2020年11月26日

11分の講義動画を作るために、四日かけました。

「石井さんが、Youtuberに(なってる)!」というコメントを、数カ月前に友人からもらいました。
全然、そんなレベルにないですが、リモート教育の流れを見据えて、動画コンテンツを半年間作ってきました。
そして、(本の執筆も終わった今週は)4日間かけて、1本の講義動画を作っていました。

動画づくりに4日、といっても、最初の3日間はスライドづくりです。

今回は、技術的工夫のことを説明する部分も多いので、道具の挿絵もたくさん書きました。パワポの上で、オートシェープ機能で書いています。

kamihasami.jpg
(鋏よりも、蟹が上手く描けた一枚)

専門的で情報量も多い「TRIZ(の一技法)」を「アイデア発想法」として仕立てています。
重厚な知見を、いかに重たく見せずに、流れを把握してもらうか、が私の講義に求められていることなので、そこにこだわって何度も内容を改良していきました。


そして、4日目は、一日かけて、動画づくりです。

午前中に、何度も失敗テイクを重ねながら、収録しました。
スライドの話しにくい所を、都度修正して、冗長さ、分かりにくさを削ぎ落します。
内容がほとんど動かなくなってきたら今度は、講義のミブリや話す内容を洗練させていきます。
そうして、午前の3時間で、収録→見る→収録・・・を10サイクルほど繰り返しています。

なお、私なりの「気を張って喋る工夫」として「講義収録ライブ」をフェイスブックで垂れ流すことをしています。
誰かしら、通りかかった人が見るかもしれない、という状態でしゃべると声の出方が知うな、と気づいたからです。
実際はそれで誰も見ていなかった、ということが後からわかってもいいのです。

午後は、そのビデオを、編集ソフトで加工しました。
言い淀んだところや、いい間違っているとことを見つけて、削ったり、つなげたり。

こんな感じで11分弱の動画が出来上がりました。


11分の講義ビデオのために、丸々4日間を費やす、というのは、対面講義しかしていなかった2019年から見ると、相当にコストかけすぎ状態です。
ですので、時々立ち止まると自分でも疑問がわいてきます。
ですが、自分の力不足で時間がかかるだけなので、ともかく今は、修練の時と思って、取り組んでてみています。

(余談)

講義ビデオの収録を春・夏・秋、とやってきて、ようやく音質について、気にし始めました。マイクもいろいろな要素があって面白いですね。今回はネックマイクを手配して使っています。

音声としては、肉声よりも、シャリシャリとして劣化していますが、環境音というノイズがほとんどなく、PCスピーカーから再生してもクリアで聞き取りやすい声になっています。


2020年09月23日

ランダム3桁数字をつける

オンラインワークショップでは、名前欄を変更して名前の前に、各々ランダム3桁数字を付けてもらうことがあります。
こうすると、小部屋作成時のランダム性が上がり便利です。
グループ内で役割分担するときにも「今日の数(9月23日→923)からもっと遠い人が〇〇役をおねがいします」といった感じに指示ができます。

その際に私が使っている資料を紹介します。(どうぞ、ご自由にお使いください)

random3number.png


この数字表から、縦、横、斜め、好きなように数字をとってもらいます。
逆順(〇←〇←〇)に取るのもOKです。

こうすると80人ぐらいの人がいても、ほぼかぶらずに3桁数字を付けられます。
(ごくたまにかぶる人もいますが、少しくらいならいても問題ありません。)

「他の人と被りそうなもの場所(最初の3字とか)、ぞろ目(000とか)、は避けてください」と添えるといいでしょう。

=====余談1==================


※※過去にうまくいかなかった方法(参考)※※

〇表は見せず、ランダムな3桁数字を各自に思い浮かべてもらう
 → たくさんの人が同じ数字を付けてしまう

〇事前に人数分の乱数を振り出して、割り当てる
 → 誰にどれを、という指示の手間が多すぎ、頻繁に変えにくい。


=====余談2==================

:手軽な乱数生成:

グーグルで、乱数、random numberを検索すると
範囲を指定して乱数を、出力する電卓(?)が現れます。


グループワークなどで、各自が手元で乱数を生成したい時には、便利です。


2020年09月06日

大阪イノベーションハブで、オンライン・アイデアワークショップを実施しました。

大阪駅にあるグランフロント大阪、そこに大阪イノベーションハブ(OIH)という企業支援機関があります。

OIHが開催している「OIH大企業イントルプレナーミートアップ2020」の講師の一人として、アイデアの講座をオンラインで提供しました。

構成は3部

1)発想の特性を知る
2)もっとも汎用性の高い発想法 CEMRAPS
3)皆で数時間かけて大量のアイデアを出す活動「オンライン・アイデアソン」

皆さんイントレブレナー(企業内の起業家)です。起業家、というと、イメージが狭いですが、もう少し実情に沿って言えばイントレプレナーは「企業の中で新しいことや新事業を構想し、それを実現していく人」です。

なので、発想技法を学ぶにしても、初見でかなりしっかり実践してくれていました。

OIH_ideathon2020.png
皆さんの個人情報に配慮して、顔が分からないようにぼかし処理をしています。

次の世代のリーダー、あるいは、すでに現時点でリーダーとなっている人たちです。
この先、彼らがいろんな企業から創造的発展を起こしていくと思います。

なお、この時のアイデアスケッチ(オンライン)は、参加者の皆さんに私が今書いている書籍に引用させていただくお願いをしてありますので、いくつかを掲載させてもらうかもしれません。(狙いとしては)年末に出る予定ですが、さて、遅筆なので、急ぎます。

===

そういえば、追記を。

私のアイデアソンを、過去に、2度、別の場で受けた方も、今回の受講者の中にいました。彼に、リアルでのとリモートでのとで、どうでしたか?と聞いたところ、オンラインの方がむしろ盛り上がるパートもありますね、とのこと。
実際、アイデアレビューなどはオンラインの方が圧倒的に、機能的ですし盛り上がります。

この先、コロナが晴れたら、リアル開催だけれど、現地から、オンライン共有ファイルにログインする、といった「フィジカル・デジタル・ブレンド」スタイルが結構普及しそうに、感じました。



2020年09月04日

奈良女子大学・夏季集中講義をオンラインで実施しました

早稲田の集中講義が終わってから一週間、今度は奈良女子大学の集中講義をしました。創造学です。

この講義は以前は、創造性の大家である國藤先生の持たれていた講義枠です。先生からもらってきた恩は、次の世代に返すのだ、という姿勢で、全力で準備して、講義をしました。

三日間、9:00〜17:50、という長丁場で、しかも実践中心の講義をオンラインで。

学生さんたちには途中で簡易的なアンケートを無記名でしてもらいました。
その結果、9割以上の生徒さんが楽しんで受講してくれたようでした。

以下の写真は、オンラインで最も失敗がないブレスト方法「フリップボード・ブレインストーミング」を実施した時の様子です。

個人情報に最大限配慮して、大きくぼかしを入れています。

kakishuchu2020nara.png


これは、15コマの最初の1コマ目です。
最初からうまく対応して実践してくれました。

このあと、だんだんと高度な創造技法に移っていきました。

この時の成果物は、生徒さんたちに同意をもらって、年末に向けて書いている書籍の中の事例として紹介したいと思っています。

さて。

オンラインではやりにくいこと、もあれば、オンラインの方が捗ること、もあります。
(先に行った早稲田と、)奈良女での集中講義はそれをますますはっきりとさせました。

どんな環境でも、楽しく学んで身につくようにしたいと思っていますが、
実際のところ、学習環境の特性は学びを変えます。

コロナが収束した後も、一部、あるいは、全部、オンライン講義日を設けるなどもよいかもしれない、と思いつつあります。

コロナ禍はいろんなものを苦しめましたが、禍福は糾える縄の如し、の言葉の通り、コロナが明らかにしたオンラインの可能性はあります。いわば、巨大な社会での実証実験としての側面もありました。好むと好まざるにかかわらず、その実験に世界中の人が強制参加させられた、そんな2020年の春〜夏でした。

禍福の福の方を得るには、我々は、オンラインを使いこなし、そのうえでなおフィジカルでしか得られないものを確認し、それらをハイブリッド(あるいは、ブレンドして)に展開していくことが必要なのでしょう。

来年はさらに良い講義を、届けたいと思います。
授業に参加してくださった皆さん、どうもありがとうございました。


2020年08月21日

早稲田大学・夏期集中講義をオンラインで実施しました。

非常勤講師を拝命している早稲田大学にて、8月18日から21日に、人間科学部のデザイン論を実施しました。


今回の受講者は242名でした。
最初の2コマは242名全員Zoomに参加してのリアルタイム講義です。アイデア発想法やデザインの改良実践も。

3コマ目からは W コース(ワーク実践型コース)とOコース(オンデマンドコース)に分かれます。

受講者に希望してもらって分かれました。

W コースは129名で、残りはOコース。


ワークショップ中心の講義には、「W コース150名以下」が必須条件でしたのでちょうどよくわかれました。


 W コースでは、

  • はじめにZoom上で学習の先鞭付けをして、
  • レクチャービデオ10〜15分をみてもらい、
  • 小部屋で3、4人になってアイデア発想法を実践したり、考えたことを相互紹介し
  • そして大部屋に戻り全体へのフィードバックを行います。

回によっては2コマ連続でアイデアソン型授業も行いました。

129名が次々相手を変えながらブレストし、

  • 皆でオンライン共有ファイルにアイデアスケッチを書き、
  • 魅力的なものに各々が星をつけ、
  • 全体で星の多いものトップ5をレビューし、
  • 全参加者から質問やプラスアルファのコメントを書き込んでもらう

ということをしました。


大規模クラスで、アイデア発想を実践し、創造的コミュニケーションをしていく、というデザイン論の学びのコアは、オンラインであっても提供できたように思います。


Oコースの方は、参加者の負荷が大分軽く、レクチャービデオを見て、掲示されている課題に発想法を用いて回答していくという感じです。


 こちらは創造的コミュニケーションの実践ができない分、学びの量としてはやや減ってしまうのですが、技法のビデオを見たうえで、自分がそれを実践することを想定し難所となるポイントを推定してもらい、自分なりに技法を再デザインしてもらう、という形で学びを得てもらいました。


二つのコースを同時に走らせるというのは、二つの授業を同時に進行しているのとかなり近いものであると進行しながら気づきました。二つのコースは実際には実施するタイミングや設定している課題が微妙に異なるため、 一方の方をメインにしてもう一方を片手間で走らせるというわけにはいかない、 という重要な気づきを今回えました。


サポートしてくれる Teaching Assistant が尾澤研の支援により3名ついてくれたので、破綻することなく実施しきることができましたが、この方式は、潤沢なサポートリソースが必要であるということを明記しておきます。



:蛇足:


こういう講義の満足度を、講師が主観的に述べるのは信ぴょう性がないですが、Wコースの学生さんたちの満足度は高かったようです。
Zoomのアンケート機能で無記名でとった中間簡易アンケートを掲示します。

anke1.png

「やや面白い」と「面白い」合わせて80%ちょっとでした。

一方で「ややつまらない」も5%あります。
無理かもしれませんが、全員が面白くって学びになる授業を提供できるように、もっと精進したいと思います。
 

余談

今年も実験的ブレストを実施しました。
この結果は、間に合えば、分析し、創造学会で研究発表したいと思います。
オンラインでのブレストはやりにくいものですが、そこを改善する技法です。

2020年08月04日

オンラインで9時間の創造研修をしました。

今日8月4日はひとつの山場を超えた日でした。

世界的なメーカーに毎年想像研修を提供しているのですが、コロナ状況下になってから初めての研修実施で、リモートでの講義依頼されて準備し実施したものです。
昼休みを含めて9時間で様々な創造技法を実践していくという研修内容です。人数は40人前後。

3月頃に様々な講演やイベントがオンラインになった時「オンラインで受けられる講義というのは90分。長くても3時間だ」という風潮があり朝から夕方までぴっちりやる研修というのは実践できないのかもしれないと思っていました。

しかしニーズがあれば全力でそれに対応して提供するのが使命だと思っています。
ということで従来の9時間研修をフルにオンラインに載せかえるということにこの2ヶ月取り組んでいました。
その結果、本日はオンラインのレベルで言えばかなり成功と言えるレベルのものが提供できました。

研修というのはひとたび始まれば講師がすべてコントロールします。
ズームの小部屋を活用するのはもちろんのことそのズームの技術オペレーションもやりつつ講師もやるというワンオペです。
慣れるまではかなりと散らかってしまいます。
誰でも一人で行う対応には限界があります。
そこで集中力を高く保つためにレクチャー部分は全てビデオにするということを今回行いました。
こうすることで受講生がビデオ見てる間に次の技術的な取り計らいやプロセス再検討を行えます。

ビデオの利点はもう一つ。
リアルタイム講義だと大事なところで音声が途切れてしまうもののそれを聞き返すことができずに先に流れてしまいます。
YouTube ビデオなどであればそれを聞き逃すことがありません。回線状況が悪い時には自動的に画質を下げて調整してくれます。ビデオの1.25倍速などを用いることでより集中して聞くこともできます。

もちろんビデオにも弱点はあります。
まずそれまでの流れを踏まえてその場で臨機応変な説明を加えたりということができません。
もう一つこれが本当に大変なのですが一つのビデオを仕上げるまでに数十テイクという収録の努力が要ります。

しかしこのように行えば、ズームの運営をしながら集中力を欠いた講義をしてしまうことを避けられます。
テイク1とテイク30を比べると時間は3割ぐらい減ります。「あー」とかいい間違えたり、余計なことを言わなくなるからです。

一つのメソッドに対しておよそ50分ぐらいのインターバルで進めます。
はじめに1分ぐらいで導入を行ったらビデオを紹介し
各人がビデオを15分ぐらい見て、
会議システムに再集合したら、個人や集団のワークを20分ぐらい行います。
その後少し振り返り。
振り返りのときには書画カメラなどを用いて手書きのノートを見てもらいます。

というようなユニットで進んでいくことで効果をあげられます。

9時間というフルセットの講義をリモートで初めて行い、終わったばかりの今の感想として書いておきました。

コメント 2020-08-04 155319.png

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2020年02月17日

奈良女子大学・冬季集中講義「創造学」(2月18日-20日)

narajo2020.jpg


2月の旅仕事、三つ目の都市、奈良に滞在しています。

奈良女子大学の創造学の集中講義を担当します。
15コマを3日間で行う、というヘビーな構成なので、学習負担を減らし、内容はちゃんと得られるように、全面改良しました。

 ↓

<<1メソッド=1ページ化した講義スライド>>

まず、一目で、そのメソッド全体が分かり、その一枚で演習も実施。
詳しく知りたいニーズがあれば、通常の枚数の多いスライドを用いる、という構成に。
narajoshidai2020.png


15コマの講義を、このスライドで行います。

普段は、1コマ当たり30枚近いスライドを使うので、三日間の集中講義で、400から500枚のスライドを投影します。
それを使う方が、教える側としては楽なのですが、受講者は苦しいです。
なので、全ての講義コンテンツを1ページ化して、認知資源を、記憶にさくより、理解と実践により多くさけるように、こうしてみました。

また、もう一つの理由があります。
今の関西の状況も踏まえてのことです。

新型肺炎のリスクが高まり、通勤通学の時間帯をずらしたいなどのニーズもありそうです。
私は学校のすぐ前の宿に滞在しているので、人に合わずに生活できますが、学生さんたちは長い電車移動があります。

そこで、ワーク実践を教室で行うか、自宅でするかをある程度、臨機応変に変更できるようにと、こうしました。
情報量を絞り、解説と実践を時間的にフレキシブルに。

===

大学の講義では毎回、新しい要素を加えて実験してみています。
今年は、こうした、情報簡素化と時間弾力性のある講義方式にトライしてみます。

そうして得られた知見はまた、広く社会にフィードバックしてゆきたいと思います。


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2020年02月08日

【フル資料】説得力のあるアイデアの作り方

NPOや街づくりなどの市民活動は、どこの地域にも、規模に差こそあれ定着しています。
そうした活動をする方向けに「アイデアの出し方、企画の会議をうまくする技法」などの講座が開催されることもあります。

そうしたリクエストで制作したワークショップ型講座の資料があります。フル資料を掲載します。

「見る」パートでは、参加者がここに、日常生活で困っていることを多岐にわたり書き出し、nekonoteを用いてグループで共有し、整理していきます。

「閃く・捻る(ひねる)」パートでは、アイデアを思い付くための具体的でシンプルなメソッドを実践し学びます。出てきたアイデアを改良する行為の本質も紹介します。

「楽しむ・進む」パートでは、創造的な話し合いを楽しめて捗るような、構造のあるブレスト方法を実践します。そして、創造的に進むために大事なことも紹介します。


私のパワポでは動きがあります。そのスライドの一部を動画で吐き出してみました。


こうした技法が、NPOや地域活動をする方の一助になれば幸いです。



==ご案内==

このワークを実践する場があります。
場所は秋田駅の目の前です。ご興味があればぜひおいでください。
講座概要は以下の通りです。

日時:2020年2月8日 13:00〜16:00
場所:アルヴェ4階(秋田県秋田市東通仲町4丁目1)
講座名:石井力重から学ぶ「説得力のあるアイデアの作り方」

(市民交流サロンさんへ、電話で申し込み、のようです)
 
idea_akita_2020.png




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