと素敵だなぁと思っていたのですが、年齢を重ねて素敵なレディーになられていて、その声での朗読をイヤホンで聞いたときに、かなりギュッと、つかまれてしまいました。しかも2分間の作品。

糸井重里さんの朗読で「小さなことばを歌う場所」。

著者自らの声で語る本。これは文章の沁み方が違います。糸井さんの力を抜いて大事なことを見失わないで日々を生きていく姿勢が、軽妙なトーンで、つぎつぎ語られます。

旅仕事の移動の途中の込み合った都市部の列車、流れる街の風景をぼんやり見ながら聞いてみると、無駄な時間が様変わりしました。

これまで、立って乗っている電車ではすることがあまりありませんでした。
音楽を聴くことのない私は、iPodtouchのKindleアプリで文献を読むこともあるのですが、スマートデバイスをつるつると操作しつづけるのは自然と首が前傾になり、長く読もうとは思えませんでした。込み合う空間では周囲の人の空間を奪ってしまいますし。

そんな中で、旅仕事の移動の無駄な時間を、有益な知的活動を可能にしてくれたのが、冒頭のアプリでした。

いまはまだ、読みたい本が少ないです。初期のKindleコミックストアの感じに似ています。頑張れば全タイトルを眺められてしまうぐらいの量。

ただ、利用できる本が、星の王子様、とか、赤毛のアン、とか、アメリカ大統領就任演説、とか、英語フレーズの本など、前から読もうかなと思って、手に取らないでいた本が結構見つかったので、それらを次々聞いているだけでも、かなり良いです。

また、なかなか、文章で書かれていても読み取れない古い作品も、誰かの話す声として、イントネーションつきの情報に変われば、すらすら理解できます。

長い一日の終わりに、宿にチェックイン。
目が疲れていても、脳は疲れていない。
そういう時に、目を閉じてじっと物語を聞く。
そうすると、時の流れを贅沢に楽しんでいるような気持ちになります。不思議なんですが。


旅先のホテルにて.jpg
写真:兵庫県。今夜の宿のラウンジにて
posted by 石井力重 at 23:23 | 日記、価値観、仙台オススメ

2015年10月17日

近所に大きな橋が架かりました。(ひより台大橋)

久々に、日常の話を書きます。仙台の以外の方にはなんの役にも立たない話ですが。

年中、旅仕事で仙台を離れていますが、今日はちょうど仙台にいられ、橋の開通する様をみてきました。

ひより台大橋.jpg


私の仙台の仕事場は、自宅と書庫書斎がある八木山南です。動物公園から日赤病院通りを下ったエリアです。

そして、その先には太い通りが突然終わってしまう地点がありました。福祉の工場があり、その先は谷があり、その奥には、ひより台、という住宅街でした。

距離的には近いのに、道がないので地理的にほとんど交流がないエリアでした。

そのエリアをつなぐようにかかったのが今回開通した橋で、名称は、ひより台大橋、というようです。

河北新聞のWEB記事によると、計画から49年たっての実現だそうです。


このエリアにはほかにも、太い通りが突然終わる道があと2本あります。

実は、そのうちの一つも、今年の師走には開通する見通しだそうです。(西多賀に下る太い道です。)

仙台に、東西線、という新しい地下鉄が開通するのですが、その端点が、八木山の動物公園です。

そうした地域の特別な展開があり、いま、急速にこのエリアのインフラが、形を成しつつあります。

(逆に言えば、八木山南三丁目緑地に向かって太い坂道は、緑地(というか山)で、突然終わりますが、そこは、この動きの中でも一切開発がなされていないので、この先もずっとこのままなのかもしれません)


長らくつながっていなかった二つのエリアがつながるとどういうことが起こるのか、超小さいエリアの人たちだけのことではありますが、結構楽しみにしています。

交通量が増えるのは、あまりうれしいことではないのですが、人の通りが増えて、沿線に居心地のいい喫茶店とか、打合せに使えるカフェテリアなんかができるいいなぁと思います。


(このブログには、カテゴリーがありまして、SNS世代には、ブログのそういう仕組みがまったく知られていないかもしれませんが、記事ごとにカテゴリーがついています。右下あたり。ごくたまに、この「日記、価値観、仙台おススメ」のカテゴリーも書いています。たぶん、またちょっと書くだろうと思います。

posted by 石井力重 at 17:35 | 日記、価値観、仙台オススメ

2015年02月25日

震災からずっとふさがれていた青葉城址の道が通行再開。

2015年2月25日。311の震災から、1447日目。

仙台の青葉城址の道(仙台市内と八木山を結ぶ道)が、昼からいよいよ通行可能になりました。

震災後、人々の予想と期待をはるかに上回る期間、青葉城址の道が封鎖される、と聞いたのは、確か、震災から数ヶ月した、初夏か秋の頃だったと思います。

「数年は復旧のめどが立たない」と聞いて、それは不便だなぁ、、、と。ただ、震災で誰もが困っていたので痛みは共有していて、まあ、やむなしと。

(歴史的な石垣が崩れ、市道をふさいだため、文化的な建築物の修復を伴うため、たんなる土木作業とはいかなかった、と聞いています。)

数年にわたり、封鎖されていたためすっかりそこを通る感覚も消えていたのですが、今日、開通を(勝手に)祝って、通ってきました。

青葉城址、開通.jpg

震災前よりも、道が良くなっていました。




助手席に座っている妻が取ったため、カメラアングルがぐるんぐるんしています。
車線をはみ出して運転しているように見えるところもありますが、車線の内側、時速は法定30kmで走っています。

さて、開通を心待ちにしていた間、ずっと気になっていた「通行の難所」があります。ここは直ったのか。

ビデオでは1:35秒あたりから。(ただし肝心の所はあまり、写っておりません・・・)

「せせり出ている城壁」、昔に比べていくらか通りやすくなっていますが、依然として、相互に一台ずつ通行する、譲り合いの必要な道幅でした。

崖の脇&城壁、という地理的困難さから、さほど道を広げられなかったのだろうと思います。

ただ、難所の前後の道幅は、幾分広げてくれているように思います。その分、譲り合いの余裕幅ができているようにも見えました。

震災からこっち、いろんなものが直りました。

物理的な復旧。社会運営というシステムの復旧。人々の体の回復。生活の回復、心の回復。

・・・と、復旧の途上をずっとたどってきた4年間でした。

それでも、封鎖されたままの青葉城址は、仙台市内に見られる震災の爪あとでした。ですが、これでひとつの区切りとなりましょう。

冬が終わり春に向かう、晴天の暖かくなった良い日和に再開しましたね。


余談:

ちなみに、本当にどうでもいいことなのですが、震災の日の朝、僕は「2011も3も11も、全て素数だなぁ」と思っていました。あれから経過した日数、1447も、また、素数だなと思っていました。他の人には実にどうでも良い話なのですが。
posted by 石井力重 at 16:57 | 日記、価値観、仙台オススメ

2013年04月01日

社会人とは

昔、人から聞いた言葉で、”ああ、突き詰めるとそうだなぁ”、と思う言葉があります。

「社会人とは、夢を社会化していく人である」

今でも、ずっとそうありたいなぁと、思います。

夢を、ほんの少しずつでも、社会化していく日々を。

今年も、来年も、再来年も。
 
posted by 石井力重 at 23:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記、価値観、仙台オススメ

2012年12月12日

なすべき努力をしなくては、と、思わせる

いま、あるプロジェクトを立ち上げようと動いています。

私は例によって事務手続きが苦手で、自分の専門のところを深く取り組むことで参画させてもらっていますが、イベントの告知において、私が受け持つ部分の情報がざっくり概要レベルででしか共有していないので、広報活動において情報が少ない状態になってしまっていて、急がねばならないなーと思っていました。

そんな中でもどんどん用事は飛び込んできて、朝一に開いたファイルがつかず、という状態を過ごしています。

そんな折に、広報の次の発信がなされて、情報がない中なりに、魅力的に書いてくださったなー、よく情報がこれほど少ないなかでうまくポイントをついて表現していただいたなー、これはなすべき努力を最大限してくださっているなー、と、読んでいて、しみじみしていました。

そして、強く、思うわけです。

「僕も、なすべき努力をしなくては」

と。

相手がなかなか情報や企画書を挙げてこない時に、なかなかできることではないですが、使いうる材料で最大限のことをして自分の努力の中でベストを尽くしていくこと。それは相手に、自分も動き出さなきゃ、と強く想起させる方法だなぁと、自分の怠惰をいったん棚の上においておいて、自己観察をしていてそう思いました。


その私の上が方が少ない中でもよい発信を展開してくださっている活動とはこちらです。(Facebookのページなのでアカウントのない人は開けないかもしれません。)


というわけで、全力で頑張ります!関係各位、しばしお待ちを。
参加してくれた人がそれぞれに別のニーズに沿って挑戦する時に役立つものを持って帰ってもらえるような、そんな場に、しましょう。

posted by 石井力重 at 21:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記、価値観、仙台オススメ



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