8月17日。新潟を出て、相模原(神奈川県)で打ち合わせ。そのまま岐阜県へ。途中名古屋で乗り換える時に、きしめんを食べました。

うまかったです。さて、岐阜県。目的の町は大垣。
とても暑い日でした。
大垣のホテルは、「ホテルグッディ大垣」です。滞在しながら執筆の仕事もしようと思い、4泊ほどしました。古く駅から離れていますが、静かで最低限のものはあるし、清潔で対応も親切で、なかなかいい所でした。滞在中ずっと執筆するので人通りのうるさくない奥の部屋がいいのですが、というオーダーにもこたえてくださり、ありがたかったです。
18日は、モバイルコアへ。
ここはソフトピアという岐阜県のIT産業振興の戦略的な拠点の中にあります。10年以上も前からある建物ですが、きれいで大きくて、イベントのし甲斐があるところでした。

すごい!いいなぁ、が第一声。

ここは、電気も通信も公共インフラ的に利用できます。二階がイベント会場。
アイデアソン(ITの世界でのアイデアワークショップのこと)の打ち合わせを、棚橋さんと2時間ぐらいやって、だいたいの線が見えてきたところでお昼へ。
お昼は近くのお店で。

これが岐阜っぽいとか、大垣っぽいとかはよく分かりませんが。
ホテルから、モバイルコアまで徒歩二キロ。約30分。帰りも歩きました。えらく暑い日でふくはびしょびしょでした。部屋に戻るあまりにボーっとして居眠りにをしていて、これは熱中症に気を付けないといけないなと、当時のツイッターに書いていました。
ホテルの前に売っていた缶ジュース「スコール(skal)」を生まれて初めて飲んだのですが、甘くて酸っぱくてしゅわしゅわしていてとても気に入りました。あまりに気に入ったのでWikipediaで検索してみたほど。これは、西側では結構有名な由緒ある飲み物でした。私の生まれたころにできた者で、スコールは、北欧の言葉で乾杯を意味するそうです。
19日は、モバイルコアのアイデアソンのワークを設計。久々に丁寧に作りこむスライド。最近は即興でのアイデアワークが増えていてちょっとこういう時間を求めていたのもあってかなりじっくり作りました。
その作成というのは、(1)構成をテキストで作る→(2)具体的にスライドに起こす→(3)人々の流れがおかしい所を直す→(2)と(3)を繰り返す。ようにして出来上がります。配布用スライドはなしにして、スライドそのものをデータで掲載しておくのは、主催者さんの印刷コストを減らすため(後は、当日、紙資料がわさわさ動くので、スライド印刷物は、結構邪魔になる為)です。
普段もそうですが、アイデアワークショップをする場合、今回のように現地で打ち合わせができて、その後、だいたい設計・制作には、丸一にかけています。
翌日の20日には、早朝・始発の電車に乗って、飛騨高山をみてこようかと、考えて少し調べてから眠りました。
20日。早朝。すごい豪雨。これは、だめだなぁと、判断して、部屋で仕事をしながら様子を見ることに決定。
ようやく時間ができたので、本来の執筆をしようかなと、いろんなことを頭の中で考えていると、様々な終わっていない懸案が浮かんできてそれらを1つずつやっていきました。すごくすっきりしたものの、気が付けば午後3時。早朝はひどい豪雨でしたが、夕方には、薄い曇りぐらいでこれから、飛騨高山に行こうかどうか、しばし悩むものの、やはりこれから行っても遅い時間なのできついかなー、と思っているうちに、仙台メンバーが次々と、岐阜入りしたことをしりました。ツイッターやFacebookは、どこにいても、関係ないほど世界が近くなりましたね。日本語しか使わないので日本の中と一部の海外にいる日本語ユーザの方について、だけですが。
皆は、モバイルカフェ(モバイルコアで、面白い講演会がある)にいくというので、それに間に合うように移動をしましたが、原稿を書いていて筆が乗っていたので書き切ったら、もう、開始時刻。バスはめったに来ないし、タクシーもあまり拾えない。2キロをどう移動しようかとおもっていたら、ホテルに貸自転車があったのでそれでもうダッシュで移動しました。旅先で日錆に自転車に乗る不思議。

うぉ!すごく人がいる。
モバイルカフェについてそう思いました。話は、面白いアプリを沢山出されているFEYNMANのCEO八尾さん。ゆるふわ育成ゲーム「MEGU」の開発秘話や、マネタイズのいろんな示唆をお話しいただきました。講演と、後半は、ジークルーの佐々木さんによる対談形式。佐々木さんはエンジニアでもありつつ、多彩な力を思いだなぁとおもいつつ、面白い話を伺いました。
育成ゲーム MEGU
その後は、大交流会。持ち寄った食べ物を食べながら、わいわいと交流をしました。私はたまたま近くにいたデザイナーの坂口倫崇さんとしりあい、面白い話を沢山伺いました。翌日のアイデアソンの後も、一緒に飲みに行っていろんな話を伺ったので切り分けにくいですが、例えば、「間」という字は、昔は門の中が日ではなく、月だった、という話は今も記憶に残っています。デザインや音楽を作ることについて、私の興味(創造工学的な観点)からいろいろ伺ってみて、本当に面白い話ばかりでした。ちょっと曖昧になって自分の中の考えも混ぜた言い方に変えてしまっていますが、メモをみてみると、、、
デザインや曲をつくる人が、その人の手癖でつくる。
だからある程度つくると同じようなものばかりになる。
(漫画家にもでそういう、すでにやったことある感に悩みスランプになる時はある)
意図的に、違うものを作る、感性を重視しつつも工学的なことも重視する。
気になった物があって、振り返ってiPhoneで写真を撮る。
(どういうものをとっているかは、気になった物、としか言えない)
あれ、この赤が多いことがいいのか、と。
沢山とる日もあれば少ししかとらない日もある。物理的に忙しい日もあるし。
(良いアイデアは、最悪のタイミングでやって来る、そういう所もあるし、その辺は興味深く)
道元。判断停止。エポケー。哲学。
(発想の回廊の話、再び)
坂口さんとの話は面白くてわくわくして聴いていました。書かれた論文がおありとのことで、それについても、いつか読んでみたいと思います。
そんな感じに、20日の夜は更けていきました。
21日、アイデアソンの日です。このために来たので、体調も万全に整えて、午後からの会場に向かいます。この日ばかりは歩いて体力を消耗するわけにはいかないので、バス時刻を調べておいてバスに乗りました。

伝馬町、というバス停がホテルからの最寄。
そのバスには、アイデアソンの参加者の方が結構乗っておられて、福井からいらした背の高いshoito(伊藤さん)もいて、あ、石井さんですか、という感じに会話しながら生きました。前の席には、「デスマーチファービー」のチームの方もいたような気がします。
アイデアソンは65名ぐらいの申し込みに対して、スタート時点で40人ぐらいでしたので、まずは、私の仕事の紹介のビデオをながしたり、他己紹介ワークや、発想の特性についての話をすこしして、いました。30分ぐらい十分に、導入をしたところであらかたそろいましたので、アイデアワークの本編に入りました。
初めはエクスカーションです。アプリで補助出来たら面白い、と思える「動詞」を書き出していく、というものです。その後それに☆を付けて回して、今度は、5分交代のペアブレストです。

60名の会場で、ペアブレストは、ものすごいワーワー感。 ワーワー、ワーワー。

皆、楽しんでかつ、アイデアを出されていたようでよかったです。
次は、アイデアスケッチを書き出しました。そしてそれらに☆を付けて回り、上位のアイデアを抽出しました。
(公表に同意してくださったものだけです。トップアイデアはハッカソンに移行した関係でここにはないものもあります)
そのうえで、上位アイデア+情熱枠で、チーム編成候補をつくり、そこに2~6人で別れてグループでのアイデア具体化の作業に入りました。

机だけでは足りない想定でしたので、立派なガラス面もつかって、18ぐらいのグループがワークを行いました。

最後はそのアイデアを模造紙に書いて、発表する、というところで終わりました。
時間がおしてしまい、一チーム90秒、という過酷な発表条件でしたが、どこも立派にうまくプレゼンされていて、岐阜の方々はさすがだなーと思っていました。
夜は、運営スタッフ側で、一緒にご飯を食べて、いろんな話をしました。
21日。この日は、午前中はアンデックスさんの新人4人の方に対する、アプリ系の発想の仕方のレクチャーをモバイルコア1Fを借りて行っていました。せっかく岐阜にいるなら、そういう教育の時間をとりませんか、と原さんにお誘いいただいて。もちろん石井としてはお役にたつなら喜んで。
大量の、アプリのブレストを観察していて大きく分けて、5つの発想方法があるな、ということが見出されてきて、それをコンパクトに技法として整理したものを3時間ぐらいで、レクチャーしました。その他、普段のアイデアの出し方やアイデア出しで困ることを伺い、それらに対する効果的な対処についてもコメントしていきました。
この日は、ハッカソンということで、アイデアソンの参加メンバーがアイデアあ損の終わった後から開発に入りそのまま泊りがけで作っているものを完成させる日でした。MiMos原さんやジークルー佐々木さんが講師としてついていました。
お昼は佐々木さんらと、モバイルコアの裏ちょっといったところにある、すごくこじんまりとしたお好み焼きさんやで食べました。

私は、野菜焼きそば。これで300~400円ぐらい。安い!塩味でうまかったです。
午後はハッカソンを見学しつつ、ソフトピアでの展示物もみてきました。懐かしいゲーム機や様々なデジタルとアートの融合領域のものをみて興味深かったです。
夕方はハッカソンの発表がありました。アイデアは具現化されてそれで初めて真価が分かる。と私は思うのですがその極めて短いサイクルを見ることができて面白かったです。アイデアの段階ではあまり魅力の面では高くなかったものが、実装されてデザインや動きも伴って初めてその魅力度がより引き立つ、そんなものもあり、すごく面白いと思いました。
岐阜からの帰りは割と過酷でした。翌日には仕事がある、というメンバーの車に乗って、岐阜から仙台へ、車で戻ります。
夕方、ハッカソンが終ったら挨拶もそこそこに、大垣を出て、飛騨高山方面へ、私が新潟亀田ICでおろしてほしいというニーズもあり、日本海側を行きます。
途中、SA、PAによってはトイレにいったり、開発のデザインサンプルになりそうなものを買ってみたり。

飛騨か黒部の少し前で、のPAで食べた味噌カツ。
(今回の記事は、食べ物をのせてみるという初めての試みです。普段は余り食べ物の事は乗せないようにしているのですが。ちなみにここに乗せたもの以外は、ホテルに缶詰状態で、シリアルを食べているか、食事を抜いているかという状態でした。ホテルグッディ大垣の朝食はバイキングでかなりバランスよく食べられるので、朝飯を思いっきり食べて、昼は軽食。夜はだれかとご飯、という感じでした。)
この車のメンバーはでかい人ばかりでなんと私が一番小さかったです。180cmあるのですが。人を見上げてしゃべるというのはすごく新鮮でした。
新潟亀田につく少し前に、日付が変わり、22日。38歳になりました。
誕生日の最初の瞬間、同世代の男だけの高速道路の車中でむかえる、というのは、大学生のころみたいで少し楽しかったです。Facebookにおめでとうコメントがたくさん来て驚きました。僕は誰の誕生日にもSNS上お祝いは書かない(GREEでやっていた頃大変だったので)方針なので、なんだか大変恐縮です。。。
そんな形で、岐阜への旅は終わりました。
この時の「岐阜ハッカソン&アイデアソン」の様子は、いろんなところで報じられていました。
後で、その辺もリンクに追加しようと思います。