2025年01月31日

1月の講義報告:探求テーマと新商品アイデア創出の場を提供

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1月は、まったく異なる二つの場でアイデアワークショップを実施しました。


ひとつは 石川県の小松高校 で、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている同校の1年生向けに、「探求テーマをつくり出す」ためのワークショップを行いました。高校生たちは、ワイワイと活発に意見を交わしながら、自分たちの探求テーマを見つけていきました。最初は戸惑いも見えましたが、アイデアの出し方のコツを掴むと、思いがけない切り口やユニークなテーマが次々と生まれ、熱気に包まれました。


もうひとつは、医療機器メーカー における新商品アイデア企画の一環として実施したワークショップ。こちらは企業研修のため詳細は控えますが、参加者の皆さんは、限られた時間の中で次々と発想を広げ、現場の課題に即したアイデアを生み出していきました。医療分野という社会的に重要なテーマを扱う場で、創造的思考を支援できたことは、私にとっても大きな意義がありました。


高校と医療機器企業と、年齢も環境も異なりますが、どちらの場も、未来をつくるための場でした。探求する力、発想する力は、これからの社会にとって欠かせないものです。今回のワークショップが、それぞれの未来への一歩を支えるものになっていれば幸甚です。

右向き三角1 小松高校のスライドはこちら
https://www.docswell.com/s/ishii/Z2218N-tankyu

posted by 石井力重 at 23:00 | アイデアプラント 7th(2024‐2026)

2025年01月13日

2025年の抱負「人機共想の深化」「脱皮侃創(カンソウ)」

2024年を振り返って

昨年は、「人機共想」の実践を目指し、AIと人間の協働による新しい創造プロセスを模索しました。以下にその成果を簡単にまとめます。

  1. 人間とAIの共同作業
    アイデアの断片をAIで整理し、本質を際立たせることで、企画の質と量を向上させました。

  2. 人材不足への対応
    AI指示文集を企業に提供し、アイデアコンテストなどで活用。集まるアイデアの幅と質が向上し、大規模な人数への対応も可能になりました。

  3. 人機共想の推進
    AIの知見と人間の感性を融合するプロセスを多数展開し、AI単独では得られない質の高いアイデアを創出しました。

  4. アイデアプラントの役割
    実践的な「AIとアイデア創出」の書籍を執筆中。AI発想法を取り入れた研修やセミナーを通じ、参加者に具体的な方法を提供しました。

  5. 高い人間性の仕事と直観力
    人間の「微かな魅力を感じ取る直観力」が、AIの能力を補完し、アイデアを磨く重要な役割を果たしました。

  6. 直観力合宿(構想)
    離島でのフィールドワークを通じ、直観力合宿の具体像や運営の課題を明確化しました。




2025_hofu.png

 

2025年の抱負

今年のテーマは、「人機共想の深化」。「創造性とAI」が織りなす新しい時代に、考える行為や創造プロセスを「2.0」へ進化させる挑戦を続けます。また、「ちょうどいい発想方法」を社会に広く提供していく年にしたいと考えています。

さらに、個人としての抱負も掲げます。

今年は 「脱皮侃創」 というテーマを心に据えました。

  • 脱皮: トラワレやしがらみを脱ぎ捨て、身軽になって新しい挑戦を。肩書や過去の慣習に囚われず、柔軟な発想で進みます。
  • : 考えをはっきりと打ち出す。直観力研究の中で得たこの姿勢をさらに実践し、率直に意見を表明します。
  • : よそ者(囚われのない)・若者(未成熟)・バカモノ(変なこと)的な視点を持ち、立場に囚われず、新たな創造を打ち出します。

年初の計画

  • Imagine Card: 想像力を引き出すツールを完成させ、社会に提供します。
  • 「IF60」カード教材: 魅力的な商品アイデアを考案できる新教材をリリース予定です。
  • AIと創造性の書籍: 幅広い指南書として完成させ、皆さんに届けられるよう尽力します。
  • 直観力合宿: 各地でのフィールドワークを重ね、具体的な形を模索します。

未来への「よりあいまいな見通し」

2025年は「創造性とAI」という言葉が飛躍的に注目される年になると予感します。社会全体が新しい時代の輪郭を模索し、議論が多様に発散しながらも、新たな創造性のあり方が見えてくる一年。AIが人と比肩してくることで、既存の秩序がカオスになり出します。こういう時代は、私のようなタイプには非常に面白い。

長い混沌の始まりともいえるこの時代に、創造性の可能性をさらに探求し続けたいと思います。

今年も、皆様とともに歩む一年にできれば幸いです。

 
 
コメント(執筆プロセスについて)

(この文章は、まず、AIに質問役になってもらって昨年の抱負に対するインタビューをしてもらいました。それを圧縮してもらい振り返り部分を作りました。後半は、自分が見つめるこの先12か月に、何が待っているかを思いつくままに述べ、AIに整理してもらいました。全体をAIに整理してもらい、最後に、石井の手直しをしてこの文章を作りました。
 AIによるサポートを受けることで、この記事の執筆作業は、ほとんどの時間、振り返るや構想や洞察に使えました。以前であればそのままその手の文章を乗せると、冗長で読みにくくなり、一年後の自分すらも読む気にならない文章になっていました。それが、今はAIの清書でかなり良くなりました。
 もちろん野放図に使っているわけではありません。AI清書文章が言いたかったことの文意をとらえているか、ハルシネーションがないかといった見直しをし、チェックを通ったものを、素材として残します。文章ブロックを作っていき、最後に組み合わせて全体としてAIで整える。それをまた自分がチェックする。という作業の仕方をしています。いわばステップバイステップでの共同執筆です。この辺が2025年の初頭の段階ではもはや普通の作法になっていますことも含めてここに記しておきます。

 なお、このカッコ内は自分で手打ちしている文章です。AIリライトが入っていないと、だいぶ違いますね。)

タグ:人機共想
posted by 石井力重 at 20:43 | アイデアプラント 7th(2024‐2026)

2024年11月23日

全国各地で創造性を育む:4週間の旅仕事を終えて

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4週間、9つの街を巡りながら、大学生から小学生、専門家、地域の商業者まで、幅広い層の皆さんに向けて創造性をテーマとした講義を行ってきました。旅路の中で得た刺激や感性の豊かさは、私自身の新たな挑戦にもつながっています。(10月25日から11月21日までの旅仕事の報告をつづります)


各地での活動報告

  • 名城大学(名古屋)

    • 「アイデア創発ワークショップ」を開催。約200名の学生たちと、創造的思考の基礎を学びました。

  • 日本創造学会(久留米)

    • 「久留米絣をめぐるクリエイティブサロン・アイデアワーク」を14名の参加者と実施。伝統に新たな視点を組み合わせるアイデアを探求しました。

  • 南丘小学校(小倉)

    • 「発明教室のアイデア出しパート」を50名の小学生と共に。動物エクスカーションや子ども向けTRIZを使って、新しい商品アイデアを生み出しました。

  • 九州工業大学(飯塚)

    • 「アイデア創発ワークショップ」を100名の学生と実施。実践的なアイデアソンで場から良案を創出しました。

  • 某機関(川崎)

    • 「アイデア創発手法」を30名の専門家向けに。CPSやTRIZを用いた高度な創造技法を学んでいただきました。

  • 日野市

    • 「HINO商人塾第3回 発想力向上による新たな価値創造」を8名の商業者と。ビジネスに直結するアイデア創出を支援しました。

受講者の顔がわからないようにぼかした講義シーンの写真

名城大学(「3人ブレスト」のシーン)
南丘小学校(知財と発明の授業。活きのいい発言に、コメント中)
九工大(創造工学のミニレクチャー中)
久留米のクリエイティブサロンの移動車中。左から安松先生、古川先生、石井。

予期せぬ出会いと即興対応

旅の途中、恩のある先生から「近くにいるなら講義していってほしい」と急遽リクエストをいただくことも。ホテルに荷物を残したまま、一泊で近隣地域に移動し、小学校と大学でのダブルヘッダー講義を行うというタフなスケジュールも経験しました。これらの即興対応は、自身の柔軟性と適応力を鍛える貴重な機会となりました。


満足度と今後への課題

各講座では高い満足度をいただけたようですが、私自身は「もっと楽しませる講義ができるのでは」と感じています。参加者の笑顔や驚きの声をもっと引き出せるよう、来年に向けて改善点をたくさん見つけました。


感性の仕入れ:未来への投資

旅仕事のもう一つの目的は、「感性の仕入れ」です。これは、創造性を高め、直感力を養うための自己投資です。AI時代が進む中、人間に求められるのは豊かな感性と新しい視点です。

旅先での主な体験

  • 種子島

    • JAXA種子島宇宙センターでの見学ツアー。実際のロケットや格納庫を間近で見学。

    • H3ロケット4号機の打ち上げを見学(向かいの屋久島から)

  • 屋久島

    • 樹齢2000年以上の屋久杉を訪問。

    • 温泉の湧く海岸での泳ぎや、西部林道での野生動物との遭遇。

    • 滝や渓谷の清流に圧倒され、屋久島でしかできない体験を満喫。

  • 久留米周辺

    • 北原白秋の故郷・柳川や吉野ケ里遺跡の訪問。

    • eビークルパークや石橋記念館での学び。

  • 川崎

    • JAL工場見学では、飛行機のメンテナンス作業や着陸を目前で見学。

これらの体験は、創造活動の源泉となり、今後の講義やワークショップに生かしていきたいと思います。


種子島宇宙センター(本物のロケットを至近距離で見学。ハンガー内のH-IIロケット7号機)
屋久島(2000年以上の杉が生きている太古の森をめぐる。形容しがたい良さ)
eビークルパーク(カブのエンジンで走るクラシックカー「N193」0の運転体験)
JALスカイミュージアム、5秒で着れる特殊な仕掛けの機長服(試着用の特殊なつくりで割烹着のように着る)

ビジネスオーナーたちとの即興でのブレスト

旅先では、出会ったビジネスオーナーと事業成長のためのアイデアブレストを行うこともあります。これは報酬のない社会貢献活動ですが、相手が望む場合には喜んで協力しています。時には素晴らしいアイデアが生まれ感謝されることもあれば、なかなか成果が出ないことも。相手のニーズを尊重しつつ、今後も続けていきたいと思います。


師走は地元での活動を

12月は仙台に戻り、地元の大学や組織でワークショップや創造研修を行います。師走はなぜか地元貢献の機会が一気に増える時期です。多くはボランティアに近い案件ですが、自分の住む街の未来が明るくなるよう、全力で取り組んでいきます。


ご依頼・ご相談をお待ちしております

全国各地での活動を通じて、多くの出会いと学びがありました。これからも、アイデアや創造技法に関する講義やワークショップを全力で提供していきたいと思います。

「こんなこと、お願いできるかな?」というご相談がありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。新たな出会いを心より楽しみにしております。


石井力重(アイデアプラント 代表)
rikieどっとishiiあっとまーくgmail.com

posted by 石井力重 at 21:30 | アイデアプラント 7th(2024‐2026)

2024年11月12日

AI時代のアイデア創出:創造工学で企業の未来を共に築く

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近年、AI技術の進化により、アイデア創出の手法が大きく変わりつつあります。AIを活用することで、短時間で多様なアイデアを生み出し、人間の深い洞察と組み合わせることで、より豊かな発想が可能となっています。
(私はこの構成を「人機共想(じんききょうそう)」と呼んでいます。)


しかし、AIの導入に際して、どのように活用すべきか迷われている企業も多いのではないでしょうか。
アイデアプラントでは、単に一般的な方法論を提供するのではなく、各企業の文化や独自のアイデア創出の特徴に合わせたスキームを共に構築することを大切にしています。私たちは、創造工学の知見と豊富な実績をもとに、クライアントの社内に既にある創造ベストプラクティスを活かし、その会社用のカスタムメソッドを整備しています。


特に、プログラミングの専門知識がなくても、文系の方々が無理なく活用できる無料の生成AIや、社内用の対話型AIを活用したスキームを提供しています。
これにより、各自が自分のペースでAIを使いこなし、必要に応じて自ら改良を加えることが可能です。


例えば、ある企業では、従来のブレインストーミングにAIを組み合わせることで、短時間で多様な視点からのアイデアを収集し、その中から最適なものを選び出すプロセスを確立しました。このように、AIと人間の創造性を融合させることで、新たな価値を生み出すことが可能です。(もちろん、AIありきではありませんで、AI使用がむしろ足かせになるような場面では、人間のみの発想プロセスにスイッチすることも踏まえつつのーー、です)


私自身、日本創造学会の理事として、創造的な企業が次々と生まれてくる社会の実現を目指しています。
AI時代におけるアイデア創出の在り方について、疑問や不安をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。


皆様と共に最適なアイデア創出の方法を探求し、実現してまいります。



posted by 石井力重 at 11:58 | アイデアプラント 7th(2024‐2026)

2024年10月26日

第4回ゲスト講義:「アイデア基礎」の授業でクリエイティブ・コミュニケーションを学ぶ

10月22日、東北工業大学での「アイデア基礎」授業の第4回目となるゲスト講義をしてきました。

この授業は、年間5回の特別講義シリーズで、毎回3コマ連続して行われ、さまざまなアイデア発想法やブレインストーミング技法を実践的に学んでいます。

今回の授業は「アイデアソン」です。その狙いはクリエイティブ・コミュニケーションを体験しながら学ぶことです。

まず、三人ブレインストーミングから始まり、アイデアスケッチ、ハイライト法(優れた案の抽出)、アイデアレビューと続きました。

さらに、ランダムに4人のグループに分かれ、各アイデアに「幸せ」「楽しさ」「感動」の要素を加えて発展させるブレインストーミングも行いました。


アイデアの発展ツールを活用して
アイデアプラントの「Roku」(六角形の紙)と「Core」(丸くて2本の差し込み棒がある紙)を用いて、アイデアの発展方向を視覚化。学生たちはアイデアの進化を実感しながら、そのプロセスを体験しました。


今回のテーマ:「新しいスポーツの考案」
今回のテーマは「新しいスポーツを考案する」というもの。ARやAI、デバイスの使用も可能としたため、テクノロジーの活用も視野に入れたアイデアが求められました。過去にも何度か取り組んだテーマですが、今回もデザイン系の学生から新鮮かつ独創的なアイデアが多数出され、特にトップを取ったアイデアには哲学的な深みが感じられるものもあり、学生の発想力の豊かさに改めて感心しました。

RokuとCore.jpg


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アイデア発展ブレスト.jpg

posted by 石井力重 at 10:33 | アイデアプラント 7th(2024‐2026)

2024年10月04日

大学1年生100名の困りごとを分類し、生成したブレインストーミングのお題17選

大学生に向けて、ブレインストーミングを教える教員の皆さんに、お役に立てばと、シェアします。「次のコマ、グループワークだ。なにか良いお題、ないかな。」というときに最適です。学生さんにこのまま提示して、「各チームで好きなお題を選んで」としてもいいでしょう。

1.     課題の先延ばしを克服するための効果的な方法とは?

  • 学生が課題を後回しにしてしまう原因を分析し、解決策を考える。

2.    早起きを習慣化するためのユニークなアイデア集

  • 朝起きられない悩みを解消する新しい方法を提案。

3.    人見知りを克服し、友人関係を広げるための戦略

  • コミュニケーション能力を向上させるための具体的なアプローチを議論。

4.    学生の金銭的負担を軽減する節約術と収入源のアイデア

  • 経済的な問題に対処するための工夫を共有。

5.    大学の交通アクセスとキャンパス環境を改善する提案

  • 通学の不便さを解消するための具体的なプランを考える。

6.    時間管理の達人になる!効果的なスケジュール術を探る

  • 時間の使い方が下手な人向けの改善策を討論。

7.    健康的な生活習慣を身につけるためのセルフケア方法

  • 体調不良や体力不足を解消するための生活習慣を提案。

8.    学業、バイト、趣味を両立するためのバランスの取り方

  • 忙しい学生生活を充実させるための秘訣を共有。

9.    学生食堂のメニューをより魅力的にするためのアイデア

  • 食堂への不満を解消し、満足度を高める提案を考える。

10. ストレス解消とメンタルヘルス向上のための新しいアプローチ

  • 落ち込みやすい性格を改善する方法を議論。

11.  部屋の片付けと生活空間の最適化術

  • 散らかった部屋を整理し、快適な生活を送るためのアイデアを共有。

12. 一人暮らしの学生が直面する課題とその解決策

  • 家事の面倒さや生活リズムの乱れを改善する方法を討論。

13. コミュニケーションツールを活用した人間関係の構築法

  • LINEやSNSでの効果的なコミュニケーション術を探る。

14. 体力向上と健康維持のための簡単なエクササイズや習慣

  • 運動不足を解消し、健康的な体を作るための方法を提案。

15. 多様な人々と交流するためのキャンパスイベント企画

  • 学内の人間関係を広げるためのイベントやサークル活動を考える。

16. テクノロジーを活用した学習効率アップのためのツール紹介

  • 学習アプリやデジタルツールを使って効率的に勉強する方法を探る。

17. ポジティブな自己イメージを形成するためのセルフエンパワーメント

  • ネガティブ思考を克服し、自信を持つためのアプローチを共有。

脚注「このリストは何なのか」

制作者

石井力重 いしいりきえ
(アイデアプラント 代表)
(早稲田大学 非常勤講師)
(日本創造学会 理事)

制作方法

  1. 某大学1年生100名に日常の困りごとを思い浮かべてもらいました。
  2. 次に「困りごとを優れたテーマへ加工する技法」をレクチャーし、実践してもらい、専用フォームに投稿してもらいました。234個のテーマが集まりました。
  3. テーマ集を、意味の近いものを小分類し、さらに大分類しました(AIで実施しました)。その結果を、石井がチェックし、幾度かやり直して最適なものを得ました。
  4. それを素材にして、大学生が魅力的に感じるお題文章を20個生成してもらいました。(AIで実施しました)
  5. そのうえで、大学の固有性、個人情報がわずかでも感じ取れるものを取り除き、どの大学でも有効なリスト(17選)にしました。(ここは完全人力、石井が精査しました)

どうしてシェアしているのか

皆でより良い教育を。誰かの著作権には配慮したいですが、自分の作ったものに関しては「いいもの作って、皆にシェア」で行けるといいなあと思っています。
感想フィードバックや「ブレストの講義に関してこれに困っている」といった課題をコメントいただければ、うれしくなってまた何かシェアしていくような、ちょろい石井です。ぜひ、お寄せください。


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仙台城址・伊達政宗騎馬像。政宗には400年の計があったそう。

 

posted by 石井力重 at 14:17 | アイデアプラント 7th(2024‐2026)

2024年09月24日

夏の旅仕事は、八尾(20名2日間)、早稲田大学(200名4日間)の講義ワークショップをしてきました

8月の終わりから9月の初めまで17日間の旅仕事に出てきました。「講義」と「感性の仕入れ」です。

余談から。

「感性の仕入れ」というのはアイデア創出の源泉であり大事な「インプット」の時間です。人から見ると、気の向くままに、ふらふら旅しているように見えるでしょうけれど、テーマがあり、テーマ外の出会いも柔かく受け止める姿勢で、行った先の土地でフィールドワーク的にいろんなことを吸収します。
旅の折り返し地点は高知県の最も西の地点。そこで偶然出会った、その日ちょうど誕生日で93歳になったという方と2時間ぐらい、いろんな話をしたり。戦争の悲惨さ、戦時下になったら生活するうえで何をすべきか、のノウハウなどは文献にも滅多に

報告の本題へ。

さて、八尾市では起業家の卵、あるいは、すでに起業していて伸びようとしている創業者が受講する八尾市の起業家育成講座です。石井はアイデア創出の回を担当。一日8時間を連続2日間、という結構スパルタンな構成。でも、楽しんで学んでもらえたようです。

早稲田大学では、人間科学部でデザイン論を、夏季集中講義で。場所は所沢キャンパスで、受講生は200名。このキャンパスの最大級の大規模授業です。こっちはさらにハードで、朝から夕方まで4日間連続で、大人数で立って動いて、アイデア創出を実践していく、という内容です。この仕事は、講義ーーという側面だけでなく、大規模イベントの運営、という側面もあり、質と量の両方を求められます。(講義の質、大人数でのワークショップ)。全力でお話しして、運営して、楽しんで学べて将来の仕事に役に立つ内容を提供するぞ、という姿勢でやっています。学生さんの全員の評価は分かりませんが、個別に来て感想を教えてくれた学生さんの言葉は講師冥利に尽きるものでした。(もっとも、わざわざ言いに来てくれる受講者というのは、集団の中でも満足度の高い人なのでそれを石井の評価の代表サンプルであるかのようにいうのは、いささか厚かましいわけで。)

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他、旅仕事の前後にも、2件ほど、大企業さん向けの講義ワークショップをしました。
重工業の企業さんのアイデア創出に向けたものが1件。
先端産業の装置産業の企業さんのアイデア創出に向けたものが1件。
どちらも、他の案件と同じく全力でお話ししました。

夏の1か月をざっくり束ねての活動報告でした。


posted by 石井力重 at 00:18 | アイデアプラント 7th(2024‐2026)

2024年04月25日

京都精華大学の「アイデアの授業」の最終講義でした。(17年間の講義)

昨日(2024年4月24日)は、京都精華大学の17年間の「アイデアの授業」の最終講義でした。

ゲスト講義というのは受け入れ担当の教員がいて実現します。2008年、本学の教授で漫画家の「さそうあきら」さんからゲスト講義の依頼をいただいて、この講義は始まりました。
そのうち、アニメーターの数井先生からも授業の依頼をいただいて並行して別の「アイデアの講義」を行っていました。
そして数年前、さそうさんの退官、当初の授業枠を数井さんが引き継いで継続し、そしてその数井さんも今年で退官、ということになり、長かったこの講義も今年で完全に終わりになりました。

私が、講義を担当した中で、気づけばもっとも長い年数を継続した案件でした。17年間。何せ2011の大震災の年も被災1ヶ月後の春にやりましたから。(次に長いのは、早稲田大学です。現在11年目)

いつも、登壇する前は心に誓います。
これが人生最後の仕事でも悔いのない、出し惜しみのない全力仕事をしようーーと。

そして、「最後の日は人生で一度切り」のはずなんですが、石井のような、いくつもの仕事がある、変わった生き方だと、そういう日が、本当に「何度か」やってきます。
昨夏の「奈良女子大学」の最終講義。そして昨日の「京都精華大学」の最終講義。
”これで、漫画の学生さんたちに講義をするのも、最後だ。”と思うと、17年の中で作ってきた知見やエピソードもすべて伝えきりたい、という情熱で話しきった90分間でした。

日が明けて今日、アンケートと質問の集計が上がってきて、(自分で言うのは自画自賛になりますが)学生さんたちがたくさんのものを受け取り、作品を生み出していく力にしてくれたことが、わかりました。
毎年、「これが最後の仕事でも悔いのない仕事を」と思っていますが、頭の先からつま先まで全部全力、という仕事ができてはいなかったもしれない。ーーそう、思いました。今年は、全部あんこの詰まったたい焼きが完成した、と思える講義ができたので、それに比べると、昔は、しっぽの所にあんこが足りなかったり、焼きすぎたり、生焼けだったりしたのかも。学生さんが「最高」と思える料理(講義のこと)を出せたのは、17年でこの一回きりだったのかも、しれない。と、アンケートのかきぶりの変化にそう感じるのでした。

この授業の熱量とクオリティーを17年前から毎年できていたらーーと思うその気持ちを、次の案件で活かします。「これが最後でも悔いのない仕事を毎回、しよう。」と心に誓って。

なお、17年の受講者の中には、佳作、新人賞、連載開始、人気作家になった方も何人もいます。今では、きっとお会いしたらなれなれしく「やあ、●●君、●●さん」ではなく「ご活躍を拝見しています、●●先生」と挨拶しなきゃ、というほどに立派になった方も。
素直に聞いてワークを実践するタイプの人もいたし、突っかかってきて反発するような受講態度だったタイプの人もいましたが、どちらのタイプからも連載を持つ漫画家が出ていて、生徒としての評価と、漫画家としての資質というのは、あまり関係がないのかもな、とも思う17年でした。
そしてだんだんと「どの子も将来、大先生になる可能性がある。僕はそういう人の若いころに出会っている可能性があるんだ。」そう思って、どの子も刮目して接するようにしてきました。
卒業生たちがツイッター上で、卒業後、食うために本屋でバイトしながら持ち込みを続けていて、なかなか目が出なくて鬱々としているのもみました。そのうち、作品が漫画誌に乗るようになって来て、すっかり漫画家になっていく人もいれば、ツイッターも綴じてしまって活動が分からなくなった人もいます。
後者の人にも、人生を生き抜く創造性の本質はお渡ししてきたつもりです。どういう道を行くのであれ、その道で自分の人生を切り開いていってくれることを心から祈っております。

最終講義の後、熱心に質問に来てくれた人に聞いたら、サンデーで奨励賞をもらった作品がある、とのことで、見せてもらいました。SOSさんの作品「佐原はいつも」。原稿を読ませてもらい、「またSOSさんの作品を読んでみたい」と思いました。思い返せば、若いころに出会った(まだその時点では学生で、後になる)漫画家さんのネームには「またこの人の作品を読んでみたい」と思わせるものがありました。きっと将来また、「俺は、この漫画家の若いころを知っているんだぜ」と自慢できる人が一人増えたのではないかと、思いつつ、帰路につきました。

京都精華大学の学生さん、先生方、事務方の皆さん、長い間、どうもありがとうございました。

saishukogi_kyoto.png

追記:
アンケート結果をそのまま引用することは同意を得ていないのでできませんが、AIにすべての感想を短いサマリにしてもらったものを、紹介します。

   
 ChatGPT4
「アイデア創出授業に対する学生のフィードバックの概要です。この授業では、多様なアイデア発想法が紹介され、学生たちに深い印象を残しました。特に、「カオス間引き法」や「出し尽くしたあとの追加10個のアイデア」などの技法が好評で、創造的思考を刺激する効果があったと評価されています。また、「歩きながらアイデアを得る」という身体的活動を通じた発想法も多くの学生に支持されました。授業を通じて、絶望や困難を乗り越える力としての創造性の重要性が強調され、多くの学生が新たな視角を得ることができたようです。」
 
   
タグ:最終講義
posted by 石井力重 at 13:00 | アイデアプラント 7th(2024‐2026)



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