2023年06月28日

生成AIは、どう使うべきか。(あるいは、”どう使わないべきか”)(2023年の6月末時点の石井私見)

突然ですが、(いや、そうでもないかな)、今回のブログ記事は、「生成AIは、どう使うべきか。(あるいは、”どう使わないべきか”)」論です。

さて世の中、ChatGPTが急速普及してきた3月あたりから一気に変わりまして。
『生成AIはどう使えるのか』という段階から次の段階『生成AIでより高い効果を出すには』の段階に移ろうとしています。

こうなってくると「どう使えるのか(あるいは、”どう使わないのか”)」を手堅い組織でも、議論の俎上に載せざるを得ません。そう、大学です。
大学にはAIの専門家や、AIで甚大な影響を受ける研究者がいて、学者同士の議論で深まります。
そして、3か月後の今、大学からの声明が次々と周知されるようになりました。


ある大学は、結構先進的です。
「10年後の彼ら(現在の大学生)が、AIを使っていない未来は考えられない。その未来に向けて今、どういう教育をするべきか、考えなければならない」というアバンギャルドな雰囲気。”おおっ”と思って情報を受信していました。

またある大学は非常に思慮深いです。
「知識を十分に持たない人には、回答が不確実であり、情報流出の危険もある。学習の阻害要因となることもある。使わない選択肢も検討しなくてはならない」と。

どちらも理のあることで、良いとこどりをしていきたいです。
先進的、保守的、それぞれから学ぶべき点を挙げてみます。

〇先進的:

10年後。今の調子で発展した「10歳のAI」が、デジタル空間上やデバイス上を跋扈(ばっこ)しています。そのころに「使わない」という選択肢はほぼないでしょう。そして、指数関数的に成長するAIの能力にずっとついていくには、『拙速でもどんどん突っ込んでいく行動』が必要と思われます。

その時代その時代のAIの、先進的な利用をする人が、ビジネス的に上昇気流にのれるでしょう。そういう未来に向けて、今からカタパルトは上に向けて準備しなくちゃ、と。

〇保守的:

漢字変換が登場して我々は、漢字が書けなくなりました。「読めるけど、書けない」。同じ事がスライドして起こります。文章構成能力です。「手直しはできるけど、人力ではゼロからは書けない」。こうなることはほぼ確実です。さて、大学時代には、「大きな概念を構成し、推敲していく能力」が大きく発展します。その時期に、AIアシストがあることで、「論述の筋肉」というものを鍛えずに、進んでしまう。それはやはり、大きな懸念を残します。

また、AI時代には知性の意味で”背の高い人”は有利です。自分の知識の範囲にあることをAIに生成してもらう。判断がつくので適切に使えます。大学教員はある分野ではものすごく”背が高い”ので、AIが十分、使い物になる。しかしあらゆる分野において初学者である学生は、どういう専門分野についても”背が低い”ので、AIで生成したものの適不適を判断できる幅が少ない。この背の高さを教員サイドが見誤ると、「判断可能範囲外で、AIを恒常的に利用する」という学習行動を刷り込んでしまう。このリスクは実際あります。

両極端の論を、書いたところで、石井の現時点の考えはどうなのか。述べてみます。

どちらかと言えば「先進的」です。

利用してどんどん先端を走ろう、というスタンスでいます。(実際AIカードも作って、授業で配ってみんなで使っています。)

しかし、その時に常にこうも言います。
「今、大人たちは、漢字は読めるが書けない。使わぬ筋肉はすぐ落ちる。脳も同じだ。さて、AIは論述の筋肉を楽させる。AIを使って生成するならば、趣味とか日記とかでは、自分の考えを”人力で”論述することを日々心掛けるべきだ。
『使いこなせる。高度な成果も出せる。そのうえで、使わない選択もきちんとできる。』こういう能力が必要だ。
「自分自身の操縦者」たれ。・・・そんな「気概」も同時に言及するようにしています。

(詩「インビクタス」(負けざる者たち)に出てくる『私が、我が魂の指揮官』という言葉があります。これ、AI時代には、ほんとに、一層多くの人に重要になる言葉だと石井は思うのです。)


という事で、「使いこなせるようになること。そのうえで、使わない選択肢をとれるようになること」が、大事だ。

石井の私見にすぎぬのですが、私は、そう思っています。

以上、教壇に立つときの石井のAIに対するスタンスの表明でした。

(なお、これは、2023年の6月末時点のものです。AIはすごく早い変化を遂げるので、一年後、もしかしたら3か月後には、もう、別のスタンスをとっているかもしれませんことを、申し上げておきます。)

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タグ:生成AI
posted by 石井力重 at 23:40 | アイデアプラント 6th(2021-2023)

2023年02月13日

石井力重のモットー(あるいは、座右の銘)

私のことをAIに聞いてみたらなかなかに正確な答えをするんです。
でも、石井力重のモットーは、という一文が、どうもしっくり来ませんでした。
何かのインタビューで、何らかの文脈でそう発言したことがなくもない、そんな感じの言葉だったんです。
そこで、思いいたりました。はっきりと示したことがないものは、AIでも、人間でも、それらしいものを推定して認識するのだ、と。
ゆえに、明確に提示しておこうと思いました。(・・・前置きが長いですね)

私、石井力重のモットー(座右の銘)は

「志ある所に、道は拓ける」

です。

これは、ごくたまに、「本にサインをください」と言っていただけることがあり、そういう時に名前とともに、座右の銘として書いています。(サインといっても単純に明朝体で石井力重と書くだけなんですが、それじゃさみしいなと思い。)

(余談)

Bingの対話AIの回答スタイルを見て思います。
ネット上のテキストとしては、ストック型(ブログ)の方がフロー型(SNS)よりも「引用元」になりやすい可能性があります。
ブログの価値は対話型AIの出現によって上昇するかもしれない。そんな予感がするんです。
posted by 石井力重 at 11:50 | アイデアプラント 6th(2021-2023)

2023年01月30日

第15期役員のご挨拶(創造学会2023年1月ニューズレターより)石井は(末席の)理事を務めます。

創造学会2023年1月ニューズレターより.png

創造性の学会「日本創造学会」の新役員の挨拶が学会ニューズレターに掲載されました。
光栄にも、石井の前後に、慶応大学・前野先生、久留米大学・川路先生のご挨拶が並んでいまして、記念にスクショを載せておきます。

(こういう挨拶文章を書くのは、慣れていないので、石井だけ「こんにちは、石井です」みたいな書き出しで、異質感満点です。それらしく、しれっとした無難な挨拶を書くことも考えたのですが、投票制の理事任命ゆえ、石井に投票してくださった方々の声にこたえて、石井らしく書いてみました。

書いた文章に少し加筆し、掲載します。

私は、学会は知識創造の場であると考えており、
伝統的運営(手堅いの)と創造的運営(やわらかいの)の両輪が必要だと考えています。
皆さんと一緒に時代にマッチした創造的組織を目指して取り組んでいきます。
石井は、性格的に、手堅いのは苦手で、やわらかいほうをいろいろやって失敗して、選択肢を作り出す、そんな役回りになると思います。
頓珍漢なことをしちゃう理事だとおもうのですが、それが多分石井のミッションだと思いますので、どうぞお力添えください。
皆様よろしくお願いします。

posted by 石井力重 at 18:14 | アイデアプラント 6th(2021-2023)

2023年01月29日

芸術領域の創造性、産業領域の創造性

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創造性というのは、思い描く力だけじゃなく、広く使えるものにすることも大事だ、という偉大な創業者の文献を読んでいて、少しまとめたくなりました。芸術領域の人が話す創造性、産業領域の人が話す創造性。それらはImagineは共通ですが、違いもあります。図にした感じです。

Artの創造性は=Emotion+Imagination(+美)
Industoryの創造性はImaginetion+Feasibility(+有用性)

もちろん、AとIははっきり分かれているわけではなく、重なるような種類のものもありますので、すべてこんなに明確に分かれるとは言えません。ただ、互いに言葉に内包する意味が違うな、というときの俯瞰図にはなるでしょう。
posted by 石井力重 at 20:27 | アイデアプラント 6th(2021-2023)

現地3件、オンライン1件、の登壇の1月。長期出張の2月。

1月の活動を報告します。
コロナとの折り合いをつけつつある社会になったようで、オンラインは1件、現地は3件(東京、宮城、宮城)の登壇仕事でした。
業界も家電、半導体、防災、インフラ整備、と多様で内容はそれぞれ異なります。いずれもアイデア創出や創造活動のテーマです。

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写真は防災テーマの際に、サンプルでお見せした「でるキャップ」。これ、結構あったかいんです。クッションスポンジなんですが、頭にのせるとグイっと出てきて帽子になるんです。防災頭巾より少し上の防御力です。

日替わりで、発想のテーマが変わる(そして発想技法も変わる)仕事でして、準備、設計、運営は相当に集中力を使います。創造的社会への一助になれれば、と思い、全力で運営してきました。

2月は出張が長い月です。名古屋と関東方面に2週間ほど。お近くに伺うこともあるかもしれません。何かご相談があれば「石井さん、近くにいるなら寄ってよ」とお声がけいただければ、都合の合う限り雑談しにまいります。アイデアや創造への取り組みについて、なにか役立つ知見があれば、お話しできるかもしれません。

posted by 石井力重 at 12:26 | アイデアプラント 6th(2021-2023)

2023年01月28日

インボイス(適格請求書)の発行事業者の登録をしました。

適格請求書発行事業者の登録通知書.png
先ほど、適格請求書発行事業者の登録が完了しました。
10月1日より、請求書には、石井力重の登録番号「T+13桁の数字」を記載して、ご請求書を発行します。

posted by 石井力重 at 12:40 | アイデアプラント 6th(2021-2023)

2023年01月24日

ワークショップの様子が、夕方のニュースに少しだけ、出ていました。

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Nスタみやぎ(仙台の夕方のニュース番組)に、先日行った防災道具のアイデアワークショップ(塩釜第二中学において)の様子が流れました。私も後ろ姿で少しだけ出ていました。
posted by 石井力重 at 19:00 | アイデアプラント 6th(2021-2023)

2023年01月02日

2023年の抱負「AIアイデア生成が生む、次世代の社会的ニーズに応えます」

優れたアイデアは非効率的に生じることがあります。
多くのアイデアは「そのアイデアによって損害を受ける既存事業者」と
「実行にふさわしい資源を持たない若い組織」に生じます。
結果、多くの「優れたアイデア」は消えてしまいます。

しかし、今後は生成系AIがアイデアを生み出すことで、
受け取れる人々のもとにアイデアが増えるでしょう。

そのため、今年の終り頃には、「アイデアを選択する能力」と「アイデアを改善する能力」が重要になるでしょう。
起業支援界隈では、社会ニーズとなるかもしれません。

アイデアプラントは、「IDEA Vote」という「アイデアの選択スキル」を育てるツールをすでに持っていますが、「アイデアを改善するスキル」を育てるツールは開発中です。(その開発は、約4年にわたり行われ、ちょうど完成の段階に来ています。)

一方で、生成系AIを使用する企業が増えることで、情報の流出を防ぐためにAI使用が禁止される企業も増える可能性があります。その場合、「アナログのAI」と呼ばれるプロセスが生み出されるでしょう。その一つのスタイルは、カードやブレストを使った発想のプロセスです。アイデアプラントは、このプロセスを整備して、世の中に提供したいと考えています。まずは、名刺サイズのカードで試作し、その上で、一人ブレストのプロセスを開発したいと考えています。

AIと人がブレストする.png

今年の抱負は、具体的に述べました。

今年も、アイデアプラントは社会を創造的にするために、最大限の努力をすることを目指します。
そのためには、多くの組織や多くの方のご指導や協力が必要です。
今年も、よろしくお願いします。


posted by 石井力重 at 15:35 | アイデアプラント 6th(2021-2023)



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