社会起業家、という「ソーシャル」な起業家がいます。事業の手法を通じて地域社会の問題を解決する。そういう起業家です。その社会起業家をかたち作る3つの特徴がある、という話を先日、訪問先で聞きました。
1.特異なパーソナリティ
2.ソーシャル・イノベーションの推進者
3.高いマネジメント能力
(参考文献)『概論 ソーシャルベンチャー』
キーワードがいくつかありました。
・強い正義感
・社会問題解決
・社会貢献
・強い達成意欲
・リスク選好型の行動
・ネットワーク構築
・強力なリーダーシップ
・変革に積極的
・既存の方法論・仕組みを捨て去る
・新しい考え方
・別の視点のアプローチを導入する
・革新的なアイデアを創造
・推進者
・管理手法や戦略的思考
・運営効率の飛躍的な改善
・組織のサステナビリティ
・事業環境の把握
・戦略立案
・経営資源の調達
・戦略執行のプロセス管理
通常の、営利法人(≒株式会社)を効果的に成長させる”起業家”という存在としての側面と、ソーシャルなミッションをもった”高い志しある人”としての両面があります。
※もちろん、一般の起業家にも高い志を持っている人はいます。社会起業家、とは言われていなくても、事業の手法を通じて社会をより豊かにしていこう、という人がたくさんいます。念のため。
日本において、地域経済は今後、長期的な縮小を経験します。(短期的なアメリカの経済失速はありますが)長期的には世界的人口は拡大基調にあり、世界経済も伸長します。疲弊する日本の地域、というものがほおっておけばそのまま実現してしまいます。しかし、こうした時代背景が、上記のようなソーシャルアントレプレナーの輩出を促進しているのかもしれません。彼らを待望する地域が、彼らを生み出し、光が当たりリソースの流入を助け、地域課題の解決を促進する。そういう一連の流れが21世紀初頭の日本を掘りかえった時に、近代史の教科書に載るのかもしれませんね。
行政も大学も産業界もそうした動きを歓迎し、育てるような動きが、できつつあります。私もその活動の一部を支援することになりそうです。まだ、すこし先の話ではありますが。
2008年07月08日
2008年03月19日
狭いけれどもすべて知ることの大切さ
一芸に秀でる者は多芸に通ず。
ある道を極めた人はほかの達人と話すと結構会話が通じます。これは私はこう思います。狭いつまり横幅がせまいのだとしても、縦軸をはじからはじまで埋めたことのある人は、別の領域でも推測ができるのであろう、と。


ある道を極めた人はほかの達人と話すと結構会話が通じます。これは私はこう思います。狭いつまり横幅がせまいのだとしても、縦軸をはじからはじまで埋めたことのある人は、別の領域でも推測ができるのであろう、と。


2008年03月03日
ブーバとキキ、直感とはなんだろうか。
ブーバ/キキ実験という興味深いものがあります。シンク!(Think! WINTER 2008 No.24)のP19で、その記事に出会いました。調べてみると古くから知られている話なんですね。
簡単にいうと、こういうものです。
設定はこうです。
火星人が使っている文字が発見されました。ひとつはとげとげしたヒトデのような形。ひとつは曲線で構成された広がりつつあるアメーバーのような形。(実際には図があります。)
火星人の会話を聞いて、一方が「ブーバ」で他方が「キキ」と読むことがわかりました。それでは、どちらがブーバで、どちらが危機でしょう。と聞きます。
するとほとんどの人は「とげとげのほうが”キキ”で、曲線のほうが”ブーバ”だ」と答えるそうです。(補足:石井の周りでも実験しましたが、20人中19人がそう答えました。)
これはどんな言語を話す人に見せても、結果は同じだそうです。確率論から言えば5分5分の確率です、まったく手がかりがありませんから。
”こっちがブーバだ””キキって名前はこっちっぽいな”という確信めいたもの(直感)が生まれるようです。
(約80年前、ヴォルフガング・ケーラーの行ったブーバ/キキ実験)
このP19の記事によると、脳の大脳皮質の前頭葉のすぐ内側に「線条体」(ストリアツム)という部位があり、「この絵が気に入った」「この場所はなんとなくよさそう」という直感がここから生まれているそうです。
さらに、ひらめきと直感が違う。とも。ひらめきによって得た答えは、「なぜそれが正解か」自分でわかる。大脳皮質や海馬の仕事。直感は「なぜそう思うか」を口で説明できない。(そして、上記のブーバ/キキ実験が、示されています。)
ここからは私見です。
私はこれまで、直感とはいい加減なもの、説明できない偶発的なもの、というイメージを強く持っていました。直感的な判断はあいまいであり、思いつき的である、と。しかし、芸術の良しあしを感じる心、子供へのある種の感じ、自分が好きと思うこと・きらいとおもうこと。それらについてはある部分が、直感の働きであることを認めてもっと積極的に観察してみよう、と思いました。
特にアイデアを評価する際に、「なぜかは言い難いが、これは筋がいいぞ」と感じたものはやはり最後までのこっていたりします。言葉を連ねて、分析を重ねればそれがなぜいいと感じたのかは、説明可能だろう、とおもっていました。しかし、ブーバ/キキ実験のように、なぜそう思うか説明できないもの、も世の中にあります。アイデアの評価する際に、その部分が決してないわけではない、と思います。
ロジカルな説明責任を常に求める姿勢は尊重されるべきものではありますが、ときには、直感の力をもとに、アイデアを選び取ることともっと正面から付き合ってみる必要がありそうです。
なぜ、それがいいと思ったか、説明ができない。だけれども、確かにそう感じた。ならばそう感じた自分の線条体の働きを信じてもいいのかもしれません。
限界状態、極限状態、未踏領域、最先端、深い深い体験には、説明しがたい本質的な力がある可能性も視野に入れておきたいと思いました。
簡単にいうと、こういうものです。
設定はこうです。
火星人が使っている文字が発見されました。ひとつはとげとげしたヒトデのような形。ひとつは曲線で構成された広がりつつあるアメーバーのような形。(実際には図があります。)
火星人の会話を聞いて、一方が「ブーバ」で他方が「キキ」と読むことがわかりました。それでは、どちらがブーバで、どちらが危機でしょう。と聞きます。
するとほとんどの人は「とげとげのほうが”キキ”で、曲線のほうが”ブーバ”だ」と答えるそうです。(補足:石井の周りでも実験しましたが、20人中19人がそう答えました。)
これはどんな言語を話す人に見せても、結果は同じだそうです。確率論から言えば5分5分の確率です、まったく手がかりがありませんから。
”こっちがブーバだ””キキって名前はこっちっぽいな”という確信めいたもの(直感)が生まれるようです。
(約80年前、ヴォルフガング・ケーラーの行ったブーバ/キキ実験)
このP19の記事によると、脳の大脳皮質の前頭葉のすぐ内側に「線条体」(ストリアツム)という部位があり、「この絵が気に入った」「この場所はなんとなくよさそう」という直感がここから生まれているそうです。
さらに、ひらめきと直感が違う。とも。ひらめきによって得た答えは、「なぜそれが正解か」自分でわかる。大脳皮質や海馬の仕事。直感は「なぜそう思うか」を口で説明できない。(そして、上記のブーバ/キキ実験が、示されています。)
ここからは私見です。
私はこれまで、直感とはいい加減なもの、説明できない偶発的なもの、というイメージを強く持っていました。直感的な判断はあいまいであり、思いつき的である、と。しかし、芸術の良しあしを感じる心、子供へのある種の感じ、自分が好きと思うこと・きらいとおもうこと。それらについてはある部分が、直感の働きであることを認めてもっと積極的に観察してみよう、と思いました。
特にアイデアを評価する際に、「なぜかは言い難いが、これは筋がいいぞ」と感じたものはやはり最後までのこっていたりします。言葉を連ねて、分析を重ねればそれがなぜいいと感じたのかは、説明可能だろう、とおもっていました。しかし、ブーバ/キキ実験のように、なぜそう思うか説明できないもの、も世の中にあります。アイデアの評価する際に、その部分が決してないわけではない、と思います。
ロジカルな説明責任を常に求める姿勢は尊重されるべきものではありますが、ときには、直感の力をもとに、アイデアを選び取ることともっと正面から付き合ってみる必要がありそうです。
なぜ、それがいいと思ったか、説明ができない。だけれども、確かにそう感じた。ならばそう感じた自分の線条体の働きを信じてもいいのかもしれません。
限界状態、極限状態、未踏領域、最先端、深い深い体験には、説明しがたい本質的な力がある可能性も視野に入れておきたいと思いました。
2008年03月02日
アイデアは紙に書く、無形のものには「よりしろ」を
概念を「タンジブル」に。と書きましたが、関係することがいくつかあります。
アイデアは紙に書く。これは発言者とアイデアを切り離す効果があります。
約束事は議事録に。
経営方針は冊子に、経営計画はビジネスプランシートに。
育児記録は母子手帳に。
興味深い見学の後は、記念グッヅを、ほしくなります。
記憶、体験、概念、進捗。本来無形のものにそれをとどめておく「よりしろ」を人は求める。そんな気がします。
アイデアは紙に書く。これは発言者とアイデアを切り離す効果があります。
約束事は議事録に。
経営方針は冊子に、経営計画はビジネスプランシートに。
育児記録は母子手帳に。
興味深い見学の後は、記念グッヅを、ほしくなります。
記憶、体験、概念、進捗。本来無形のものにそれをとどめておく「よりしろ」を人は求める。そんな気がします。
2008年02月29日
概念をタンジブルなモノにしてみよう。
概念とは何でしょう。
例えば子供に「がいねんってなに」といわれたら、”ほら、これが概念だよ”と手にとって見せることはできません。
辞書には、こうあります。
がいねん 【概念】
(1)ある事物の概括的な意味内容。
(2)事物が思考によって捉えられたり表現される時の思考内容や表象、またその言語表現(名辞)の意味内容。
(ア)形式論理学では、個々の事物の抽象によって把握される一般的性質を指し、内包(意味内容)と外延(事物の集合)から構成される。
(イ)経験論・心理学では、経験されたさまざまな観念内容を抽象化して概括する表象。
(ウ)合理論・観念論では、人間の経験から独立した概念(先天的概念・イデアなど)の存在を認め、これによって初めて個別的経験も成り立つとする。
三省堂提供「大辞林 第二版」より抜粋・一部加工
つまり、具体的なモノをいくつもみていって、個体の違いはあったとしても、共通する一般的な性質、を概念、と呼ぶようです。犬という概念は、犬にはいろんな犬種も大きさもあるけれど、それらは犬特有の一定の共通点があります。これくらいはまだいいですが、もっと複雑な概念、自分にとってなじみのない概念に、生きているといっぱい出会います。特に「なじみのない複雑な操作や処理」などは習い始めるまでは、頭の中の認知が四苦八苦しているのを感じます。これらについては、たぶん、許容できる既存の概念要素(小さくシンプルな概念)を組み合わせて、それらを再現して繰り返し考えることでそれらに習熟し、次第にそれを一つの概念要素として、受け取りハンドリングできるようになるのだと思います。
さて、複雑な概念をつかってさらに知的な作業をするときには、それをタンジブルなモノにしてみよう、という一つのヒントがあります。一番お勧めなのは、名刺カードに、その概念を”乗せる”ことです。
人間の頭はどうやら「覚え、保持する」と「考え、作る」の2つが一つの能力領域をシェアしているようです。覚えておかないといけないことが多いと、それだけ「考え、作る」ことを少ない能力で行わないといけなくなります。
発想の仕事をしていると、発想に役立つ新しい概念を得た学習者が、一時むしろ発想量が落ち込むように見て感じます。ブレインストーミングやTRIZのように、十分に使える人には有効だけれども、初心者には正確に実施するのが難しい方法があります。それでも懲りずにずっと使っていると次第に習熟し概念要素化して、頭がゆっくりできます。発想が効果的に広がるようになります。
このように時間がかかるのが我慢できなくて、難しいと脱落してしまう人が多いです。新しい学習をするときに、「効果を発揮するまでに訓練が必要だ」というセリフをよく聞きますが、それは、一部にはこういうことがあると思います。
そこで提案、なのですが、自分にとっての新しい概念をつかった知的作業を行うときには、思考力の高負荷となる「新しい概念」をタンジブル(手にとってぐりぐり動かせる)モノにしてみよう、ということです。
かならずなんにでも効くとは限りません。しかし発想法などの分野で、「慣れるまで逆に出せなくなる」ことが感じられた場合などには、この提案はとても相性がいいと思います。
ある種の概念ごとに、ファイルを3分類する、という場合、その概念が自分になじみのないものだと、だんだん、振り分ける資料の理解が頭に残って分類のかなめとなる概念を間違って復唱してしまうことがあります。(5個くらいでは起きませんが、30個40個と分類していると、次第に振り分け基準となる概念が、読み込んだ資料に汚染される経験、ありますよね。)
そういうときには、ファイルの表に、3分類の概念をラベルに端的に表現しておく、それだけで格段に、やりやすさが変わります。それまでは、概念上一番アレなのは赤いフォルダに入れて、えーと…、とやっていたが、一気に資料の読み込みに集中できます。作業は正確で速くなります。PCでいうシングルタスク化した感じ。
私はカードツールを作ることが多いのですが、それも非常に効果的です。あとはレシートの分類のときに、8つの大判のシートを作って、8つの島に投げ込んでいきます。これも早いですね。直感的に作業ができると速くなります。
法則、といえるものはまだないのですが、概念をタンジブルなものにする、というのは重要な一つのヒントになりそうです。
例えば子供に「がいねんってなに」といわれたら、”ほら、これが概念だよ”と手にとって見せることはできません。
辞書には、こうあります。
がいねん 【概念】
(1)ある事物の概括的な意味内容。
(2)事物が思考によって捉えられたり表現される時の思考内容や表象、またその言語表現(名辞)の意味内容。
(ア)形式論理学では、個々の事物の抽象によって把握される一般的性質を指し、内包(意味内容)と外延(事物の集合)から構成される。
(イ)経験論・心理学では、経験されたさまざまな観念内容を抽象化して概括する表象。
(ウ)合理論・観念論では、人間の経験から独立した概念(先天的概念・イデアなど)の存在を認め、これによって初めて個別的経験も成り立つとする。
三省堂提供「大辞林 第二版」より抜粋・一部加工
つまり、具体的なモノをいくつもみていって、個体の違いはあったとしても、共通する一般的な性質、を概念、と呼ぶようです。犬という概念は、犬にはいろんな犬種も大きさもあるけれど、それらは犬特有の一定の共通点があります。これくらいはまだいいですが、もっと複雑な概念、自分にとってなじみのない概念に、生きているといっぱい出会います。特に「なじみのない複雑な操作や処理」などは習い始めるまでは、頭の中の認知が四苦八苦しているのを感じます。これらについては、たぶん、許容できる既存の概念要素(小さくシンプルな概念)を組み合わせて、それらを再現して繰り返し考えることでそれらに習熟し、次第にそれを一つの概念要素として、受け取りハンドリングできるようになるのだと思います。
さて、複雑な概念をつかってさらに知的な作業をするときには、それをタンジブルなモノにしてみよう、という一つのヒントがあります。一番お勧めなのは、名刺カードに、その概念を”乗せる”ことです。
人間の頭はどうやら「覚え、保持する」と「考え、作る」の2つが一つの能力領域をシェアしているようです。覚えておかないといけないことが多いと、それだけ「考え、作る」ことを少ない能力で行わないといけなくなります。
発想の仕事をしていると、発想に役立つ新しい概念を得た学習者が、一時むしろ発想量が落ち込むように見て感じます。ブレインストーミングやTRIZのように、十分に使える人には有効だけれども、初心者には正確に実施するのが難しい方法があります。それでも懲りずにずっと使っていると次第に習熟し概念要素化して、頭がゆっくりできます。発想が効果的に広がるようになります。
このように時間がかかるのが我慢できなくて、難しいと脱落してしまう人が多いです。新しい学習をするときに、「効果を発揮するまでに訓練が必要だ」というセリフをよく聞きますが、それは、一部にはこういうことがあると思います。
そこで提案、なのですが、自分にとっての新しい概念をつかった知的作業を行うときには、思考力の高負荷となる「新しい概念」をタンジブル(手にとってぐりぐり動かせる)モノにしてみよう、ということです。
かならずなんにでも効くとは限りません。しかし発想法などの分野で、「慣れるまで逆に出せなくなる」ことが感じられた場合などには、この提案はとても相性がいいと思います。
ある種の概念ごとに、ファイルを3分類する、という場合、その概念が自分になじみのないものだと、だんだん、振り分ける資料の理解が頭に残って分類のかなめとなる概念を間違って復唱してしまうことがあります。(5個くらいでは起きませんが、30個40個と分類していると、次第に振り分け基準となる概念が、読み込んだ資料に汚染される経験、ありますよね。)
そういうときには、ファイルの表に、3分類の概念をラベルに端的に表現しておく、それだけで格段に、やりやすさが変わります。それまでは、概念上一番アレなのは赤いフォルダに入れて、えーと…、とやっていたが、一気に資料の読み込みに集中できます。作業は正確で速くなります。PCでいうシングルタスク化した感じ。
私はカードツールを作ることが多いのですが、それも非常に効果的です。あとはレシートの分類のときに、8つの大判のシートを作って、8つの島に投げ込んでいきます。これも早いですね。直感的に作業ができると速くなります。
法則、といえるものはまだないのですが、概念をタンジブルなものにする、というのは重要な一つのヒントになりそうです。
2008年02月20日
動機づけのヒント(7)
企業内人材育成入門
の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。
この同書3章「動機づけの理論」は、フロー理論で締めくくられます。異色の動機づけ理論であるフロー理論について述べよう、とあります。
(石井コメント:内的動機づけほど、社会的に広く認知され支持されているものではないと、位置づけをしつつ、これまでの理論では拾え切れないものが、ここでは正面から論じられています。私は、アイデア出しのツール開発チームで、学術メンバーから、フロー理論、を以前来たことがありました。没入感、といった興味深い視点がそこにあります。)
■チクセントミハイ「フロー(flow)」理論
取り組んでいる内容そのものの意義や厳しさとは関係なく、取り組んでいる内容自体に楽しみを見出し、没頭する状態がある。このような状態が「フロー状態」。
従来の外発的動機づけや内発的動機づけ理論では、「遊び」のように、やっていること自体に没頭し楽しさを感じる人々がいるのはなぜかを説明できていない。
外発的動機づけ理論では、仕事とはそもそも苦しくつまらないもとであると考える。一方、自己決定観や有能観、達成感を重視する従来の内発的動機づけ理論では、取り組む内容そのものはあまり注目されない。
ハードであっても、やっている最中は夢中で、終わってみたらとても楽しかったという経験もある。チクセントミハイが注目したのは、このように、人があることに没頭して取り組んでいる状態であり、それがやっていることの苦しさ、難しさに関わらないという点である。チ氏は、インタビューを通じて、フロー体験の要素として次のような状態があることを発見。
1 行為と意識の融合
(やっていること自体に打ち込み集中している状態)
2 限定された刺激領域への、注意集中
(目の前のことだけに集中している状態)
3 自我の喪失・忘却、自我意識の喪失
(やっていることに完全に集中しているため自我が
なくなっている状態)
4 自分の行為が環境を支配しているという感覚
(集中し周囲の環境と融合していると同時に、
それらの環境は自分次第であるという感覚になる状態)
5 首尾一貫した矛盾のない行為を必要とし、フィードバックが明瞭
(やっていることのステップが正しいかどうかが明瞭にわかり、
全体のステップが流れるように首尾一貫している状態)
6 「自己目的的」な性質
(やっていること自体が楽しく、その流れを保ち続けたいという状態)
このように、楽しみによって動機づけられた自己目的的活動において「全人的に行為に没入しているときに人が感ずる包括的感覚」がフローである。
時間を忘れるほど目の前の作業に集中。仕事においても、やっている最中は辛いが、終わったときには大きな達成感を感じたという経験をも人は多いだろう。フロー状態とは、報酬や評価などの外的な動機づけだけではなく、やっていること自体を楽しみ、そのことに没頭している状態。
■「やる気」のマネジメント。
「モチベーション・マネジメント」「モチベーション・エンジニアリング」
なぜ、人は辛く困難な状況であっても、そこにやりがいを見出すことがあるのだろうか。
第一に、それは、やっていること自体に楽しみを感じるからである。たとえ辛く困難な状況であっても、人は自分が好きなことをしているときには、それらが苦にならない。
第二に、金井と高橋は、「夢」の重要性を挙げる。(組織行動の考え方―ひとを活かし組織力を高める9つのキーコンセプト (一橋ビジネスレビューブックス)
)金井らは、プロジェクトXのようにメンバーが失敗や困難を乗り越えて目標を達成することができたのは、彼らが夢を共有していたからだという。
企業のミッションやビジョンは、その企業にとっての夢でもある。そして、社員が「この企業」で働く意味ややりがいを見出すのは、職場環境や報酬、上司のマネジメントが優れていたり、仕事そのものに楽しさや面白さを見出すからだけではない。その企業が掲げるミッションやビジョンに共鳴するからでもある。
参考文献には小笹社長(リンクアンドモチベーション)の書籍が2つほどあるのも、この章の守備範囲の広さとして感じ取れる。
モチベーション・マネジメント ― 最強の組織を創り出す、戦略的「やる気」の高め方 (PHPビジネス選書)
モチベーションカンパニー―組織と個人の再生をめざすモチベーションエンジニアリングのすべて
この同書3章「動機づけの理論」は、フロー理論で締めくくられます。異色の動機づけ理論であるフロー理論について述べよう、とあります。
(石井コメント:内的動機づけほど、社会的に広く認知され支持されているものではないと、位置づけをしつつ、これまでの理論では拾え切れないものが、ここでは正面から論じられています。私は、アイデア出しのツール開発チームで、学術メンバーから、フロー理論、を以前来たことがありました。没入感、といった興味深い視点がそこにあります。)
■チクセントミハイ「フロー(flow)」理論
取り組んでいる内容そのものの意義や厳しさとは関係なく、取り組んでいる内容自体に楽しみを見出し、没頭する状態がある。このような状態が「フロー状態」。
従来の外発的動機づけや内発的動機づけ理論では、「遊び」のように、やっていること自体に没頭し楽しさを感じる人々がいるのはなぜかを説明できていない。
外発的動機づけ理論では、仕事とはそもそも苦しくつまらないもとであると考える。一方、自己決定観や有能観、達成感を重視する従来の内発的動機づけ理論では、取り組む内容そのものはあまり注目されない。
ハードであっても、やっている最中は夢中で、終わってみたらとても楽しかったという経験もある。チクセントミハイが注目したのは、このように、人があることに没頭して取り組んでいる状態であり、それがやっていることの苦しさ、難しさに関わらないという点である。チ氏は、インタビューを通じて、フロー体験の要素として次のような状態があることを発見。
1 行為と意識の融合
(やっていること自体に打ち込み集中している状態)
2 限定された刺激領域への、注意集中
(目の前のことだけに集中している状態)
3 自我の喪失・忘却、自我意識の喪失
(やっていることに完全に集中しているため自我が
なくなっている状態)
4 自分の行為が環境を支配しているという感覚
(集中し周囲の環境と融合していると同時に、
それらの環境は自分次第であるという感覚になる状態)
5 首尾一貫した矛盾のない行為を必要とし、フィードバックが明瞭
(やっていることのステップが正しいかどうかが明瞭にわかり、
全体のステップが流れるように首尾一貫している状態)
6 「自己目的的」な性質
(やっていること自体が楽しく、その流れを保ち続けたいという状態)
このように、楽しみによって動機づけられた自己目的的活動において「全人的に行為に没入しているときに人が感ずる包括的感覚」がフローである。
時間を忘れるほど目の前の作業に集中。仕事においても、やっている最中は辛いが、終わったときには大きな達成感を感じたという経験をも人は多いだろう。フロー状態とは、報酬や評価などの外的な動機づけだけではなく、やっていること自体を楽しみ、そのことに没頭している状態。
■「やる気」のマネジメント。
「モチベーション・マネジメント」「モチベーション・エンジニアリング」
なぜ、人は辛く困難な状況であっても、そこにやりがいを見出すことがあるのだろうか。
第一に、それは、やっていること自体に楽しみを感じるからである。たとえ辛く困難な状況であっても、人は自分が好きなことをしているときには、それらが苦にならない。
第二に、金井と高橋は、「夢」の重要性を挙げる。(組織行動の考え方―ひとを活かし組織力を高める9つのキーコンセプト (一橋ビジネスレビューブックス)
企業のミッションやビジョンは、その企業にとっての夢でもある。そして、社員が「この企業」で働く意味ややりがいを見出すのは、職場環境や報酬、上司のマネジメントが優れていたり、仕事そのものに楽しさや面白さを見出すからだけではない。その企業が掲げるミッションやビジョンに共鳴するからでもある。
参考文献には小笹社長(リンクアンドモチベーション)の書籍が2つほどあるのも、この章の守備範囲の広さとして感じ取れる。
モチベーション・マネジメント ― 最強の組織を創り出す、戦略的「やる気」の高め方 (PHPビジネス選書)
モチベーションカンパニー―組織と個人の再生をめざすモチベーションエンジニアリングのすべて
2008年02月18日
動機づけのヒント(6)
企業内人材育成入門
の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。
人は自己決定できないと感じたり、仕事の目的や方針がわからないとやる気を失ってしまう。
『日経ビジネス』誌。仕事や会社の満足度調査。上司に不満を感じる理由として、最も多くの人(58.9%)が挙げているのが、「ビジョンが曖昧だから」である。同様に仕事に対する不満の理由として、4割近くの人が「仕事の目的や目標が曖昧だから」をあげている。このようにやる気の低下には、自己効力や能力観、目標観だけでなく、実際の目標の明確さも大きく影響している。
経営学者の高橋伸夫は、こうした会社のビジョンや、自分の仕事の目標や長期的展望、社内での転職可能性などを「見通し」とよび、社員の働く動機づけには、長期的な見通しこそが重要であると。
(補足:同書で、この高橋伸夫氏の箇所につけられた引用文献「できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)
」はとても興味深い本です。タイトルは、できる社員ハウツー的に見えますが、深い洞察を持った経営学書。amazonの読者レビューにそれが垣間見えます。)
人は自己決定できないと感じたり、仕事の目的や方針がわからないとやる気を失ってしまう。
『日経ビジネス』誌。仕事や会社の満足度調査。上司に不満を感じる理由として、最も多くの人(58.9%)が挙げているのが、「ビジョンが曖昧だから」である。同様に仕事に対する不満の理由として、4割近くの人が「仕事の目的や目標が曖昧だから」をあげている。このようにやる気の低下には、自己効力や能力観、目標観だけでなく、実際の目標の明確さも大きく影響している。
経営学者の高橋伸夫は、こうした会社のビジョンや、自分の仕事の目標や長期的展望、社内での転職可能性などを「見通し」とよび、社員の働く動機づけには、長期的な見通しこそが重要であると。
(補足:同書で、この高橋伸夫氏の箇所につけられた引用文献「できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)
2008年02月17日
ARCSモデル
企業内人材育成入門
の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。
これまでにメモしてきたような動機づけの理論を活用し、研修を企画したり教材を開発する際に学習者の動機づけを高める方法をモデル化したものがあります。ARCS(アークス)モデル(ケラー)。学習意欲を四つの側面から捉え、各側面の頭文字をとってARCS(アークス)。
■ARCSモデル
1 注意(Attention)「面白そうだなあ」
2 関連性(Relevance)「やりがいがありそうだなあ」
3 自信(Confidence)「やればできそうだ」
4 満足感(Satisfaction)「やってよかったなあ」
1 注意
学習者の興味を引き、探究心を喚起する。マンネリを避け、学習者に「面白そうだなあ」と思わせること。
2 関連性
学習目標に対して親しみをもたせ、与えられた課題を受身的にこなすのでなく、学習者が自分のものとして積極的に取り組めるようにする。目標に向かうプロセスを楽しめるようにし、学習者に「やりがいがありそうだなあ」と思わせること。
3 自信
ゴールを明示し、成功の機会を与える。自分の努力によって成功したと思えるような教材にし「やればできそうだ」と思わせること。
4 満足感
学習の結果を無駄に終わらせない。目標に到達した学習者をほめて認める。公平な評価を行い、「やってよかったなあ」と思わせること。
(石井の私見的コメント:このARCSモデルは、実に身につまされます。研修。自分の提供する場合や自分の受講する場合を考えてみると、自分がどこまでできているのか、ある研修がなぜ茫漠とした感じになってしまうのか、がよく分かります。)
学習者の興味・関心を引き、行動へと動機づけることが重要。
なお、このモデルについての参考文献としては以下の本が紹介されています。
教材設計マニュアル―独学を支援するために
この本は、巻末の「ブックガイド 人材教育の基本を知るために」に”教育工学”の項目で、数ある本の中からそれがおすすめ、とあります。アマゾンの読者レビューを見ても非常に良い本と分かります。手に入れて読んでみようと思います。
後日追記:
このARCSがなかなか便利なのでA3シートにしました。

下記をクリックするとA3サイズのPDFファイルが開きます。
ARCSモデル.pdf
これまでにメモしてきたような動機づけの理論を活用し、研修を企画したり教材を開発する際に学習者の動機づけを高める方法をモデル化したものがあります。ARCS(アークス)モデル(ケラー)。学習意欲を四つの側面から捉え、各側面の頭文字をとってARCS(アークス)。
■ARCSモデル
1 注意(Attention)「面白そうだなあ」
2 関連性(Relevance)「やりがいがありそうだなあ」
3 自信(Confidence)「やればできそうだ」
4 満足感(Satisfaction)「やってよかったなあ」
1 注意
学習者の興味を引き、探究心を喚起する。マンネリを避け、学習者に「面白そうだなあ」と思わせること。
2 関連性
学習目標に対して親しみをもたせ、与えられた課題を受身的にこなすのでなく、学習者が自分のものとして積極的に取り組めるようにする。目標に向かうプロセスを楽しめるようにし、学習者に「やりがいがありそうだなあ」と思わせること。
3 自信
ゴールを明示し、成功の機会を与える。自分の努力によって成功したと思えるような教材にし「やればできそうだ」と思わせること。
4 満足感
学習の結果を無駄に終わらせない。目標に到達した学習者をほめて認める。公平な評価を行い、「やってよかったなあ」と思わせること。
(石井の私見的コメント:このARCSモデルは、実に身につまされます。研修。自分の提供する場合や自分の受講する場合を考えてみると、自分がどこまでできているのか、ある研修がなぜ茫漠とした感じになってしまうのか、がよく分かります。)
学習者の興味・関心を引き、行動へと動機づけることが重要。
なお、このモデルについての参考文献としては以下の本が紹介されています。
教材設計マニュアル―独学を支援するために
この本は、巻末の「ブックガイド 人材教育の基本を知るために」に”教育工学”の項目で、数ある本の中からそれがおすすめ、とあります。アマゾンの読者レビューを見ても非常に良い本と分かります。手に入れて読んでみようと思います。
後日追記:
このARCSがなかなか便利なのでA3シートにしました。

下記をクリックするとA3サイズのPDFファイルが開きます。
ARCSモデル.pdf
2008年02月16日
動機づけのヒント(4)
企業内人材育成入門
の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。
■やる気を高める方法
人のやる気には、自分の行動がある結果をもたらす「結果期待(outcome expectation)」だけでなく、その行動をうまく行うことができるという「効用期待(efficacy expectation)」を持つことが大切。
自分はある行動をとれるはずだという自信(効力期待)があるときに、人間のやる気(結果期待)は高まる。個人によって知覚された効力期待を「自己効力(seif efficacy)」とよび、個の自己効力の高低が動機づけに大きく影響する。
自己効力を高める4つの情報:
1行為的情報…実際に自分でやってみることで得られる情報
2代理的情報…他者が成功したり失敗するのを見ることによって得られる情報
3言語的説得の情報…言葉による説得によって得られる情報
4生理的喚起の情報…声が震える、赤面するといった生理的反応に関わる情報
実際にやってみて成功体験が得られれば、自信がついて自己効力は高まる。成功体験、失敗体験をお互い語り合うことで、失敗したのは自分だけではない、と励まされたり、次はこうすれば成功する、とヒントを得ることで、失っていた自信を取り戻すことができるかもしれない。3,4に比べ1,2は大きい。
■能力観の重要性
やる気には能力に対する考え方(能力観)が影響している。同じくらいの能力を持っていても、問題があるとすぐにあきらめてしまう子どもと、最後まで粘り強く挑戦し続ける子どもがいる。なぜ違う?実験で明らかに。無気力状態の子どもの集団。2つに分けた。
成功経験群:一方のグループにはやさしい問題を多く与え、自信をつけさせた。
努力帰属群:もう一方のグループには、やさしい問題と難しい問題とを与え、難しい問題ができなかったときには、それが努力が足りなかったためであることを繰り返し話した。
成功経験群の子どもたちに比べ、努力帰属群の子どものほうが、難しい問題で失敗してもやる気を失わず、根気よく学習を続けた。このことから、能力は努力次第で変えられるという考え(能力変化観)を持つ人は、能力は固定的でコントロールできないものだという考え(能力固定観)をもつ人に比べ、内発的に動機づけられやすいことが、明らかになった。
また、達成しようする目標の違いが、内発的な動機づけや持続的に努力する姿勢に関係する。能力固定観のように、他者から評価されることに関心をもち、成功したり、他者に勝ちたいという「パフォーマンス目標」をもつ場合、他者から思うような評価が得られなかったり、一度失敗すると、目標達成に対するやる気を失いやすい。
これに対し、能力変化観のように、自分の有能さを他者に示すことよりも、自分の能力をどのくらい自分で高めることができるかという「ラーニング目標」をもつ場合には、目標達成のプロセスに関心があり、他者の評価や成功・失敗に関わりなく、目標達成に向けて持続的に努力していこうとする姿勢につながる。
■やる気を高める方法
人のやる気には、自分の行動がある結果をもたらす「結果期待(outcome expectation)」だけでなく、その行動をうまく行うことができるという「効用期待(efficacy expectation)」を持つことが大切。
自分はある行動をとれるはずだという自信(効力期待)があるときに、人間のやる気(結果期待)は高まる。個人によって知覚された効力期待を「自己効力(seif efficacy)」とよび、個の自己効力の高低が動機づけに大きく影響する。
自己効力を高める4つの情報:
1行為的情報…実際に自分でやってみることで得られる情報
2代理的情報…他者が成功したり失敗するのを見ることによって得られる情報
3言語的説得の情報…言葉による説得によって得られる情報
4生理的喚起の情報…声が震える、赤面するといった生理的反応に関わる情報
実際にやってみて成功体験が得られれば、自信がついて自己効力は高まる。成功体験、失敗体験をお互い語り合うことで、失敗したのは自分だけではない、と励まされたり、次はこうすれば成功する、とヒントを得ることで、失っていた自信を取り戻すことができるかもしれない。3,4に比べ1,2は大きい。
■能力観の重要性
やる気には能力に対する考え方(能力観)が影響している。同じくらいの能力を持っていても、問題があるとすぐにあきらめてしまう子どもと、最後まで粘り強く挑戦し続ける子どもがいる。なぜ違う?実験で明らかに。無気力状態の子どもの集団。2つに分けた。
成功経験群:一方のグループにはやさしい問題を多く与え、自信をつけさせた。
努力帰属群:もう一方のグループには、やさしい問題と難しい問題とを与え、難しい問題ができなかったときには、それが努力が足りなかったためであることを繰り返し話した。
成功経験群の子どもたちに比べ、努力帰属群の子どものほうが、難しい問題で失敗してもやる気を失わず、根気よく学習を続けた。このことから、能力は努力次第で変えられるという考え(能力変化観)を持つ人は、能力は固定的でコントロールできないものだという考え(能力固定観)をもつ人に比べ、内発的に動機づけられやすいことが、明らかになった。
また、達成しようする目標の違いが、内発的な動機づけや持続的に努力する姿勢に関係する。能力固定観のように、他者から評価されることに関心をもち、成功したり、他者に勝ちたいという「パフォーマンス目標」をもつ場合、他者から思うような評価が得られなかったり、一度失敗すると、目標達成に対するやる気を失いやすい。
アイデア:カードゲームで、プレイヤーごとに、達成しようとする目標が違う、という設定は面白いかもしれない。お互いの行動スタイルの違い、秘められた達成目標の違い。それが織り成す多様性を楽しむ、といった感じ。
これに対し、能力変化観のように、自分の有能さを他者に示すことよりも、自分の能力をどのくらい自分で高めることができるかという「ラーニング目標」をもつ場合には、目標達成のプロセスに関心があり、他者の評価や成功・失敗に関わりなく、目標達成に向けて持続的に努力していこうとする姿勢につながる。
2008年02月15日
動機づけのヒント(3)
企業内人材育成入門
の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。
■無気力は性格ではない
人は、自分が環境を変えたり、自分でやり方を自由に決めたりできない状況が長く続くと、もともともっていた意欲を失い無気力になってしまいがち。無気力もまた学習されるもの。
セリグマンとメイヤー:犬を使った実験。電気ショックを与えても逃れらない状況に置かれた犬は、電気ショックから逃れられる状況になってもじっと電気ショックを受け続けるだけ。はじめから自分で脱出できる条件になった犬には、このような現象は見られなかった。自分がコントロールできない状況に長く置かれると、受動的で無気力になってしまうことを発見。「学習性無力感(learned helplessness)」。無気力とは後天的に学習されるもの。人間についてもある程度言えることが明らかとなった。すなわち人もまた、自らの力でコントロールできない状況に長くおかれると、やる気を失ってしまうのである。
コントロールできない状況は、不快な状況だけに限らない。一定の給与が支給されるといった一見良い状況であっても、それが自分の働きぶりに関わりなくいつでも支払われるような場合には、人はやはりやる気を失ってしまう。
■結果をコントロールできることを認知させる
学習意欲は、私たちが環境をコントロールできる存在であると感じられるかどうかによって左右される。「統制の所在(locus of control)」(ロッター)。
外的な統制:成功や失敗が、自らの能力や行動に関係なく、環境による結果であると感じている場合
内的な統制:自らの行動による結果であると感じている場合
(ド・シャーム、「オリジン(origin)」と「ポーン(pawn)」。オリジンとは、自分が自分の行為を引き起こす原因であると感じる状態。ポーンは誰かに動かされていると感じている状態)
自分自身に状況を変える力があり、主体的に行動していると感じるとき、人間の内発的動機づけは高まる。
デシは、これらの研究から、内発的動機づけの源として、自己の有能さ、と、自己決定、という概念を導き出した。
評価制度において、評価基準や評価の過程が明らかにされず、上司の主観によって一方的に評価が決まるような場合、部下は自分自身では状況を変えられないと漢字、やる気を失う。どのような能力や行動が求められているのか、どのようなプロセスで評価されるのかが明らかである場合には、部下は自分自身の働きぶりによって状況を変えられると感じ、主体的に行動する。評価プロセスや評価基準を明確にしたうえで、上司が適切に評価し育成することは、社員の不公平感を減らすだけでなく、仕事への動機づけにおいても重要。
帰属理論:学習意欲は学習結果の原因を自分の中にあると考えるか、自分の外にあると考えるかという「原因の所在」と、その原因が容易に変化しうるものか否かという「安定感(可変性)」という2つの次元の組み合わせによって異なる
(安定性): 安定 不安定
(原因の所在):
内的 能力 努力
外的 課題の難しさ 運
学習の結果をもたらす原因が、外部にではなく自分の内部にあると考える(内的)ほうが、学習者のの意欲は高まる。その原因は変えられないものではなく(安定)、容易に変えられる(不安定)と考えているほうが、さらに学習の意欲は高まる。表中で学習者の意欲がもっとも高まるのは、学習結果をもたら原因を「努力」に求めるとき。結果が成功であれ失敗であれ、最も学習意欲は高まる。
成果を自分の力ではどうすることもできないと考え、学習に対して意欲を失っている子ども(無力感群)は、自分の力で変えることができる感じている子ども(熟達志向群)と比べ、難しい課題を与えられたときに最後までやり遂げず、あきらめてしまうものの割合が高かった。
このことは仕事にも当てはまる。上司から仕事の成果が上がらない原因を、いつも自分の能力や運のせいにされつづけたらどうだろうか。部下のやる気にとって職場の上司の振る舞いは大きな影響力を持っている。
やる気とは、本人が、自分を取り巻く環境や学習成果をどの程度自分がコントロールできると感じているかによって異なる。環境や学習成果に対してコントロールが可能であると認識することを「随伴性の認知」とよぶ。人は、随伴性を認知しているときほど、内発的に動機付けられ、意欲が高まる。逆に、随伴性が認知できない状況が長く続くと、やる気を失い無気力になってしまう。重要なのは本人に環境や学習成果を自分がコントロールしていると認知させること。
職場の場合、社員の「随伴性の認知」には、職場の上司の振る舞いが重要。身近な上司の振る舞いによって部下の認知は変わる。
■無気力は性格ではない
人は、自分が環境を変えたり、自分でやり方を自由に決めたりできない状況が長く続くと、もともともっていた意欲を失い無気力になってしまいがち。無気力もまた学習されるもの。
セリグマンとメイヤー:犬を使った実験。電気ショックを与えても逃れらない状況に置かれた犬は、電気ショックから逃れられる状況になってもじっと電気ショックを受け続けるだけ。はじめから自分で脱出できる条件になった犬には、このような現象は見られなかった。自分がコントロールできない状況に長く置かれると、受動的で無気力になってしまうことを発見。「学習性無力感(learned helplessness)」。無気力とは後天的に学習されるもの。人間についてもある程度言えることが明らかとなった。すなわち人もまた、自らの力でコントロールできない状況に長くおかれると、やる気を失ってしまうのである。
アイデア:
カードゲームで、場をコントロールできる役割の人と、抗うことがほとんどできない役割の人を作る。これによって何を感じたか、体験するロールプレイ。人はそこから何かを学ぶ。興味深い。
コントロールできない状況は、不快な状況だけに限らない。一定の給与が支給されるといった一見良い状況であっても、それが自分の働きぶりに関わりなくいつでも支払われるような場合には、人はやはりやる気を失ってしまう。
■結果をコントロールできることを認知させる
学習意欲は、私たちが環境をコントロールできる存在であると感じられるかどうかによって左右される。「統制の所在(locus of control)」(ロッター)。
外的な統制:成功や失敗が、自らの能力や行動に関係なく、環境による結果であると感じている場合
内的な統制:自らの行動による結果であると感じている場合
(ド・シャーム、「オリジン(origin)」と「ポーン(pawn)」。オリジンとは、自分が自分の行為を引き起こす原因であると感じる状態。ポーンは誰かに動かされていると感じている状態)
アイデア:カードゲームで、オリジン役の人、ポーン役の人がいて、イベントを起こしたり起こされたりする。いろんなことを感じるためのゲーム
自分自身に状況を変える力があり、主体的に行動していると感じるとき、人間の内発的動機づけは高まる。
デシは、これらの研究から、内発的動機づけの源として、自己の有能さ、と、自己決定、という概念を導き出した。
評価制度において、評価基準や評価の過程が明らかにされず、上司の主観によって一方的に評価が決まるような場合、部下は自分自身では状況を変えられないと漢字、やる気を失う。どのような能力や行動が求められているのか、どのようなプロセスで評価されるのかが明らかである場合には、部下は自分自身の働きぶりによって状況を変えられると感じ、主体的に行動する。評価プロセスや評価基準を明確にしたうえで、上司が適切に評価し育成することは、社員の不公平感を減らすだけでなく、仕事への動機づけにおいても重要。
帰属理論:学習意欲は学習結果の原因を自分の中にあると考えるか、自分の外にあると考えるかという「原因の所在」と、その原因が容易に変化しうるものか否かという「安定感(可変性)」という2つの次元の組み合わせによって異なる
(安定性): 安定 不安定
(原因の所在):
内的 能力 努力
外的 課題の難しさ 運
学習の結果をもたらす原因が、外部にではなく自分の内部にあると考える(内的)ほうが、学習者のの意欲は高まる。その原因は変えられないものではなく(安定)、容易に変えられる(不安定)と考えているほうが、さらに学習の意欲は高まる。表中で学習者の意欲がもっとも高まるのは、学習結果をもたら原因を「努力」に求めるとき。結果が成功であれ失敗であれ、最も学習意欲は高まる。
成果を自分の力ではどうすることもできないと考え、学習に対して意欲を失っている子ども(無力感群)は、自分の力で変えることができる感じている子ども(熟達志向群)と比べ、難しい課題を与えられたときに最後までやり遂げず、あきらめてしまうものの割合が高かった。
このことは仕事にも当てはまる。上司から仕事の成果が上がらない原因を、いつも自分の能力や運のせいにされつづけたらどうだろうか。部下のやる気にとって職場の上司の振る舞いは大きな影響力を持っている。
やる気とは、本人が、自分を取り巻く環境や学習成果をどの程度自分がコントロールできると感じているかによって異なる。環境や学習成果に対してコントロールが可能であると認識することを「随伴性の認知」とよぶ。人は、随伴性を認知しているときほど、内発的に動機付けられ、意欲が高まる。逆に、随伴性が認知できない状況が長く続くと、やる気を失い無気力になってしまう。重要なのは本人に環境や学習成果を自分がコントロールしていると認知させること。
職場の場合、社員の「随伴性の認知」には、職場の上司の振る舞いが重要。身近な上司の振る舞いによって部下の認知は変わる。
2008年02月14日
動機づけのヒント(2)
企業内人材育成入門
の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。
同書には、基礎心理学、教育心理学からの切り口も展開されています。
■内発的動機づけ、外発的動機づけ
「内発的動機づけ」人が仕事そのものに感じる面白さ、やりがい。「外発的動機づけ」報酬など外部から与えられる動機づけ。内発的動機づけは、今日の組織での動機づけの考え方に大きな影響を与えている。
外発的動機づけ:報酬など、何らかの他の欲求を満たすための手段としてある行動を取ろうとすること。(作業環境や罰則、苦痛などの刺激。生理的動機)評価されたい、出世したい、上司から起こられたくない、という気持ち。(親和的動機は、ちょうど外発的動機づけと内発的動機づけの中間)外発的動機づけでは、金銭的報酬や罰などの外的賞罰にばかり注意が向くため、活動自体へのコミットメントが低くなり、結果として低いパフォーマンスしか発揮できない可能性も。
内発的動機づけ:他の報酬を得るための手段としてではなく、やっていること自体に感じる楽しさ、やりがいによる動機づけ。(達成動機)。一般に、仕事や学習などの高次の活動には、外発的動機づけより内発的動機づけのほうが効果的。
■どのようなときに、人は内発的に動機づけられるのか。
「知的好奇心(epistemic curiosity)」
「自立性(autonomy)」
「自己の有能さ」「自己決定」
内発的動機づけとして重要と考えられているのが上記の3つ。
知的好奇心:新しいことを学ぶこと自体に感じる面白みや興味。新しいことに挑戦する面白さ。新しいことや珍しいものに面白さを感じ、探求しようとする知的好奇心を感じるとき、人は内発的に動機づけられる。ブルーナーの「発見学習」。教師が体系化された知識を教えるのではなく、生徒自身が自分で仮説を立て、その仮説を検証することによって主体的に学んでいく学習法。
自己の有能さ:自分が周囲の環境を効果的に処理することが出来る。
自己決定:自己の欲求をどのように充足するかを自由に決定できる。
自分から選択して行っている場合には内発的動機づけは高まる。自分ではどうすることもできず、自己の有能さや自己決定を認識できない状況に置かれると、内発的動機づけは低下する。
■「外発的」と「内発的」の関係
「内発的」は、報酬のような「外発的」を与えることでかえって下がってしまう場合もある。”アンダーマイニング現象”金銭などの外的な報酬が「内発的」を低下させる。(報酬を与えて動機付けさせたグループは、報酬の内ときには、とたんに課題に対する興味を失う)
「外発的」が次第に「内発的」に変わっていくことも有る。上司に命令されていやいや始めた仕事が、いつの間にか楽しくなり、天職と思えるようになることもある。人間が周囲の規範や価値を自分のものとしていくことを、”内在化(internalization)”と読んだ。(デシ)
デシ:内在化には「取り入れ(introjection)」「統合(integration)」という2つの過程が有る。
取り入れ:規範や価値感をそのまま鵜呑みにして受け入れている状態。言われたとおりにまずはやってみる。
統合:規範や価値を自分なりに噛み砕いて消化している状態。言われた仕事であっても「今、さまざまな分野の仕事をやっておくことがきっと将来の役に立つだろう」というように、その経験を自分なりに意味づけている状態。統合の状態になると、はじめは外から与えられた仕事であっても、自ら進んでやろうという気持ちになる。そうしているうちに、その仕事自体が楽しいという内発的に動機付けられた状態になることも有る。
「内発的」と「外発的」は必ずしも対立するものではない。どちらの動機付けも、使い方によって人をうまく動機付けることもある。
社員の自律性や主体性を尊重すると同時に、ときには外発的な動機づけ(たとえば上司の命令や異動、昇進など)によって社員が自分では気づかないような能力を育成し、仕事の枠を広げていくことも重要。
同書には、基礎心理学、教育心理学からの切り口も展開されています。
■内発的動機づけ、外発的動機づけ
「内発的動機づけ」人が仕事そのものに感じる面白さ、やりがい。「外発的動機づけ」報酬など外部から与えられる動機づけ。内発的動機づけは、今日の組織での動機づけの考え方に大きな影響を与えている。
外発的動機づけ:報酬など、何らかの他の欲求を満たすための手段としてある行動を取ろうとすること。(作業環境や罰則、苦痛などの刺激。生理的動機)評価されたい、出世したい、上司から起こられたくない、という気持ち。(親和的動機は、ちょうど外発的動機づけと内発的動機づけの中間)外発的動機づけでは、金銭的報酬や罰などの外的賞罰にばかり注意が向くため、活動自体へのコミットメントが低くなり、結果として低いパフォーマンスしか発揮できない可能性も。
内発的動機づけ:他の報酬を得るための手段としてではなく、やっていること自体に感じる楽しさ、やりがいによる動機づけ。(達成動機)。一般に、仕事や学習などの高次の活動には、外発的動機づけより内発的動機づけのほうが効果的。
■どのようなときに、人は内発的に動機づけられるのか。
「知的好奇心(epistemic curiosity)」
「自立性(autonomy)」
「自己の有能さ」「自己決定」
内発的動機づけとして重要と考えられているのが上記の3つ。
知的好奇心:新しいことを学ぶこと自体に感じる面白みや興味。新しいことに挑戦する面白さ。新しいことや珍しいものに面白さを感じ、探求しようとする知的好奇心を感じるとき、人は内発的に動機づけられる。ブルーナーの「発見学習」。教師が体系化された知識を教えるのではなく、生徒自身が自分で仮説を立て、その仮説を検証することによって主体的に学んでいく学習法。
自己の有能さ:自分が周囲の環境を効果的に処理することが出来る。
自己決定:自己の欲求をどのように充足するかを自由に決定できる。
自分から選択して行っている場合には内発的動機づけは高まる。自分ではどうすることもできず、自己の有能さや自己決定を認識できない状況に置かれると、内発的動機づけは低下する。
■「外発的」と「内発的」の関係
「内発的」は、報酬のような「外発的」を与えることでかえって下がってしまう場合もある。”アンダーマイニング現象”金銭などの外的な報酬が「内発的」を低下させる。(報酬を与えて動機付けさせたグループは、報酬の内ときには、とたんに課題に対する興味を失う)
「外発的」が次第に「内発的」に変わっていくことも有る。上司に命令されていやいや始めた仕事が、いつの間にか楽しくなり、天職と思えるようになることもある。人間が周囲の規範や価値を自分のものとしていくことを、”内在化(internalization)”と読んだ。(デシ)
デシ:内在化には「取り入れ(introjection)」「統合(integration)」という2つの過程が有る。
取り入れ:規範や価値感をそのまま鵜呑みにして受け入れている状態。言われたとおりにまずはやってみる。
統合:規範や価値を自分なりに噛み砕いて消化している状態。言われた仕事であっても「今、さまざまな分野の仕事をやっておくことがきっと将来の役に立つだろう」というように、その経験を自分なりに意味づけている状態。統合の状態になると、はじめは外から与えられた仕事であっても、自ら進んでやろうという気持ちになる。そうしているうちに、その仕事自体が楽しいという内発的に動機付けられた状態になることも有る。
「内発的」と「外発的」は必ずしも対立するものではない。どちらの動機付けも、使い方によって人をうまく動機付けることもある。
社員の自律性や主体性を尊重すると同時に、ときには外発的な動機づけ(たとえば上司の命令や異動、昇進など)によって社員が自分では気づかないような能力を育成し、仕事の枠を広げていくことも重要。
2008年02月13日
動機づけのヒント(1)
企業内人材育成入門
の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。
■生理的動機、親和的動機、達成動機
「生理的」は飢えや渇き、苦痛など、人間の生存に関わる欲求。労働が何よりも生きるための手段であった時代。人間は動物とそれほど変わらない存在として捉えられる。
「親和的」は仲間に存在を認められ、仲良く行動をともにしたいという欲求。人間は感情を持った社会的生物。良好な人間関係によってもたらされる動機づけ。
「達成」は目標に向かって何かを成し遂げたいという欲求。自分なりの目標を持っているほうが、仕事のやりがいを感じやすい。今日もっとも重視されている。いわゆる”やりがい”や”仕事で自己実現したい”という欲求。
達成動機について
マレー:人間の行動は、人間の内側にある「要求(need)」に方向付けられている。難しい課題に取り組み、目標を達成しようとする達成動機が経済発展を促す。
アトキンソン:達成動機は、「成功への接近傾向」と「失敗回避傾向」との差。「成功への…」=目標達成に成功したいという動機。「失敗回避…」=失敗する恐怖。とても困難な課題や失敗のマイナス面の強調は達成動機を弱める。適度な目標や課題を設定することが大切。
人間の動機づけはどれかひとつだけということではなく、3つが皮見合っている。
■マズローの欲求段階
5:自己実現
4:自我の欲求
3:親和の欲求
2:安全の欲求
1:生理的欲求
(注:段階を端的に示すために、補足的に数字を入れた。)
マズロー:人間の欲求に段階があると考えた。さまざまな欲求を段階的に位置づける「欲求段階説」を唱えた。上記のように階層化し、低次の欲求が満たされるとより高次の欲求が現れる。
■X理論、Y理論
マクレガー:「X理論」「Y理論」。提示の欲求に基づく人間モデルをX理論。高次の欲求に基づく人間モデルをY理論。X理論:人間は生来怠ける。金銭で刺激、厳しく監督しなければ働かなくなる。Y理論:人間は本来進んで働きたがるもの。自己実現のために自ら行動しようとする。
生活水準が向上し、低次の欲求が満たされるにつれ、人はY理論のように高次の欲求を求める。
■動機づけ・衛生理論
ハーズバーグ:人間の欲求には、仕事への不満につながる欲求と、仕事への満足につながる欲求との二種類があることを発見。作業環境など低次の欲求は、それが満たされなければ仕事への不満感を増すが、満たされたからといって仕事へのやる気をかきたてるわけではない。仕事への動機づけを高めていたのは、達成感や人から認められることといった、より高次の欲求。低次の欲求を「衛生要因」。高次の欲求を「動機づけ要因」。
(しかし)人間の欲求は、諸理論が考えるほど段階的だろうか。オフィス環境という生理的欲求を満たすことが、より高次の欲求である仕事のやりがいに通じることも有る。一方、給与などの待遇に関係なく自分の好きな仕事をしたいというように、生理的動機や親和的動機よりも自己の達成動機を第一にする人もいる。人のやる気は実際にはとても複雑。
■生理的動機、親和的動機、達成動機
「生理的」は飢えや渇き、苦痛など、人間の生存に関わる欲求。労働が何よりも生きるための手段であった時代。人間は動物とそれほど変わらない存在として捉えられる。
「親和的」は仲間に存在を認められ、仲良く行動をともにしたいという欲求。人間は感情を持った社会的生物。良好な人間関係によってもたらされる動機づけ。
「達成」は目標に向かって何かを成し遂げたいという欲求。自分なりの目標を持っているほうが、仕事のやりがいを感じやすい。今日もっとも重視されている。いわゆる”やりがい”や”仕事で自己実現したい”という欲求。
達成動機について
マレー:人間の行動は、人間の内側にある「要求(need)」に方向付けられている。難しい課題に取り組み、目標を達成しようとする達成動機が経済発展を促す。
アトキンソン:達成動機は、「成功への接近傾向」と「失敗回避傾向」との差。「成功への…」=目標達成に成功したいという動機。「失敗回避…」=失敗する恐怖。とても困難な課題や失敗のマイナス面の強調は達成動機を弱める。適度な目標や課題を設定することが大切。
人間の動機づけはどれかひとつだけということではなく、3つが皮見合っている。
■マズローの欲求段階
5:自己実現
4:自我の欲求
3:親和の欲求
2:安全の欲求
1:生理的欲求
(注:段階を端的に示すために、補足的に数字を入れた。)
マズロー:人間の欲求に段階があると考えた。さまざまな欲求を段階的に位置づける「欲求段階説」を唱えた。上記のように階層化し、低次の欲求が満たされるとより高次の欲求が現れる。
■X理論、Y理論
マクレガー:「X理論」「Y理論」。提示の欲求に基づく人間モデルをX理論。高次の欲求に基づく人間モデルをY理論。X理論:人間は生来怠ける。金銭で刺激、厳しく監督しなければ働かなくなる。Y理論:人間は本来進んで働きたがるもの。自己実現のために自ら行動しようとする。
生活水準が向上し、低次の欲求が満たされるにつれ、人はY理論のように高次の欲求を求める。
■動機づけ・衛生理論
ハーズバーグ:人間の欲求には、仕事への不満につながる欲求と、仕事への満足につながる欲求との二種類があることを発見。作業環境など低次の欲求は、それが満たされなければ仕事への不満感を増すが、満たされたからといって仕事へのやる気をかきたてるわけではない。仕事への動機づけを高めていたのは、達成感や人から認められることといった、より高次の欲求。低次の欲求を「衛生要因」。高次の欲求を「動機づけ要因」。
(しかし)人間の欲求は、諸理論が考えるほど段階的だろうか。オフィス環境という生理的欲求を満たすことが、より高次の欲求である仕事のやりがいに通じることも有る。一方、給与などの待遇に関係なく自分の好きな仕事をしたいというように、生理的動機や親和的動機よりも自己の達成動機を第一にする人もいる。人のやる気は実際にはとても複雑。
2008年02月12日
「やる気」を説明する理論
企業内人材育成入門』という本があります。とても良い本で、人材育成の専門出ない人にも、人間の育つ本質、のようなものが理解できる良い本です。
同書の第三章、動機づけの理論−やる気を出させる方法より、5つの節のタイトルを引用します。(109頁〜146頁)
1 やる気の出る研修とやる気の理論
key word:生理的動機、親和的動機、達成動機、マズローの欲求段階説
2 外側からのやる気、内側からのやる気
key word:外発的動機づけ、内発的動機づけ、知的好奇心、自己の有能さ、自己決定
3 「やる気のなさ」は学習される?やる気を殺す上司の振る舞い
key word:学習性無力感、統制の所在、原因帰属、随伴性の認知
4 やる気を高める方法
key word:結果期待、効力期待、能力観、ARCSモデル
5 我を忘れて没頭する「フロー理論」
key word:フロー、モチベーション・マネジメント、モチベーション・エンジニアリング
この本に書いてあることは、これまでに、ブレスターの開発や知的道具の調査や、研修に関連する様々なディスカッションを通じて、断片的に知っていた知識、経験的に知っていたことを、どう全体の中に位置づけることができるのか、知らないことが沢山あったこともしれて、非常に感動しています。早く読み進めたい気持ちにさせる本です。
人材開発の部署に移動になった方、部下を持った方、自分自身の育成をしたいと思う方、にとって、とてもとても重要なことがかいてあります。優れた本で、この本は何年にも渡って愛読するだろう本です。厚い本ですが、各章(50ページ弱)毎に完結するので、必要な部分を把握するには充分なコンパクトさと本格さです。
2008年02月11日
ここは努力、努力努力。
2月11日。初詣にいってきました。仙台市の来た、塩釜市にある塩釜神社です。おみくじにはこうありました。
なるほど・・・。としばし思いをめぐらせていました。努力に努力を重ねる。力重(力を重ねる)の私の名前どおり、この一年は、じっくりと一層の努力を続けてゆこうとおもいました。ただ、体調に事も充分に考えて。

下の娘は1歳二ヶ月。家の中では歩いていますが靴を履いて外を歩くのはまだまだ。一人で神社を歩きたがったので、あるかせてみました。石段を登る、という顔で意気込んでいるので、独力で上がらせてみました。泥だらけ。それでも必死に転びながらのぼっていました。大人になればなんてことのない石段。1歳の彼女にとっては大きな取り組み課題です。母親と姉がすいすい上っていくのを見て、なくことなく、自分の最善の速度で石段をよじ登っていました。
おみじくにあった努力、その大切さ。今一度、じっくりと受け止めて、歩を進めてゆきたいと思いました。
じっくりと腰をすえてひたすら実力を蓄えるべきです。
足元の小さな事柄から一つ一つ片付けていくこと。
交渉事は時間をかけて当たること。
相手を良く見極めることが必要。
ここは、努力、努力努力。
なるほど・・・。としばし思いをめぐらせていました。努力に努力を重ねる。力重(力を重ねる)の私の名前どおり、この一年は、じっくりと一層の努力を続けてゆこうとおもいました。ただ、体調に事も充分に考えて。

下の娘は1歳二ヶ月。家の中では歩いていますが靴を履いて外を歩くのはまだまだ。一人で神社を歩きたがったので、あるかせてみました。石段を登る、という顔で意気込んでいるので、独力で上がらせてみました。泥だらけ。それでも必死に転びながらのぼっていました。大人になればなんてことのない石段。1歳の彼女にとっては大きな取り組み課題です。母親と姉がすいすい上っていくのを見て、なくことなく、自分の最善の速度で石段をよじ登っていました。
おみじくにあった努力、その大切さ。今一度、じっくりと受け止めて、歩を進めてゆきたいと思いました。
2008年01月24日
経済学研究科でのディスカッション第一回。
今日は休暇を取って東北大にいっていました。創造工学についてまとめてみよう、と思っていたので博士課程での研究テーマに出来る可能性を模索しています。それにふさわしい先生がいらっしゃったので、今日はその第一回ディスカッション。
私が想定していたよりもアカデミアの視点は専門的先端さがいるとわかりました。しかし手が届かないレベルではないようです。
『創造のプロセスの博士、石井力重』
と称されるのが大学における研究のゴール。
しばらくは、複数の活動に加えて、研究活動も本格的に行うことになりそうです。面白くなってきました。
ただ、そのために、その前の晩は徹夜で仕事を仕上げて、研究ディスカッション資料をつくり、という作業。ここは覚悟していくしかないかもしれません。楽しければ苦ではありませんから。
私が想定していたよりもアカデミアの視点は専門的先端さがいるとわかりました。しかし手が届かないレベルではないようです。
『創造のプロセスの博士、石井力重』
と称されるのが大学における研究のゴール。
しばらくは、複数の活動に加えて、研究活動も本格的に行うことになりそうです。面白くなってきました。
ただ、そのために、その前の晩は徹夜で仕事を仕上げて、研究ディスカッション資料をつくり、という作業。ここは覚悟していくしかないかもしれません。楽しければ苦ではありませんから。
2008年01月22日
等価変換理論
いま、ずっと読んでいる本があります。『図解でわかる 等価変換理論 技術開発に役立つ70のポイント』という本です。
等価変換理論を学びたいと思い、この本をじっくり読んでいました。まえまえから発想支援関係者のスライドに見ていた「等価方程式」に苦手意識があったのですが、表現はとっつきにくいですが、表現するところは分かりやすいものでした。そして私が最近気づきつつあるあることに大きな示唆を与えてくれました。
等価方程式
Σa
↑ cε
Aο = Bτ
vi→ ↑
Σb
これだけ見ると、なにやら難しい分けですが、意味はとてもシンプルです。
Aοから特有の条件群Σaを取り去ると、本質cεが抽出され、これに特殊な条件群Σbを加えるとBτが出来上がる。
つまり、
Aο−Σa=cε
cε+Σb=Bτ
(viは、観点(ものを見るときの角度や立場、考え方の方向性:開発目的にあった観点を1つ選ぶ))
なるほど…。
ある観点で、事象をみると、本質と副次的なものにわかれます。
その副次的なものを取り去り、こんどは、別の副次的な衣を本質に組み込みます。そうすることで、別のある事象になる、と。ここが基本ですね。
なお、それはある観点で、という部分がとても重要だと思います。ある観点で事象をみたときに、その事象の「要素」となるものが見出されます。そしてそれらの関係性がついで見出されます。つまり「構造」ですね。この用途と構造が本質となり、新しい衣を着せればまた別の事象になる。
しかし、別の観点で見れば、最初に抽出された「要素」は必ずしも要素化されはしません。観点が変われば要素となるべきモノが変わって然りです。そうすると構造も変わります。つまり抽出される本質が変わる、ということですね。どの観点で見るのか、あるいは見れるのか、が大切ですね。
等価変換理論を学びたいと思い、この本をじっくり読んでいました。まえまえから発想支援関係者のスライドに見ていた「等価方程式」に苦手意識があったのですが、表現はとっつきにくいですが、表現するところは分かりやすいものでした。そして私が最近気づきつつあるあることに大きな示唆を与えてくれました。
等価方程式
Σa
↑ cε
Aο = Bτ
vi→ ↑
Σb
これだけ見ると、なにやら難しい分けですが、意味はとてもシンプルです。
Aοから特有の条件群Σaを取り去ると、本質cεが抽出され、これに特殊な条件群Σbを加えるとBτが出来上がる。
つまり、
Aο−Σa=cε
cε+Σb=Bτ
(viは、観点(ものを見るときの角度や立場、考え方の方向性:開発目的にあった観点を1つ選ぶ))
なるほど…。
ある観点で、事象をみると、本質と副次的なものにわかれます。
その副次的なものを取り去り、こんどは、別の副次的な衣を本質に組み込みます。そうすることで、別のある事象になる、と。ここが基本ですね。
なお、それはある観点で、という部分がとても重要だと思います。ある観点で事象をみたときに、その事象の「要素」となるものが見出されます。そしてそれらの関係性がついで見出されます。つまり「構造」ですね。この用途と構造が本質となり、新しい衣を着せればまた別の事象になる。
しかし、別の観点で見れば、最初に抽出された「要素」は必ずしも要素化されはしません。観点が変われば要素となるべきモノが変わって然りです。そうすると構造も変わります。つまり抽出される本質が変わる、ということですね。どの観点で見るのか、あるいは見れるのか、が大切ですね。
2008年01月21日
tangible+ソフトウエア、仮想世界との橋に注目。
初めて目にしたもの。人間の認知の特性上、それが何であるのか、どういう意味を持つのか、を理解するまでに、それを手でもてあそんでみたり、いじり回してみたりして、基本的な要素や意味性・構造を理解します。
手にとって触れること−tangible(タンジブル)−は、新しいアイテムの理解にとって非常に重要なようです。
ところでソフトウエア、あるいはPCやネットの中の世界について。これは人はごく初期の段階で、とまどいます。右上のところを押して、とか、○○キーをおしてこうして、といったことを「物理的な認知」をとおして、PC内の仮想世界を、擬似的な物理世界へと再構築しているようです。
その階段をのぼっていると、ソフトウエアの新しいのに触れたときにも、その「擬似タンジブル」ができているので、比較的早く慣れます。
PC初心者が高度なソフトの中の概念についていけないのは、そうした、PCと物理的な実際の世界をつなぐ最初の端がないため、擬似タンジブルが出来ないため、では無いでしょうか。
PCをずっと触っていると持ちはじめるある種の感性、感覚。対象ソフトをぐりぐりと動かしている感じ。(多分マウスやタッチパッドの物理的動作も寄与していると思います)。
PCになれた人でも操作感がおおきくことなるソフトでは随分とまどいます。極端な例としては、数年前におばがかった「ワープロ専用機」というもの。それは独自のOSがあり、キーボードと専用ボタンがいくつも。一見PC風ですが、操作がことごとくPCと違うので、ずいぶんとまどいました。慣れるまでが大変だなぁとおもいました。自分のPCなら直ぐに出来る作業も、それでは2時間かけても出来ませんでした。
これが、タンジブルなものだと大分違うようです。異なる道具でも触っていると「ああ、なるほど」といった感じに比較的早く理解がヒットします。
そこで、tangibleとソフトウエアの橋、という考え方です。本来タンジブルなはずのモノがタンジブルでないケースが増えています。その逆もあって良いとおもいます。玩具、とは本来、tangibleとfunとtoolの3要素がありますが、最近はこのタンジブルがない玩具が増えつつある。デジタルな玩具です。仮想世界でぐりぐりとうごかす感覚が育っているんですね。さて、ではその逆、にヒントを得ると次の可能性が考えられます。
「ソフトウエア修得専用アイテム」
ソフトウエアの世界でぐりぐりと動かす感覚。それをPCに慣れていない人の中に育てるために、ソフトウエアの世界観に近い動きをもったアイテムをソフトウエアに同梱する、というスタイル。具体的にどういう形をしているといいのか、わかりませんが、ある種の基本動作が実際にそのアイテムでアナログの上で行えて、それをもとに、仮想世界内の理解を深める。というアイテムが考えれます。
例えばセカンドライフ。仮想世界の中の操作に疎い人に。操作パネルをプラスチックでつくり、ボタンを押したりダイヤルをひねったりする何か構造をもつ。実際には、それがコントロールする必要は無くて、ただもモックアップでいいのではないかと思います。
先にあげたワープロ専用機ならば、特殊な操作メニュフォルダーの形状を、真似した展開ファイルフォルダーを、実際に紙やビニールでつくって同封しておく、それだけかなり理解が進むと思います。
これからは高度なソフトウエアには、プラスチックで出来たら、「擬似tangible促進アイテム」が入っている時代になるのではないか、ふとそんなことを思いました。
手にとって触れること−tangible(タンジブル)−は、新しいアイテムの理解にとって非常に重要なようです。
ところでソフトウエア、あるいはPCやネットの中の世界について。これは人はごく初期の段階で、とまどいます。右上のところを押して、とか、○○キーをおしてこうして、といったことを「物理的な認知」をとおして、PC内の仮想世界を、擬似的な物理世界へと再構築しているようです。
その階段をのぼっていると、ソフトウエアの新しいのに触れたときにも、その「擬似タンジブル」ができているので、比較的早く慣れます。
PC初心者が高度なソフトの中の概念についていけないのは、そうした、PCと物理的な実際の世界をつなぐ最初の端がないため、擬似タンジブルが出来ないため、では無いでしょうか。
PCをずっと触っていると持ちはじめるある種の感性、感覚。対象ソフトをぐりぐりと動かしている感じ。(多分マウスやタッチパッドの物理的動作も寄与していると思います)。
PCになれた人でも操作感がおおきくことなるソフトでは随分とまどいます。極端な例としては、数年前におばがかった「ワープロ専用機」というもの。それは独自のOSがあり、キーボードと専用ボタンがいくつも。一見PC風ですが、操作がことごとくPCと違うので、ずいぶんとまどいました。慣れるまでが大変だなぁとおもいました。自分のPCなら直ぐに出来る作業も、それでは2時間かけても出来ませんでした。
これが、タンジブルなものだと大分違うようです。異なる道具でも触っていると「ああ、なるほど」といった感じに比較的早く理解がヒットします。
そこで、tangibleとソフトウエアの橋、という考え方です。本来タンジブルなはずのモノがタンジブルでないケースが増えています。その逆もあって良いとおもいます。玩具、とは本来、tangibleとfunとtoolの3要素がありますが、最近はこのタンジブルがない玩具が増えつつある。デジタルな玩具です。仮想世界でぐりぐりとうごかす感覚が育っているんですね。さて、ではその逆、にヒントを得ると次の可能性が考えられます。
「ソフトウエア修得専用アイテム」
ソフトウエアの世界でぐりぐりと動かす感覚。それをPCに慣れていない人の中に育てるために、ソフトウエアの世界観に近い動きをもったアイテムをソフトウエアに同梱する、というスタイル。具体的にどういう形をしているといいのか、わかりませんが、ある種の基本動作が実際にそのアイテムでアナログの上で行えて、それをもとに、仮想世界内の理解を深める。というアイテムが考えれます。
例えばセカンドライフ。仮想世界の中の操作に疎い人に。操作パネルをプラスチックでつくり、ボタンを押したりダイヤルをひねったりする何か構造をもつ。実際には、それがコントロールする必要は無くて、ただもモックアップでいいのではないかと思います。
先にあげたワープロ専用機ならば、特殊な操作メニュフォルダーの形状を、真似した展開ファイルフォルダーを、実際に紙やビニールでつくって同封しておく、それだけかなり理解が進むと思います。
これからは高度なソフトウエアには、プラスチックで出来たら、「擬似tangible促進アイテム」が入っている時代になるのではないか、ふとそんなことを思いました。
2008年01月19日
芸術を感じる心
ある先生のお話で聞いたことです。抽象性の高いある絵を被験者に見せてその視線移動をみると、初めは絵の中にある「目」に視線が行くそうです。人間は目に視線をおきやすいのだそうです。そしてしばらくしてから、その複数の目と目の間を視線が行ったりきたりします。そしてその作業が終わるくらいになると、その絵画の意味が汲み取れる、何を意味しているかを感じ取る、そうです。
先生いわくこれを
「要素の抽出」
「関係性の理解」
という2段階だと。
これは、以前書いたモデル化の基本とよくあっています。人間が意味性を理解することとそのシステムの構造やメカニズムの理解には近いものがあるようです。
感じる心、とは不思議なものですね。誰にでもあるけれど、捉えようとするとたちどころに雲のように消えてしまうもの。しかし、その本質には上記のようなモノがあるようです。
■
続きを読む
先生いわくこれを
「要素の抽出」
「関係性の理解」
という2段階だと。
これは、以前書いたモデル化の基本とよくあっています。人間が意味性を理解することとそのシステムの構造やメカニズムの理解には近いものがあるようです。
感じる心、とは不思議なものですね。誰にでもあるけれど、捉えようとするとたちどころに雲のように消えてしまうもの。しかし、その本質には上記のようなモノがあるようです。
■
続きを読む
2008年01月18日
カード化の効用
あるコンソーシアムに参加したときのことです。興味深い事例が次々出されたのですが、ブレスター開発者の視点で注目した話がありました。
ある講演者の方が、組織の構成員メンバーとともに発想を拡げるゲームをされているお話をされました。初めにカード(そこには予測された先端技術が書かれている)を引かせて自分の戦略の材料にさせている、という点です。
それから足りないカードは、自分で生成してもいい、という点がさらに面白い点でした。
このカード化されたケースは私に様々なヒントを与えてくれました。
ヒント1
たとえば、未来予測の資料として、技術版であれば経済産業省のロードマップがあります。社会全般についてであれば、生活総研の未来年表があります。これらはどれも優れていてそこには未来を見越した戦略を立案するためにヒントとなる情報があふれています。それは誰もがアクセスできるWEBに公開されています。しかし一部の人が利用するにとどまっています。ロードマップについては冊子も発行されています。WEBにアクセスすることなく情報が閲覧できます。しかし、それが有効に活用されているのは一部のようです。私も内部でアイデア出しをする際に利用しています。参加者に、印刷した参考資料を発想の材料として閲覧してもらうことがあるのですが、余り有効には効果を発揮していません。これらが、カードであったらどうだろう、と思いました。
2013年
○○が
□□に
なる。
あるいは
2018年
○○技術が
実用化され
□□な課題に
対応できる。
といったシンプルなカードがあってそれらをさささとめくるならば、大分違うでしょう。
ヒント2
ブレスターの母艦となるアイデアボードを開発していたとき(一年前)のことです。ブレスターの発想トリガーカードであるTOIカードには、もともと英語の48の問いかけリストが存在していました。初めはそれを翻訳し、リストにしました。そしてそれを使って発想していました。しかし、どうも全部を試すのは時間がかかるし集中力が保てない。なにせ48もありますから。それから、どこまで見たか分からなくなります、途中で発想作業が深まり始めると。そこでカード型にしたいとおもいました。なぜそう感じたのかは正確には思い出せません。しかし、カードにしてみました。極簡単なものです。ラベルにその問いかけフレーズを印刷して、それを100円ショップのトランプに張りました。たったそれだけ。そしてそれを使って発想をしてみました。するとハッとしました。「出会い頭の発想トリガー効果」とでもいうべきか、あるいは、「視界に入るものが単一な状態の印象効果」とでもいうべきものがありました。
簡単に言えば、「本のページに書き連ねられた文章」を変えて「一ページに一行しか書かない本」にしたような感覚です。本をめくって、ぱっと開いて、たった一行”○○がただ好きだった”と書いてあったら、ハッとしませんか。たまに本の一ページ目に、そういう表現をみかけます。あれです。
カードに戻りますが、一カードに2文ずつ乗せてみたものもあるのですが、格段に「発想トリガー効果」が無いんですね。まず読み取り2つの文があることを理解する。それから一つずつ、発想にヒントとなるか考えてみる。そんな作業になります。これが一文だと、見た瞬間に「発想のヒント」として目に飛び込んできます。このちょっとした差はインスピレーションにとってとても重要のようだ、と感じました。
ヒント3
情報に、感触の記憶を持たせる。ということ。情報を得たときに、それを体感記憶として残せるとそれが右脳的(図形的、イメージ的)なものとして残る気がします。例です。あるブロックをかってみた。すごくかどのアールがきれいにでている。さわるとつるつるで、手の暖かさが直ぐに伝わる。写り込む蛍光灯の光の列。そんなものを体感したときに覚えている記憶。一方それがない記憶、例えばビデオで見せられたもの、写真や文字説明など。それらの間には大きな認知上の差がありそうです。カード化した情報には「感触」があります。カードの角を無意識のうちにしごき、ぴちぴちはじいたりして、手の持つぬくもりや紙の曲げなどを手になじませます。そうした手でもって触れること(タンジブル)なことは、情報をより馴染み深い記憶にとどめる、野ではないかと思います。
ヒント4
『アイデア会議』にでてくることに「アイデアを紙に書く」ということがあります。発言者とアイデアを切り離し客観的に評価、選択できやすくする効果があると。これはとても重要だと思います。それでそれは、カード化の効用と一部関係がありそうです。
カード化がもたらす効能は、昔から人々が気がついていたものがあるだろうとおもいます。発想トリガーとして私なりに気付きを書いてみました。これについてはもう少し掘り下げて考えてみたいと思います。
ある講演者の方が、組織の構成員メンバーとともに発想を拡げるゲームをされているお話をされました。初めにカード(そこには予測された先端技術が書かれている)を引かせて自分の戦略の材料にさせている、という点です。
それから足りないカードは、自分で生成してもいい、という点がさらに面白い点でした。
このカード化されたケースは私に様々なヒントを与えてくれました。
ヒント1
たとえば、未来予測の資料として、技術版であれば経済産業省のロードマップがあります。社会全般についてであれば、生活総研の未来年表があります。これらはどれも優れていてそこには未来を見越した戦略を立案するためにヒントとなる情報があふれています。それは誰もがアクセスできるWEBに公開されています。しかし一部の人が利用するにとどまっています。ロードマップについては冊子も発行されています。WEBにアクセスすることなく情報が閲覧できます。しかし、それが有効に活用されているのは一部のようです。私も内部でアイデア出しをする際に利用しています。参加者に、印刷した参考資料を発想の材料として閲覧してもらうことがあるのですが、余り有効には効果を発揮していません。これらが、カードであったらどうだろう、と思いました。
2013年
○○が
□□に
なる。
あるいは
2018年
○○技術が
実用化され
□□な課題に
対応できる。
といったシンプルなカードがあってそれらをさささとめくるならば、大分違うでしょう。
ヒント2
ブレスターの母艦となるアイデアボードを開発していたとき(一年前)のことです。ブレスターの発想トリガーカードであるTOIカードには、もともと英語の48の問いかけリストが存在していました。初めはそれを翻訳し、リストにしました。そしてそれを使って発想していました。しかし、どうも全部を試すのは時間がかかるし集中力が保てない。なにせ48もありますから。それから、どこまで見たか分からなくなります、途中で発想作業が深まり始めると。そこでカード型にしたいとおもいました。なぜそう感じたのかは正確には思い出せません。しかし、カードにしてみました。極簡単なものです。ラベルにその問いかけフレーズを印刷して、それを100円ショップのトランプに張りました。たったそれだけ。そしてそれを使って発想をしてみました。するとハッとしました。「出会い頭の発想トリガー効果」とでもいうべきか、あるいは、「視界に入るものが単一な状態の印象効果」とでもいうべきものがありました。
簡単に言えば、「本のページに書き連ねられた文章」を変えて「一ページに一行しか書かない本」にしたような感覚です。本をめくって、ぱっと開いて、たった一行”○○がただ好きだった”と書いてあったら、ハッとしませんか。たまに本の一ページ目に、そういう表現をみかけます。あれです。
カードに戻りますが、一カードに2文ずつ乗せてみたものもあるのですが、格段に「発想トリガー効果」が無いんですね。まず読み取り2つの文があることを理解する。それから一つずつ、発想にヒントとなるか考えてみる。そんな作業になります。これが一文だと、見た瞬間に「発想のヒント」として目に飛び込んできます。このちょっとした差はインスピレーションにとってとても重要のようだ、と感じました。
ヒント3
情報に、感触の記憶を持たせる。ということ。情報を得たときに、それを体感記憶として残せるとそれが右脳的(図形的、イメージ的)なものとして残る気がします。例です。あるブロックをかってみた。すごくかどのアールがきれいにでている。さわるとつるつるで、手の暖かさが直ぐに伝わる。写り込む蛍光灯の光の列。そんなものを体感したときに覚えている記憶。一方それがない記憶、例えばビデオで見せられたもの、写真や文字説明など。それらの間には大きな認知上の差がありそうです。カード化した情報には「感触」があります。カードの角を無意識のうちにしごき、ぴちぴちはじいたりして、手の持つぬくもりや紙の曲げなどを手になじませます。そうした手でもって触れること(タンジブル)なことは、情報をより馴染み深い記憶にとどめる、野ではないかと思います。
ヒント4
『アイデア会議』にでてくることに「アイデアを紙に書く」ということがあります。発言者とアイデアを切り離し客観的に評価、選択できやすくする効果があると。これはとても重要だと思います。それでそれは、カード化の効用と一部関係がありそうです。
カード化がもたらす効能は、昔から人々が気がついていたものがあるだろうとおもいます。発想トリガーとして私なりに気付きを書いてみました。これについてはもう少し掘り下げて考えてみたいと思います。
2008年01月06日
TRIZとブレインストーミングの違いを考察
TRIZとブレインストーミング(及びCPS)の創造プロセスの両方を使っていると共通点と違いが見えてきます。その比較からいくつか考察を行ってみます。
まず、TRIZは創造のプロセスとして以下のような構成を持っています。(おもにUSITをプロセスの代表格として。)
・問題の定義
・問題の分析
・アイデアの生成
・実現(←TRIZの外)
問題の分析におおくの労力を使っていることが特徴的です。その分析をしていくと、それだけかなりアイデアが浮かんできます。それくらい、良い分析ワークを行います。
なお、この全体を抽象化→具体化と構造付けています。
ブレインストーミング及びCPSはこうです。(主にシネクティクスのプロセスを代表格として)
・問題の定義
・アイデアの生成
・アイデアの収束
・行動計画
大きな構造としては似ています。しかし項目ごとにみると違いがあります。特に興味深いのは、問題分析と発散(アイデア生成)のフェーズです。
問題分析:
TRIZでは、問題分析を行うために非常にパワフルな思考ツールがあります。その問題分析をじっくり行っていくだけでかなりの量のアイデアが発想できます。一方CPSのほうは、その点はかなり定性的。これは、TRIZが技術システムを対象にしているために、具体的に分析ツールをデザインできているのに対し、CPSは広くアイデア一般を扱います。主にビジネスアイデアが多いと思いますが、それだけに限定しません。なので、いろいろな対象で使えるように広くて、ややゆるめの問題定義手法が用意されています。
発散(アイデア生成)
ブレインストーミングでは、目標を見定めてはいるものの、非常に広い方向へアイデアは発散していきます。突飛な発想を歓迎する(普通でないアイデアを歓迎する)などが多様性を促進するために入っています。三人寄れば文殊の知恵。三人の異なる観点で広げれば非常に広いアイデアが獲得できる、といったシンプルなルールだけをもったアイデア会議の方法です。一方TRIZは「コンテンツ(技術的ブレークスルーの40パターン)」を持っています。またどの解が適するのかを、問題の構造を分析することで示唆してくれます。そのため、40のうちの4つ程度のブレークスルータイプが今回の問題に適している可能性が高い、というヒントを得て、集中的にその方向についてのアイデアを出します。TRIZはそのため、使ってみるまでに多くの時間とテキストのような情報が必要である点が重たいと感じられることが多いようです。
以上です。
TRIZとブレストでは大きく違うのは解決策空間を埋めつくす選択肢(アイデア)をどのように担保するか、という点だと思います。TRIZは、優れた膨大な事例を調べて分類してブレークスルーの発想を引き出すパターンリストをつくった。CPSは、複数人の多面的な思考を利用して充分に解空間を埋め尽くすためのアイデア会議ルールをつくった。そういうことではないか、と思います。
■続きを読む
まず、TRIZは創造のプロセスとして以下のような構成を持っています。(おもにUSITをプロセスの代表格として。)
・問題の定義
・問題の分析
・アイデアの生成
・実現(←TRIZの外)
問題の分析におおくの労力を使っていることが特徴的です。その分析をしていくと、それだけかなりアイデアが浮かんできます。それくらい、良い分析ワークを行います。
なお、この全体を抽象化→具体化と構造付けています。
ブレインストーミング及びCPSはこうです。(主にシネクティクスのプロセスを代表格として)
・問題の定義
・アイデアの生成
・アイデアの収束
・行動計画
大きな構造としては似ています。しかし項目ごとにみると違いがあります。特に興味深いのは、問題分析と発散(アイデア生成)のフェーズです。
問題分析:
TRIZでは、問題分析を行うために非常にパワフルな思考ツールがあります。その問題分析をじっくり行っていくだけでかなりの量のアイデアが発想できます。一方CPSのほうは、その点はかなり定性的。これは、TRIZが技術システムを対象にしているために、具体的に分析ツールをデザインできているのに対し、CPSは広くアイデア一般を扱います。主にビジネスアイデアが多いと思いますが、それだけに限定しません。なので、いろいろな対象で使えるように広くて、ややゆるめの問題定義手法が用意されています。
発散(アイデア生成)
ブレインストーミングでは、目標を見定めてはいるものの、非常に広い方向へアイデアは発散していきます。突飛な発想を歓迎する(普通でないアイデアを歓迎する)などが多様性を促進するために入っています。三人寄れば文殊の知恵。三人の異なる観点で広げれば非常に広いアイデアが獲得できる、といったシンプルなルールだけをもったアイデア会議の方法です。一方TRIZは「コンテンツ(技術的ブレークスルーの40パターン)」を持っています。またどの解が適するのかを、問題の構造を分析することで示唆してくれます。そのため、40のうちの4つ程度のブレークスルータイプが今回の問題に適している可能性が高い、というヒントを得て、集中的にその方向についてのアイデアを出します。TRIZはそのため、使ってみるまでに多くの時間とテキストのような情報が必要である点が重たいと感じられることが多いようです。
以上です。
TRIZとブレストでは大きく違うのは解決策空間を埋めつくす選択肢(アイデア)をどのように担保するか、という点だと思います。TRIZは、優れた膨大な事例を調べて分類してブレークスルーの発想を引き出すパターンリストをつくった。CPSは、複数人の多面的な思考を利用して充分に解空間を埋め尽くすためのアイデア会議ルールをつくった。そういうことではないか、と思います。
■続きを読む
2008年01月01日
見つけたアイデアの周辺に存在するアイデアを探索する問いかけ
ビジネスアイデアの構想作業や、技術アイデアの理論をみていくと、分野ごとに、使いやすいアイデアの問いかけリストがあります。
分類整理をしていくうちに、粒度の大きいものと小さいものがあることに気がつきました。「(A)大きく観点を変えるタイプの問いかけ」と「(B)見つけたアイデアの周辺に存在するアイデアを探索する問いかけ」です。
(A)について:
「観点」という意味では昨日のブログのとおり、五観点モデル、というべき視点があります。それらはものの見方のレイヤー(層)が異なります。5つのカテゴリーに整理されます。
(B)について:
各観点において、アイデアを広げる役目を果たす「アイデア探索ツール」となるものです。オズボーンのチェックリスト(=アイデアのチェックリスト、SCAMPERメソッド)をベースに、現代の発想の切り口に合うように再構成したものです。上記の五観点を超えない範囲でアイデアを探索するもので、10〜12個に整理されます。

通常、人は、アイデアを考える時には、詳細と俯瞰の両方を行ったり来たりしながらアイデアは広げています。
アイデアを人の考えている頭の中:
五観点モデル(俯瞰)⇔アイデア探索ツール(詳細)
大抵、その過程で、有望なアイデアを発見します。するとその周辺を深く探索していきます。詳細の方を考えていくと、当初の俯瞰―詳細、の思考には戻らなくなります。
アイデア出しのグループワークを見ていても、次第に深化具体化したチームが、その後、別のアイデアを探索するときにも、当初の広い思考には戻らないことが観察されます。
具体の方が強い、のかもしれません。
■続きを読む
分類整理をしていくうちに、粒度の大きいものと小さいものがあることに気がつきました。「(A)大きく観点を変えるタイプの問いかけ」と「(B)見つけたアイデアの周辺に存在するアイデアを探索する問いかけ」です。
(A)について:
「観点」という意味では昨日のブログのとおり、五観点モデル、というべき視点があります。それらはものの見方のレイヤー(層)が異なります。5つのカテゴリーに整理されます。
(B)について:
各観点において、アイデアを広げる役目を果たす「アイデア探索ツール」となるものです。オズボーンのチェックリスト(=アイデアのチェックリスト、SCAMPERメソッド)をベースに、現代の発想の切り口に合うように再構成したものです。上記の五観点を超えない範囲でアイデアを探索するもので、10〜12個に整理されます。

通常、人は、アイデアを考える時には、詳細と俯瞰の両方を行ったり来たりしながらアイデアは広げています。
アイデアを人の考えている頭の中:
五観点モデル(俯瞰)⇔アイデア探索ツール(詳細)
大抵、その過程で、有望なアイデアを発見します。するとその周辺を深く探索していきます。詳細の方を考えていくと、当初の俯瞰―詳細、の思考には戻らなくなります。
アイデア出しのグループワークを見ていても、次第に深化具体化したチームが、その後、別のアイデアを探索するときにも、当初の広い思考には戻らないことが観察されます。
具体の方が強い、のかもしれません。
■続きを読む
2007年12月31日
観点チェックリスト原案、5viewpointモデル
ある程度の粒度をそろえて、世の中にある観点を洗い出す、という作業を、大掃除をしながらしていました。
様々な観点をみていったところ、網羅的とはいえなくてもかなり多くの部分をカバーする観点を5つにまとめられそうです。
「人」「物」
それから、それらがどのように働き、機能していくか、という「プロセス」
この3要素は、事業アイデアの分野で言えば、事業アイデアの3要素”市場””製品””ビジネスモデル”に相当します。
創造性の4つのPというものは、上記の3つに加えて、「環境」が入ります。
ところで、”上記の3つ”と”環境”とは異質です。テーブルや部屋の中にあるもの、と一方、そうでないもの。その意味で、”外側に不定の形で存在し、そこには無いもの”と表現されますが、逆に”内側に不定の形で存在し、そこには無いもの”があります。それが5つ目の「意味・価値」。
以上をまとめて5viewpointモデルとしてまとめてみました。

これらは、SCAMPERの48の問い(ビジネス系のアイデアのチェックリスト)、USITオペーレータ(技術系のアイデアのチェックリスト)、経営戦略論、プロジェクトマネージメント、プロフィットモデルなどを中心に要素を洗い出しました。TRIZの「空間‐時間‐インターフェース」という考え方も参考に。
これは、完全とはいえませんが、多面的に思考するための主要な観点を提供するものの原案として考えてみました。
観点は千差万別。事象ごと、といいがちですが、TRIZ的に考えると多分、ある程度大きな分類の粒度で述べるなら、数十個程度に集約できるような気がします。
何かについて観点を広げて多面的に考えてみよう、といったときのツールを創ってみようと思います。
■続きを読む
様々な観点をみていったところ、網羅的とはいえなくてもかなり多くの部分をカバーする観点を5つにまとめられそうです。
「人」「物」
それから、それらがどのように働き、機能していくか、という「プロセス」
この3要素は、事業アイデアの分野で言えば、事業アイデアの3要素”市場””製品””ビジネスモデル”に相当します。
創造性の4つのPというものは、上記の3つに加えて、「環境」が入ります。
ところで、”上記の3つ”と”環境”とは異質です。テーブルや部屋の中にあるもの、と一方、そうでないもの。その意味で、”外側に不定の形で存在し、そこには無いもの”と表現されますが、逆に”内側に不定の形で存在し、そこには無いもの”があります。それが5つ目の「意味・価値」。
以上をまとめて5viewpointモデルとしてまとめてみました。

これらは、SCAMPERの48の問い(ビジネス系のアイデアのチェックリスト)、USITオペーレータ(技術系のアイデアのチェックリスト)、経営戦略論、プロジェクトマネージメント、プロフィットモデルなどを中心に要素を洗い出しました。TRIZの「空間‐時間‐インターフェース」という考え方も参考に。
これは、完全とはいえませんが、多面的に思考するための主要な観点を提供するものの原案として考えてみました。
観点は千差万別。事象ごと、といいがちですが、TRIZ的に考えると多分、ある程度大きな分類の粒度で述べるなら、数十個程度に集約できるような気がします。
何かについて観点を広げて多面的に考えてみよう、といったときのツールを創ってみようと思います。
■続きを読む
2007年12月30日
観点チェックリスト考察。具体的に考える、ということ。
観点。英語で言えばビューポイント。物事をみる立場、といった意味ですね。
観点チェックリスト、が存在しないか、と最近は調べモノをしています。自分の専門分野なら、観点を洗い出すことはある程度できます。プロジェクトマネジメント、経営戦略、といった分野。
しかし、ある理由があって、あらゆる分野における観点を充分に準備しておけないか、と検討しています。
全く知識経験の無い分野でも、その観点チェックリストを見れば、大体のところは、その分野の重要な観点を網羅する、といったものと、理想として。
辞書で、観点構造をどうやってつくっているのか、その観点リスト、といったものがあるのかとしばらく探していたのですが今のところは見けられていません。
では、あらゆるものに適用できる観点チェックリストは、一時おいておいて、次のことができないか、とも考えてみています。
「観点リストを持っていない分野(経験の浅い分野、あるいは、観点リストが充分に形成されていない分野)でも、充分な観点を、必ず挙げることができる方法は無いだろうか」と。
一歩下がって、自分が経験を積んで分かるようになった分野で、観点をチェックする時には大体なにをしているかを考えます。まず、その分野の具体的な事例をざっと挙げて、それらに必要な観点を複数上げていきます。大体3から多くて12くらいでしょうか。挙げた観点を複数事例を見ながら急速に調整し、かためていきます。それで複数事例をうまく分析できれば、「これがこの分野を考える際の観点だ」と理解します。
構造としては
多くの経験→具体事例を想起して本質的観点を予想→複数事例で検証、及びブラッシュアップ。
という形を取っています。
ここから考えると、経験の無い分野では、観点の洗い出しが難しいのかもしれません。
経験が多いから本質が分かり、その本質を表現・分析するのに充分な方向をしっているので、観点が洗い出せる、のだろうと思います。
ここまで考えて、よく分からなくなりました。
しかし、希望を持つもう一つのものがあります。それは「一事に通じれば万事に通ず」です。ある道に本当に秀でた人は、他のコトでも、かなり高度な対応が出来たりします。これは、観点だけの話ではありませんが、観点を充分に緻密に明確に持っている人の場合、他の分野でもその観点リストをつかえるのかもしれない?と思います。
もしそこにヒントがあるとすると、観点チェックリストとは、偉人の残したある種の発想ヒントリストは、あらゆる分野の観点チェックリストに変換しえるものではないか、最近はそんなことを良く考えています。
誰でも多面的に考えることができるようになる、そんな手法を開発したいと思いつつ。
■続きを読む
観点チェックリスト、が存在しないか、と最近は調べモノをしています。自分の専門分野なら、観点を洗い出すことはある程度できます。プロジェクトマネジメント、経営戦略、といった分野。
しかし、ある理由があって、あらゆる分野における観点を充分に準備しておけないか、と検討しています。
全く知識経験の無い分野でも、その観点チェックリストを見れば、大体のところは、その分野の重要な観点を網羅する、といったものと、理想として。
辞書で、観点構造をどうやってつくっているのか、その観点リスト、といったものがあるのかとしばらく探していたのですが今のところは見けられていません。
では、あらゆるものに適用できる観点チェックリストは、一時おいておいて、次のことができないか、とも考えてみています。
「観点リストを持っていない分野(経験の浅い分野、あるいは、観点リストが充分に形成されていない分野)でも、充分な観点を、必ず挙げることができる方法は無いだろうか」と。
一歩下がって、自分が経験を積んで分かるようになった分野で、観点をチェックする時には大体なにをしているかを考えます。まず、その分野の具体的な事例をざっと挙げて、それらに必要な観点を複数上げていきます。大体3から多くて12くらいでしょうか。挙げた観点を複数事例を見ながら急速に調整し、かためていきます。それで複数事例をうまく分析できれば、「これがこの分野を考える際の観点だ」と理解します。
構造としては
多くの経験→具体事例を想起して本質的観点を予想→複数事例で検証、及びブラッシュアップ。
という形を取っています。
ここから考えると、経験の無い分野では、観点の洗い出しが難しいのかもしれません。
経験が多いから本質が分かり、その本質を表現・分析するのに充分な方向をしっているので、観点が洗い出せる、のだろうと思います。
ここまで考えて、よく分からなくなりました。
しかし、希望を持つもう一つのものがあります。それは「一事に通じれば万事に通ず」です。ある道に本当に秀でた人は、他のコトでも、かなり高度な対応が出来たりします。これは、観点だけの話ではありませんが、観点を充分に緻密に明確に持っている人の場合、他の分野でもその観点リストをつかえるのかもしれない?と思います。
もしそこにヒントがあるとすると、観点チェックリストとは、偉人の残したある種の発想ヒントリストは、あらゆる分野の観点チェックリストに変換しえるものではないか、最近はそんなことを良く考えています。
誰でも多面的に考えることができるようになる、そんな手法を開発したいと思いつつ。
■続きを読む
2007年12月29日
要素を取り出して掛け合わせる発想作業について考察。
発想の技法のいくつかに共通した発想のやり方があります。エクスカーションとよばれる方法です。おもにシネクティクスなどで用いられています。
たとえば、ある粉末状の新材料があった。これをどんな用途にむけて使う商売をしようか、と考えるケースにおいて、こんな風に考えます。
その素材の新しい効能から用途アイデアをブレスト。
しばらくすると、出し尽くして、もうだれもアイデアがでない。
そこから、エクスカーション、という方法に入ります。
「ある動物」たとえば、「カエル」ときめて、
カエルを皆で思い浮かべます。
カエルが持っている特性、特徴、動きなどを、思いつく限りあげていきます。
ポストイットにかいて、ボードに張っていきます。
例えば・・・
・ゲロゲロなく ・ジャンプする ・ぬるぬるする ・緑色
・泳ぐ ・ベロが伸びる ・卵を産む
などなど。
そして、このカード(ポストイット)の内容と、新素材を掛け合わせて何か発想できないか?と問いかけます。
すると結構でます。
例えば・・・
・その素材、ふみつけた音が出るよう加工する。新しいタイプの泣き砂に。
・その素材に炭酸ガスを吸わせて、温度によって噴出させることで、振動する素材として、何かに利用する。
などなど。
不思議だなぁ、とおもうのは、アイデアが出尽くした、と先ほどおもったのに、このカエルの特徴との掛け算を行うとまた大量にアイデアが出ます。さらにそのアイデアを変えたり、逆にしたりすることで、カエルと関係しない要素でアイデア出たりします。
これは、不思議だと思います。
さっき、アイデアを出しつくした、とおもったときに、皆がカエルという動物を全く知らない、ならば、この状況も分かる気がするのですが、そうではない。カエルの属性なんて大体皆が知っているわけです。自分が出したカエルの属性をもとに、自分で先まで気がつかなかったアイデアを広げる。これはなんなんでしょうね。
(この作業は、一人でやっても出来ます。
たとえば、ポケディアのイデアミキサー、でも同じくテンプレートを自分で作れます。
参考 人太郎 第3話 人太郎 第4話 )
※マンダラートを使うと、紙とペンでかなり「要素」を見つけられます。
このプロセスを転用すると、アイデアのチェックリストとか、何かのデータ集がなかったとしても、机の上に紙とペンがあれば、かなりアイデアを出せます。
思考実験的に展開してみます。それは何をしている行為なのか。と後で見るために。
たとえば、机と椅子と、紙とペンだけがある小部屋。テレビも窓もない。
ここで、「新しいコップの企画案を100個出せ」といわれたら、どうするか。
まず、出るだけ出してみます。
次に、発想の引き出し、つまり材料を机の上にとってきます。とってくるといっても、頭の中に覚えていることを、ですが。
コップと関係ないモノ(生物、物体、無形の何か)を20ほどリスアップします。
たとえば、
・コアラ ・きつね ・さる ・ツチノコ ・龍 ・・・
・くるま ・足つぼふみ ・テレビ ・バイク ・ソファー ・・・
・クラッシック音楽 ・演劇 ・南国の風 ・雨の匂い ・虹・・・
次に、それらを特徴(特徴、特製、動き、独特な要素)分解します。
・コアラ⇒ つめ、けがわ、ころんとしたハナ、お菓子、ユーカリ
・足つぼふみ⇒ とっき、ぐるぐるまわるパーツ、・・・
・演劇⇒ おしゃれ、高い歌声、証明、暗転、・・・
そして、それらの要素合計が100を超えたところで、
コップと掛け合わせてる発想をします。
コップ×つめ⇒ つめがついていて柱に取り付けられるコップ
コップ×とっき⇒ 握りがつぼしげきになってて、リラックス効果倍増マグ
コップ×おしゃれ⇒ 着せ替えマグ、電子レンジで熱すると、絵柄が変わる、とか。マグネットでなぞると釉薬の内側表面に絵が描ける、とか。
こうして、時間が半日あれば、マグのアイデアを100個出せます。
さて、これはどういうことなんでしょうね。
この「関係ないところから要素を引っ張り出してくる」作業をしないでも発想は出来ます。ただ、仮にそれで出尽くした後に、こういう作業をしても、膨大に出せる。その掛け算に使うべき要素は、全て自分の頭の仲にあったはずなのに。
物事を多面的に見る、多面的に可能性を考える、ということは難しい、と専門家の方はいいます。たしかにそうですね。多面的に見ることを人は教えにくい。
興味があります、、、
・人間はなぜ多面的に考えることが難しいのか。
・多面的に見るとはどういうことなのか。
それから、
・多面的な視野を誰もが簡単に持てるようになるには、どうすればいいのか。
最後の問いは、空間的なものならば、比較的らくだと思います。
空間は次元が3次元。なので、前から見て、後ろからみて、上からみて、下から見て、右から見て、左からみる。たとえば素晴らしい造作物ならそうやって、全面から眺めます。あとは中をのぞいてみる、あるいは、回転状態で本質的な意味があるもの(風車とかコマ)ならば、軸回転動作をさせてみる。だいたいこのくらいになります。
ところが、空間だけではなく意味空間のようなものは様々な次元を持ちます。対象物も「人間同士の関係性」だったり「ある種の現象の因果関係」だったりと、手に取れないもの。どういう状況下でも、充分な多面的視点をもつために、必要な観点リスト、といったモノがないのだろうか、と疑問は展開します。
もし、そのリストが出来れば、上に書いた方法は、もっと簡単になるかもしれません。
コップの新商品を考える。
何か思いつくモノを上げる。
観点リストを一つずつおっていく。
アイデアが出る。
なお、SCAMPERが若干性格が似ているかも知れません。でも十分ではないですね。
これに似たものがあります。アイウエオ検索。
しりとりをしていて、もう思いつかないときがあります。
”て”からはじまる言葉は・・・・、と。
その時には
”てX”のX(エックス)に、あ・い・う・・・と入れていきます
てあ・・・?手合い?てあ、、、う〜んパス。
てい・・・?丁寧、低調、定義、ていの後はありそうだな。
⇒そうなったら、ていY、でYをあいうえお検索
てう・・・?てう、、、はないな。
といった感じです。
すると意外と単語が出てきます。さっきは思いつかない、とおもったのに。
この「要素を取り出して掛け合わせる発想作業」というのは、脳が考えやすい方法なんだろうと思います。でもなんでなんでしょうね。
たとえば、ある粉末状の新材料があった。これをどんな用途にむけて使う商売をしようか、と考えるケースにおいて、こんな風に考えます。
その素材の新しい効能から用途アイデアをブレスト。
しばらくすると、出し尽くして、もうだれもアイデアがでない。
そこから、エクスカーション、という方法に入ります。
「ある動物」たとえば、「カエル」ときめて、
カエルを皆で思い浮かべます。
カエルが持っている特性、特徴、動きなどを、思いつく限りあげていきます。
ポストイットにかいて、ボードに張っていきます。
例えば・・・
・ゲロゲロなく ・ジャンプする ・ぬるぬるする ・緑色
・泳ぐ ・ベロが伸びる ・卵を産む
などなど。
そして、このカード(ポストイット)の内容と、新素材を掛け合わせて何か発想できないか?と問いかけます。
すると結構でます。
例えば・・・
・その素材、ふみつけた音が出るよう加工する。新しいタイプの泣き砂に。
・その素材に炭酸ガスを吸わせて、温度によって噴出させることで、振動する素材として、何かに利用する。
などなど。
不思議だなぁ、とおもうのは、アイデアが出尽くした、と先ほどおもったのに、このカエルの特徴との掛け算を行うとまた大量にアイデアが出ます。さらにそのアイデアを変えたり、逆にしたりすることで、カエルと関係しない要素でアイデア出たりします。
これは、不思議だと思います。
さっき、アイデアを出しつくした、とおもったときに、皆がカエルという動物を全く知らない、ならば、この状況も分かる気がするのですが、そうではない。カエルの属性なんて大体皆が知っているわけです。自分が出したカエルの属性をもとに、自分で先まで気がつかなかったアイデアを広げる。これはなんなんでしょうね。
(この作業は、一人でやっても出来ます。
たとえば、ポケディアのイデアミキサー、でも同じくテンプレートを自分で作れます。
参考 人太郎 第3話 人太郎 第4話 )
※マンダラートを使うと、紙とペンでかなり「要素」を見つけられます。
このプロセスを転用すると、アイデアのチェックリストとか、何かのデータ集がなかったとしても、机の上に紙とペンがあれば、かなりアイデアを出せます。
思考実験的に展開してみます。それは何をしている行為なのか。と後で見るために。
たとえば、机と椅子と、紙とペンだけがある小部屋。テレビも窓もない。
ここで、「新しいコップの企画案を100個出せ」といわれたら、どうするか。
まず、出るだけ出してみます。
次に、発想の引き出し、つまり材料を机の上にとってきます。とってくるといっても、頭の中に覚えていることを、ですが。
コップと関係ないモノ(生物、物体、無形の何か)を20ほどリスアップします。
たとえば、
・コアラ ・きつね ・さる ・ツチノコ ・龍 ・・・
・くるま ・足つぼふみ ・テレビ ・バイク ・ソファー ・・・
・クラッシック音楽 ・演劇 ・南国の風 ・雨の匂い ・虹・・・
次に、それらを特徴(特徴、特製、動き、独特な要素)分解します。
・コアラ⇒ つめ、けがわ、ころんとしたハナ、お菓子、ユーカリ
・足つぼふみ⇒ とっき、ぐるぐるまわるパーツ、・・・
・演劇⇒ おしゃれ、高い歌声、証明、暗転、・・・
そして、それらの要素合計が100を超えたところで、
コップと掛け合わせてる発想をします。
コップ×つめ⇒ つめがついていて柱に取り付けられるコップ
コップ×とっき⇒ 握りがつぼしげきになってて、リラックス効果倍増マグ
コップ×おしゃれ⇒ 着せ替えマグ、電子レンジで熱すると、絵柄が変わる、とか。マグネットでなぞると釉薬の内側表面に絵が描ける、とか。
こうして、時間が半日あれば、マグのアイデアを100個出せます。
さて、これはどういうことなんでしょうね。
この「関係ないところから要素を引っ張り出してくる」作業をしないでも発想は出来ます。ただ、仮にそれで出尽くした後に、こういう作業をしても、膨大に出せる。その掛け算に使うべき要素は、全て自分の頭の仲にあったはずなのに。
物事を多面的に見る、多面的に可能性を考える、ということは難しい、と専門家の方はいいます。たしかにそうですね。多面的に見ることを人は教えにくい。
興味があります、、、
・人間はなぜ多面的に考えることが難しいのか。
・多面的に見るとはどういうことなのか。
それから、
・多面的な視野を誰もが簡単に持てるようになるには、どうすればいいのか。
最後の問いは、空間的なものならば、比較的らくだと思います。
空間は次元が3次元。なので、前から見て、後ろからみて、上からみて、下から見て、右から見て、左からみる。たとえば素晴らしい造作物ならそうやって、全面から眺めます。あとは中をのぞいてみる、あるいは、回転状態で本質的な意味があるもの(風車とかコマ)ならば、軸回転動作をさせてみる。だいたいこのくらいになります。
ところが、空間だけではなく意味空間のようなものは様々な次元を持ちます。対象物も「人間同士の関係性」だったり「ある種の現象の因果関係」だったりと、手に取れないもの。どういう状況下でも、充分な多面的視点をもつために、必要な観点リスト、といったモノがないのだろうか、と疑問は展開します。
もし、そのリストが出来れば、上に書いた方法は、もっと簡単になるかもしれません。
コップの新商品を考える。
何か思いつくモノを上げる。
観点リストを一つずつおっていく。
アイデアが出る。
なお、SCAMPERが若干性格が似ているかも知れません。でも十分ではないですね。
これに似たものがあります。アイウエオ検索。
しりとりをしていて、もう思いつかないときがあります。
”て”からはじまる言葉は・・・・、と。
その時には
”てX”のX(エックス)に、あ・い・う・・・と入れていきます
てあ・・・?手合い?てあ、、、う〜んパス。
てい・・・?丁寧、低調、定義、ていの後はありそうだな。
⇒そうなったら、ていY、でYをあいうえお検索
てう・・・?てう、、、はないな。
といった感じです。
すると意外と単語が出てきます。さっきは思いつかない、とおもったのに。
この「要素を取り出して掛け合わせる発想作業」というのは、脳が考えやすい方法なんだろうと思います。でもなんでなんでしょうね。
2007年12月21日
具体的な例を3つ見せてもらう。
優れた起業家や、リーダを見ていると、「新規分野の判断能力化(※1)」に共通することがあります。
彼らに共通すること、それは、飛び込んだごく初期の段階で、具体的な事例を精力的に見て回る、ということです。そして初めは謙虚に広く業界を回り「猫をかぶっていた」のかと、驚くほどある時点からはきびすを返したかのように、躍進劇が始まります。(武道でいえば、静から一挙に動に転じるような、試合運び。)
これは、ゲームに参加したときにも見られます。目にしたことの無い新しいゲームに取り組むとき、基本的な打ち手を試してみて、何が起きるか、実際に体験します。ここで奇策や例外的な打ち手はまだ試しません。最初に基本を踏みます。そして、およそ「こうしたら、こうなる」といった基本パターンをつかんだら、飲み込みも早く、次々とせめて行きます。
この静→動、のタイミングを一体いつにするか、ということがその人の仕事の適応性に関係しています。
学者的なひとは、かなり長い期間、その「静」で観察します。およそ例外にあたるものまで含めて、把握して、それから「動」に転じます。一般に仕事の要領が悪いと判断されがちです。しかし、次に類似の仕事を任せた場合に、仕事の処理速度がかなり早い。これは基本をマスターしているからです。
一方で、場当たり的なひとは、その事例にだけ適用できる解決策を直ぐに見出して、仕事を完了します。要領がいいと評価されます。しかし、類似のケースに基本パターンを適用することはないので、類似の仕事が多く来る場合、学者的なひとのやり方に負けることもあります。
優れた起業家やビジネスリーダは、その最適点を行きます。つまりこうです。
学者的に100点を取ろうとすると、一品モノの仕事の時には、時間が借りすぎる。場当たり的にそのケース限りの解決を行うと、応用力がつかなさ過ぎる。なので起業家は、優れた3つくらい事例をみて、それを元に判断基準や極少数の基本パターンをつくり、小さく動き、順次微調整し、確信を早い段階でつかむ」ということをしています。
以上、まとめます。
「新規分野の判断能力化」を早く行うには、
「具体的な例を3つ、素早く見て基準を作る」ことが近道のようです。
※1「新規分野の判断能力化」とは
(注:ここで初めて定義します。)新規分野に飛び込んだビジネスリーダは、初めは分野の中を探索し発見し理解する。そして仮説をもとに小さく行動し行動を微修正していく。次第に、大きなアクションを起すようになる。そのころになると、彼らは、業界内の平均以上の判断能力を身に着けている。その状態を、その分野における判断の能力がついた状態「新規分野の判断能力化」と定義します。
彼らに共通すること、それは、飛び込んだごく初期の段階で、具体的な事例を精力的に見て回る、ということです。そして初めは謙虚に広く業界を回り「猫をかぶっていた」のかと、驚くほどある時点からはきびすを返したかのように、躍進劇が始まります。(武道でいえば、静から一挙に動に転じるような、試合運び。)
これは、ゲームに参加したときにも見られます。目にしたことの無い新しいゲームに取り組むとき、基本的な打ち手を試してみて、何が起きるか、実際に体験します。ここで奇策や例外的な打ち手はまだ試しません。最初に基本を踏みます。そして、およそ「こうしたら、こうなる」といった基本パターンをつかんだら、飲み込みも早く、次々とせめて行きます。
この静→動、のタイミングを一体いつにするか、ということがその人の仕事の適応性に関係しています。
学者的なひとは、かなり長い期間、その「静」で観察します。およそ例外にあたるものまで含めて、把握して、それから「動」に転じます。一般に仕事の要領が悪いと判断されがちです。しかし、次に類似の仕事を任せた場合に、仕事の処理速度がかなり早い。これは基本をマスターしているからです。
一方で、場当たり的なひとは、その事例にだけ適用できる解決策を直ぐに見出して、仕事を完了します。要領がいいと評価されます。しかし、類似のケースに基本パターンを適用することはないので、類似の仕事が多く来る場合、学者的なひとのやり方に負けることもあります。
優れた起業家やビジネスリーダは、その最適点を行きます。つまりこうです。
学者的に100点を取ろうとすると、一品モノの仕事の時には、時間が借りすぎる。場当たり的にそのケース限りの解決を行うと、応用力がつかなさ過ぎる。なので起業家は、優れた3つくらい事例をみて、それを元に判断基準や極少数の基本パターンをつくり、小さく動き、順次微調整し、確信を早い段階でつかむ」ということをしています。
以上、まとめます。
「新規分野の判断能力化」を早く行うには、
「具体的な例を3つ、素早く見て基準を作る」ことが近道のようです。
2007年12月20日
熟達者の特徴
「企業内人材育成入門」のP55から引用します。
(引用ここから)
(引用ここまで)
この節は、人が「熟達すること」を論じているとても面白い節だとおもいました。とても興味深いですね、人はいかに育つか。そしてそのエッセンスは、これからの知的娯楽産業の要素が大きくなる現代社会ではとても貴重な産業資源。
そして心に留まった一言があります。続きを読む
(引用ここから)
熟達者は初心者と比べてどのような特徴を持っているのだろうか。ここでは
@記憶力の向上、
A下位技能の自動化、
B問題の直感的把握、
などに分けて説明する。(中略)
@記憶力の向上は、文字通り、自分の土俵で覚えなければならないことをより高速に、確実に覚えられること。(中略)
A下位技能の自動化とは、熟達者は、ある課題を遂行する際に、特段に注意を払わなくても出来てしまう部分が多くなっていくという意味である。多くの技法が自動処理によって行われるから、処理がすばやくエラーも少ない。(中略)
B問題の直感的把握とは、熟達者は初心者に比べて、見るべきところを注視し、そこに認知的資源を傾けることができるということである。一般に熟練者は初心者に比べて、膨大な知識をもっている。
(引用ここまで)
この節は、人が「熟達すること」を論じているとても面白い節だとおもいました。とても興味深いですね、人はいかに育つか。そしてそのエッセンスは、これからの知的娯楽産業の要素が大きくなる現代社会ではとても貴重な産業資源。
そして心に留まった一言があります。続きを読む
2007年12月11日
air way, track way
飛行機で地形の上を俯瞰しながら飛ぶのと、実際に地上を走るトラックで木や道を見ながら走るのでは随分違います。
当たり前のことですが、途中までトラックでいってそこから急にトラックが飛び立つことは出来ない。トラックで走り始めたならば、そこを走りきって、開けたところなどに行かないと、飛行機に乗り換えられない。
会議、というものも、"air way"と"track way"があります。全体を俯瞰した議論の粒度で話しているのはザラッとできる。しかし、トラックにのって、個別の議論を始めると、その議論項目が終わるまでは進めないといけない。いつの間にか、俯瞰的な記憶も薄れて、方向に迷います。小路に迷い込んでしまうと、air wayの議論は一時的に役に立たなくなります。
しかし、会議は、突然、トラックをやめて、飛行機に乗り換えてしまいます。話は総論に。
俯瞰的な大枠議論をおえて、詳細・個別の話が必要なのでやりはじめたのに、途中で小路に迷って、また、総論・大枠的な議論に戻る。そして、言います。
「いや、なかなか、簡単にはいきませんね。」
こうして、個別の議論というものは、先送りになります。
実際の話、小路に迷っているような場合、あるいは、アップダウンの難所をいくようなtrack wayの場合、俯瞰的なMAPは役に立ちません。俯瞰的に見たときに見えた情報の粒度は、個別事例の特異性をなんら含んでいないことも多いからです。
では、小道に入ったらどうするか?
詳細MAPを持っておく。
小路を乗り切るためのツールセットを持っておく。
このどちらかです。
俯瞰的ツールは役に立つ場合と役に立たない場合があります。小路を行く時は、使うべきツールが違う、ということですね。
小路を抜けて広いところに言ったら、つまり議論の議題にくぎりがついたが、飛行機にのって俯瞰的な議論をしてもいいと思います。
小道に入って、議論を急に飛行機に乗り換えたらば、議論はいつまでも「具体的に考えると、結構難しいね。」となって総論にもどってしまいます。そして堂々巡り。
目の前の小路、多少時間がかかっても乗り越えませんか?
そう、自分自身に問いかけてみたいと思います、時々は。
当たり前のことですが、途中までトラックでいってそこから急にトラックが飛び立つことは出来ない。トラックで走り始めたならば、そこを走りきって、開けたところなどに行かないと、飛行機に乗り換えられない。
会議、というものも、"air way"と"track way"があります。全体を俯瞰した議論の粒度で話しているのはザラッとできる。しかし、トラックにのって、個別の議論を始めると、その議論項目が終わるまでは進めないといけない。いつの間にか、俯瞰的な記憶も薄れて、方向に迷います。小路に迷い込んでしまうと、air wayの議論は一時的に役に立たなくなります。
しかし、会議は、突然、トラックをやめて、飛行機に乗り換えてしまいます。話は総論に。
俯瞰的な大枠議論をおえて、詳細・個別の話が必要なのでやりはじめたのに、途中で小路に迷って、また、総論・大枠的な議論に戻る。そして、言います。
「いや、なかなか、簡単にはいきませんね。」
こうして、個別の議論というものは、先送りになります。
実際の話、小路に迷っているような場合、あるいは、アップダウンの難所をいくようなtrack wayの場合、俯瞰的なMAPは役に立ちません。俯瞰的に見たときに見えた情報の粒度は、個別事例の特異性をなんら含んでいないことも多いからです。
では、小道に入ったらどうするか?
詳細MAPを持っておく。
小路を乗り切るためのツールセットを持っておく。
このどちらかです。
俯瞰的ツールは役に立つ場合と役に立たない場合があります。小路を行く時は、使うべきツールが違う、ということですね。
小路を抜けて広いところに言ったら、つまり議論の議題にくぎりがついたが、飛行機にのって俯瞰的な議論をしてもいいと思います。
小道に入って、議論を急に飛行機に乗り換えたらば、議論はいつまでも「具体的に考えると、結構難しいね。」となって総論にもどってしまいます。そして堂々巡り。
目の前の小路、多少時間がかかっても乗り越えませんか?
そう、自分自身に問いかけてみたいと思います、時々は。
2007年12月08日
コンテンツとプロセス。知の二大要素。
プロセス。
これはなんだかよくわからないもの、ですね。日本のビジネス社会では。プロセスとは”一定の目的にたどり着くための手順をならべたもの”などをさします。
医薬品の製造のプロセス、といえば、いろんなケミカルな処理を次々としていって、最終的にタブレットや顆粒上の薬品ができるまで。いわゆる工場見学で目にする一連の工程。
コンテンツは、具体的に知識のなかみ。目次、を”コンテンツ”とも言いますし、アニメなどの映像をコンテンツ、とも言います。具体的になに、という部分です。
知と言うものを、大きく分けると、コンテンツとプロセス、に変われます。日本人はコンテンツを対象に価値を見出し共有することは普通に出来ますが、プロセスについては、価値を見出しにくい傾向があると思います。
プロセス≒どうやるのか。
コンテンツ≒何をやるのか。
プロセス≒How
コンテンツ≒What
プロセス≒手順
コンテンツ≒具体 とも。
この2要素は、バランスして存在して初めて、提供価値になっています。
会議では、何を議論するかは注目されても、どう議論するかはあまり注目されません。その辺については、会議の科学、とでもいうべきものが最近はよく増えました。いかに会議するか。を改善するべきノウハウ。
さて、プロセスが具体でない、ふわふわしたもののようで、扱いにくいわけですが、それらを可視化して、「モノ」にしている事例があります。例えば、「○○分析シート」のようなものは、一定の考える手順をシートにしたものです。ワークブック、の類はすべからく、”プロセス”をものにしたもの。
ここからが、螺旋(らせん)に入るところです。
ワークブックや○○分析シートにおいては、そこに書かれているプロセスは、そのツール(あるいは商品)の「コンテンツ」である、ということです。
プロセスは、熟度があがるとコンテンツになります。プロセスそのものを伝えるコンテンツに。
整理できていませんが、関係するある言葉があります。「記号を付与することで、論理学は発達する。」(※1)
(※1)これは、大学時代に数学科にいたときに、先生がおっしゃった言葉です。ある演算の塊を、一つの記号として定義し、その記号が持つ特性を明らかにする。すると、記号同士の演算という作業が登場します。毎回毎回ある種の高等演算を必要としてた数式変換が、あるしゅの記号化によって、初等数学で演算できる、といったこともあります。
プロセス、という扱いにくいふわふわしたものも、ある種のシートやブック、カード、アイテムなどに押し込むことができると、扱いやすいコンテンツに。そしてそのコンテンツをぐいぐいと使っていくことで、新しい知が得られます。発見される知のリスト、これはいわばコンテンツ。
そのコンテンツが充分に溜まってくると、代数的な扱いが生まれます。つまり、コンテンツが何であっても、成り立つ作業手順、知的な作業手順。それは複数のコンテンツに対応した「やり方」です。
これは、新しいプロセス、ですね。
螺旋、と表現したのは、コンテンツ←→プロセス、というのはお互いに、誕生をさせあう関係にある、という意味で、です。
なお、暗黙知と形式知の発展プロセスにも関係する話題があります。
ある種の暗黙知があります。たとえば、職人さんのかんなで曲線を創り出す技能。これがきちんと人に伝えられる言葉や数字と伴い始めると、伝達可能な知に変わります。いわば「形式知」。
この形式知が登場すると、それらの技術をつかってその上に更に高度な技が発展します。それらは、次第に新しい暗黙知を醸成していきます。
暗黙知が、形式知をうむ。
形式知が、新しい暗黙地を生む。
この螺旋階段が、技術発展の歴史、であると。
以上、まだまだ整理できていませんが、知の二大要素である「コンテンツ」と「プロセス」。
具現化(プロセスのモノ化⇒コンテンツ誕生)と
代数化(複数のコンテンツの作業の共通部分の記号化⇒プロセス誕生)
この両輪があることを意識してみると、知の時代である現代の仕事というものが、よく分かるような気がします。
(一般に、プロセスの部分は、光が当たっていないので、コンテンツが次世代にジャンプするように誕生するように見える。実は光のあたっていない部分がある螺旋階段である。そこにも目を向けると見える構造がある。)
■本エントリーを書くきっかけになったもの
これはなんだかよくわからないもの、ですね。日本のビジネス社会では。プロセスとは”一定の目的にたどり着くための手順をならべたもの”などをさします。
医薬品の製造のプロセス、といえば、いろんなケミカルな処理を次々としていって、最終的にタブレットや顆粒上の薬品ができるまで。いわゆる工場見学で目にする一連の工程。
コンテンツは、具体的に知識のなかみ。目次、を”コンテンツ”とも言いますし、アニメなどの映像をコンテンツ、とも言います。具体的になに、という部分です。
知と言うものを、大きく分けると、コンテンツとプロセス、に変われます。日本人はコンテンツを対象に価値を見出し共有することは普通に出来ますが、プロセスについては、価値を見出しにくい傾向があると思います。
プロセス≒どうやるのか。
コンテンツ≒何をやるのか。
プロセス≒How
コンテンツ≒What
プロセス≒手順
コンテンツ≒具体 とも。
この2要素は、バランスして存在して初めて、提供価値になっています。
会議では、何を議論するかは注目されても、どう議論するかはあまり注目されません。その辺については、会議の科学、とでもいうべきものが最近はよく増えました。いかに会議するか。を改善するべきノウハウ。
さて、プロセスが具体でない、ふわふわしたもののようで、扱いにくいわけですが、それらを可視化して、「モノ」にしている事例があります。例えば、「○○分析シート」のようなものは、一定の考える手順をシートにしたものです。ワークブック、の類はすべからく、”プロセス”をものにしたもの。
ここからが、螺旋(らせん)に入るところです。
ワークブックや○○分析シートにおいては、そこに書かれているプロセスは、そのツール(あるいは商品)の「コンテンツ」である、ということです。
プロセスは、熟度があがるとコンテンツになります。プロセスそのものを伝えるコンテンツに。
整理できていませんが、関係するある言葉があります。「記号を付与することで、論理学は発達する。」(※1)
(※1)これは、大学時代に数学科にいたときに、先生がおっしゃった言葉です。ある演算の塊を、一つの記号として定義し、その記号が持つ特性を明らかにする。すると、記号同士の演算という作業が登場します。毎回毎回ある種の高等演算を必要としてた数式変換が、あるしゅの記号化によって、初等数学で演算できる、といったこともあります。
プロセス、という扱いにくいふわふわしたものも、ある種のシートやブック、カード、アイテムなどに押し込むことができると、扱いやすいコンテンツに。そしてそのコンテンツをぐいぐいと使っていくことで、新しい知が得られます。発見される知のリスト、これはいわばコンテンツ。
そのコンテンツが充分に溜まってくると、代数的な扱いが生まれます。つまり、コンテンツが何であっても、成り立つ作業手順、知的な作業手順。それは複数のコンテンツに対応した「やり方」です。
これは、新しいプロセス、ですね。
螺旋、と表現したのは、コンテンツ←→プロセス、というのはお互いに、誕生をさせあう関係にある、という意味で、です。
なお、暗黙知と形式知の発展プロセスにも関係する話題があります。
ある種の暗黙知があります。たとえば、職人さんのかんなで曲線を創り出す技能。これがきちんと人に伝えられる言葉や数字と伴い始めると、伝達可能な知に変わります。いわば「形式知」。
この形式知が登場すると、それらの技術をつかってその上に更に高度な技が発展します。それらは、次第に新しい暗黙知を醸成していきます。
暗黙知が、形式知をうむ。
形式知が、新しい暗黙地を生む。
この螺旋階段が、技術発展の歴史、であると。
以上、まだまだ整理できていませんが、知の二大要素である「コンテンツ」と「プロセス」。
具現化(プロセスのモノ化⇒コンテンツ誕生)と
代数化(複数のコンテンツの作業の共通部分の記号化⇒プロセス誕生)
この両輪があることを意識してみると、知の時代である現代の仕事というものが、よく分かるような気がします。
(一般に、プロセスの部分は、光が当たっていないので、コンテンツが次世代にジャンプするように誕生するように見える。実は光のあたっていない部分がある螺旋階段である。そこにも目を向けると見える構造がある。)
■本エントリーを書くきっかけになったもの
2007年11月03日
発明原理(TRIZ)とSCAMPER(CPS)の類似要素が意味するもの。(3)
TRIZとCPSの相違点に注目してみると次のようなポイントがあります。
まず、発想のトリガーリストは、「問いかけ」スタイルがいいのか、あるいは「単語や文 & 詳細説明」スタイルがいいのか。
これについては、「指示語にする」というスタイルも考えられます。(智慧カードは、指示語のリスト。)発案を引き出すにはどういう文スタイルがいいの、議論の余地がありそうです。
それから、何分野で、成立可能か、ということです。TRIZは技術アイデアをだします。CPSは広い分野ですが特にビジネスアイデアを出します。それ以外の分野でも、こうしたものが成立可能かどうか。
これについては「プロフィットモデル(収益構造)」のトリガーリストや、災害や遭難したときに生き抜く方法のトリガーリストというものなど、有用知識の創造を考えることにつながりそうです。
そして、「どのように使うツールであるのか」も考える余地がありそうです。TRIZの場合、矛盾問題に問題を整理して、マトリックスをおっていって、有効度の高いトリガー4つを抽出します。CPSの場合は、トリガーリストを集約した7項目で粗くチェックしてみて、それから詳細版で、そのグループにある問いかけで、更に発想をしていきます。この2つの方法には、一長一短があります。
直ぐにできるのはCPSのほうです。しかし、より思考のリソースを効果的に集中させるには、TRIZのほうが、機能的です。
CPSの48の問いがどういう問題にてきするのかを選ぶ「CPSマトリックス」が仮に作れたならばそれだけでもかなりの意味があります。
以上、TRIZとCPSの相違点から、ざっとディスカッション・ポイントを列挙してみました。
これについては、特に「新しいトリガーリストを作れるならば、どこの分野がいいのか」が興味深いと思います。
まず、発想のトリガーリストは、「問いかけ」スタイルがいいのか、あるいは「単語や文 & 詳細説明」スタイルがいいのか。
これについては、「指示語にする」というスタイルも考えられます。(智慧カードは、指示語のリスト。)発案を引き出すにはどういう文スタイルがいいの、議論の余地がありそうです。
それから、何分野で、成立可能か、ということです。TRIZは技術アイデアをだします。CPSは広い分野ですが特にビジネスアイデアを出します。それ以外の分野でも、こうしたものが成立可能かどうか。
これについては「プロフィットモデル(収益構造)」のトリガーリストや、災害や遭難したときに生き抜く方法のトリガーリストというものなど、有用知識の創造を考えることにつながりそうです。
そして、「どのように使うツールであるのか」も考える余地がありそうです。TRIZの場合、矛盾問題に問題を整理して、マトリックスをおっていって、有効度の高いトリガー4つを抽出します。CPSの場合は、トリガーリストを集約した7項目で粗くチェックしてみて、それから詳細版で、そのグループにある問いかけで、更に発想をしていきます。この2つの方法には、一長一短があります。
直ぐにできるのはCPSのほうです。しかし、より思考のリソースを効果的に集中させるには、TRIZのほうが、機能的です。
CPSの48の問いがどういう問題にてきするのかを選ぶ「CPSマトリックス」が仮に作れたならばそれだけでもかなりの意味があります。
以上、TRIZとCPSの相違点から、ざっとディスカッション・ポイントを列挙してみました。
これについては、特に「新しいトリガーリストを作れるならば、どこの分野がいいのか」が興味深いと思います。
2007年11月02日
発明原理(TRIZ)とSCAMPER(CPS)の類似要素が意味するもの。(2)
TRIZとCPSのトリガーリストの共通点から、一般化できる可能性のあるものを列挙するとこうなります。
1.分野ごとに、優れた事例を沢山集めると、そのアイデアのエッセンスには共通するものが見出される。
2.それを集約すると40〜50くらいにまとめることが出来る。
3.その集約したリストは、その分野におけるアイデア生成のトリガーリストとして有効に機能する。
これが仮に正であると、いくつかのディスカッション・ポイントがあります。
まず、どういう分野であれ、優れた事例を膨大に集めれば、アイデアのエッセンスには、一定の共通点が見出しうる、ということです。
これは必ずしも正しいとはいえない気がします。しかし一方で、これが絶対に成り立たない事例を見つけることも難しい。それだけ本がかけるくらいのディスカッションがありえます。
次に、パターンはどこまで集約できるのか、という点です。40〜50にまとめる。ということは、もっと多いエッセンスが見つかった場合には、それらを類似性をもとに集約する、ということです。エッセンスが200もみつかったなら、それを4,5こをもって一要素に集約すれば、エッセンスの量は40,50くらいに整備できます。
さらに、です。逆に、集約度を高めていけば、10や3くらいまで、エッセンスをまとめることが出来ます。それは一般には、極めて概念的になるだろうと思われます。そこまで集約したものは多面的にひろげるトリガーリストとしては、有効ではない、のかもしれません。このちょうど良いころあいはなぜ40や50なのか。ここも多いに議論の余地のあるディスカッション・ポイント。
実行面で言えば、もうひとつ、あります。それは、「一体、何個の優れた事例を集めれば、パターンリストを作るのに充分な数といえるのか」です。これが200万事例ないと無意味なのか、200事例でもそれなりにいいものができるのか、で、実行面はかなりかわります。
以上、共通点に見られるものから、議論点を列挙してみました。
1.分野ごとに、優れた事例を沢山集めると、そのアイデアのエッセンスには共通するものが見出される。
2.それを集約すると40〜50くらいにまとめることが出来る。
3.その集約したリストは、その分野におけるアイデア生成のトリガーリストとして有効に機能する。
これが仮に正であると、いくつかのディスカッション・ポイントがあります。
まず、どういう分野であれ、優れた事例を膨大に集めれば、アイデアのエッセンスには、一定の共通点が見出しうる、ということです。
これは必ずしも正しいとはいえない気がします。しかし一方で、これが絶対に成り立たない事例を見つけることも難しい。それだけ本がかけるくらいのディスカッションがありえます。
次に、パターンはどこまで集約できるのか、という点です。40〜50にまとめる。ということは、もっと多いエッセンスが見つかった場合には、それらを類似性をもとに集約する、ということです。エッセンスが200もみつかったなら、それを4,5こをもって一要素に集約すれば、エッセンスの量は40,50くらいに整備できます。
さらに、です。逆に、集約度を高めていけば、10や3くらいまで、エッセンスをまとめることが出来ます。それは一般には、極めて概念的になるだろうと思われます。そこまで集約したものは多面的にひろげるトリガーリストとしては、有効ではない、のかもしれません。このちょうど良いころあいはなぜ40や50なのか。ここも多いに議論の余地のあるディスカッション・ポイント。
実行面で言えば、もうひとつ、あります。それは、「一体、何個の優れた事例を集めれば、パターンリストを作るのに充分な数といえるのか」です。これが200万事例ないと無意味なのか、200事例でもそれなりにいいものができるのか、で、実行面はかなりかわります。
以上、共通点に見られるものから、議論点を列挙してみました。
2007年11月01日
発明原理(TRIZ)とSCAMPER(CPS)の類似要素が意味するもの。(1)
TRIZの発明原理は、技術的ブレークスルーの40パターンのリストです。古今東西の優れた特許から、技術的なブレークスルーのエッセンスを集めて整備したもの。技術的な発想を引き出すトリガーになるものです。
これに似たものがあります。
CPS(創造的問題解決:オズボーンの創造技法を中心に、整備された創造に関する実用的な技法)のSCPAMERは、ビジネスアイデアの48パターンのリストです。日本では集約されて7つになっていますが、原典には48あります。(ブレスターのTOIカードは、それを独自和訳したもの。)発想を引き出すトリガーになるものです。
技術、と、ビジネス、という対比ですが、共に40〜50近い、トリガーリストで構成されているという類似点に、ここで注目してみたいとおもいます。
1.どちらも、世の中の広い事例をサーベイして、優れたもののエッセンスを集約していったこと。
2.どちらも、それらを40〜50のパターンにまとめたこと。
3.どちらも、その分野(技術分野、ビジネス分野)のアイデアを引き出す為のトリガーとなるものであること。
一方で顕著な違いをまとめておくとこうなります。
1.TRIZは、発明原理の名前の下に説明コンテンツが沢山あり、素人にはトリガーリストとして直ぐに使いにくい。CPSは、48を「問いかけのリスト」となっており、その問いかけリストがそのまま発想のトリガーになっている。(逆に、詳しい事例はついていな
これに似たものがあります。
CPS(創造的問題解決:オズボーンの創造技法を中心に、整備された創造に関する実用的な技法)のSCPAMERは、ビジネスアイデアの48パターンのリストです。日本では集約されて7つになっていますが、原典には48あります。(ブレスターのTOIカードは、それを独自和訳したもの。)発想を引き出すトリガーになるものです。
技術、と、ビジネス、という対比ですが、共に40〜50近い、トリガーリストで構成されているという類似点に、ここで注目してみたいとおもいます。
1.どちらも、世の中の広い事例をサーベイして、優れたもののエッセンスを集約していったこと。
2.どちらも、それらを40〜50のパターンにまとめたこと。
3.どちらも、その分野(技術分野、ビジネス分野)のアイデアを引き出す為のトリガーとなるものであること。
一方で顕著な違いをまとめておくとこうなります。
1.TRIZは、発明原理の名前の下に説明コンテンツが沢山あり、素人にはトリガーリストとして直ぐに使いにくい。CPSは、48を「問いかけのリスト」となっており、その問いかけリストがそのまま発想のトリガーになっている。(逆に、詳しい事例はついていな