2016年12月19日

「ペルソナ」の奥にあるモノへの視力を与える”Jobs to be Done”

旅先でした打合せメモを整理していて、ある領域の言葉に輪郭が立ち上がり始めました。ここにメモします。

Jobs to be Done(ジョブズ・トゥー・ビー・ダン)

クリステンセン教授の著書『イノベーションの解』によれば、「(顧客が)片付けようとする用事」とあります。

英語サイトでは、以下のサイトが明瞭に記しています。

同著の3章で、ミルクシェークの逸話が出てきます。属性で定義する人物としては同じ人物でも、状況によりインサイトについて語れば相当違い、シェークの固さへの要望が大きく違う、という例です。(早朝の車通勤時には長く持つ固いシェークがいい。親子ずれで子供にそれなりに早く飲ませるにはドロッとしたシェークがいい。)

前後して、こう綴られています。

「分析単位は、顧客ではなく状況なのだ」

「顧客が製品を購入する状況を構成するのは、
顧客が片付けなくてはならない用事の
機能的、感情的、社会的な側面である。」

・・・

ペルソナ、という言葉がもつ吟味の力は結構深いものがあるし、属性的な定義だけをペルソナの使い手がしているわけじゃないのは、よくよく見てきましたが、薄い理解でペルソナを捉えている多くの場合においては、属性で誰が顧客化を定義する方法として使われています。(石井の見た範囲では。)
そうした中で、ペルソナではどうも、具象にとらわれていて本質が見えない、と人々が言い出すシーンも良く見てきました。

そうした時には、JTBD、が、次の視点になるでしょう。
専門のページが沢山あります。(日本語でも。)
ので、ここではこれ以上は避けておきます。

もう一つ、心に浮かぶのは、

Jobs to be Doneがユーザの核だとしたら、
Value proposithioが製品の核であり、
(※核、はコンセプトとか、魂、というべきかもしれませんが、)
ユーザと製品の中にある核が磁石のように引き合うんだろうなぁと。

それらの外にある具象は、分かりやすい典型セットはあるけれど、本当はそうじゃないのだ。と。
posted by 石井力重 at 12:32 | 研究(MOT)/検討メモ&資料

2016年12月12日

【講義スライド】イノベーション創発塾(石井担当回)(12月20日、東北大学)

自分の好きと得意から、小さいビジネスのアイデアを発想してみよう、という博士課程の院生さん向けの講義をします。スライドを公開します。


そのスライドを何枚か画像で抜粋します。

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〜日時〜

日時:2016年12月20日 9:00〜12:00
場所:東北大学 青葉山(工学部のエリア) 青葉記念会館 4階
講義名:イノベーション創発塾
   (この回は、イノベーション特論「ベンチャー起業とキャリアパス」)
対象:東北大学の博士後期課程の院生さん(及び、多分、提携している国立大学の方、北大、名古屋大あたりにはこの講義の情報共有があるようです)

追記:

地元仙台でのオープンワークショップがだんだん減ってきたことに気づきました。東京や日本中での仕事が増えています。少しずつ、海外展開も。しかし、地元に創造的風土の醸成をしたい、という創業の頃の志は今もあります。
この講義、ご興味がある方がいらしたら、大学院生でない方でも、どうぞ、「アイデアプラントのお手伝い係」という体裁で、遊びに(observerしに)いらしてください。昨年は地元の商業高校の先生が、その枠で遊びにいらして、一緒にわいわいブレストされていました。

2016年12月09日

持ち運べる半個室、RAMAD WORKER(ラマドワーカー)、これは面白い道具でした。

RAMAD_WORKER.jpg

”持ち運べる個室があったらいいのになぁ”という会話は、アイデアプラントのブレスト道具開発チームでもよく話に出てきまして、高度な構造体を作れるようなデザイン段ボール加工企業さんにも訪問したことがありました。難しい点がいっぱいあり、開発ネタとしては暖めているけれども・・・という構想段階でした。

さて、ラマドワーカー。先週その商品リリースをネットで見て、「ああ、これは、具現化したかったコンセプトだ。いや、半分ぐらいは違うけど、でも、本質は具現化している。」とおもって、さっそく買ってみました。

(余談ですが、ある製品が自分が欲しい・あるいは・世の中にあったほうがいいな、と思っていたとして、それを先行してほかの会社がだしたなら、それはそれでいいことだ、と思います。自社でリスクやコストをかけなくても、その具現物を手に入れることができるわけですし。)

さて、それでその実際のものをつかってみよう、と。

ここは、映像があったほうがどんなものなのかが分かるので、実際に、組み立ててみる、座ってしばらくPCをたたいてみる、しまってみる、というあたりを動画で撮影してみました。湖畔で。

湖畔で、というのは、全く個人的趣味です。日清食品(この製品は、食品会社さんが、作った!)の公式画像では、ラマドワーカーの使用例は、フィヨルドの大自然の中で使っている風でした。もちろん、ジョークを込めた合成画像ではありますが、その風景を実際にやったら、どんな気持ちかも知りたいと思って、似ている地形である、釜房湖の湖畔公園周辺を選定しました。

【音が出ます!】

テーブルの上のピザの箱みたいなのが、持ち運び状態の製品です。

面と面の接合部分は、マグネットのシートと、薄い金属フィルムで引き合うように、強くつきます。うまくデザインしてあるので、適当にやっても、ぴたっと、とまります。この組み立て感は、ほかの人たちに触ってもらったときも「お、こりゃ、うまい機構だなぁ」と。

組みあがりまで40秒です。(大きな机の周りをもたもたして、組み立てで、です。)

3つの道具(ペットボトル、ティッシュ、PC)をセットし終わって、1分20秒。

そのあとは、ぐたぐだ(未編修)です。自然光が差し込んでPC画面が見にくいので、あれこれ調整しているところです。

たたむのは、もう少し時間がかかります。 ⇒別のビデオです。 1分20秒ぐらいです。

それから、この後、公式画像に似た景色の所で広場のある湖畔へ移動しました。

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(ちなみに公式写真のフィヨルドは、ノルウェーからベルゲンに向かう途中のソグネフィヨルド周辺の風景だと思われます。ベルゲン急行とフロム鉄道とボートで行くような場所です。こちらは、仙台から自動車で30分、釜房湖です。奥に蔵王山、右手に国営みちのく杜の湖畔公園があります。夏は美しいのですが、冬ですからね。。蛇足でした。)

さて、ベンチしかないこの場所に、小さい台を置いて使ってみました。


半個室よりも小さい台の上でも組み立てが可能です。ちょっとやりにくいですが50秒ぐらいです。

大自然の中で、この半個室に入るとどんな感じか、を率直な感想を書きますと・・・

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「入ってしまえば、これはこれで面白い道具だなぁ。」と思いました。

もちろん、恥ずかしいは恥ずかしいです。

それはいったんおいておいて、半個室でPCに向かってしまえば、音響的には結構な包まれ感があります。一方で、半分は解放されているので、鳥の鳴き声や風でさざめく木々の音も聞こえる、不思議な感じです。

結論としては、この道具は悪くない。そう思いました。

唯一、難点としては、耐久性、でしょうか。なにせ段ボールですから。屋外で本気で持ち歩いてみたあとは、結構クタっとした感じに。

室内でだけで使うならばもっと状態はいいと思います。

翌日、仙台の開発メンバーのオフィスを巡って歩くようなことがあり、もっていて触ってもらいましたが、男性はこの道具は興味津々で、猫みたいに空間に入って喜んでいる姿がありました。

日清食品さんとはなんのご縁もないので、わかりませんが、これはジョーク商品かな、と思いきやこれはこれで、結構いろんなディスカッションがあって、最終的にシンプルなこの形になったんだろうなぁと思われます。

アイデアプラントのブレスト道具開発チームでは昔ディスカッションしてかなり健闘したのですが、何かの行為専用の大きな完全個室を作ろと思うと、閉塞感や強度や重量や組立や輸送の面が問題になります。

そこを踏まえてみると、この道具は、半個室のデザインにしたことで、多くの問題をクリアしていて、うまいデザインだなぁと、思っていました。

以上です。

製品名:ラマドワーカー


余談:

普段も、ブレスト道具開発チームでは、いろんなものを自腹で買っては、体験してみています。

今回の一行気づきを記しておきます。

「箱の中にいたい」という欲求が、猫だけじゃなく、ヒト(特に男性)にはあるんだなぁ。

posted by 石井力重 at 22:00 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2016年12月07日

出版社のCEOとの打ち合わせ

先日、出版社のCEOとお話しさせていただくことがありました。(常に仕事では守秘義務があるので、固有性は記号化して綴ります。)
未来という未確定な暗がりを、裁ちばさみで切り取っていくかのような、くっきりした戦略を伺った時間でした。

今後出版の世界がどうなっていくのか。

私の周りの、編集者さん、編集長さんも、それぞれ洞察をもっていますが、その未来予想の図は、組織の上の方に行くほど、ロングレンジです。そして、CEOとお話しして、なるほど、この会社だとそういう戦略を取りえるのか、同社固有の資源に最適な戦略だぁ、と思うことがあります。そして、それは、それは他の出版社さんにはほぼ不可能な戦略でした。


これ以上は固有のことに言及しそうなので、出版社の話はここまでにします。
ここからは、俯瞰のことを書きます。

長らくやってきて、実績を見ると、アイデアプラントは、産業分類上のほとんどの範囲がクライアント対象です。
宇宙産業も医療も電器も自動車も食品も漫画も行政も。

領域横断で伺ったイノベーションへの取り組み方は、それぞれ全く違いますが、共通して浮かび上がることがあります。

それは、負の変化のトレンドの中でも力強く進む推力を見いだして進んでいく、ということです。

今は、継続的に伸長する経済環境(バブル期)とちがいます。多くのものが縮小し下り坂になり、いろんな構造で高齢シフトや二極化も起こり、ショートレンジで見ると物事の発展は難しい局面であります。多くの人は閉塞に感じるその状況を、変化をチャンスとしできるポジショニングを戦略として立てていける人が、経営者、なわけです。

こういう話に触れているときに、脳裏に絵が浮かびます。逆風の中でも、その風力をうまく利用してヨットが前進する、そのイメージが。

そこから、アイデアの示唆を一つ切出して、文章を終わろうと思います。

逆風は無風よりマシだ。変化は負でも推進力を生む
posted by 石井力重 at 11:51 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2016年12月05日

短時間で完成度の低いものの成果共有に『レビュー・ツアー』を。

アイデア・ワークショップをしていくと最後に「各チームがまとめたものを発表する」という時間を取ることがよくあります。”単純に各班が発表する”、という形式がベストのケースはそれでいいとして、「どうも、短時間でまとめて、発表を行っても浅くて、中身が仕上がっていないので質疑応答でもお茶を濁すような回答ばかり・・・」となるので、なにかの方法を取りたい、という場合に、いい方法があります。

レビュー・ツアー、です。

  • ひとグループが4〜6人
  • グループ数が5~8個ぐらい
  • ディスカッションして発表の軽く準備までするために費やせる30分程度

というよくある状態を前提として、説明します。

行動的には、

  • 説明担当者(1名か2名)」を決め、その人はテーブルに残ります。
  • 他のメンバーは、他のテーブル(好きに選んで)に移動します。
  • 15分ぐらいの時間を使います。
  • 7分ぐらいは、担当者から、ディスカッションの中身の説明。
  • そのあと8分ぐらいは、聞きに来たお客さん(他のテーブルから来た人)が質問や改善フィードバックコメントを出し、ディスカッションしていきます。
ここまでが1ラウンドです。

時間が許せば、2〜3ラウンド行います。

そして、終わったら、元のメンバーが机に戻り、ラウンドで他の人からもらったフィードバックの内、発展材料になるものは共有し、アイデアを発展させていきます。(時間的にはこれも、15分ぐらい)

こうすると、研修やイベントの最後によくある全チーム発表(1時間〜)を行うよりも、実りが大きくなります。(※)

※短時間で完成度が低い成果物でも、小さいグループで親密な場で説明すると、その下に合った部分もすっと話せて、質問でもその辺をつかみやすくなります。結果的にディスカッションからの実りも増えます。

※(補足)実りが大きくなるのは、発表の準備時間が短くまだ完成度の低い場合です。
逆に発表に半日をかけて、仕上がって練習も相当積まれた状態からならば、従来の全チームの登壇プレゼンの方が、実りは大きくなります。仕上がった内容には、濃い内容と鋭い外野の指摘が出現するからです。

以上です。


このレビュー・ツアーは、最後の発表だけの行動様式ではありませんで、グループごとのワークを続けるような長いプロセスの途中で行うような使い方もアリです。

補足)

なお、実際の運営テクニックとしては、場が大きい、どこに班があるのかわかりにくいので、担当者は手を挙げて、自分のいる所が島であることをことを提示します。人数が大きくなった場合は、その担当者は手を下げて、更に人が増えるのを避けるようにします。

posted by 石井力重 at 15:53 | アイデアの技法

2016年11月30日

アイデアWSデザイン講座(企業内のイノベーション担当者に向けたアイデアワークの講座)の第二期をしました。

アイデアデザイン講座(略称)の二期を実施しました。(2016年11月24日、25日、千代田区)。この講座の特徴として、大企業のイノベーション担当者が、組織を超えて一緒にわいわいブレストしていく、というところにあります。服装は、カジュアルで来てください、と強く推奨していますので皆さん私服ですが。

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講義のフルスライドを掲載します。


中から、スライドを三枚抜粋します。

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クリエイティブ教育のNPO法人iCONでは、三か月〜六カ月ごとに、アイデアソンのファシリテータ向けの講座を行っています。(私石井もそのNPOの理事の一人を務めています。)

企業内でイノベーション担当になった。多くの人の創造性を引き出して優れた商品アイデアやビジネス企画を生み出したい、されど、ただただブレストをしてみても、どうも燃焼不足というか、何もを生み出すことはできていないなあという時に、具体的に何をするか、と、それをする意図や効果は何かを、実践を交えてここでは紹介しています。

創造工学的な知見もベースにはたくさんありますが、そんなのはどうでもよいから、とにかくアイデアワークショップの一式や、普段の会議でも使えるブレインストーミング技術を知りたい、という方にまず、提供できるに講義しています。そのうえで、脱線、として、その根底にある知見や人々の創造活動に関する特性についても皆さんの興味次第で触れていく、という方法を取っています。

(ですので、受講者さんたちが、そういう部分を知りたい人が多い回は、脱線の話をずいぶんしてみたり、エクストラセッションをしてここにはないものを入れてみたり、と、毎回話す内容は違ってしまっていますが、そんな感じで講義を行っています。)

大企業のイノベーション担当者の方が多いですが、個人としての参加や街づくりの市民活動の方や大学教員(創造的教育に取り組まれているいろんな専門の先生方)も、多く参加されています。

ご興味があれば、ぜひiCONのページの講座概要をご覧になってみてください。

石井の都合次第というところもあり、恐縮ですが、基本的には、三か月インターバルでの開催を目指しています。

開催日は、土日の回と、平日の回があります。
場所は、大抵は、ちよだプラットフォームスクエアです。(竹橋駅の近くです)

2016年11月29日

京都大学で事業企画のアイデアワークショップをしました(GTEP=京大のEDGEプログラム)

11月下旬、京都大学で二日間のワークショップをしてきました。

ワークショップの場は、20名超の京大生やビジネスマンが参画するGTEPというプログラムです。

ベースには文科省のEDGEプログラムがあり、東大、阪大、早稲田、など13校が採択されています。そして、京都大学採択プログラムが「GTEP」です。

EDGEプログラム

当日の様子は、GTEPの報告サイトから、プロセスと実際の様子やアイデアが詳しく報告されています。

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アイデアワークの設計やイノベーション系のファシリテーションをする方にむけた、すこしマニアックな話を以下、つづります。


このワークショップは、他のワークショップとは、大きく異なる構成や前後の状況でした。

◎アイディエーション(アイデア出し)とチームアップを二日間でやる。

◎殆どの人が自分がやりたいアイデアを持っている。

◎前回は未来洞察をしていて、次回はプロトタイピングをする。前回は仮のチーム。次回は確定チーム。ゆえにこの回では、チームが6~7つぐらいになりそれぞれのチームに主題となるアイデアがある。という状態で終えねばならない。

◎これまでのワークでは仮のチームで進んでおり、部分的に対人関係がある。全体としても相互に軽い面識はある。組んだチームはこの先のアイデア具現化のプロセスで長い間ともに汗をかく相手となる。

そういう状況でした。

このため、二日間の構成を組んだうえで、それをWordファイルにつづり、ワークショップの進行はそれを投影し、すすめました。ワークごとの発想メソッドのパワポは、二つ目のプロジェクターへ投影して実施する、というスタイルを取りました。

こうすることで、現場で皆のニーズや進捗度合いに応じて臨機応変にプログラムを変えていけるようにしました。(プログラムに沿ってスライドをくみ上げてしまうと、どこかのワークをまびいてスキップするということが柔軟に出来なくなります。それを避けました。)

常に、残時間とワークの進捗度や発想アウトプットの粒度をみながら、現場で舵切りをしていくような、ファシリテーションでした。

特に、機械的に進めることはできない難しい点は、チームアップです。各人が自分のアイデアを持ち、事業化したい。それを収斂していってアイデアを核にチームアップする、ということは、半数よりももっと多くの人が自分をあきらめて、チームメンバーになる、ということです。

また、アイデアだけでくみ上げるわけにもいきません。当日限りのワークショップイベントならば、あるいは、数日で終わるハッカソンならば
アイデアを核にしたチーム形成でもいいのですが、これから長~い時間、一緒に事業化を狙うチームを作るわけで、メンバー間の相性、リーダーとメンバーのやりたいことやりたくないことの率直なぶつけあいも必要です。

この辺は、実際にベンチャー企業が出来ていくプロセス、特に創業初期のチームが出来上がっていくプロセスを模して、完全に民主主義的な決め方でもなく、さりとてプリセットのお仕着せでもないスタイルにしました。特に一日目の終わりの夕方のブレストは練習ブレストですが、メンバー同士の相性を見ることにつかったり、懇親会も立食でわいわいいろんな人をスカウトする場として実践的に使う、という形を取りました。

そんなことを考えつつ、舵切りをしながらの二日間でした。

この場の特殊性は、ほぼ全員がリーダーとなって自分のアイデアを実現したいと思っている。という本気度の高さです。通常は場に10%もいれば上出来、というタイプの人材が、ものすごくいっぱいいる。そういう場なので、お仕着せでもなく、がちがちのワークステップだけないようにするのは、緻密にくみ上げる以上にハードな事でした。自分の忘備録として記しておきます。

以上、マニアックな話でした。



おわりに。


GTEPプログラムの中で提案されたアイデアの中には、とても大きなビジネスチャンスの気配のあるモノ、すぐにやろうと思えば小さくもできるモノ、研究者シーズをもとに高度な展開も可能性をもっているもの、など、面白いビジネスアイデアがありました。

全てがうまくいく、、というほど、ビジネス化は甘くはないのですが、ただ、それらのプランを追いかけて汗をかいていく過程は、その先に次のプランを事業化しようとしたときにきっと、生々しく学びとして心に残るでしょう。ぜひ、この才能の多いチームで、自分たちの目指す事業化への道を全力で駆け上がってください。

良いアイデア、良い事業化の努力、良い運。
それらを導くのはすべて人です。
良い運だって、ヒトなんです。

”チャンスは備えあるモノに訪れる” (パスツール)

備えるというのは、華々しくない水面下のたくさんの努力です。

それをするか。しないか。

良い目が巡ってくるまで、努力しない。そういう姿勢でなく、来る前からやっておく。汗をかいていく。
そういう人材であるかどうか、も、大きな成功には、効いてきますから。

2016年11月26日

今年三度目の渡航、香港。

2011年以降、アイデアプラントの海外渡航を毎年1回行ってきました。感性の仕入れ、と、アイデアプラント製品の海外展開に向けた市場性の調査のために。(たまに、通訳付きで現地でのアイデアワークショップも行いますが。)

今年からは渡航に割く日程を増やそうと決め、過去最大の3度目の渡航をしました。今回は香港です。

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今回は、通常の渡航に比べて、普段とはかなり違うインプットが出来た旅でした。作品開発に役立つ洞察や着眼したものもたくさんありました。インスピレーションの刺激の多くは掲載できないものが大半です。(個人の作家さんの作品などゆえ)。

ですが、差しさわりの無い範囲で、また、普段と違うインプットになったこともいくつか、書いてみます。

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イギリスが納めていた長い時間が、ここを「アジアの中のヨーロッパエリア」にしていたんだろう痕跡を、感じます。

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街中(尖沙咀:チムサーチョイ)の通りは狭い歩道を人々が日本以上に行きかう楽しい繁華街でした。看板出っ張ってるのをみると、香港っぽいなぁと。(ちなみに、狭い歩道で行き交う時、日本みたいにたがいによけません。その街にはその街の流儀がある。)

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明るい現代的なショップの上を見上げると、おしゃれなヨーロッパ風のデザインだったろう原型に、アジアっぽい生活感や手直しがなされた上層階があります。最初はショップの明るすぎる光で、上の方の様子に暗くて気が付きませんでした。

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たぶん、ガジュマロだと思うのですが、南方の植生だなぁという木が町中に。このひげのようなものは日本だと鹿児島以南でしかみかけたことがないです(私は)。

何本も見ているうちに、ひげが下りて根になるのかもしれない、と思いました。そして、ひげのようなものが垂直に降りて太くなり、広がっていく枝の支柱のようなものになっているのかもしれない、と。

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ある文化施設の中で。あたらしくできる施設を、良くあるデザイン模型ではなく、レゴで作ってあったものです。これは見ていておもしろいな、と。実際の製作費が、専用の模型とどちらが高いか、はわかりませんが、予定が見直しになるたびに、レゴを改造する、ということもできそうですし、終わったら、数年の劣化後は、施設に寄付するなどもできそうで、レゴ模型は、面白いアイデアだなと思いました。

(余談のアイデアですが、3DCADのデータから、出力サイズをしてしたらレゴブロックの設計図を吐き出す、というソフトウエアがあったらおもしろいなぁと。ありそうですけれどね。将来的には、そのレゴを、しゅびびびびっと組み立てるロボットアームが出来たりなんかして。)

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ビクトリア湾の南側には、発想をくすぐるような出会いの多いクリエイティブエリアもあります。作品や展示の写真をいっぱい取りました。

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帰国直前の空港でも、また面白いものがありました。

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この100年の香港の建物の、マイフェイバリット10、がそれぞれの特徴を記号化したようなデザインで掲示されていました。同じような建物でも少ない線によるデザインでこうも多様にかき分けるかー、と、ボーディングタイムが迫って時間がない中、じりじりとしりに火をつけつつ、全部のパターンを撮影しました。

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宿の裏路地の、オープンエアのレストランの通りです。この街は、アジアンと西洋人が同じ市民としている空気がありました。しゃれたナイトスポットを、色んな人種の人が、それを何の気にもせず、一様に楽しんでいるのは、いいなぁと思いました。

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有名なヴィクトリア湾。レーザー光線のショーもみまして、、、並んで場所取りまでして長く見るよりは、ショーの間に散歩に来て、数分みる、ぐらいが粋な楽しみ方かもしれません。

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専門的なお茶のお店で、お茶を楽しむ、という体験も。このおもちみたいな状態のお茶っぱは、とても高いものだそうで、本格的なお茶の体験ができたいい機会でした。

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いい店を選ぶ方法、というはあるそうで、香港に限らず、何に着眼して、食の専門家は、よい店を選ぶのか、ということをリアルタイムで教えてもらい、とても勉強になりました。メニューから選ぶ行為自体も、ちゃっちゃと、決めて、じゃなく、メニューリストの中から、食事の流れをデザインして、組み立てていくその思考を伺い、ああ〜こんな知見があるのかぁと、学びの面白さに感心していました。

大量に取った写真は、発想の材料として、他の渡航と同じように生かせそうです。短い(3泊)渡航でしたが、いつもの渡航とは全く違った観点での鮮烈な体験と、いつもと違うインプットに満ちた旅でした。

これもまた、クライアント内におけるアイデアワークや、アイデアプラントの商品開発に、よい刺激として、長く生かしてゆこうと思います。

余談:

今年の渡航は、6か国(春はオランダ⇒ドイツ⇒デンマーク⇒ノルウェー、夏はシンガポール、秋は香港)でした。アジアは時差が少なくLCCがあるので、国内出張よりも安いぐらいだなぁと、後半になって思ったのでした。この先は、更に南(オセアニア)に展開していこうと考えています。
posted by 石井力重 at 23:14 | アイデアプラント 4th(2015-2017)

2016年11月25日

感性の仕入れ。フライボードに乗りました。

発想系の仕事には、日々常に大量のインプットを得ること、新鮮な体験をしにいくことも、とても重要です。日々の良質のインプットは、クライアントワークやアイデアワークショップで、新しいアイデアの材料として使われていきます。

そんなわけで、アイデアプラントの旅仕事や海外渡航では、時間のない中で、ある意味歯を食いしばってでも、新しいことを体験し、面白いものを見て、珍しいものを口にする、ということを、やるのだ、と決めています。

フェイスブック上では、あちこちで余暇を楽しんでいるようにみえるかもしれませんが、楽しむことが大事なので実際楽しんでいますが、その時間、ホテルの部屋で休息をとったり執筆や制作の時間にあてることをしたいなぁと思う気持ちが大きい時でさえ、今しかできない、ここでしか体験できない、というものがあれば、後の自分の時間がきつくなるのを覚悟してエイッと、予約の電話をいれたり、タクシーに飛び乗り目的に向かったりしています。

さて、長たらしいエクスキューズを書きましたが、今回は、学会発表で滞在した街、名護市(那覇から北へバスで1時間ほど行った都市)で、学会発表準備の合間を縫って、マリンアクティビティーの一つ、フライボードという乗り物(?)を体験してきました。

時々テレビで見る、ひとが足元から出るジェット水流で水面上を滑走しているあれです。

名護市街を海沿いに少し北に進んだところにあるリゾネックスというホテルの中のX-tripさんで体験してきました。

まず、全身ウエットスーツ、更に救命胴衣、ヘルメットを着け、浮く状態の装備をみにつけます。
次に、水面に浮いた状態で足にスキー靴のような用具を履きます。
二つの靴の真中に消防署のホールみたいなものがつながっていて、それから流れてきた水が足の裏から吹き出るようになっています。

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浅瀬でインストラーからレクチャーを受け、さっそく広いところへ移動します。
マリンジェットの吐出水流は、フライボードのホースにつながっているので、推力がありません。なのでフライボードからの吐出推力を使って、マリンジェットを沖の広いエリアまでえい航していきます。

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水上への浮上の仕方、立ち方は、独特の操作感です。腹這いになり足を曲げ、エビみたいになります。
吐出水圧で足が水面下にもぐります。そこまで来たら足を延ばし、後は、水圧で押し上げられるのを待ちます。
(この作業が素人でも比較的うまくいくのは、マリンジェットのスロットルワークを担っているインストラクターの技量だろうとおもいます。)

そうして、足の下で、どどどっという水流がフライボードの下から出るのにまかせていると、体が浮きます。

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この時は浮けたものの姿勢制御がわからないので、後傾になる自分をリカバリーしようとして腕が上がっていました。ほどなくして転びます。

さて、そんなことをしているうちに、5~10分経つと、急に乗れるようになります。


10秒ぐらいのれます。で、何かの拍子に姿勢が崩れるのを回復する方法が分からず水面に落ちます。

何度かやっているうちに、姿勢を立て直すコツを、ずっと教えてくれているのですが、それがわかり、足首を立て直すことで、長く乗れるようになってきます。


フライボードの挙動特性は、ちょうどセグウェイの逆で、ボードが傾くと、その方向にますます傾こうとします。
そのボードを水平に戻すことを足首で行なわないと、重心が推力でリカバーできる外に移動してしまい転びます。
ビデオでは、それを腕を振ることで、保とうとしています。本当はそれではだめで、ボードが後方に吐出しているのであれば、足首の力でボードを垂直にもどすか、少し前ぎみにふります。ボードが前面に吐出しているのであれば(私は、そうなりがちでした)、足首の力でボードをやや後方吐出になるようにして、バランスを取ります。

なお、最後に飛ぶように転ぶのは、私だけの癖かもしれません。若いころに柔道をやっていたので、叩きつけられる時には、無意識にその面を腕全体でたたいて、受け身を取ろうとしてしまいます。

そうこうしているうちに、安定して長く乗れるようになりました。


こうなってくると、割と余裕で、遠くの沖縄の海と島々を眺めている余裕が出てきます。さらにスロットルワークで、一度水面に降りてからまたあがる、というバランスを崩しやすい動作も織り交ぜて、姿勢制御の妙を学んでいきます。

長く乗れるようになると、足の力を入れる必要が全くない乗り物だ、という初めのインストラクターさんのコトバよく分かるようになります。ひざが曲がっていると姿勢制御が格段に難しくなるので、棒立ちになって乗ります。この辺が、タイヤのついている乗り物やスキーのようなひざ吸収のスポーツと違うところだと思いました。路面からの突き上げインパクトがないので棒立ちになっていても関節を痛めることがありません。

私は股関節を痛めているので、その辺が心配だったのですが、やりきってみて、全く問題ありませんでした。

なお、後半側は、足の筋力が保てなくなって、だんだんと上達曲線が上がる一方で、力みがへるので、そのいい所にくると、こんな風に乗れるのかもしれません。この後は何度か飛びましたが、脚力が尽きていて、転ぶことが増えていきました。

インストラクターさんのスロットルワークが挙動の大きな要素をしめているので、彼らが信頼できることは大事なのですが、その点では、とても二重丸の兄さんたちでした。たぶん、女性にとっては楽しい会話も楽しめるでしょうし、僕のような中年男性にも端的に丁寧におしえてくれます。また、落下した時に、マリンジェットにぶつかる可能性もあるスポーツで落ちた後の安全管理もかなりしっかりしてくれていました。

11月上旬で、沖縄の遊泳期間はすでに終了している24度ぐらいの冷たい水でしたが、フルのウエットスーツをきていれば常に体には温かいお湯がある状態で快適です。

コスト的には、インストラクションとウエットスーツレンタルと撮影一式で1万円、ウエットも撮影も要らない、という人ならば、7500円で30分体験できます。

私(43歳)のプロファイルとしては、同世代の平均的な体力です。(脚力はやや鍛え目で、バイクやセグウェイなどいろんな乗り物の体験は幾分多いほうかとおもいますが、運動神経は若いころから人並み、という感じです。)そんなプロファイルの私ですが、先のビデオにあるような感じまで乗れるようになりました。インストラクターさんいわく、上達度としては、だいたいこれが平均かすこし良いぐらいの上達度だそうです。

以上です。

こんな感じに、旅先でまた一つ、感性の仕入れをしてきました。

(学会発表二件のスライドを作るために名護に前日入りしたのですが、一つ目の発表を完成したところで、この体験に行き、この後、宿に帰って、海で遊んだあとの独特の疲労感と闘いながら、二つ目の発表スライドを作ったのでした。)
posted by 石井力重 at 21:06 | 旅先にて

2016年11月23日

【学会発表2016-1】"アイデアを書くため専用のメモ用紙「猫の手」"(日本創造学会、第38回、名桜大学)

創造に関する学会、日本創造学会で、アイデア専用メモ用紙の制作事例とそのアンケート評価の分析を発表してきました。ここに掲載します。(この学会では、発表を2件行っています。)



猫の手_発表概要.png

デザインメモのアイデア促進の効果上位3つ.png


(発表スライドから抜粋掲載)

 論文 ⇒ 発表_NEKONOTE.pdf
 スライド(上記と同じものです) ⇒ 論文_NEKONOTE.pdf


発表の中身を大つかみに紹介しますと、以下のとおりです。

◎アイデア出しをする際に、良く使う消耗品は、【ポストイット】と【模造紙】です。それらは汎用用途のアイテムであり、アイデア創出専用に絞ることで、もっとアイデア創出作業を良くできるのではないか、という着想は多くの人が繰り返し思いついてきました。
◎アイデアプラントは、そのデザイン開発に取り組み、「猫の手」という連結の機能を持ったメモ用紙を制作しました。

◎そして、98名の方に、それを用いたアイデア創出作業を体験してもらい、アンケートを分析し、アイデア創出の促進効果として、重要な要素を簡単に分析してみました。

◎重要な要素は、想定していたものもありました。しかし、予想よりもはるかに強い要素もありました。「形がかわいいこと、手作業がたのしいこと」というものが予想よりもずっと多い要素でした。

◎また、多くの人が言及したのが、”「発想を書く行為」と「全体との構造・位置づけをする行為」を分割できること”や、”話の流れの途中の分岐にもどって別のアイデアを展開しやすいこと”が挙げられていました。

◎ポストイットや模造紙やあるいは、放射状のメモを書くソフトウエアで、絶対にできない作業ではありませんが、短時間のグループワークにおいて、発想を引き出していく作業をブーストする、という点では、このメモ用紙の特徴が効くようです。


学会発表の大意は、以上のようなものでした。



ここからは、余談です。
(学会や他の局面でお問い合わせいただいた方々を巡る余談です。)



学会発表後、その会場におられた方やその後の学会期間中に大会論文集をご覧いただいた多くの方から、関心とご質問をいただきました。持参していた現物(猫の手メモ)を使ってその場で少し体験してもらい解説しました。何人かの方から”まとまった量を使ってみたいがこれは手に入れられないのか?あるいは購入することはできないのか”という問いをいただきました。

また、小ロットで連結の構造を持ったメモ用紙を自分も作ってみようかという人も方もおられて「最小ロットで印刷屋さんでいくらぐらい?」と聞かれたので「ロット数千枚ぐらいで、**万円ぐらいでしょう」と回答すると、「おお・・・(個人で作る額じゃないね。。)」と会話に。

私が、個別のワークショップ専用に作ってきた特殊な形状の紙道具は、毎回、私の研究開発として、そのコストを自腹で捻出して、非売品の位置づけで用いてきたのですが、製造分の3~4割ぐらいは、稀有な嗜好の方に向け、限定販売(テスト販売)という形で、オンラインショップから世に提供していくことも、考えたいと思っています。

春(17年3月頃)あたりに、限定販売できないか、とアイデアプラントのオンラインショップの店長と相談しています。
(何せ特注品のロット生産であり製造コストが高いので、あまり多くは作っていません。十数セットとか、数十セットぐらいが作れるぐらいとおもいます。)

アイデアプラントはアイデア創出の支援道具を作る組織です。
これまで、TRIZの発想カードや、ブレインストーミングを学ぶカードゲームを作って、日本中に出荷してきました。ただ、カードセットという枠にとらわれないカテゴリー「消耗品(=使えば使う分だけ減るもの)」も、提供してもいいのかもしれない、と昔から思っていました。ただ、社会のニーズがどれだけあるのかは、未知数です。ですので、テスト販売という形で、まずはやってみよう、と思っています。

学会発表の余談、としては、やや事業性の強い余談でしたが、アイデアプラントの代表としては、創造作業に関する研究もするし、発想支援ツールも作るし、アイデアワークショップのデザインもするし、という複数の立場がより合わさって、少しでも未踏の薄暗がりへ進んで行ければ、と思っています。

2016年11月22日

【学会発表2016-2】”高校生用の「発想する授業」の開発 ”(日本創造学会、第38回、名桜大学)

先日、学会(※)で、県岐商から生まれたブレストの方法を、高校生向けのアクティブラーニングの授業プログラムとして、事例報告してきました。

※ 第38回日本創造学会研究大会、2016年11月6日、名桜大学



4min_ egokorokyousitsu.png
Active-Learning_for_High-school.png
(スライド群から二枚抜粋)

思えば、県岐商との最初の接点は、大垣でのアイデアソンでした。
それから、県岐商とのご縁が深まり、暑い夏を中心にした2年間の授業訪問がはじまりました。

最終的には、【高校授業2コマで、商品アイデアを発想するブレインストーミング中心の授業プログラム】が出来上がりました。

その二年間で出来上がったものを、その後、全国の高校教員に向けた研修の場で実践する機会を別途いただき、実践しました。参加されたほとんどの先生方に、取り組んでみたい、という肯定的な感想を貰うに至りました。

その授業プログラムの具体的内容と、アンケートの簡単な分析を、日本創造学会では、事例報告として発表してました。


※学校の授業においてお使いになる分には、これらのスライドは許諾なしに使ってくださって結構です。

余談です。

本質的に教育が作っているものは、国の未来、だと、私は思います。

創造的教育を、国民の多くが若いころに受けることで、生産するモノや事業の収益率が押し上げられたり、NPOや公共サイドで展開する事業がより良いものになる。と、信じて、こうした取り組み含む、創造的な支援をする事業を展開しています。

創造的な資質をより生かす教育を受けた人々が生み出したものが、広く、社会、よりよいものにすることを心から祈っております。

アイデアプラント代表 石井力重

2016年11月18日

11月の動き(学会発表2件、海外渡航、全国行脚)

11月は南の方にいることが多かったです。個別の話をつづる前に、ダイジェストで今月の主なトピックを紹介します。

◎クライアント社内での創造研修(基礎と応用で全4回)を今年もやり切りました。単発の講義と違い最後はかなり実践的な新事業アイデア創出のプログラムをじっくりやり、濃密なディスカッションも行いました。(東京)

◎人生で初めて「学会発表を二件する」ということを、日本創造学会第38回(沖縄大会)で、行いました。文科省のSPH事業から生まれた高校の授業向けの発想ワーク、及び、アイデアを書くことを促進するメモ用紙の開発事例、です。

◎体験、感性の仕入れ、として、フライボードを体験しました。名護(那覇からバスで北へ1時間、学会のあった街です)で前日入りした時に、これもクライアントワークにおけるアイデアの材料になるような、エクストリーム体験、となりました。

◎今年三度目の渡航(今年は、春=欧州4カ国、夏=シンガポール、ときて、今回秋=香港、へ)をしました。アイデアプラントの国際展開を目指して、市場の可能性を見に行く、同時に、アイデア発想の素材となる感性の仕入れをしに行く、ということをしています。一年間に3度の渡航、合計6か国を回ったのは、43年の人生でも初めての出来事でした。一年間に3度行くと、三度目は「外国に行く、ということの新鮮味」ははなからないのですぐにその国の風土や文化を素直に見ることが出来ました。私としては特例づくしとなる渡航となったこの香港渡航では、得たものは公開しがたいものが多いのですが、過去にない水準で、心に残る、感性の仕入れができました。

◎京都大学のエッジプログラム「GTEP」で、アイデア創出とチームアップを二日間で担当しました。ほぼ全員がアイデアとチームリーダとしての希望を持っている、という、創造ワークとしてはすごく異例な水準の主体的メンバーの場です。チームアップに向けて、大量のブレストと相互刺激のワークを織り交ぜて実践してきました。このプログラムは長く続くので、彼らの創出する成果はずっと先ですが楽しみです。

◎錦秋のまさに始まらんとする京都、(宿代が泣けるほど高い!)にいましたので、早朝の清水寺にも上り、清水の舞台にだれ一人いない、静寂の朝の京都と染まり始めの一面の紅葉を見てきました。粛然としたひりっとひえた朝の空気の中、1時間考え事をして過ごして、ふと気づくと、もう黒山の人だかりでした。京都の神社仏閣を見てなら、早朝に限る、と思いました。

◎そのほか、二社合同ワークショップの新しい案件が、浮上してきたリ、ファッション関係の企業さんでの社内アイデアソンの打合せがはじまったり、行政機関での教育プログラムへの参画の打合せがはじまったり、と来年に向けての仕込み仕事も、宮城に帰ったとたん、始まりまして、旅の報告もする間もなく、日々来年のことを考えて過ごしていました。

◎来年の3月14日(アイデアプラントの一番最初の製品を販売した日が、2007年の3月14日で、あれから10周年記念)に、その前後を含め、アイデアプラントの新機軸の一つとなる製品を、上市しようと、開発・販売チームで打合せをスタートしました。もしうまくいれば、一か月間に、3つの新製品をリリースする、という運びになりそうです。アイデアの道具、なんですが、猫、をモチーフにしたようなものも、出る予定です。

そんな感じで、動いている11月でした。
この後、個別のことを、このブログから報告していきます。
posted by 石井力重 at 15:18 | アイデアプラント 4th(2015-2017)



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