2006年03月27日

「起業家の地域に対する意識」(学会発表の原案)

2006年6月に産学連携学会が東京であります。その発表締め切りがあと数日後になりました。先週まで私は発表するつもりがなかったのすが、いろんな活動が一段落したので、この数日間で発表原案が作れたら発表しようとおもって、今日の午前中に発表スライドを作ってみました。

内容はこれまでの研究調査で得られたデータをある視点(地方立地の起業家は地域というものをどう感じているか。地方のデメリット、メリットは実際どう捉えているのか)で分析した内容にしようとしています。

産学連携学会向けスライド(Ver.1)

発表の切り口は先日の長距離ドライブをした時に思いついてざっくりアイデアを持っていたので、スライド10枚(≒発表10分)を勢いに任せて一気に二時間でつくりました。大体こういうものを描くときには最初に思い切り書いたものが一番素直な視点をもっているものですから。

内容がまだ荒削りであることと、考察部分も記憶を元にざっくり書いたものなのでブラッシュアップしますが、大体こんなトーンの「研究のためのトピックを抽出した」的発表にしようとおもいます。学会ごとのカラーがありますが、発表しようとしている学会は比較的コーディネータ実務者の多いコミュニティーなので「生」「現場」「顔の見える的」な要素を強めにしていきたいと思います。
posted by 石井力重 at 17:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2006年03月22日

本当に起業家のためになる支援とは。

TEO.jpg

先日、仙台TEOのイベントでパネルディスカッションがあり、首記のテーマについて、起業家・起業家支援者・エンジェルが意見を述べておられました。支援者サイドからは「起業家のニーズにこたえること」という言葉などがありました。起業家サイドからは少しトーンの違う答えが多かったように感じられました。ある方は、「(それって、儲かるの?とは聞かずに)一緒に考えてくれること。」と回答されていました。

私も、何が一番起業家に必要だろうかと考えてみました。まず、起業家に必要なモノを考えるときに、人・金・物・情報・時間、といった経営資源の観点から○○が必要、ということを言いたくなりますが、どうもそういう切り口からは必要なモノを描き出すことは難しそうです。プリミティブなニーズとしてはそれはもちろんあるでしょうけれど、一定レベルまで準備されている起業家には、もう少し次元の高いニーズがあるようです。

また、起業家といえども、初めて事業を起こすような時に右も左も分からず、とにかく動いてみるという部分は少なからずあるわけで、その中で、「私には今、これが必要です」ということを的確にいってのけることは難しそうです。それがいえるようならば、その課題は半分以上解決しているわけですから。その意味では、起業家さんに何が必要ですか、とたずねることだけでは、十分ではないのかもしれません。

こんなことをパネルディスカッションを聞きながら考えていました。では、ためになる支援とはなんだろうか、と考えながらこれまでの活動で得られた経験から、以下のことが必要なのではないだろうか、と思いました。裏付けのない「着想」段階の私論ですが。
『メンター』『キーパーソンにプライベートな株主になってもらうこと』
『顧客業界のリーダー企業と共同で事業開発・製品開発を行うこと』


右も左も分からない環境で初めての経験となる経営を遂行していくことは、多くの迷い・悩み・焦りがあります。こうしたことを理解し適切な方向を自分が選び取るために相談できる先人(メンター)の存在が効果的です。特にメンターになる人物はその人と近い価値観をもっていることが重要だともある起業家の方がかつておっしゃっていました。メンターを通じて、精神的なサポートも得ますが、ある種の経営資源、もしくはその組み合わせを得ることもあります。

そして起業家やベンチャー企業がぶつかる大きな課題の一つとして『初期の顧客の獲得』があります。既存製品よりもいい品質・優れた機能を持っていても、実績のないうちはその製品を購入しない、という我が国の市場の特性があり、そこに苦しむことが多いようです。大学発ベンチャーの分析をしているときにそこを乗り越えるうまいやり方がいくつか見られました。地域や業界のキーパーソンにプライベートな株主になってもらう方法です。彼らは応援する起業家に倒産されては困るわけで経営に必要な支援を親身になって考えて適宜行います。時にはネットワークを通じてその効果的な連携や仲介を作り出します。企業の購買担当者にセールスしても煙たがらるものが、自社の社長経由で購買検討を要請されたら状況は随分好転します。

また顧客業界の企業と共同開発することで、製品・サービスが出来上がったらすぐに彼らにそのユーザになってもらえます。共同開発した企業は、自社にとって必要なスペックや耐久性をそこに盛り込みますから、「顧客のほしいもの」が出来上がります。このときに、共同開発した企業が業界のリーダ企業であると、その企業での採用実績があるため、他の企業への展開も容易になります。(ただし、パートナー企業にとってのライバル企業への販売にはある種の制約が付くでしょう。)

以上、私見ですが、本当に起業家のためになる支援とは、上記のようなものを起業家が獲得できるようにサポートすることではないか、と思います。

追記:私自身が行おうとする事業が構想段階・準備段階のものも含めていくつかあります。私自身の事業において顧客となりうる企業と共同事業にする、という視点をもったほうがいいな、とこのブログ書きながら思いました。なかなか、人間は自分のことになると思いつかない・気づかないものですね。
posted by 石井力重 at 06:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2006年03月08日

インキュベーション・マネジャーの仕事

「インキュベーション・マネジャーは、実際のところ、何をしているのだろう?」という疑問に答えるべく、インターン生として参与観察したことがあります。それらを中心にここで、インキュベータについて整理してみたいと思います。

※インキュベーターとは「創業して間もないベンチャー企業が、独力でも十分に事業を展開していける段階になるまで、経営を多面的にサポートして施設」を言います。直訳としては、「孵化器」です。卵をかえすための装置。インキュベーターといってもそのサポート範囲はさまざまです。安い賃料で起業家に部屋を貸す「部屋貸し業」といったタイプや研究開発の装置などの安価な利用を提供するタイプ(ハード・サービス)、経営コンサルタントや弁理士や会計の専門家などのサポートも提供するたタイプ(ソフト・サービス)までを含めた本格的なものまであります。

2004年の夏に、宮城にある老舗のインキュベータでインキュベーション・マネージャー(以下、IMと表記)の下にインターン生として1週間体験させてもったときの報告を再掲します。このインターンでは守秘義務がなかったので、ブログで報告が出来ました。固有名詞については私の判断で記号化などの処理をしています。

0日目(これからはじまります) 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目

体験を私なりに整理してみました。ミンツバーグ、マネジャーの10の仕事をベースに考察。

まとめ(地域全体をクライアントとしたインキュベーション)

経営者としてのマネジャーのフレームワークなので、意思決定についてはIMにはあまりウエイトがありませんが、「対人」「情報」については、その特徴がよく現れたと思います。

花巻(岩手県)に、有名なIMがおられます。以前そちらを視察訪問できるチャンスがあってお話を聞いてきたのですが、やはり開放系の組織といういみでの「地域企業全体をインキュベート」していたことが印象に残ります。こちら

その他:I社訪問 A社訪問 A社訪問2

※参考サイト※ 今回、整理にあたって関連情報を調べてみたところ、面白い話が各種の専門サイトにありましたのでご紹介します。

未来人NHKのサイト。
インキュベーション・マネージャーの活動を分かりやすく紹介しています。ざっくりとこんなことをしているのか、という感触がつかめます。ただ、属人的な要素がたぶんに含まれていることには注意が必要です。

産業立地日経のサイト。
海外の複数のインキュベータを訪問・分析した報告を分かりやすく紹介しています。

ビジネス・インキュベータ経済産業省のサイト。
日本におけるインキュベータの現状データなどの概要が示されています。特にサイトの下のほうの「ビジネス・インキュベータの効果的な起業支援および効率的な運営のためのガイドライン2005 (PDFファイル 2,031KB)」は、起業支援などを勉強するためのよい資料になりそうです。

インキュベーション・マネージャーとは経済産業省のサイト。
IMと支援ネットワーク環境などについて俯瞰的な説明が端的になされています。

インキュベーション・マネージャーとはJANBOのサイト。
JANBOとは「日本新事業支援機関協議会」の略称。実質的なIMのオーソリティーです。サイトの下のほうにあるIMミニレクチャーでは用語集など、情報サイトとして充実しています。

インキュベーション・マネージャー概論JANBOのサイト。
JANBOの研修がシリーズで掲載されていますが、このページは特に、IMがどういう仕事をするのか、についてしっかりした説明がなされています。
posted by 石井力重 at 06:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2006年03月05日

ブランドの形成に関する一考察。(2)

…昨日のブログからの続き。…

グローブ・トロッターの「鞄」は、手にとってクラフトマンシップを感じることのできる「モノ」ですが、手に取ったり、眺めたり出来ない「サービス」について、ブランドの形成はどうでしょうか。

「サービス」のブランド形成について、先日興味深いお話を聞きました。雇用能力開発機構の提供する創業支援セミナー(アントレプレナーDoIt)でアニコムの小森社長が講演されたお話からご紹介します。速記メモ 060223.txt ペットの保険を提供する同社では、電話を受けたときに、「ハイ、○○社、お客様係担当の○○です!」というセリフを毎回同じトーンでいえるように、そして全員が同じトーンでいえるように、訓練をするそうです。(冗談かもしれませんが、『ハイ、が半音高いぞ』というレベルまで指導する、そうです。)お客さんは保障のことをたずねるために二回目、三回目と、電話をすると、その度に毎回同じトーンで電話に出るこの企業に対し、「おお、しっかりしとるやないか」と感じるようになるそうです。人間には、1個、2個、3個と点が直線上に並んでいたらそれを線で引いてみたくなる性質があるそうです。そうして電話の声が毎回きっちり同じこの企業の対応のよさに、その線上にお客さんが勝手にベクトルを引くようになってくる、そうです。(これを、ベクトリング、と呼んでいました。)そして、このベクトリングは予想するよりも早く行われるそうです。電話の声の奥で別の担当者が全く同じトーンで「ハイ、○○社、…」と発することがお客さんの耳に入ることがベクトリングのための、「点」を増やすからではないか、と。

このような、「高いレベルにあり」「その状況がとても安定して推移していく」ということを顧客が心の中で確信できたときに、ブランドというものが出来ていくのかもしれません。

3月3日の私のブログ、「品格とアンテナ。…」という内容のなかで、社会の中のローフリークエンシー成分(激しく変化の起きる現代社会でも、非常に長期的なタイムスケールでようやく変化をしていくような部分)に言及しましたが、ブランドを形成するというのは、ある意味、激しく変化していく社会においても、信念と努力によって非常にローフリークエンシーなものを築いていくことなのかもしれません。

ブランドとはその起源は、牛の所有者をあらわす焼印を牛につけたことだといいますが、単に企業のマークを全ての製品につけていくことがブランド作りではなく、顧客が自然と認知していく全てのものが良くも悪くもその商品・その企業のブランドを形成していくということを前提にして、かっこいい・気持ちのよい「高いレベル」のモノ・サービスが「ずっと将来まで継続して」提供されるだろうことを顧客が勝手に認識することを全力でつくり出すことが、『ブランドの形成』なのではないか、と思います。

まちのパン屋さんが何十年と美味しいパンをつくればブランドです。ですが、スタートアップの企業が早晩ブランドをつくったり、海外の良質な品の輸入販売者がそのブランドを自国で十分に醸成しようとしたら、長い年月にたどり着くまでに、初期の良質なブランド形成を図る必要があります。そのときに、どうも上記のようなことが重要な要素の一つであるのかもしれません。
posted by 石井力重 at 06:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2006年03月04日

ブランドの形成に関する一考察。(1)

高級品や高い評価を受ける組織・専門家など、「高くても長く使えるいい品」「あそこの仕事なら間違いない」という評価をうける域に達してくると、そこには「ブランド」というインタンジブル(手に触ることができない)なものが生まれてくることが多いようです。

高い鞄などを買う場合に、そこにモノとしてのかっこよさも重要ですが、見えないところのつくりが丈夫・10年先も素敵なデザイン足りえる、という意味での「長く使える」だろうこと。さらに「長く使うことでよさが増していく」「将来壊れても、そのときにお店がきっとあるし、気持ちよく修理に答えてくれる」という信頼感が、かなり高い価格に対する妥当感の醸成につながると思えます。

私が企業に勤めていたときに購入しようかどうかかなり迷った鞄があります。グローブ・トロッターの鞄。青山にあるヴァルカナイズに見に行ったりしました。紙を特殊な素材で固めたいわば「紙」の鞄です。その鞄は散弾銃が貫通しないし人が乗ってもつぶれない、という触れ込みでしたが、そこには実際に散弾銃でうたれた鞄があって貫通していませんでした。カギやヒンジの部分がガタガタするぞ、と触ってみて感じたのですが、理由が分かりました。お店の方に”本当につぶれない?”とたずねると鞄の上にのって飛び跳ねて見せました。鞄はある程度ゆがむけれど、割れたり折れたりしません。この鞄、ヒンジが精巧に出来ていないことで、本体の柔軟さと整合性があるわけです。その当時から数年立ちましたが、デザインも未だに素敵だと思います。長い伝統もあるそうです。結局、当時の私は、書類の頻繁な出し入れが必要だったこと、固めのお客さんをもつ営業マンがもつにはすこしはやいと感じたこと、などから購入をあきらめましたが、もっと余裕のあるクリエイティブな職業をしていたら5万円前後のその鞄を買っただろうとおもいます。(ちなみに、私の住む仙台では、一番町のシップスにあるようです。)


[明日のブログへ続く]
posted by 石井力重 at 06:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2006年03月03日

品格とアンテナ。古くならない秀逸なデザインを生む、ということ。

先日、宮城県庁の主催するデザインセミナーに参加して、プロダクトデザイナーの喜多俊之氏の講演を聴いてきました。喜多氏は、世界的に評価され国内外で多くの賞を受賞しています。講演では氏のデザインの事例(30年近く売れ続けているイタリアの家具の事例や、伝統工芸をデザインの力で世界的な商品にした事例など)を、多くの作品をスライドと動画で紹介されながらそのモノづくりの思想に及ぶところまで、とても貴重なお話を聞くことが出来ました。

カッシーナ(イタリア)のWinkやDodo、洗練された腕時計MIZなど、所有者が長く愛して使いこむモノづくりにとても感銘をうけました。その講演の中で特に印象に残るのが、喜多氏が「品格」をとても大切にされていることでした。

私の研究領域は「テクノロジーマネジメント」です。製品開発マネジメントやモノづくりは主要なテーマの一つです。そうした分野の研究者の発表で「品格」という言葉が登場することは稀ですが、喜多氏の「品格」という視点には重要な要素の分析につながるヒントがあると感じました。この喜多氏の言葉が意味するもの本質はなんだろう、とセミナーのあとずっと考えています。

また、講演の後、喜多氏に製品開発の視点で質問しました。「8年に及ぶ商品製作の過程で、どのように、市場の反応をみていくのでしょうか」と。氏のご回答は、”市場調査は行わない(市場データからは**を得られない)”ということでした。私が「?」と不思議に思っていると、氏は続けて「ただアンテナはいつも高く張っておく。」とおっしゃられました。

デザインというものは、設計・開発・製造としての側面と、アート・文化としての側面があるようです。将来的には、こうしたものをもう少し真剣に勉強してみたいなぁ、とも思います。

品格のあるデザイン。30年たっても売れ続けるデザイン。市場データではなく高いアンテナをもつこと。

これを統合的に考えるに、人間社会の発展というダイナミクスを、フーリエ分解し高周波数から低周波数までに分けた場合に、低周波成分にフォーカスすることの重要さが示唆されてのかもしれません。

※楽天日記、2005年9月1日の日記、「ものの本質をみるには、「分解してみる」という手法もある。」にフーリエ分解の話を書きました。この辺のことは今後もう少し、考えを深めて行きたいと思います。
posted by 石井力重 at 23:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2006年03月02日

大学発ベンチャー、6つのスタイル

2004年の4月から、社会人ドクターとして東北大学のMOTコースに在籍し、大学発ベンチャーの創出に関する研究を行ってきました。その研究活動を整理する意味で、ここに一部掲載したいと思います。

大学発ベンチャーというのは、「大学等の研究成果・技術シーズ」を元に「事業化」し社会に大きな価値を創造してゆく存在です。社会発展・経済成長の担い手として重要な役割を持っています。一方で、ベンチャー企業としての性格をもたない起業スタイルも「大学発ベンチャー」に含まれます。

この大学発ベンチャーについて、経済産業省や日本経済新聞社などが、調査を行って資料を整備しています。そのうちのいくつかは一般の研究者でも利用することができ、そうしたものを利用させてもらって研究をしています。この二年間、そうした企業群に関する統計的な分析や企業WEBサイトから情報・訪問調査を通じて大学発ベンチャー企業を観察してきました。

観察された事例を分類・整理すると、以下のような6つのスタイルに分けることができます。

「大学発の起業」
個人事業主やSOHO的な事業形態、あるいはNPOなど。大学の人材・ノウハウに絡んだ小規模事業の創業という特徴があります。経営資源をあまり必要としないコンサルティング事業や小規模受託分析事業などが多く見られます。

「大学発の事業化支援事業」
技術移転機関やインキュベータなど。技術事業化などを支援する公的支援機関的な性格と、大学付属サービスのような形態をもつことが多いです。

「中小企業の社外ベンチャー」
大学のシーズを用いて、既存企業が第二創業的な事業を子会社として進めるケース。既存の母体があり経営資源が獲得しやすい傾向があります。技術シーズに求められる要件が、高い専門性や特許などの権利化された知的財産が十分にある(見込まれる)という傾向が強いようです。

「大企業の産学連携用研究所」
大学がもつ技術を用いて製品開発を行い自社の競争力をつける目的で大企業が産学連携の一スキームとして大学と自社の間に事業体を作るものです。国立大学が法人化したとはいえ民間企業のようなレベルまではなかなかむずかしいものです。そうした中である意味、大学と企業の間の研究開発連携の緩衝材(あるいは、経営資源のプール)的役割を担います。

「ベンチャー企業の産学連携」
独立ベンチャーが創業後に、事業展開を通じて自社製品に求められる付加価値を認識し、その実現を図る目的で大学等と産学連携を行うケース。(経済産業省の定義では「創業後5年以内に産学連携」をした企業を大学発ベンチャーに含めています。)技術シーズに求められる要件は、新しい産業を拓きえる潜在可能性の大きい技術であること、あるいは、科学とビジネスの距離の短いサイエンス型産業であることなどの特徴があります。顧客が大学等であるケースもあります。この場合は、ベンチャー企業にとっての大学の位置づけは顧客参加型(共創的)製品開発としての側面も持ちます。

「研究成果の事業化(コアの大学発ベンチャー)」
主に大学(教授・研究者・院生・学生)が主導権をもって研究室の研究成果を事業化していくケースです。当初は大学人が創業社長をつとめていたのですが、最近ではビジネス経験のある産業人を社長にして、大学人はCTOになるケースが主流になりつつあります。(中には社長業と教授職の兼務ができるパワフルな大学人もいますのでこの限りではありませんが。)


こうした分類は”これが絶対”というものはありませんが、ベンチャーの成長の軌道に大きな影響をもたらす特徴の一つが、この「6つのスタイル」になるだろう、と見ています。


大学発ベンチャー 6つの分類.gif
(図:事業内容のベンチャー性と収益化までの期間で6スタイルをポジショニング)
posted by 石井力重 at 06:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2006年03月01日

SNSの成功要因に関する私見。

日刊工業新聞社のてくてくjp( http://techtech.jp/jdl/weblog/portal )がスタートしました。ブログとSNSを組み合わせた技術者のための情報交流サイトとのことです。「知識」「技術」「人」の循環を基本コンセプトにしています。

事務局からIDを頂いていたので早速ログインしてみました。他のサービスとの違い、スタート時点からすごくサイトの「活用方法」がデザインされていること、理工系の方が違和感なく使えるような言葉遣いと知的な雰囲気のデザインであること、などの印象を受けました。

日刊工業新聞社の読者層が利用するサイトになればおもしろい技術と知識のトピックスが展開されるかもしません。社内情報を無制限には公開できないとは思いますが、一方でやはり、近年の「共創」を通じた製品開発・サービス開発の取り組みは、今後の社会では一層重要性を増していくと思われます。そうした中で、オープンイノベーションのプラットフォームとしてこの『てくてくjp』のようなサービスは何かを生み出していくのかもしれません。

もちろん、新しいものが生まれる一方で、古いものが閉鎖もされています。つながれば何でもできる、というわけではないという事実があります。たとえば、起業支援機関の提供したSNSは、その役目を終えてサービスを終了しています。

「SNSの吸引力は、人そのものが持つコンテンツとしての魅力」とかつて友人が教えてくれましたが、SNSのトップランナーがすでに二周年をむかえ巨大なものになっている現在、新しく登場して活発に使われるようになってゆくSNSにはどんなものがその吸引力となってゆくのか、興味あるところです。私なりに強いてあげるとすれば、

”社会の大きな変化によって、誕生し急成長するような”属性の人々を一定数以上、同じ空間に集めること。

が、成功要因の一つになるかもしない、と思います。
posted by 石井力重 at 23:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研究(MOT)/検討メモ&資料



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