2008年02月15日

動機づけのヒント(3)

企業内人材育成入門の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。


■無気力は性格ではない

人は、自分が環境を変えたり、自分でやり方を自由に決めたりできない状況が長く続くと、もともともっていた意欲を失い無気力になってしまいがち。無気力もまた学習されるもの。

セリグマンとメイヤー:犬を使った実験。電気ショックを与えても逃れらない状況に置かれた犬は、電気ショックから逃れられる状況になってもじっと電気ショックを受け続けるだけ。はじめから自分で脱出できる条件になった犬には、このような現象は見られなかった。自分がコントロールできない状況に長く置かれると、受動的で無気力になってしまうことを発見。「学習性無力感(learned helplessness)」。無気力とは後天的に学習されるもの。人間についてもある程度言えることが明らかとなった。すなわち人もまた、自らの力でコントロールできない状況に長くおかれると、やる気を失ってしまうのである。


アイデア:
カードゲームで、場をコントロールできる役割の人と、抗うことがほとんどできない役割の人を作る。これによって何を感じたか、体験するロールプレイ。人はそこから何かを学ぶ。興味深い。


コントロールできない状況は、不快な状況だけに限らない。一定の給与が支給されるといった一見良い状況であっても、それが自分の働きぶりに関わりなくいつでも支払われるような場合には、人はやはりやる気を失ってしまう。



■結果をコントロールできることを認知させる

学習意欲は、私たちが環境をコントロールできる存在であると感じられるかどうかによって左右される。「統制の所在(locus of control)」(ロッター)。

外的な統制:成功や失敗が、自らの能力や行動に関係なく、環境による結果であると感じている場合

内的な統制:自らの行動による結果であると感じている場合

(ド・シャーム、「オリジン(origin)」と「ポーン(pawn)」。オリジンとは、自分が自分の行為を引き起こす原因であると感じる状態。ポーンは誰かに動かされていると感じている状態)


アイデア:カードゲームで、オリジン役の人、ポーン役の人がいて、イベントを起こしたり起こされたりする。いろんなことを感じるためのゲーム


自分自身に状況を変える力があり、主体的に行動していると感じるとき、人間の内発的動機づけは高まる。

デシは、これらの研究から、内発的動機づけの源として、自己の有能さ、と、自己決定、という概念を導き出した。


評価制度において、評価基準や評価の過程が明らかにされず、上司の主観によって一方的に評価が決まるような場合、部下は自分自身では状況を変えられないと漢字、やる気を失う。どのような能力や行動が求められているのか、どのようなプロセスで評価されるのかが明らかである場合には、部下は自分自身の働きぶりによって状況を変えられると感じ、主体的に行動する。評価プロセスや評価基準を明確にしたうえで、上司が適切に評価し育成することは、社員の不公平感を減らすだけでなく、仕事への動機づけにおいても重要。


帰属理論:学習意欲は学習結果の原因を自分の中にあると考えるか、自分の外にあると考えるかという「原因の所在」と、その原因が容易に変化しうるものか否かという「安定感(可変性)」という2つの次元の組み合わせによって異なる

(安定性):    安定     不安定
(原因の所在):
内的        能力     努力
外的        課題の難しさ 運

学習の結果をもたらす原因が、外部にではなく自分の内部にあると考える(内的)ほうが、学習者のの意欲は高まる。その原因は変えられないものではなく(安定)、容易に変えられる(不安定)と考えているほうが、さらに学習の意欲は高まる。表中で学習者の意欲がもっとも高まるのは、学習結果をもたら原因を「努力」に求めるとき。結果が成功であれ失敗であれ、最も学習意欲は高まる。

成果を自分の力ではどうすることもできないと考え、学習に対して意欲を失っている子ども(無力感群)は、自分の力で変えることができる感じている子ども(熟達志向群)と比べ、難しい課題を与えられたときに最後までやり遂げず、あきらめてしまうものの割合が高かった。

このことは仕事にも当てはまる。上司から仕事の成果が上がらない原因を、いつも自分の能力や運のせいにされつづけたらどうだろうか。部下のやる気にとって職場の上司の振る舞いは大きな影響力を持っている。

やる気とは、本人が、自分を取り巻く環境や学習成果をどの程度自分がコントロールできると感じているかによって異なる。環境や学習成果に対してコントロールが可能であると認識することを「随伴性の認知」とよぶ。人は、随伴性を認知しているときほど、内発的に動機付けられ、意欲が高まる。逆に、随伴性が認知できない状況が長く続くと、やる気を失い無気力になってしまう。重要なのは本人に環境や学習成果を自分がコントロールしていると認知させること。

職場の場合、社員の「随伴性の認知」には、職場の上司の振る舞いが重要。身近な上司の振る舞いによって部下の認知は変わる。
posted by 石井力重 at 23:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2008年02月14日

動機づけのヒント(2)

企業内人材育成入門の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。

同書には、基礎心理学、教育心理学からの切り口も展開されています。

■内発的動機づけ、外発的動機づけ

「内発的動機づけ」人が仕事そのものに感じる面白さ、やりがい。「外発的動機づけ」報酬など外部から与えられる動機づけ。内発的動機づけは、今日の組織での動機づけの考え方に大きな影響を与えている。

外発的動機づけ:報酬など、何らかの他の欲求を満たすための手段としてある行動を取ろうとすること。(作業環境や罰則、苦痛などの刺激。生理的動機)評価されたい、出世したい、上司から起こられたくない、という気持ち。(親和的動機は、ちょうど外発的動機づけと内発的動機づけの中間)外発的動機づけでは、金銭的報酬や罰などの外的賞罰にばかり注意が向くため、活動自体へのコミットメントが低くなり、結果として低いパフォーマンスしか発揮できない可能性も。

内発的動機づけ:他の報酬を得るための手段としてではなく、やっていること自体に感じる楽しさ、やりがいによる動機づけ。(達成動機)。一般に、仕事や学習などの高次の活動には、外発的動機づけより内発的動機づけのほうが効果的。




■どのようなときに、人は内発的に動機づけられるのか。

知的好奇心(epistemic curiosity)」
「自立性(autonomy)」
  「自己の有能さ」「自己決定

内発的動機づけとして重要と考えられているのが上記の3つ。

知的好奇心:新しいことを学ぶこと自体に感じる面白みや興味。新しいことに挑戦する面白さ。新しいことや珍しいものに面白さを感じ、探求しようとする知的好奇心を感じるとき、人は内発的に動機づけられる。ブルーナーの「発見学習」。教師が体系化された知識を教えるのではなく、生徒自身が自分で仮説を立て、その仮説を検証することによって主体的に学んでいく学習法。

自己の有能さ:自分が周囲の環境を効果的に処理することが出来る。
自己決定:自己の欲求をどのように充足するかを自由に決定できる。
自分から選択して行っている場合には内発的動機づけは高まる。自分ではどうすることもできず、自己の有能さや自己決定を認識できない状況に置かれると、内発的動機づけは低下する。



■「外発的」と「内発的」の関係

「内発的」は、報酬のような「外発的」を与えることでかえって下がってしまう場合もある。”アンダーマイニング現象”金銭などの外的な報酬が「内発的」を低下させる。(報酬を与えて動機付けさせたグループは、報酬の内ときには、とたんに課題に対する興味を失う)

「外発的」が次第に「内発的」に変わっていくことも有る。上司に命令されていやいや始めた仕事が、いつの間にか楽しくなり、天職と思えるようになることもある。人間が周囲の規範や価値を自分のものとしていくことを、”内在化(internalization)”と読んだ。(デシ)

デシ:内在化には「取り入れ(introjection)」「統合(integration)」という2つの過程が有る。

取り入れ:規範や価値感をそのまま鵜呑みにして受け入れている状態。言われたとおりにまずはやってみる。

統合:規範や価値を自分なりに噛み砕いて消化している状態。言われた仕事であっても「今、さまざまな分野の仕事をやっておくことがきっと将来の役に立つだろう」というように、その経験を自分なりに意味づけている状態。統合の状態になると、はじめは外から与えられた仕事であっても、自ら進んでやろうという気持ちになる。そうしているうちに、その仕事自体が楽しいという内発的に動機付けられた状態になることも有る。


「内発的」と「外発的」は必ずしも対立するものではない。どちらの動機付けも、使い方によって人をうまく動機付けることもある。

社員の自律性や主体性を尊重すると同時に、ときには外発的な動機づけ(たとえば上司の命令や異動、昇進など)によって社員が自分では気づかないような能力を育成し、仕事の枠を広げていくことも重要。
posted by 石井力重 at 23:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2008年02月13日

動機づけのヒント(1)

企業内人材育成入門の動機づけの部分に興味深い記述があります。動機付けのヒントとして、私なりに理解したことをメモしておきます。


■生理的動機、親和的動機、達成動機

「生理的」は飢えや渇き、苦痛など、人間の生存に関わる欲求。労働が何よりも生きるための手段であった時代。人間は動物とそれほど変わらない存在として捉えられる。

「親和的」は仲間に存在を認められ、仲良く行動をともにしたいという欲求。人間は感情を持った社会的生物。良好な人間関係によってもたらされる動機づけ。

「達成」は目標に向かって何かを成し遂げたいという欲求。自分なりの目標を持っているほうが、仕事のやりがいを感じやすい。今日もっとも重視されている。いわゆる”やりがい”や”仕事で自己実現したい”という欲求。


達成動機について

マレー:人間の行動は、人間の内側にある「要求(need)」に方向付けられている。難しい課題に取り組み、目標を達成しようとする達成動機が経済発展を促す。

アトキンソン:達成動機は、「成功への接近傾向」と「失敗回避傾向」との差。「成功への…」=目標達成に成功したいという動機。「失敗回避…」=失敗する恐怖。とても困難な課題や失敗のマイナス面の強調は達成動機を弱める。適度な目標や課題を設定することが大切。


人間の動機づけはどれかひとつだけということではなく、3つが皮見合っている。



■マズローの欲求段階

5:自己実現
4:自我の欲求
3:親和の欲求
2:安全の欲求
1:生理的欲求

(注:段階を端的に示すために、補足的に数字を入れた。)

マズロー:人間の欲求に段階があると考えた。さまざまな欲求を段階的に位置づける「欲求段階説」を唱えた。上記のように階層化し、低次の欲求が満たされるとより高次の欲求が現れる。



■X理論、Y理論

マクレガー:「X理論」「Y理論」。提示の欲求に基づく人間モデルをX理論。高次の欲求に基づく人間モデルをY理論。X理論:人間は生来怠ける。金銭で刺激、厳しく監督しなければ働かなくなる。Y理論:人間は本来進んで働きたがるもの。自己実現のために自ら行動しようとする。
生活水準が向上し、低次の欲求が満たされるにつれ、人はY理論のように高次の欲求を求める。



■動機づけ・衛生理論

ハーズバーグ:人間の欲求には、仕事への不満につながる欲求と、仕事への満足につながる欲求との二種類があることを発見。作業環境など低次の欲求は、それが満たされなければ仕事への不満感を増すが、満たされたからといって仕事へのやる気をかきたてるわけではない。仕事への動機づけを高めていたのは、達成感や人から認められることといった、より高次の欲求。低次の欲求を「衛生要因」。高次の欲求を「動機づけ要因」。




(しかし)人間の欲求は、諸理論が考えるほど段階的だろうか。オフィス環境という生理的欲求を満たすことが、より高次の欲求である仕事のやりがいに通じることも有る。一方、給与などの待遇に関係なく自分の好きな仕事をしたいというように、生理的動機や親和的動機よりも自己の達成動機を第一にする人もいる。人のやる気は実際にはとても複雑。
posted by 石井力重 at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2008年02月11日

ここは努力、努力努力。

2月11日。初詣にいってきました。仙台市の来た、塩釜市にある塩釜神社です。おみくじにはこうありました。



じっくりと腰をすえてひたすら実力を蓄えるべきです。
足元の小さな事柄から一つ一つ片付けていくこと。
交渉事は時間をかけて当たること。
相手を良く見極めることが必要。
ここは、努力、努力努力。




なるほど・・・。としばし思いをめぐらせていました。努力に努力を重ねる。力重(力を重ねる)の私の名前どおり、この一年は、じっくりと一層の努力を続けてゆこうとおもいました。ただ、体調に事も充分に考えて。



努力、努力努力


下の娘は1歳二ヶ月。家の中では歩いていますが靴を履いて外を歩くのはまだまだ。一人で神社を歩きたがったので、あるかせてみました。石段を登る、という顔で意気込んでいるので、独力で上がらせてみました。泥だらけ。それでも必死に転びながらのぼっていました。大人になればなんてことのない石段。1歳の彼女にとっては大きな取り組み課題です。母親と姉がすいすい上っていくのを見て、なくことなく、自分の最善の速度で石段をよじ登っていました。

おみじくにあった努力、その大切さ。今一度、じっくりと受け止めて、歩を進めてゆきたいと思いました。
posted by 石井力重 at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2008年01月24日

経済学研究科でのディスカッション第一回。

今日は休暇を取って東北大にいっていました。創造工学についてまとめてみよう、と思っていたので博士課程での研究テーマに出来る可能性を模索しています。それにふさわしい先生がいらっしゃったので、今日はその第一回ディスカッション。

私が想定していたよりもアカデミアの視点は専門的先端さがいるとわかりました。しかし手が届かないレベルではないようです。

『創造のプロセスの博士、石井力重』
と称されるのが大学における研究のゴール。

しばらくは、複数の活動に加えて、研究活動も本格的に行うことになりそうです。面白くなってきました。

ただ、そのために、その前の晩は徹夜で仕事を仕上げて、研究ディスカッション資料をつくり、という作業。ここは覚悟していくしかないかもしれません。楽しければ苦ではありませんから。
posted by 石井力重 at 23:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2008年01月22日

等価変換理論

いま、ずっと読んでいる本があります。『図解でわかる 等価変換理論 技術開発に役立つ70のポイント』という本です。

等価変換理論を学びたいと思い、この本をじっくり読んでいました。まえまえから発想支援関係者のスライドに見ていた「等価方程式」に苦手意識があったのですが、表現はとっつきにくいですが、表現するところは分かりやすいものでした。そして私が最近気づきつつあるあることに大きな示唆を与えてくれました。




  等価方程式
  
     Σa
     ↑  cε  
  Aο     =    Bτ
vi→         ↑
            Σb


これだけ見ると、なにやら難しい分けですが、意味はとてもシンプルです。

Aοから特有の条件群Σaを取り去ると、本質cεが抽出され、これに特殊な条件群Σbを加えるとBτが出来上がる。

つまり、
Aο−Σa=cε
cε+Σb=Bτ

(viは、観点(ものを見るときの角度や立場、考え方の方向性:開発目的にあった観点を1つ選ぶ))



なるほど…。
ある観点で、事象をみると、本質と副次的なものにわかれます。
その副次的なものを取り去り、こんどは、別の副次的な衣を本質に組み込みます。そうすることで、別のある事象になる、と。ここが基本ですね。

なお、それはある観点で、という部分がとても重要だと思います。ある観点で事象をみたときに、その事象の「要素」となるものが見出されます。そしてそれらの関係性がついで見出されます。つまり「構造」ですね。この用途と構造が本質となり、新しい衣を着せればまた別の事象になる。

しかし、別の観点で見れば、最初に抽出された「要素」は必ずしも要素化されはしません。観点が変われば要素となるべきモノが変わって然りです。そうすると構造も変わります。つまり抽出される本質が変わる、ということですね。どの観点で見るのか、あるいは見れるのか、が大切ですね。
posted by 石井力重 at 23:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2008年01月21日

tangible+ソフトウエア、仮想世界との橋に注目。

初めて目にしたもの。人間の認知の特性上、それが何であるのか、どういう意味を持つのか、を理解するまでに、それを手でもてあそんでみたり、いじり回してみたりして、基本的な要素や意味性・構造を理解します。

手にとって触れること−tangible(タンジブル)−は、新しいアイテムの理解にとって非常に重要なようです。

ところでソフトウエア、あるいはPCやネットの中の世界について。これは人はごく初期の段階で、とまどいます。右上のところを押して、とか、○○キーをおしてこうして、といったことを「物理的な認知」をとおして、PC内の仮想世界を、擬似的な物理世界へと再構築しているようです。

その階段をのぼっていると、ソフトウエアの新しいのに触れたときにも、その「擬似タンジブル」ができているので、比較的早く慣れます。

PC初心者が高度なソフトの中の概念についていけないのは、そうした、PCと物理的な実際の世界をつなぐ最初の端がないため、擬似タンジブルが出来ないため、では無いでしょうか。

PCをずっと触っていると持ちはじめるある種の感性、感覚。対象ソフトをぐりぐりと動かしている感じ。(多分マウスやタッチパッドの物理的動作も寄与していると思います)。

PCになれた人でも操作感がおおきくことなるソフトでは随分とまどいます。極端な例としては、数年前におばがかった「ワープロ専用機」というもの。それは独自のOSがあり、キーボードと専用ボタンがいくつも。一見PC風ですが、操作がことごとくPCと違うので、ずいぶんとまどいました。慣れるまでが大変だなぁとおもいました。自分のPCなら直ぐに出来る作業も、それでは2時間かけても出来ませんでした。

これが、タンジブルなものだと大分違うようです。異なる道具でも触っていると「ああ、なるほど」といった感じに比較的早く理解がヒットします。

そこで、tangibleとソフトウエアの橋、という考え方です。本来タンジブルなはずのモノがタンジブルでないケースが増えています。その逆もあって良いとおもいます。玩具、とは本来、tangibleとfunとtoolの3要素がありますが、最近はこのタンジブルがない玩具が増えつつある。デジタルな玩具です。仮想世界でぐりぐりとうごかす感覚が育っているんですね。さて、ではその逆、にヒントを得ると次の可能性が考えられます。

「ソフトウエア修得専用アイテム」

ソフトウエアの世界でぐりぐりと動かす感覚。それをPCに慣れていない人の中に育てるために、ソフトウエアの世界観に近い動きをもったアイテムをソフトウエアに同梱する、というスタイル。具体的にどういう形をしているといいのか、わかりませんが、ある種の基本動作が実際にそのアイテムでアナログの上で行えて、それをもとに、仮想世界内の理解を深める。というアイテムが考えれます。

例えばセカンドライフ。仮想世界の中の操作に疎い人に。操作パネルをプラスチックでつくり、ボタンを押したりダイヤルをひねったりする何か構造をもつ。実際には、それがコントロールする必要は無くて、ただもモックアップでいいのではないかと思います。

先にあげたワープロ専用機ならば、特殊な操作メニュフォルダーの形状を、真似した展開ファイルフォルダーを、実際に紙やビニールでつくって同封しておく、それだけかなり理解が進むと思います。

これからは高度なソフトウエアには、プラスチックで出来たら、「擬似tangible促進アイテム」が入っている時代になるのではないか、ふとそんなことを思いました。
posted by 石井力重 at 23:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2008年01月19日

芸術を感じる心

ある先生のお話で聞いたことです。抽象性の高いある絵を被験者に見せてその視線移動をみると、初めは絵の中にある「目」に視線が行くそうです。人間は目に視線をおきやすいのだそうです。そしてしばらくしてから、その複数の目と目の間を視線が行ったりきたりします。そしてその作業が終わるくらいになると、その絵画の意味が汲み取れる、何を意味しているかを感じ取る、そうです。

先生いわくこれを
「要素の抽出」
「関係性の理解」
という2段階だと。

これは、以前書いたモデル化の基本とよくあっています。人間が意味性を理解することとそのシステムの構造やメカニズムの理解には近いものがあるようです。

感じる心、とは不思議なものですね。誰にでもあるけれど、捉えようとするとたちどころに雲のように消えてしまうもの。しかし、その本質には上記のようなモノがあるようです。



続きを読む
posted by 石井力重 at 23:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料



カテゴリ
プレスリリース&メディア掲載(72)
ideaplant 作品(27)
一人ブレスト(20)
電子書籍コンテンツを意識して(2)
今日の一枚(2)
IDEAVote/アイデアを、チームでスマートに楽しく評価していくツール(45)
アイデアプラントの試作の目線(87)
知であそぼう(4)
アイデアプラント 1st (2005-2008)(251)
アイデアプラント 2nd (2009-2011)(580)
アイデアプラント 3rd(2012-2014)(122)
アイデアプラント 4th(2015-2017)(167)
アイデアプラント 5th(2018-2020)(44)
アイデアワークショップ(&アイデア創出の技術&創造工学の講演)(386)
アイデア・スイッチ(39)
アイデアの技法(226)
メソッド&ハウツー(192)
研究(創造工学)/検討メモ&資料(126)
研究(創造工学)/発表論文&スライド(15)
TRIZ(143)
日記、価値観、仙台オススメ(436)
仙台(4)
Fandroid(11)
フリー・オートシェープ素材(ご自由にどうぞ)(2)
創造工学の絵本(5)
社会活動/全般(39)
社会活動/Five Bridge(11)
シリコンバレー(23)
面白法人KAYAC(9)
社会動向を見る(12)
カード・メソッド(todoとideaと会話をカードで可視化)(2)
研究(MOT)/検討メモ&資料(41)
研究(MOT)/発表論文&スライド(3)
ベンチャープラン「音co知心」(8)
MMJ(37)
事業化コーディネータのお仕事(165)
航海マネジメント・ツール(11)
道具考/pomera(6)
道具考/scansnap(14)
道具考/YUREX(1)
道具考/iPod touch(21)
道具考/ALL(32)
道具考/iPad(8)
ブレイン・ペーパー(1)
石井力重とは(9)
8月22日(15)
311special(6)
ideaplantに、お仕事を依頼してみませんか(9)
創業初年度の確定申告(8)
こども用(4)
iPad+アイデアワーク(10)
旅先にて(11)
Finland(5)
新しい知識を学ぶ(1)
ブレストカフェ(2)
気づきは仮説に過ぎず。だが表現すべし。(1)
アイデアプラント・ノート(1)
加藤昌治さんと石井力重の「往復書簡」(4)
ファシリテータの小ネタ(1)
過去ログ
2019年09月(1)
2019年08月(5)
2019年07月(1)
2019年06月(5)
2019年05月(3)
2019年04月(10)
2019年03月(6)
2019年02月(2)
2019年01月(8)
2018年12月(4)
2018年11月(3)
2018年10月(9)
2018年09月(3)
2018年08月(1)
2018年07月(8)
2018年06月(12)
2018年05月(11)
2018年04月(7)
2018年03月(8)
2018年02月(6)
2018年01月(2)
2017年12月(6)
2017年11月(12)
2017年10月(3)
2017年09月(3)
2017年08月(3)
2017年07月(5)
2017年06月(5)
2017年05月(8)
2017年04月(5)
2017年03月(8)
2017年02月(6)
2017年01月(6)
2016年12月(10)
2016年11月(7)
2016年10月(2)
2016年09月(2)
2016年08月(5)
2016年07月(6)
2016年06月(9)
2016年05月(11)
2016年04月(10)
2016年03月(12)
2016年02月(15)
2016年01月(32)
2015年12月(41)
2015年11月(28)
2015年10月(11)
2015年09月(5)
2015年08月(10)
2015年07月(6)
2015年06月(6)
2015年05月(7)
2015年04月(19)
2015年03月(4)
2015年02月(7)
2015年01月(6)
2014年12月(6)
2014年11月(9)
2014年10月(12)
2014年09月(11)
2014年08月(11)
2014年07月(14)
2014年06月(2)
2014年05月(8)
2014年04月(6)
2014年03月(10)
2014年02月(2)
2014年01月(5)
2013年12月(7)
2013年11月(6)
2013年10月(8)
2013年09月(10)
2013年08月(11)
2013年07月(17)
2013年06月(7)
2013年05月(11)
2013年04月(11)
2013年03月(6)
2013年02月(13)
2013年01月(11)
2012年12月(34)
2012年11月(13)
2012年10月(8)
2012年09月(12)
2012年08月(13)
2012年07月(40)
2012年06月(27)
2012年05月(23)
2012年04月(15)
2012年03月(17)
2012年02月(23)
2012年01月(10)
2011年12月(20)
2011年11月(32)
2011年10月(18)
2011年09月(22)
2011年08月(24)
2011年07月(32)
2011年06月(20)

Powered by さくらのブログ